医学部の大罪



受験メソッドの大家和田先生の本です。

医学部の大罪    和田秀樹

正直あまり目新しい内容はありませんでした。


1.慶応大学 近藤誠先生肯定と近藤先生と外科医の論争の経緯、がんもどき理論など。

2.新型抗うつ薬批判。 SSRIの宣伝とベンゾジアゼピンの批判はやはり単なる商売だったのでしょうか?
殺人事件の数々がリストされています。

3.医師優遇税制について。 私は全く優遇されていないので、このような記述はやめてほしいです。

4.栄養学について・・・肉食肯定をされています。糖質制限まで踏み込んでおらず、物足りません。

5.医療が最大の安全保障になる・・・そんなことはないでしょう。

6.日本医師会について 
   医師会が圧力団体でかつ、権威がないと述べておられます。

(国民も、勤務医も医師会を悪者とマスコミにすりこまれているのではないでしょうか)
 考えていただきたいのは、医師の意見を代表して述べることができるのは医師会しかないという点です。 砂粒の個人で経済至上主義の経団連や財務省に対抗できるとお考えでしょうか?もちろん、改革は必要ですね。

7.iPS細胞の可能性について言及しておられますが、私はあまり期待していません。

8.日本老年医学会は、お年寄りを薬漬けにするインチキな学会だそうです。この学会の専門医の最も少ない長野県が、最も高齢者の平均寿命が長く、使っている医療費が少ない。

9.誤った正常値主義。高齢者の正常値はよくわかっていない。

10.がん治療について
 現在、アメリカでは、癌の治療は放射線と外科治療が半々なのにたいして、日本では外科手術が主流である。・・・これは、癌の種類にもよります。

11.80代後半の人で病理解剖で体中どこにも癌がなかったという人はまれでした。・・・一般の方にしっていただきたい情報です。

12.外国のように最新の治療を求めるのではなく、新しい治療が出たらそれをばれないように内緒にして、自分たちの身を守ることを優先するのが日本の医学部の体質であり、最大の大罪です。・・・日本糖尿病学会、熱傷学会、動脈硬化学会ですね。

13.1970年代、アメリカ人の一日の肉類の摂取量は、平均300グラム、ヨーロッパでは220グラムでした。ところが、当時の日本人の肉類の摂取量は、70グラム程度。それより減らしてどうするんだ、という話です。・・・この点医者は無知な人が多いです。平均寿命が延びた理由がわかっていません。

14.製薬会社と医学部の癒着・・・残念ながら、ディオバン事件をひくまでもなく、明らかです。


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