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「果てる日」
「背中」
「トイレに植木を」
「蝶々」
「隙間模様の日差し」
「みえない遊び」
「近道に咲く花」
「からすの羽」
「すずしくなれば芸術」
「ライン引きのおじさん」
「夏が過ぎる」
「夜の名前」
「つめたい夢」
「小雨の公園」

「八百屋の店先」
「赤に呼びとめられる」
「ワインの森」
「楽器やさんの周り」
「今日の豊平橋」
「紐」
「切り株地蔵」
「カクテル」
「木造り町内」
「ポケットは広い」


「果てる日」


子供も育ち孫も育ち

それでも果てない庭は今までの短さ

時期はずれの子育てカラスでも訪ねてくれないだろうか

荒れ果て
過ぎ去った月日が長かったと
思える日を

言い当てて欲しい

____________________

「背中」

紋付き袴を着て
ターザンのようにツタにぶらさがり
ジャングルに消えてゆこうとする友を
紋付き袴を着た友が止めようと
背中を握りしめてる

そんなテレビドラマを見ながら

兄弟猫が
おたがいの背中を
交ごにもみほぐしてる

____________________

「トイレに植木を」


トイレに植木鉢を!

迷い込んだアリさんが困ってま〜す

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「蝶々」


白や黄色の蝶蝶さんたち

そんなに目立つ色でついてきても

バレバレですよ 笑

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「隙間模様の日差し」

小寒さにふたが飛んでったのがわかり

見つけたむしろでふたをする

このふたも次に飽きるまでは
隙間模様の日が入り
寒さが和らぐ

上に枯れ葉が舞い下りては

夏祭りで脱ぎ捨てたゆかたの影

秋までにはやはり
ふただと思って探さないと

中々合うものは
見つけれないと思う

それほどに
しばらくはお気に入り

ふたをする?

住み分け?

こぼれ日だけが

僕のからだをも
通りぬける

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「みえない遊び」

読めないお名前が
日なたの明りではごまかせない

神社の日影の暗がりで
いく通りにでも読んでみては

ちょっと
笑いだす
遊び

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「近道に咲く花」

見つけた近道に咲く花

私しか知らない花

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「からすの羽」

サングラスを忘れたので
落ちてるからすの羽を
かわりにしていいでしょうか

それはダメでしょう
夜の舞踏会に使うので

宴の灯りが反射して

それはもう美しい羽になるらしいよ

____________________

「すずしくなれば芸術」

河原で絵を描く
ご夫人へ

そっと古新聞をさしあげる

「破りたい時には こちらをお使いください」って

ヒュ〜

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「ライン引きのおじさん」

おおらかにだけれど
曲がる道に
まっすぐなラインを引きたくって
ライン引きになったおじさん

あなたのそのいたずらっぽい笑顔が

まだ夏そのもの

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「夏が過ぎる」

雨解けた?
雪じゃないんだけど

夏が過ぎてゆくのが寂しいなら

夏から秋まで

いやいや冬まで続く事を
するのさ

____________________

「夜の名前」

夜の山々に
わずかばかりの民家の明りが灯り

夜の山には夜の山の名前をつけてと

あちらでも
ゆらゆら

こちらの山でも
ゆらゆら

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「つめたい夢」

道の真ん中に
リンゴ箱で
僕のベットを作ったけど

この後
どうなるのかを
教えてくれないまま

夢はどこかに行ってしまった

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「小雨の公園」

小雨の降り始めなので

木の下とかまだ乾いた土はいくらでもあるのに

忘れられたボールが濡れるじゃないか

木の下に移してあげて

家に帰る

そろそろ
あの木の下も危なさそうなので

もっと大きな木の下に

移してあげて

僕の傘もだいぶ濡れてきたので

家に帰る

雨が止んで
子供たちの遊ぶ声を聞きながら
カーテンを開けると
太陽がまぶしい

少し

眠りたい

____________________

「八百屋の店先」

わたしは売れ残って しなびた野菜

生気もなくなりカラカラとなり

明日には

明日には

素敵なお皿になる〜

八百屋の店先に置かれたワゴンの中で

新しい世界に連れてってくれる人を待つ

「お好きにお持ちください」

色は水々しい緑のお皿がいいんだけれど

それは壺か花瓶になれた時まで
とっておこうと思います

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「赤に呼びとめられる」

やはり赤ですか

赤が欲しい日は
花壇の赤い花でさえこちらに向かってるように見えるもの

え〜その色の実は食べれる
実なんですか?

今日も忙しいので
立ち止まれませんが

山の木の根が
パソコンの電源コンセットで埋まれば

落ち着いて食してみれるモノを

ひゆー

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「ワインの森」

空のワインの瓶の森が肩をならべ

無数に眠りにつくころ

その間から
ワイングラスの華が咲く

色は赤

わずかながら

妖しくゆれる

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「楽器やさんの周り」

楽器やさんの周りには♪

祭りの後の浮かれた空気や♪

祭り前の緊張が

ベンチを探したり♪

としてたり♪

イエイ〜イエ〜♪ パヤッ♪

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「今日の豊平橋」

この橋は崩れ落ちたりしないんでしょうか

見てごらん

橋の真ん中で
わずかな土の上に

花が咲いてる

安心してるんだね

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「紐」

一晩で周りの家がなくなり僕の寝床だけが残る

なのに今日も僕はいない

だから

もっと馴染みのない紐で通せんぼをしていいよ

大きな壷のふたは大きな鍋をひっくり返したふたが一番

そんなことを教えてくれる散歩道も増えたし

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「切り株地蔵」

切株に帽子を乗せると

お地蔵さまの出来上がり

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「カクテル」

マリリンモンロー

真っ赤な透明

いやいやそれより

白に隠れるピンク

そんな日もいい

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「木造り町内」

少しの辛抱ができるあなたには 今は夏

少しでも涼しかったら夏だとはいえない僕

おたがい休むところは必要で

きっと僕の休む日影の2mほどとなりが

あなたの休むところ

高さはさほどでも

それにしてもなぜ同じところなの

「迷子のうさぎを預かってます」
そんな張り紙が

時を混同させる魔力があるのを知ってるお家の前だから?

癒やされるというには
少しの迷いがあることは忘れたいので

ふたりとも

薄眼を開けて見てる

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「ポケットは広い」

ポケットの中にこめつぶを落としてしまったのに

見つからない

いつかべとべとになるのか
このポケット

いつかたずねてみたい

ひゅ〜

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