2018年2月28日 <マーガリン>低「トランス脂肪酸」強調 相次ぐ新製品  

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6273650より

 明治などの乳業大手各社が、家庭用マーガリンを相次いでリニューアルする。米国で今年6月以降、心疾患のリスクを高めるとされる「トランス脂肪酸」を多く含む「部分水素添加油脂」の使用が規制される のを前に、同油脂を使用していない商品をアピール。

消費者のマーガリンに対するマイナスイメージを払拭(ふっしょく)し、需要回復を図るのが狙いだ。(毎日新聞)






2018年2月28日 中国という名の独裁国家  



カズオイシグロの小説どころではありません。生きたまま臓器を取り出されている人間がいる。それを国家が行っている。

中国の移植医は、悪魔に魂をうった人々。人間慣れればなんでもできてしまうことがよくわかる。






2018年2月27日 栄養療法のリーダー  



本日の中国新聞セレクト






2018年2月27日 チャイナ“臓器狩り” 日本は最大の顧客か

 

http://www.sankei.com/premium/news/170728/prm1707280005-n1.htmlより

中国の暗部について、日常的ニュースでほとんど目にしません。

ウイグル人、チベット人の虐殺、超監視社会、そして、臓器狩り。

日本のマスコミには非常に大きな問題があると思います。

真実を伝えてもらいたい。






2018年2月27日 低ナトリウム血症について  

僕のジェネラリスト修行 杉本俊郎著より

・ 低ナトリウム血症は、現在の臨床の場において最も遭遇する電解質異常である。高齢者は低ナトリウム血症をきたしやすいことが知られており、さらに低ナトリウム血症は、意欲の低下等の意識レベルの低下  のみならず、転倒や骨折のリスクになりうることも報告されている。

米国も欧州のガイドラインやSIADHに関する欧米の論文は、この尿浸透圧100mOsm/kg以上をSIADHの診断としている。  

・輸液による医原性の低ナトリウム血症を防ごう(低張液の輸液はできるだけしない)。

・SSRI(抗うつ薬)は低ナトリウム血症を起こすことがある。

・低ナトリウム血症でしゃっくりがでることがあるらしい。

・薬剤が原因となる・・・(利尿剤、抗うつ薬、トラマドール、NSAIDsなど)






2018年2月27日 在宅ホスピスと施設ホスピス  

平穏死10の条件より・・・自分だったら、在宅で死にたいですね。 病院で死ぬのはいやだなあ、と思います。平穏死なら在宅。

ですが、頼れる医者がいるか?頼れるナースがいるか?頼れる介護士がいるか?不安です。

病院にいても全く同じ事ではありますが。



以下引用

 これは個人的な意見ですが「在宅ホスピスと施設ホスピスは似て非なるもの」と感じています。どちらが良いという話ではありません。

 施設ホスピスは、やはり病院のひとつです。特にご家族が強くホスピスを希望される場合が多い。しかし自由度は在宅のほうが絶対的に高いと思います。両者とも経験された患者さんにアンケートをとったことがあります。これは私が取ること自体、既にバイアスがかかっているのでとても公表できるものではありませんが、在宅の方に大きく軍配が上がっていました。  






2018年2月26日 アルツハイマー病 真実と終焉 認知症1150万人時代の革命的プログラム  

デール・ブレデセンの経歴は、医者になる前に、カリフォルニア工科大学で基礎科学の勉強と研究をしていました。

 教授には、「医者になると人生を棒にふるぞ」と脅されたそうです。

 後に医者になった時点で、基礎研究をしたいというと、今度は医者の上司から批判を受けたそうです。

 確かに、医者はマニュアル診療しているだけで、科学する心が失われている。



監訳者あとがき・・・21世紀の医療、近未来のロードマップがここにある

・20年早く検査すれば、人生の夕暮れから、再び昼の明るい陽射しに舞い戻れる。

・アルツハイマー病治療の盲点、ホモシステインとビタミンD  

・30年足らずで激増したアルツハイマー病と食事の変化

・脂肪は脳の健康に必須 脳の回復の基本、脂肪をエネルギー源とする(ケトジェニックダイエット)

・2000年にわたる医学の流れから逸脱していた20世紀の医療

・脳を回復させたければ、コレステロール値は高いほうが良い

・日本の医療費を劇的に削減し、21世紀の新しい医療の在り方を示す啓示の書  








2018年2月26日 本来のエリートは、大きな責任を背負う人達  

パラダイムシフト好きの外科医さんのブログを引用させていただきました。

才能は、世のために生かしてこそ意味がある!!



