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犬と少年 せっかく作ったかまくらに おしっこをする子犬を 追いかける子どもは おこってるのか 遊んでるのか 子犬はしっぽを振りながら逃げたり まとわり付いたり ____________________ ドアストッパー 黒い坂を登りきると アヒルが立ってる いつもそこにいる やがてどこに行くにも その黒い坂はついてくる そして開いたドアの下で 坂は挟まる 実に心地がいいらしい ____________________ 心は360度 雪が降って 車の跡や人の歩いた跡が 誰かのためになってる 景色はこんなにひらけてるのに ありがたく跡を歩いてても 心はま〜るく360度 ____________________ 落雪 空からふる雪が 電線から線状に落ちる 僕のあやふやな視界に 小節感を刻み 枝からどさっと落ちる雪にも おどろかされるけれど 踏みしめる雪の下の 芝生の柔らかさに 足元をゆすられるので 一息ついてみる ____________________ 夢色 笹が揺れる 琵琶が鳴る 笛が鳴る 夜は なにを隠す こんな日の夢色に 手をかざすと かすかでさえ 魔力を秘め 火照る ____________________ 元気 亀になった僕も 待たせる信号も 真っ赤 元気! ____________________ 花束贈呈 手渡された 花束のすき間から みえる わが子の花嫁姿 微笑 誓いの顔 明日からは 思いでの シーン ____________________ 夢で会う 家からさった者の夢を見るには どうすればいいんだろう まだ寝ないで 林の中で狸に 化かされてみようか ____________________ 咲いていたいところ わたしは静かなところが好きなので 図書館の中で咲く 今日も触れるかの ギリギリまで手をさしのべてくる お娘ちゃんがいる どちらから出るのかは しれないけれど 感じるものがある そのことが 森の中にいるよりは 静かでいれる ____________________ 札幌そろそろ 葉の落ちた枝振りは みんなの天への近さの 違いが丸見えで よくもま〜ケンカにならないものだと 感心する とはいっても そろそろ 降る雪が葉の代わりを してあげないとね ____________________ 今日の札幌 雲の合間から 下界が見えるときの 足元の危うさは イチョウの落ち葉の間から見える アスファルトほどには 安心させてはくれず 一歩二歩と しっかり確かめながら 歩いてしまう そのつど雲からは 雪が 舞い落ちてしまうのも忘れ ____________________ 景色の丈 もう直ぐこの辺は 雪が積もり放題になり 通れなくなるので 今のうちに両手を広げ ここから見える景色の丈を 楽しみたい 夢の中では平らにして 小枝の針で縫い付ける 景色が広がる ____________________ 切り株狸 森の切り株が 枯葉や小枝をあつめ 狸のようで うれしそう やっとここまでになったのに もう雪の下になってしまう だいじょうぶさ 続きは春まで 夢の中で ____________________ 声が聞こえるといいね 電信柱だって 何か聞こえるはずだよ 耳を付けてごらんよ ね〜 みんなの声が電線を通ってる 地球が もっともっと もっともっと 小さかったら もっともっと 聞こえて 下を通る人に ふりそそぐ ____________________ 丘 こんな平野に丘があるんですか そうあの向こうに出来たんです あなたのお嬢さんがお嫁に行ったお家です お嬢さんを迎えに 天から舞い降りたお家です あたりが素敵な 丘になりました ____________________ 散歩があるから さみしいので 毎日 朝夕散歩に出かける 乳母車を押しながら 中には新聞の いろんな三面記事が入ってて 笑顔を忘れたときや 自分の事だったように 話題をふりまく時のすべてが この記事の中 ギリギリのところで 救われてる 雨の日には濡れないように 日さしを伸ばしてあげる 人とすれ違う時は 乳母車に話しかける とっても充実してる人に 見えるんでしょうね ____________________ 公園の雪虫 公園の雪虫が 月の光に浮き上がる落ち葉は どの色ですか 落ち葉に命を宿す 言葉はありますか あったなら わたしが妖精なのかを 教えていただけませんか ____________________ 夢 さ〜寝ようかな 布団の中でどんな夢をみるのか この手足は使うんだろうか 涙をふいたりもするんだろうか 太陽はやはり まぶしいんだろうか ____________________ 林窓 落ちてかなり葉の減った林の向こうに現れる景色 わたし達は大人だから向こうの景色の中なの あなたはまだ何も分かってないから その砂漠に積もる枯葉の中に立つ 大丈夫 こちらからでも あなたの顔は浮かんで見えるわ なにか 身振り手振りをしてみて やがて手を取り合えるときに 答えを教えてちょうだい ____________________ 靴 今日は久しぶりなこと 大好きな左足から靴をはけた こんな日は 銀杏拾いに 春の梅拾いにと 思いをはせても 捨てられずにいる お気に入りの はきつぶした靴は 視界に入らないのです ____________________ |
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