奥の細道 最上川下り篇
                                                                  

山形県大石田町,新庄市、戸沢村、立川町

平成14年(2002) 7月25日

元禄二年(1689)六月三十日

 

上川はみちのくより出て、山形を水上とす。ごてんはやぶさなど云おそろしき難所有。板敷山の北を流て、果は酒田の海に入。左右山覆ひ、茂みの中に船を下す。 是に稲つみたるをやいな船といふならし。白糸の瀧は青葉の隙隙に落て仙人堂岸に臨て立。水みなぎつて舟あやうし。
     
五月雨をあつめて早し最上川



数々の山川から五月雨を集めてきた最上川は、ここに至り、更に両岸の山から
直接水を集めて満ち満ちて、滑るような勢いで流れていく。  

 雑記


尾花沢を発ち隣の村山市五十沢集落を訪れ茅葺民家を撮る。ここで時計が止まってしまったので、再び尾花沢に戻り電池交換をした後、昨日訪れた大石田に行き斉藤茂吉の歌碑のある乗船寺に行く。
新庄では茅葺の旧矢作家を訪れる。ここでは本日の一番乗りと言うことでコーヒーがでた。
(そうゆう決め事があるらしい)。庭に桔梗が咲く涼しい茅葺の家で、昼寝でもしてゆっくりとしていたかったが、先行き長くそうそうに引き上げ次のポイント本合海(もとあいかい)乗船場跡に向う。
さらに最上川沿いに下ると観光の船下りが楽しめる戸沢の船着場がある。番所を模った土産屋で初孫の大吟醸を買う
(鉾立の車泊りで飲んでしまった)。少し先の高台に道の駅があり昼飯休憩する。
「清川上陸の地碑」は堤防沿いの道を下りた小学校の端にあり芭蕉像も建っている。近くに幕末に活躍した清川八郎記念館があったが、見学するゆとりはなかった。最上川を離れ田園地帯を走れば、風力発電の塔や残雪のある鳥海山が現れてきた。芭蕉はこれより羽黒山に向かったのだが我は鳥海山登山を優先し裏道で酒田市に入る。
                     

大石田