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「ブルース」
「もうすぐ ポカポカ」
「わたくし的 宇宙物理学」
「春風占い」
「今日の名は」
「春の一句」
「春」
「無口な仲」
「なんちゃって」
「3月の実話」
「夜桜」
「猫好き」
「リクエスト」
「門」
「春近度数」
「森は空き家」
「細かい吹雪の日」
「丸みっつ」
「待ってるからね」
「心で」
「公衆トイレ」
「動向」
「野性」
「まだまだ白い雪」
「始まり 始まり」
「今日の町内」
「ハズレ」
「古びれたテーブル」
「こわい顔の雪だるまさんへ」
「楽しくって ひざを抱える」
「便りのないページ」
「島歌」
「夏なら どちらも僕」
「空〜」

「ブルース」

からだを ふりながら
なにを思う お爺さんお婆さん

それを撮りたかったけど

さらっと 流しのワンシ−ンに おさめる

見せない涙は撮れない

彼らの作ったブルースで
孫たちが踊る
世界中が踊る

彼らがいなければ
生まれなかった音楽

ブルース

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「もうすぐ ポカポカ」

バスを乗っ取り

何食わぬ顔で
目的地の町内のタオル釣り大会に向かう

引き出しの中での
タオル釣り大会が花盛り

上段の そ−っと開けた引き出しの中でも頑張ってる

バスを乗っ取った僕の罪は

バスを乗っ取っとられた
運転手もタオル釣り名人らしく

うれしそうに引き出しの中から手をふってくる

ポカポカな春って
こんな感じでしたっけね〜

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「わたくし的 宇宙物理学」

私は さほど高くもない あの山の横の空でいいので
浮いていてみたい

カラスも鳩もヒントをくれない

地球の重力と共にある
この山の周りの目に見えない
すり鉢状の時空のゆがみに我が身をおけぱいいのだった

そう山に引き寄せられながら
すり鉢時空状の
山の周りをグルグルまわる

でもたどり着きはしない

それは永遠に
地球に落ちてるということ

太陽と地球の様なモノ

なのである

浮いてる運動に見えるでしょ

羽もいらない

のであ−る

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「春風占い」

春風に粗大ゴミの布団が
転げてゆく

そんなひまがあるなら
占って欲しい

今日は
冬ラン スニーカーか
夏ラン スニーカーか

いくよ

春風占い

せ−の

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「今日の名は」

ホワイトデーに
大倉山に花火があがる

粋だね

今日の日に名をつけたい

気に入ったラ−メンに
名を着けたこともあるし

紙芝居で こねた水飴
あの硬い水飴も探せた

僕の中に そんな想いがあったんだし

今日の日の名を

素敵に思い浮かぶはず

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「春の一句」

冬用の厚い上着を
春用に変えると

洋式トイレも
リュックを背負ったまま
用をたせると知ったらしく

上機嫌でトイレから
外に飛び出す奴 現わる

今年も春の いとおかし

字余り

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「春」



帰ろうとしたんですが
飲みかけのコ−ラを
飲み干しにもどって来ました
外はのどが かわきそう

素敵な青い色のタオルを広げ
その上に飲みほしたグラスを置く

青い海
輝くグラス

なにか

なにか

感じてるかも

イエイ〜

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「無口な仲」

電話ボックスの
そばに咲いた花なのに
無口な花

ほとんど使われなくなった
電話だから

それでも小さく
かわいい花が咲く

やがてドライフラワ−になり

骨董品屋育ちの
語るを忘れた電話機の
そのそばに散る

電話機を傾けてごらんなさい

挟まってた色が
鳴るかもね

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「なんちゃって」

今年の私のバックから出る荷物は
行き場が分かるようで
色まで鮮明

次々入ってきては
次々決めポーズよろしく
飛んでく

ぜっこうちょう!

