宇宙軍大元帥(2008/06/15)



6/6に野田昌宏さんがお亡くなりになりました。

野田さんは日本SFの黎明期から活躍された、SF界にとっての大功労者です(←一言では言い表せない。 SFファンにとっては宇宙軍大元帥の異名(というか愛称)で親しまれてきました。

野田さんとの出会いは中学生の頃でした。あのジェイムスン教授シリーズの翻訳者、として 知ることになりました。

ジェイムスン教授に惹かれたのはなんといってもその教授の語り口。まず一人称が「わし」、完全なる 機械人でありながら、人間味が非常に感じられます。そして訳が読みやすい。古典的SFには非常に読みづらい ものがあったりする中で、教授シリーズの読みやすさは際立っていました。何より原作が面白い、というのが 一番なのですが、野田さんが訳者でなかったらここまではまったかは分かりません。(このWebサイトの名前も 違ったタイトルとなっていたはず)

何より残念なのは、ジェイムスン教授シリーズの未訳の第5巻の翻訳が未だに未着手であったこと。 復刊.comでは復刊交渉開始、 のステータスなので、復刊と同時に5巻翻訳で同時発売!を期待していたのは適わぬ夢となりました。 5巻はペーパーバック版を輸入して持ってはいるので、いつか物凄く暇な時に訳してみたいと思っています。 教授シリーズの復刊は今でも期待しているのですが、最近の「赤と黒」の新訳が物議をかもしているので、 もし野田さん以外の方の新訳で、教授の一人称が「わし」以外だったら困るなぁ、と思ったりもしていたんですよね。

野田さんは自らもSF作家として素晴らしいのですが、黎明期に海外のSFをどんどん訳して日本に広め、 日本のSF界の礎を築いたという功績があまりに大きい方でした。星さんとの関わりも深く、星さんを偲ぶ会にも 出席されていたようです。

最近はクラーク、アシモフ、とSF界の巨匠が次々といなくなり、一つの時代の終わりを感じていたこの頃、 日本でも野田元帥が。今頃は天国で星さんや、ニール・R・ジョーンズ氏、その他巨匠達とSF談義に花を咲かせて いることでしょう!

ご冥福をお祈りします。


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