登録外品種 さ行〜な行



幸ノ華 (さちのはな)


葉組みやや粗めの常葉は、乳白色の曙斑を現し、平性と言うより少し下垂して、
半球形の姿に成ります。


珊瑚閣 (さんごかく)


「古今独歩」または「錦孔雀」の変化種とみられ、葉形は同じで立ち性ですが、
葉は短めで鮮やかな萌黄色です。


紫峰 (しほう)


玉織姫の色彩変異種と思われ、葉形や斑は玉織姫と同じですが、秋には茶紫の
色合いを見せます、また玉織系品種が肥料を控えた管理で部分的に現す、
玉織系特有の小さな茶色も全般的に多く現します。


秀麗 (しゅうれい)

一説では金麒麟の変化種とも聞き
ましたが、株が若い時には詰んだ葉で、
説にうなずけない事もないのですが、
成長するにつれて葉は大きくなり、
金麒麟とは似ても似つかぬ大葉物に
なってしまいます。

右の画像は成株の画像です。

この様に成株では中葉と言うより
大葉の部類に入る程に成って
しまいます。




祥鳳


分岐の少な目の檜葉形の大葉で、萌黄葉種ですが緑強めの色合いです。


彗星 (すいせい)


錦昇龍系統の変化種のようですが、平性で黄緑色の地色に、淡い黄色斑を現します。


翠鳳 (すいほう)


墨獅子の変化種のようですが青葉物で、墨獅子の様な紅葉はせず、
秋にも目立った変化を見せません。


瑞鳳 (ずいほう)


錦木の細葉変化種です、本種も準固定種で、先祖返りの特性を持ちます、
以前は「平和錦」の名も持ちました。


瑞柳 (ずいりゅう)


細身で葉組み粗めの常葉で、地色は淡緑色です。 数年前に本種に曙斑を現す個体を
頂いたのですが、私の棚では残念ながら、未だに斑の出現は見られません。


砂子獅子 (すなごじし)


葉形色彩とも金襴織に似ていますが、金襴織より下葉の葉先が薄く細く葉組みも粗く、
巻き込む特性があります。
近年普及し始めた「笑獅子」と言う品種は、本種と異名同種だと思います。


墨絵ノ誉 (すみえのほまれ)


墨絵龍の変化種で、扇形の特徴有る葉をやや下垂させ、半球形の葉姿に成ります。


墨絵龍 (すみえりゅう)


数少ない巻柏書籍のなかで、昭和45年に発刊された、「よみがえる古典植物 いわひば」の
著者のお一人であられる岡村氏が、胞子発芽を試み、その中から選抜して墨絵龍と名付け、
著書「よみがえる古典植物 いわひば」の中で紹介している品種です。


星座 (せいざ)


明星からの胞子発芽品種と言われ、麒麟獅子を思わせる葉形葉姿に、
暁星の様な斑を僅かに現します。


千紅錦 (せんこうにしき)


やや立ち性の常葉で青葉ものですが、秋には葉全体を紅に染める事が有ります、
「事があります」とは無責任な話ですが、紅孔雀などとは違い、その年の気候や
管理環境などで、全く紅に染めない事があるのです。
私の環境では、未だ数度しか染めた事が無く、その原因も把握できずに居ます。
また「西ノ有明」と同様に、葉先を飛散させる特性も有します。


双龍の斑 (そうりゅうのふ)



葉形葉姿や曙斑は、「双龍」にほぼ同じですが、双龍同様の曙斑のほかに、
白や淡黄色の刷毛込斑(固定斑)を併せ現します。


大王獅子 (だいおうじし)


分岐少なめで葉組みの粗めの、萌黄の常葉を下垂させます。


大白晃 (だいはっこう)


白晃麒麟の太葉変化種です、白晃麒麟より葉幅が広く大葉ですが、色彩はほぼ同じです。


大納言 (だいなごん)


黄門殿が斑載り良く、遺伝性を持って変化したものです、水戸黄門様の官位は中納言
であったことから、その上の「大納言」を冠して付けた名前だと聞き及んでいます。


立富士 (たちふじ)





静岡のあるお方から、随分前に頂いた品の子どもです、常葉に手葉を交える葉姿が、
富士之華に似ている事から、この名が付いたものと思います、我が家での斑のりは
今一ですが、温暖な環境なら、富士之華と見紛う色彩に、成るのではないかと思います。 
富士之華との違いは、手葉先の分岐が多い事で見分けが付きます。


地球宝 (ちきゅうほう)


緑地の常葉に白刷毛込斑を持ち、一見友白髪を思わせますが、比して葉組みがやや粗く、
やや立性です、また斑も黄色味を帯びた白と、純白の2色が見られます。

また本種は、斑の無い葉を挿し芽すると、斑の無い苗になり、斑の有る葉を挿し芽しても、
過半数が斑の無い苗に成り、無斑の苗を育成しても、斑の出現は殆ど期待できません。
綺麗な刷毛込斑を持ちながら、あまり普及しない要因なのでしょう。


中国ノ華 (ちゅうごくのはな)


普及率も高く、人気品種ですので、私の下手な講釈は不要と思います。 
夏期に夕立が多く過湿な私の棚では、根が傷み易く上手く行きません、
肥料を控えて乾燥気味の管理が良さそうです。


長寿 (ちょうじゅ)


葉元の方は常時暗赤茶色なのですが、小苗の時は白牡丹を思わせる、詰んだ葉姿で
葉重ねも良く、その詰んだ葉重ねが邪魔をして、赤茶色が目立ちませんが、
成長するにつれて大葉になり葉姿も乱れ、赤茶が目立つようになってきます。


天女ノ舞 (てんにょのまい)


平性の常葉の萌黄種です、葉形は一般的な檜葉形で、特別記憶に残る葉形では
ないのですが、白味を感じる萌黄色は、本種特有の色彩で記憶に残ります。


天明冠 (てんめいかん)


葉組みの密な整った檜葉形で緑の地色の葉を、葉先から半分ほど黄色に染めます。
「丸葉蜀光」また「丸蜀光」の呼び名もあります。


常盤獅子 (ときわじし)


色彩特徴等は「常盤ノ光」に同じですが、葉の丈はやや長めで、
下垂して細めに成った葉先を巻き込みます。


栃木ノ華 (とちぎのはな)


花車の変化種と云われています、花車より葉幅は広く、分岐は少なめで若干大葉です。
強い陽射しでは葉焼けを起こし易いようですので、中日での管理がお勧めです。


登竜 (とりゅう)


古い銘鑑を辿ると、昭和初期の銘鑑に「登竜」の文字が見られます。
その登竜が本種であるのかどうかは、確認する術が有りませんが、
細身の一本葉と、葉先を分岐させた手葉を極少し有します。
本種の特徴を解りやすく言うと、手葉の極々少ない「燕尾」と言った所でしょうか。


女峰 (にょほう)


葉幅の広い萌黄の常葉は、葉肉も厚めでやや立ち性の大葉です。
私の目では、「女峰」の名とは裏腹に、力強い雄雄しさを感じてしまいます。



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