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赤いサンタ帽子
薄い冬で
冬の活き
2014年宇宙の旅
願い事
雪の階段
気づかないふりの散歩
冬の別れ
日は射す
冷に写る影
つぎあて
また年が明けちゃいますネ

一句
冬のうとうと
入院
頭上はおっとりすぎる景色
ミカンの皮星
公園住まいが寒くなったので
初顔
朝の魔法
サンタさんはリンゴ園で生まれる


赤いサンタ帽子


去年のクリスマスでもがんばったので

今では本棚やCD棚にまたがり

ゆっくりさせていただいてます

暑い夏の河原の小石に広げられた

バスタオルの気分

う〜ん いい夢

今でも赤いサンタ帽を
しまえないでる


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薄い冬で


雪景色がぬかるみ 膨らみかかると

温かな体液が流れる

この冷たい雪景色のどこに
必要なのか

すぐにでも同化して マヒをはじめる

それでこそ



雪一皮の 薄い冬で

いてほしい


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冬の活き


新雪にすてたガムは すーっと落ちてゆき

地球の奥深くまで 落ちてゆき

マグマだまりに近づくと

大きな花火玉に生まれ変わる

そして 元来た道を通って

星空高く舞い上がり!

玉屋〜

冬の活き

____________________

2014年宇宙の旅


部屋のゴミ箱に
捨てたはずの綿棒が

こんな街中の交差点の中に 落ちてる

やはりこの宇宙は 3次元なんかじゃ

なかったんだ

無にもゆらぎがある

そんな事から始まった宇宙だもの


____________________

願い事


十のねがいの

すべてを つなげて

一気に さけんでみる

池の水面が わずかにゆれた

・・・・

やってみて

よかった


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雪の階段


雪の階段を

恐る恐る登っては

恐る恐る下りてみる

そして 少しなおす

ほめられて

さらに 一段たす

夕飯の匂いがしてきたので

ほうきではいて

きれいに
仕上げ


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気づかないふりの散歩


ストックをつきながら 歩くのが好きなお爺ちゃん

左のストックが垂れ下がった ただの紐に化けてるのに

気づいていないのかな

いやいや人が通ると

左側を隠すように 通り過ぎてゆく


このぶらぶらした 危うさこそが

ストック売り場の 売り文句だったはず

それを思い出せて 嬉しいのかもしれない

冬の散歩は楽しい

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冬の別れ


手袋さん あなたはいいですね

落とし主が分からなくっても
そこにいつまでもとどまれて風に強そう

僕なんか風が吹いたら
どこかに飛んでゆく

買い物袋なんですから

ついさっきまでは僕の袋の中で
ゆったりしてくれてた手袋さんたちなのに

落とし主さんや〜い

寒いよ〜

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雪のでこぼこは
じつは白い小石たち

静かにひっくり返すと

冬の体の中がみえる

温かそうなので

その体の中から

外をのぞくと

調理パンの
気持ちになれた

やはり

日は射すんだね


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久しぶりにいった公園で

会えるかと思ってた

くるっとバレリーナ
まわりをするおばさんと
すれ違う

すれ違った
僕の背中の方で回るのが

こちらに伸びる
冬の影でわかる

雪に写る影なのに

温かそう

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チェックの柄には
笹の林の生地が

妖しい柄のシャツには
紫の生地が

つぎあてにいいようです

出来上がりは写真ではなく
絵で描きましょう

そして触れてみてください

その手触り〜

合成ノリのビンからはがれた
行き場もなくなったラベルにも

そ〜っと
教えてあげてください

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また年が明けちゃいますネ


ここのところに

もう1本道を 引いてもらえませんか

そうすれば 旅立つきっかけが

つかめそうです

折りたたむのはやめてください

丸めるのはぎりぎりセーフです

今年も

ポカリスエットやオレンジジュースたちのとなりで
同じ大きさでいてしまいました

また年が明けちゃいますネ

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一句


冬来て

今年の勢いをまだ隠し

箱みかんこそ

2箱目の先輩と

はぐらかす余裕

いと おかし

字余り〜


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冬のうとうと


寒い冬の日には

真夏の晴天の日のビデオを見る

小高い坂を登ると 小川があり

小崖の中腹に擬似屋敷があり

僕がそこの窓から

こちらを見下ろす

疲れて 眠りたい時には

雨の日の夢を見て

雨だれの音のするトタン屋根も

今では擬似

みんなからのお願いの中にある 力強そうな縄を

もっとこよろうとすると

僕の限界と つながって

すき間だらけの座布団がうまれ

座ってもいいし

横になってもいいみたい


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入院


僕の中へ向かい 通り抜けてく 見送る僕の力が気持ちがいい

朝の光が部屋一杯に注ぐ日 影の出来る部屋の中
通り抜けることなく からだ一杯に蓄えられた重さは もう飛んでいってはくれず

真向かいに何を考えてるのか 悟られまいとする笑顔だけが 毎朝の景色

その間を吹き抜ける風に 一分の時があると さけびたいのは

まだまだ 不慣れな この姿


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頭上はおっとりすぎる景色


向こうにみえる道がおっとりしてる

横に何本か線をひきましょう

まるで写真に動きが生まれたよう

おこられるようなことを してない日の

子供の帰路

売り場で一番美味しいみかんを

箱ごと買って帰る お父さん

あの日のことも

真上を見上げれば

こうだったのかも
しれなかったのにね


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ミカンの皮星


この世の中はすべて

みかんの皮で出来てる

建物も車も猫も

みかんの皮で人も 出来てるものだから

腐りかかってるところは

赤くにじむ

そうかやはり みかんの皮でも

上手くいかないのか

その前の元気な 黄色を楽しむにも

休憩が必要で

ベランダだけは 鉄筋コンクリートで出来てる

う〜ん

風が気持ちがいい


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公園住まいが寒くなったので


そろそろ

放っとくペットボトルが 凍り始めるし

家に帰らないと 保温ポットがないので

二が月ぶりに この公園から

家に向かう

二日に一回はやはり この公園にこようと思うから

枝にかけた洗濯物は そのままにしておこう

家ではみんな 僕のことをおぼえてるだろうか

お土産なしで帰るんだけど

家で思う公園は

やはり 春温かい公園なのかな

なら

もっと もっと

南のお家に

帰ろう

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初顔


この部屋の広さでは どれぐらいの大きさの声で 話していいのか

分かりません

あなたの話は聞き取れないので

だれかにその通りに なぞってもらわないといけません

聞きほれるかもしれない

そうしたら ふたりで微笑みましょう

外に降るあれほどの 雪の中でよりは

感じれるし

もう一度

手をかざしてみましょうか


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朝の魔法


鳥の抜け落ちた羽が白く

乱れ散る

鳥はすでにいない

雪の降る中でなにが あったんだろう

この羽は

ほんとうに 白かったんだろうか

とけない雪に負けた

朝の魔法


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サンタさんはリンゴ園で生まれる


サンタさんのかぶる帽子が合わない

脱いでおいたところがいけない

型崩れしないようにリンゴの小枝にかぶせてた

真っ赤なリンゴに白い雪がつもり

サンタさんの赤ちゃんのできあがり

リンゴの木の足もとの雪に

乾いた土がほしい子供があつまる

僕ここのりんご園の子どもなのに

はやくクリスマスが過ぎてほしい


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