龍葉の挿し芽


 葉形や色彩の同じ特徴を持った品種を増やすには、二つの方法が有ります。
その方法のひとつは、挿し芽による方法ですが、これは別頁に既述してあるので省略します。
あとひとつの方法は、多頭の株を分ける方法で、通称株分けと言います。

 株分けでは増やせる数に限りがあり、数多くの苗を増やしたいときには、挿し芽の方法を
取るわけですが、龍葉と言われる一本葉の品種は、挿し芽による発芽は極めて期待薄です。
以前に、臥龍、龍尾、青龍、龍登、金龍、神龍、の一本葉の挿し芽を各50本ずつ、2度実験
してみました、その中に芽先が二股になった「金龍」が2本有り、この2本だけは発芽したの
ですが、他は全て発芽せず2度とも失敗に終わりました。
 
 この結果から、龍葉と言われる一本葉の品種でも、先端が複数ある葉は発芽しますが、
葉の先が分岐していない龍葉(一本葉)の発芽は、極めて困難と思われました。
つまり、龍葉類でも「飛龍」や「龍之王」等の様に、手葉(葉先の複数ある葉)を交える品種は、
手葉を挿し芽することで、それなりの小苗が得られるわけですが、手葉を交えない品種は、
挿し芽では増やせない事になります。

 ここで登場するのが、一本葉(龍葉)の挿し芽方法です。
この方法は、一本の葉に対し一本以上の根を付けて、挿す方法ですから、見方によっては、
株分けの部類なのかもしれません。 

以下にその手順を説明します。
適期は環境で差が有りますが、挿し芽と同じで、5月中旬〜6月初旬頃が最良と思います。


  手順 1
 挿し芽の親葉に使用する株を準備して、
鉢から抜き、一芽ごとに大きく分けます。
この時、芽の付け根を持って引き分ける
のですが、相当無理な力が掛かるので、
手で持った葉を傷めぬ様に注意します。

 根塊が硬くて分け難い時には、鋏または
カッターナイフなどを使用して、根塊に少し
切れ目を入れるとよいでしょう。
  手順 2
 一枚の葉に根が一本以上付くように、
ピンセットや、カッターナイフ等で丁寧に
小分けします、これが意外と面倒です。

 葉一枚に根が一本付いていれば大丈夫
なのですが、せっかく取った葉に根が付い
ていない等と言う事が多々有りますので
図の右端の様に2枚単位で取るように
すると、失敗が少なくて済みます。
  手順 3
 挿し芽と同様の用土と方法で、葉を斜め
にして、根が取れないように注意して並べ
葉の付け根が、約1センチほど地中に
入るように土を掛けます。

 用土に穴を開けて植えつけるのではなく
挿し芽床の端に、少量の用土を一列置き、
それを枕にして葉を一列並べ、根を包土
した手前に、また一列並べるようにします。
  手順 4
 挿し芽と同様に、直射日光を避けて、
乾燥させぬように管理していると、ひと月
後には、一部の速い若芽が僅かに顔を
見せ始めます。

 休眠まで植え替えをせずに管理します。
地表に葉を出した若芽は、休眠までには
小さな苗の形になりますが、そのまま休眠
させて、来春蘇生後に鉢上げします。

 ここでは挿し芽と表現しましたが、この頁の始めでも書いた通り、これは一種の
株分けです。巻柏は基本的に丈夫な植物ですから、適期に実施して管理に注意
すれば、この様に小さく分けても、再生する力を持っています。

  株分けもこれに準じますので、このWebでは株分けに付いては触れませんが、
適期に行いしばらく遮光管理をする事で、株分けは容易に根付き再生します。


しかし自分で言うのも何なんだきっと、うんまい絵が書げたなや、
俺って、もしかすっと、絵〜書ぐ才能が有ったんだんべが ?。

人生を間違ったがも知んねぇ〜な〜。
今っから絵描ぎになっても、間に合うんべが?。

「手遅れだ」 な〜んて言ったのは誰だ !!

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