以下引用

先日、診療中にある患者さんから、診療以外のことで相談を受けました。

子供が通う進学校から出される学習課題が非常に大変そうで、その子の忙しさを見ているのが辛いという内容でした。

今の常識では、進学校とは勉強ができる子が集まる所。

そして、将来いい会社に入ったり、難関の資格を取るための登竜門。

さらに本音を言うと、将来自分がいい生活をするために勉強をする。

口には出さないまでも、これが世の中の大人達、その影響を受けた子供達の本音。

私はそのような考え、動機、風潮を頭から否定するつもりはありません。

将来の生活の安定は大切です。

しかし私はその常識に敢えて異を唱えたい。

進学校とは本来は大人や子供の欲望を満たすため、出世のための存在ではない。

進学校とは、エリートを養成する道場みたいなもの。

エリートとは、才能を世の中のために活用する人達。

自己犠牲の精神を有する人達です。

そもそもが、楽な生活する場所、楽しく過ごす場所ではない。

入学前から、それくらいの覚悟が必要です。

勉強ができることは、素晴らしい才能です。

しつこいようですが、才能を持つことは、同時に義務と責任を背負うことでもあります。

進学校に合格できるような子は、その能力を世のため人のために発揮するのが人生の課題です。

だから、大変で当たり前。

楽しくなんかない。

このように考え、何とか粘って頑張ってもらいたい。

このように持論を語ると、その患者さんは分かったような分かってないような、キョトンとした表情をしていました。

ちょっと今の常識に染まった人には、刺激が強かったかもしれません。

しかし本来才能とは、そういうものだと思います。






2018年2月26日 梅毒が増えている  

広島でも梅毒が増えているそうです。(中西道場)



症例 30代男性。そけい部の腫れで受診。

 よくよく問診すると亀頭部に潰瘍性病変あり。



以下ウィキペディア改変

梅毒 1期・・・感染後3週間 - 3か月の状態 感染部無痛性潰瘍  (口腔内、性器など)、発赤。そけい部のリンパ節が腫れる。(柔らかいリンパ節で、圧痛が少ない)この時期は感染力が強い。

第2期感染後3か月 - 3年の状態。全身のリンパ節が腫れる他に、発熱、倦怠感、関節痛などの症状がでる場合がある。バラ疹と呼ばれる特徴的な全身性発疹が現れることがある。赤い目立つ発疹が手足の裏から全身に広がり、顔面にも現れる。特に手掌、足底に小さい紅斑が多発し、皮がめくれた場合は特徴的である。  治療しなくても1か月で消失するが、抗生物質で治療しない限りトレポネーマは体内に残っている。

第3期感染後3 - 10年の状態。皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生する。(医療の発達した現代では、このような症例をみることは稀である)

第4期感染後10年以降の状態。多くの臓器に腫瘍が発生したり、脳、脊髄、神経を侵され麻痺性痴呆、脊髄瘻を起こし(脳(脊髄)梅毒、脳梅)、死亡する。現在は稀である。



コメント:

・江戸時代には一般庶民の感染率が50%あった。痛みが少ないので放置される。
・この数年急増している。
・見つけたら、HIVなど他の病気もチエックすること。
・セックスに関する質問を積極的にしなければならない。






