2014年5月17日
ブドウ糖を絶てばがん細胞は死滅する
「中鎖脂肪ケトン食」すなわち、糖質制限の有効性を理論的に述べた本です。
銀座東京クリニック
センセーショナルなタイトルですが、実際の治療経験の記述は少ないです。
というより、現在まさに臨床試験が行われています。(
アイオワ大学、大阪大学、ピッツバーグ大学)
ケトン食で癌が治った人の動画
述べられている理論は大変まじめです。
TCAサイクルを始めとするエネルギー代謝が詳しく説明されています。
(学生時代には少しも面白くなく、苦労しました。)
基礎知識がない方には難しいかと思います。
要点は以下のとおり。(はじめにより抜粋)
・がん細胞は、ブドウ糖(グルコース)に対する依存度が正常細胞に比べて何十倍も高い。
・よって、がん細胞がブドウ糖を利用できなくすれば、正常細胞にダメージを与えず、がん細胞だけを死滅させることができる。
血中のブドウ糖をゼロにすることはできないので、死滅まではできない気もしますが、進行を抑制する可能性はあると思います。
その他。
@糖質はいつのまにか3大栄養素の1つになっているものの、実はなくても構わない栄養素
A癌細胞は嫌気的な生き物
B肝臓はケトン体を自身で利用できない。
C高濃度ビタミンC点滴、メトホルミン、漢方薬、ジクロロ酢酸ナトリウム、R体αーリポ酸などについてもふれている。