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秋の景色
乾いた土が貴重
どこから出かけましょう
春待ち冬

すれちがったのは僕

花の咲かない花壇
乱反射
豪雨海岸沿い
帆船の心で 身をまかせ
引き込まれてた景色
捨てられ猫
紙風船
夏雨
ゆでえび

言いようのない時
自転車に隠れていたいのかもしれないのに
造りだす世界

公園の水は美味しいよ

秋の景色


一軒家は持てないので
庭の草刈をしたことがない男と

人の髪の毛のきらいなジュータンが出会う

昔は空を飛べた由緒あるジュータン
その頃は人の髪の毛が付いても風が吹き飛ばしてくれた

今では家に招きいれたジュータンに付いた男の髪の毛を
せっせせっせと1本1本引っこ抜いては
草刈の気分を満喫する男のなすがまま

でもこの気分は

昔空を飛んでた頃の

坂道を登りきった先の景色

そうもみじの葉の落ちてゆく景色

なにかを

待ち遠しかった

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乾いた土が貴重


橋の下なのに 雨が降る

濡れてない土があり とっても貴重で

僕ここの子でよかったと アリさんが喜んでるのに

海賊がやってきては

根こそぎ 持っていってしまうかもしれない

雨よ

早く

やんでおくれ

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どこから出かけましょう


秋の虫が

薄羽がしまえず難儀をしてます

今日の僕なら何とかできるかもしれません

なにせ洗濯物に付いた髪の毛を

とり除いてあげましたから

また外に出かけれます

どこから出かけましょう?

弱ってるようではないようなので

僕を見学したがってます

ハッとさせてあげたい

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春待ち冬


枯葉や枯れ枝がカサカサと 後ろをついてくるようで
振り返っては こまかくリレーをつなぎながらの かけっこなのかもしれないのが
気づかれてしまうね

そこはもう直ぐ雪で通れなくなりますよ
今が通り時かもしれません

こちらの坂は大丈夫
雪が降っても通れますよ

小学校の机を置いといていいですよ 雪がふったら
イスも持ってきましょう

子供の頃の春を待つ冬が
出来上がりそうです

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すれちがったのは僕


空気が寒さをかもし

向こうから僕が走ってくる

僕がこれからどこに行くのか

知ってるけど

少しでも離れたくって

知らないふりをし

通りすぎてく

これからぐ〜っと

大回りをして戻るから

そうしたら

まだいる僕にまた会えるから

自慢したい事があるようで

登り坂のちょうどいいところに

ベンチがあります

いつもそこに

僕が座ってて

手招きをしてます

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私を
ふるさとだと思ってくれる

虫たちの目の前で

切り倒される夢をみた

これからなのに



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花の咲かない花壇


花の咲かない花壇に

動物の人形を何個か置く

動物だっていろいろな顔を してるんだろうけど

分からないので

この花壇の広さで足りてしまう

人間の人形をいろいろ作っても

選び方も知らないし

もういいかな

これはこれで

すてきな

花壇ができた

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乱反射


わたしが何を乗り越えて

向こうにいこうとしてるのか

わたしの足の間に

光の遊ぶ様がいろいろなものだから

その間が見えない

行ってしまっていいものか

このままがいいのか

とりあえず

このまま元にもどってみる?

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豪雨海岸沿い


すごい雨だ

海岸沿いを走る
僕らにも落ちてくる

すぐ目の前が海なのに

こちらにも

どんどん

落ちてくる

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帆船の心で
身をまかせ

目的はあるのだけれど


帆船の心で


風が吹いても
吹かなくっても


港が見えると
急旋回で沖へ


帆船の心で


目的はあるけれど

今日も

透明な風に

見透かされる

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引き込まれてた景色


僕が女性に生まれ変わり 嫁にいき

だんなは早く亡くなり

その家を1人で守りぬく

そんな風に思わせる家のある通りの

拡張工事がはじまった

今度ここを通る時には

住人だった人の立て札に

今までの人生が

書かれてるんだと思う

生まれ変わり

引き継ぐはずだった僕への

メッセージなのかもしれない

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捨てられ猫


僕は捨てられたのかもしれない猫

枯葉の積もるところでうずくまり

やさしそうな人が来ると
近づいてみる

でもみんなはすでに 今日一日分の幸せを手にしてる

僕を抱えてはすごせない

せめて小屋のペンキ塗りは 僕の目立つ色にしてください

もう少し

がんばってみます

まだ温かいから

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紙風船


「今わたしのフレーズから なにか伝わりました?」

そういって

棚からイスへ落ちる 油紙で出来た紙風船

あちらこちらに ぶつかる少しの音は 聞こえたけれど

そのことかな

「じゃ〜今度は?」

イスから床に落ちる

「今度は伝わりました?」

もうだれも いない

僕もいないよ〜

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夏雨


合羽は隠せ

傘は忘れろ

夏の雨だ

生ぬるいシャワーだ

今通り過ぎたのは高校生の僕だ

なつかしい

濡れながらうれしがって
自転車をこいでる

小さい僕は
あの曲がり角の向こうで
水たまり遊び

それでも喉は渇く

夏だもの

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ゆでえび


えびの刺身を食べてない

東京じゃ ゆでるそうだね

親父が連れてってくれた江戸前寿し

ふたりで歩くのを照れちゃう仲でも
えびの話にはならなかった

ゆでえび

きらいだけど

遠〜い
東京の思い出

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言いようのない時


リュックの周りを 服をつまんでは

軽やかに周るご婦人が

最近は周らない

顔を隠すマスクですら
半分は見てしまった

僕の前だからか

若いときのダンサーとの約束を
果たし終わったのか

言いようのない時をすごせたから?

心が

身軽そう

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自転車に隠れていたいのかもしれないのに


お気に入りの自転車のために 何かしてあげたい

そのためには
もっと もっと 痩せて

自転車のどこかのパーツに なれるぐらいまで 痩せて

気づくとそばの
つる科の植物と仲良しになる

つるがどれだけ 自転車にまとわり付こうが

自転車のためにはならない

僕は引きちぎられることはないのさ

君は引きちぎられるつるなのさ

振り返る人もいないだろうし

でも

いつもこんなそばまで来てくれる君とは

仲良しでいたい

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造りだす世界


あなたの造りだす世界にも

曇り空と青空があり

すてきな言葉や傷つく言葉があり

今日はどう 

うまく造れたなら

それらを
広〜い野原に放してみたら

それがいやなら

それぞれのパーツごとに

引き出しに分けて
入れなきゃいけないよ

その前に一枚の写真にしておいたらいいよ

誰かが

めぐり逢えるかも

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公園の水は美味しいよ


山からの湧き水だと 信じこんで飲む

公園の水

う〜ん

うまい!


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