お化けポトス(2006/09/18)



そのポトスとの出会いは一昨年の9月のことでした。仕事現場が茅場町付近に移動となり、入居したビルのフロアにビル管理会社からの入居祝い、ということで置かれていました。最初から立派な鉢植えに植えられており、背丈は2mあるかどうか、というもの。最初は全く気にかけておらず、誰も水やっている様子もないのに元気だな〜と感じていた程度でした。その年の冬ぐらいでしょうか、ある後輩社員が「○○さん、枯れてますよ!」と言うのです。「何?」と思いよく見てみると枯れ葉ばかりの悲惨な状態になっていたのです。地面はカラカラ、これでは枯れる訳です。記憶では誰も水をやっていなかったはず、ということは数ヶ月もの間水なしで生きていたということになります。凄い生命力ですが限界がきたのでしょう。

こうなると農大、そして園芸好きの血が黙っていません。毎朝うがい用のコップに一杯分の水をやることにしました。また、100円ショップで栄養剤や、ペットボトルに挿すと定期的に水を与えることが出来る小道具などを買ったりもしました。地道な水やりが功を奏したのか、序々に緑の葉が増えてきて息を吹き返すことに成功したのです。これが去年の春ごろの話です。その後ややツルが伸びてきて床を這うようになってきましたが、現場に人が増えたのと重なり、せっかく伸びたツルが踏まれて切れてしまう、という事が何度かありました。そこで、切れてしまったツルを水を入れたペットボトルに挿してみる策を講じます。ポトスはツル科なので、水に入れると根が張ってきます。こちらも予想通りうまくいき、根が張るとともにペットボトルの中で成長を続けるのでした。私はツル科の植物が大好きなので、いつのまにか、伸びてゆくのを見るのが毎朝の日課となってくことになります。

早いもので、この現場に来て早2年、再び現場が引っ越すことになりました。当然、ポトスは大きすぎて新しい現場へは持ってはいけません。車で自宅に、とも思いましたが、とても入りきるサイズではありません。ビル管理会社の人に引き取ってもらえるかどうか聞いてみると、「ポトスは差し上げたものなので処分はそちらでして下さい、置いておけば廃棄となるでしょう」とのこと。なんとかせねばポトスが・・・会社の後輩と話して、そこら辺にこっそり植えよう、など色々策を考えました。近所の花屋さんなら引き取ってもらえるのでは?と閃き掛け合ってみると、ポトスは冬は室内におかなければいけないので、置く場所がない。とのこと。このままでは・゚・(ノД`)・゚・。


閃きました、確か近くの公園に観葉植物が沢山鉢で置いている場所があったはず!という訳で台車に積んで持っていくことに。記憶通りその公園には同じような大きさの観葉植物が沢山置いてあります(これはいける!)早速横に配置開始、配置後、ツルが余りに伸びているので整えていると、近所のおばさんらしき人が話しかけてきます。「市役所の方ですか?」と。う、やばい、と思いつつも「いえ、会社の人間です。ツルがはみ出ているので整理していました。」と若干意味不明な返事をすると、怪しまれる、と思いきや「あら、それはご苦労様です。」と言われなんとか切り抜けることに成功。あぶなー、あと少し早く遭遇していたら置きにきたことがバレてしまうところでした。

公園に置く前日に、伸びに伸びたポトスの一番長いツルを切って自宅に持って帰り再び水に挿すことにしました。その長さ、実に4m近いものがありました。素晴らしい!この現場では一人徹夜など数知れずありましたが、一番の思い出はやはりこのポトス。公園に置いていった鉢本体、きっとその生命力で冬をも乗り切ることでしょう。生命力に光あれ!

伸びきったポトス(in office)
アップ@
アップA
公園配置後


   Diary Top