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ご用心
ボタンの穴から

靴べらを持たない日々
野原から
住んでた流しだったところ
桜の寝起き
一次元
亡くなった親父のよう
歌詞はポエムじゃなく
もどらなきゃ
なつかしい通り
川の橋 冬
頭の中はオリンピック
野生の携帯
生活


背もたれつきカホンの魔力
みごとな別れ
そんな夢にはまだ雪はなし
川の雪
町の大きさ

ご用心


今日一日の終わりに

ラウンド・ミッドナイトを
かけれる人には

ご用心

ご用心

____________________

ボタンの穴から


お気に入りのシャツのボタンが取れた

この前破れたところを縫ったばかり

取れたボタンの受け穴は

それはそれで喜んでて

この穴からハワイをのぞけるかもしれないという

やはりそんな憧れの中で

いつも北国のシャツでいてくれてたのか

でもやはり

今日にでもボタンは付けられ

小いさな橋でさえ周りより少し小高くなってる

道とはそういうもの

そうそう簡単には行けないんだと思う

そう分かってくれそうな景色を
二度寝の重たい夢の中で作ってあげたい

まだまだ着たいシャツだから

____________________

靴べらを持たない日々


靴べらを持って歩くのが
あたりまえだった 大人をみてる
子供だった

世代なのに

靴べらを持たない

指を使うけど痛くて 苦労をする大人になった

でも大人になっても

くしゃみで目が覚める
シーンばかりなので

一つ一つ

消えてゆく

忘れてゆく

____________________

野原から


道はなく

ここから始めるには 少しでもずれると

とんでもないところに着くから

でもそれもありだね

よく寝れる人と 寝れない人とが

一つになったのも ここから

野原ってそう

古さはなく

伝統もない

____________________

住んでた流しだったところ


小さい頃に抜けた歯を流しの下に捨てたのに

いたずらに外とつながってただけの古い流し

心も二重に流れ

ご利益のあるネズミにも出くわすことなく

過去に流しだったところの

乾いた土に生える花が
あの頃のご利益か

公園の花壇に植えにゆく

もういいけれども

土いじりの好きな人に

その後をたくしたい

____________________

桜の寝起き


これから咲き誇る桜の足元に
散る花びら

まだ小石を隠すことも出来ず

手持ちぶたさ

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一次元


これから
冷蔵庫に入ることになってる コーヒーカップを

まだ両手で温めてる

反対でも よかったのに

青信号は渡っていいらしい
待ち人がくる色

コーヒーの入ったカップを
冷蔵庫から出したことがないので

やってみた

おまじないの効果は消えないはず

変わらず
癒してもくれるはず

____________________

亡くなった親父のよう


タワーの10mほどの細い先が
朽ちて落ちるよりはとも思うし

念願かない 僕のからだになった

うれしさに浸るには

もう少し離れて 自分の姿を見たい

先のなくなったタワーの足元を

その姿で周ってみる

遠くなっても 先だけをみてると

僕が宙に舞ってるように思える

これを味わいたかった

でも足元をみると

いつもどしっと

先のなくなったはずのタワーが
付いて周る

まるで

親父の 生まれ変わりのように
してくれてる

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歌詞はポエムじゃなく


埋めたことばが 小躍りをし

曲が出来上がった

そんな歌詞は

ポエムから 生まれた子供

日記から 生まれた自分

涙が出ても 書けない朝

眠いままの 一行残し作詞家

今日も遊べてる

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もどらなきゃ


家に帰らなくなった 僕を気遣い

僕への手紙は
僕のリュックに 入れに来てくれる郵便屋さん

もう少し 遠くにいたいのに

郵便屋さんも こまるだろうから

あまり動けないです

僕の出した手紙がエラーで もどってきた時だけ

とてもなれた笑顔で
僕もつられて

もどってきちゃったか
ずいぶん遠くへ 出しちゃったのかな

郵便屋さん

あなたは亡くなった親父の
生まれ変わりじゃありませんか

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なつかしい通り


若いころ住んでた町は

今も優しい車だけが通り

アパートの木枠の窓も

今でもストリートビューで見れる

窓の開いてるのをみたく

目を閉じ
あの頃に想いをはせると

開けたことのない窓だけが
映る

下を通っても振り返らなければいいだけ

知らない人にもかるく微笑み

通り過ぎればいいだけ

さいわい赤信号のない町なのが

助けだった

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川の橋 冬


はやく橋をかけて

川の流れに
ハッとしなくなる季節に

負けるかも

僕らがどんなポーズをとっても

川の流れにはかなわなく

滝でもないのに

滝の上に架かる橋のように
水しぶきがあがる

橋を架けた人の夢が

こちらを覗いては

いやいや
絵になるという

冬なのに?

そこんとこも考えたよ

って


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頭の中はオリンピック


オリンピック
オリンピック

あ〜 オリンピック

ポエム そこのけ

オリンピックが通る

あ〜 オリンピック

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野生の携帯


今日も
手のひらから
滑り落ちる携帯

嫌いになれない

ふっ


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生活


ひとびとの日々の生活に
すてきな音色の 鈴がなる空

そんな町がある

日々の生活に
心地のよい寝いきで

すべてを
夢の中にしてしまえる

霧深い

そんな町がある

きのうの緊張でのりきった
おなじ服装で
おなじ時間帯に
おなじイスに
おなじ姿で
すごしてみる

そうかあの日も
こんなにすてきな時間が
僕以外の方たちには

訪れていたのか

強い風が吹くと

少しは
ふるえるけれど


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家の中で息づく桜をみたければ

中庭をつくり植えればいい

天井は雨の日には開けてあげる

湿り気のある折づるは 梅雨の日にうまれた

とまり木

白い中にも 桃色を浮かび上がらせる折り紙を

みつけてください

桜の花の中で 隠れていたい

飛ぶことはなく

散るだけなのですから


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背もたれつきカホンの魔力


晴天の日の景色に

さらにキラキラする光が 覆いかぶさるのが
まだらな光の境目で分かる

どこからかやってきたんだろう

太陽よりもっと 遠いところ?

こんな日は 背もたれ付きのカホンがあれば

もっといろいろと

起こせるのに

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別れ


地球と僕を置いて

どこに行っちゃったの

あまりに別れが

見事すぎる


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そんな夢にはまだ雪はなし


カーディガンが表裏反対だよ

だれか言ってくんないと
このまま外に出なきゃなんないよ

そんな夢に

雪はなし

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川の雪


どぶ川に捨てた雪の多さに

スコップで まん中を開けて

水の通り道の出来上がり

水が染みた雪が カキ氷の底のようになるまでは

どぶ川とはいわない

僕を呼ぶ時に 一文字だけなら

長〜く伸ばして
呼んでみていいよ

川の雪解けも

間のびしてみえるかも

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町の大きさ


鎌倉も京都も 昔の町なら

町の大きさで

鎌倉が ちょうどいい

昼寝をしてる子を 誘う子らの声も
優しいままに とどき

聞こえないふりで 寝る子の

噂話も ほどよい時が運ぶ

空とぶ鳥には

そう写るらしく

心地よさそう


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