なんちゃって

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「3月の実話」

未来の人は 3月限定で一瞬大きくなれるので
さようならの手紙も一またぎで手渡し
なのでネットよりいいいと手紙が流行る
やはり手渡しが良い

疲れては

そろそろ眠りなさいと
枕元の時計が鳴る

3月半ばに降る雪

ひらひら ひらひら

それは毎年の

実話

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「夜桜」

腰かけながらも

ひるに忘れた事が出来はしない

夜桜

堤灯の文字も呪文へとかわり

うっすらと浮かび上がる

桜の華

おなじ木の下とは思えないほど

妖しくすぎてゆく

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「猫好き」

猫だって
ピアノが弾けるなら

メンバーにいれてあげても
いいんじゃない

でも帰ってく
後ろ姿をみると

いらない
お世話かもね

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「リクエスト」

バラードの似合うタップダンサーは
モンクの曲が似合う

そんな言葉は

振り返る背中に船の汽笛のよう

いろいろなモノが
手に入りそうな真夜中の夜景

ラウンド ミッドナイト

玉手箱の鍵を明ける音で朝が目ざめるより はやく

リクエストで
手に入ったかもしれないのに

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「門」

空を飛べるんだから
気は 飛んでいけばいいのに

くぐれるモノがあれば
くぐる

そこを通ることが
まるで近道かのように

いつ誰がその門に
名をつけたのか

子どもたちのつけた名では
始まりとは読めないので

大人がつけたんだろう

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「春近度数」

春が近いと

池を作るために
掘り起こして
出来た横の小山に

雪が積もり

子どもらが 遊ぶ

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「森は空き家」

あの森の中

お気に入りの木の枝そのままが窓のサン
まん中だけですが拭いてあるガラスを
不揃いの形のままに はめた窓ができた

ガンバりました

でも やっとで窓しかありません

壁も天井も玄関もありません

なので あの向こうまで
この森は ずーっと空き家

それが素敵

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「細かい吹雪の日」

白いカーテンを閉めても開けても変わらぬほどの
細かい吹雪の先のみえない日は

そう

一階は丸
2階は四角い

本が よく棚から落ちては
ページが入れ替わるほどの遊びな作り

なにかでみたのか
玄関は角

田舎でみた
その変な家になれと

すべて忘れた折り紙なのに

ていねいに 折りたたみ 開いてみたりもし

でもどうしても畳が壁になり

その壁を気に入り
まさぐり歩く僕らは

動くデザインと呼ばれ
よろこばれるかも

もう一度 念じては
そのお家の中まで

百里 一気に 忍び込む

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「丸みっつ」

ビニール袋に
ミカンが3個

ミッキーマウスとして

旬を終わらせてあげたい

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「待ってるからね」

咲く日のほど遠い

桜並木道は

まだまだ

裏通り

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「心で」

詩ではなく
歌詞を描きたいのに
リズムがない

壊れたピアノでいいから
イスをかしてください

丘の上
なくなった城の夢だって
いつまでもみれるんだし

そうそれ

もう心はつかめてる

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「公衆トイレ」

このトイレの水石鹸で
遊ばないでください

(いるんだね そんな人)

このトイレを
キレイに使っていただいて
ありがとうございます

(いるんだね 汚す人が)

このトイレで洗車を
しないでください

(いるんだね ここで車を洗う人が???)

トイレの夢には
9通りあるらしい’も

張り紙していいかな

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「動向」

なにか残ってたような気がする
アイスじゃない
パンじゃない
そうだミカンだ
何個かあったはず

ここはどこ
自分の家のトイレの壁紙でさえ
見覚えがないように
落ち着けなくなりそう

見初めてそろそろ
面白い映画だと
思い始めてる
最後まで見ようか

いやいや
今 世界は!

