韓国と済州島の近況 
2012年12月10日更新

●済州島の新聞「漢拏日報」に次のような記事が掲載されました。
◇「予算決算委員会、済州海軍基地事業予算の審議保留」(2012年11月29日)
 国防委員が「ひったくり採決」をした2013年度済州海軍基地予算案について、「国防を党略的に扱う」とするきびしい批判があって、29日、予算決算委員会が審議を保留した。

◇「民軍複合港検証、来月、結論導出」(2012年12月3日)
 道と政府が、シミュレーションの結果報告書の提出に合意した。

 結論を大統領選挙後まで引き延ばそうというのでしょう。通常は結論が出るまで、工事を中断します。
 昨年末。国会が済州海軍基地建設工事予算を全額削除し、総理室が基地建設計画の再検証・シミュレーションを開始した時、国会と総理室が、工事の一時中断に同意したと思われていました。しかし、今年度の予算がないまま工事が強行されました。シミュレーションについては、政権側の虚偽が明らかになって激烈な議論があり、1年経過しても、結論が出ていません。国防部・海軍が、国会・政府の意志にさからい、工事の強行で既成事実をつくって、反対運動を圧殺しようと企図しているようです。
 闘いが頑強にすすめられている中で、昼夜、クロンビの海が破壊され続けています。イ・キルジュ(李吉珠)先生は、住民や活動家からの自殺者を出さないために奮闘しておいでです。
 「現地での激突」だけでは、勝利の展望を切り開くことできません。
 対策委員会は広範な国民に、国防部・海軍の凶暴な策動と、村人・活動家の「みごとな戦いぶり」を知らせることに力点をおいているようです。
 権力は、カンジョの実態を内外の民衆に知られることを極度に怖れて、外国人の国外退去、入国禁止なとどの「暴挙」をおこなっています。

●大統領選挙についてのニュースです。

◇「安哲秀、選対解団式で文在寅への支援を求める  文在寅「勝利で報恩」」(MBCTV、12/3)
 済州海軍基地建設を積極的に推進しようとする槿恵(パク・クネ朴)候補が、基地の根本的再検討を公約している文在寅(ムン・ジェイン)候補を僅差でリードしています。
 候補を辞退した安哲秀(アン・チョルス)氏が、「新しい政治、政権交代のために、文在寅候補への支持」を呼び掛けています。
 安哲秀氏が、文候補への具体的な支援活動を行えば、文候補の逆転勝利の道が開けます。(野党候補が勝っても、破壊されてしまったクロンビ岩は、もとには戻りませんが)

 「済州海軍基地建設」がどのような結果になっても、基地反対派、賛成派の村人は、あの村に住み続けます。
 カンジョンの皆さんは、私たちを歓迎してくださっています。私は、カンジョン村の人たちといっしょに、入国禁止処分の不当性を明らかにして、撤回を求めていただきたいと願っています。そのことが、民主主義、韓日両国の民衆の友好・連帯の推進につながると思います。 


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