僕は道です

一度でいいからいろんな山を蛇さんのように
にょろにょろと歩いてみたいんです

自分で歩けてるのを想像する
蛇さんのようににょろにょろと茂みを這ったり
木ににょろにょろと登れたりもする
で疲れて休んでるとやはりただの道になる

うんにゃ
僕は動けるようになったとしても”道”です

僕の喜びはやはり人様をいろいろなところにお連れすることなんです
なので、動けたらあの道とこの道とをつなげれたら
みんなに喜ばれるだろうなとか
あそこのまっすぐな道に横にそれる小道を作って
その先にある素晴らしい景色を知ってもらったりが出来たりしてと

ま〜これだけがんばれば
下界に下りての
チヨットのいたずらぐらい許される?

いつもの道と見まがうほどそっくりな道にいざう
そう 袋小路の行き止まりの道

ないはずの市電を置く
「いいのですよ、乗りなさい。みんながそうするのですよ」
と立て札を立てとくの
で、何人乗るかやってみたいんだけど

袋小路だから市電に乗ったからってどこにも行けやしないだろうと
乗らないのかな?
 
それとも 市電だもの!
どっかに連れてってくれるかも
って乗った人には道が見えてるのかなって
思ってみたいような気も

ねっ、知りたいでしょう?