どうなってんの〜

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「野性」

冬はドームランのお世話になりますが
外を走るのも冬とはいえ
気持ちのいいものです。

真駒内公園でリスが
新雪の上をささささと
走り抜けて行く
沈まないの?
両手の人差し指で新雪を
これぐらいかな
こうかな?
リスの体重分ぐらいを押してみる
けっこう沈むんですけど

リスにすれば木から木への移動は
命がけでしょうから
その走るリスを見るこちらは
癒される気になってますけど
それどころじゃない時
なんでしょうね 汗
とはいっても そんな時は見れて
今日は外を走って良かったって
思える時です

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「まだまだ白い雪」

まだまだ ダメ
そんな色じゃない

まだまだ白くと
今日の雪に白いペンキを吹き付ける

それをさらに
白いアクリルで四角四面を囲ってしまう

雪の中の白いアクリルって
また格別

でも 張り合わせたアクリルのわずかばかりの隙間から
見える白ではないモノ

それは

春?

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「始まり 始まり」

砂漠に不馴れな緑が

緑に包まれるにはほど遠く
癒やされるにはほど遠く

名のある木にめぐり会えるかな
などと世間知らず

自分の作る影の役目も知らず

その砂漠の名前も知らない

まずは妖しげな緑色

だれかに聞いた手順
なぜなのかも知らないままに

始まり 始まり

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「今日の町内」

ワンコを抱いたお母さんは
道の真ん中を歩く
とても良いことをしてる
気持ちなんだから

自転車の後ろで
落とし物探しのおとうさん
隠れてるの?と聞かれて
そうかも?!と
その程度

花壇の上は雪だらけなのに
やはり毎日その上に
米のとぎじるを捨てるお母さん
信念!

平和

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「ハズレ」

破れたビニール袋は
木に吊るされ オシャレ

破れた風船は
ビニール袋に化け
雪道で珍しい袋風に
見え隠れ

ビニール袋が欲しくって
どちらも手にしてみた私は

少し ほほを赤らめる

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「古びれたテーブル」

ジャズ バー

古びれたテーブルを囲んでは

静かに座り素敵な歌を
聞かせてくれる方のもと

足で打つ音も心地よく

レンガ敷き

そのテーブルには
自分の夢を歌詞にして欲しく
若者たちが集まる

持ち上げたグラスの底に木くずが つく人には
なにかのメッセージなのかもとも

それほどのテーブルでは
拭くわけにもいかず

夢と若者たちとを見とどけるためにある 化身なのかもと

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「こわい顔の雪だるまさんへ」

こわい顔にみえる
雪だるまさんへ

風の日でいいから
少しでいいから

その硬いからだ

斜めに吹かれてみたら

と 言ってみる

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「楽しくって ひざを抱える」

落雪注意パイロンを置くのが流行りで

いつからか
落雪で たまったわずかばかりの雪の固まり
で雪像を作るのが流行り

とても小さい雪像なので
ひざを抱え みんなで囲んで

寂しい時だけじゃないんだねって
ひざを抱えあうのも

最近 流行り

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「便りのないページ」

ごみ収集車の色が
高校生でバイクで亡くなった友達を思い出させる
ガソリンタンクの色と同じで

脱いだ白いシャツは
わずかばかりの汗も形もなく乾き
今日もなんの便りのない日記の
白紙だけのページになる

この嫌な思い

あれから何度洗濯機に
放り込んだだろう

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「島歌」

テーマ曲のある島へは
なにでゆく

飛行機?
船?

もうね とても素敵な曲なんだ

急ぐことは ないさ

すでに

口ずさみながら
思い描いては

僕はつつまれてる

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「夏なら どちらも僕」

寒いのが苦手な殿様は
七輪を何個も自分の回りに置かせて
移動するときにも
そのまま付いてこさせる
うちわであおいでは
その熱気を身に浴びる

その七輪は「い」ではなーい
「へ」から始まるんだから
もっと後に並べるようにと
七輪みんなに名前をつけてる

寒がりなのに
晴れた日なら冬だろうと
かまわず
あの神社の階段をあがり
ベンチに腰掛けて
お百姓さんが下を通ると
手を振る

そんな
いわれのある神社の下を
キャンプへの道すがら
通りたい

暑い夏なら

ベンチに座るのも僕

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「空〜」

箱庭ガーデンに射す
まばゆい光を作りたい

ビニールで作れそう

そのためには
やはり空がないと

箱庭ガーデンに 空

素敵な空を〜

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