2018年2月26日 難聴と認知症  

今朝のアサイチは、難聴と認知症の相関についてでした。
 認知症にならなくても、難聴は厄介です。
 騒音を避けることが大切という話ではありました。
 私は、内耳の微小循環の悪化(微小血管の動脈硬化)の関与が大きいのではないかと思います。
 栄養学的なアプローチがやはり大切ではないでしょうか。



アルツハイマー病は脳の糖尿病 鬼頭昭三著 より引用

70歳を超えたひとの3分の2が、難聴の問題を持っているといわれていますが、アメリカの国立化例研究所(NIA)の研究結果によると、60歳以上の人ではアルツハイマー病のリスクが20%ずつ増加するとしています。アジアは世界的に見て、とくに老人性難聴が多い地域ですが、その原因として、アジア地域では街のあちらこちらで騒音が響き、おまけに音量が大きいことが挙げられています。



・・・聴覚神経や小さな音を聞き取る作用を持った、鼓膜の奥にある有毛細胞の老化は、聞き取る音量が日常的に大きいほど早く進むのです。また、この有毛細胞は1度脱落すると、再生されません。






2018年2月24日 アルツハイマー病は脳の糖尿病 鬼頭昭三著 より  

新しい常識です。



引用@ 
 糖尿病とアルツハイマー病の関係についての研究では、ロッテルダムスタディの「糖尿病はアルツハイマー病の発症リスクを2倍にする 」という研究成果があります。日本でも、九州大学第二内科で1961年から行われている久山町研究が、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病の疫学的調査として世界的に有名です。久山町は福岡市に隣接した人口約8400人の町で、住民は全国平均とほぼ同じ年齢・職業分布を持っており、偏りのない日本人集団と考えられています。1988年から、60歳以上の男女1017人を対象とした15年間の追跡調査から、予備軍を含む糖尿病者では、アルツハイマー病に罹患するリスクが非糖尿病者の2倍にのぼると報告されました。

コメント:江部康二先生の「久山町の悲劇」も参照を。



引用A
糖尿病になると、インスリン分解酵素(IDE)の活性が低下します。インスリン分解酵素はインスリンを分解するだけでなく、アルツハイマー病の原因物質として第三章でお話したアミロイドβタンパクをも分解する作用をもっています。ところが、インスリン抵抗性による高インスリン血症の状態では、インスリン分解酵素はインスリン分解のために大量に消費されるのでアミロイドβタンパクの分解ができなくなります 。このこともアルツハイマー病の発症に拍車をかけることになります。

コメント:アミロイドの話でよく出てきます。



引用B
 ところで、古い医学ではコレステロールの高値の人は鶏卵の摂取を控えるべきとされた時代がありました。しかし、今日ではこの考えは誤りで、鶏卵の摂取と血中のコレステロール値とは関係がないというのが定説です。血中の中性脂肪が高い場合の食事療法についても従来の考え方と異なってきれおり、まずは糖質の過剰摂取をひかえる ことのほうが重要です。

コメント:糖質制限している人には常識ですね。



引用C
 正確な統計はありませんが、世の中で、ベンゾジアゼピン依存症という病気に罹っている人の数は膨大であると推定されます。ベンゾジアゼピンは、4週間服用すれば、耐性、依存性ができる 可能性があります。非ベンゾジアゼピン系と銘打って販売している睡眠薬も、多くは脳内のベンゾジアゼピン受容体に結合して作用を発揮するので、結果は大同小異です。ベンゾジアゼピン系薬剤を2剤以上服用している実態を日常診療で見かけることもしばしばで、困ったことです。高齢者、とくにアルツハイマー病の人は多剤併用に陥らないよう注意しなければなりません。

コメント:睡眠薬よりナイアシン!








2018年2月24日  ウイグルの人のこと

ウィキペディアより・・・コンピューター、AIを使った人権弾圧

『2016年に、習が前チベット自治区党委書記の陳全国(中国語版)を新疆ウイグル自治区の党委書記に抜擢して以降、新疆ウイグル自治区は中国全土への導入も見据えて全車両にGPS追跡装置の設置を義務付け[103][104]、顔・目・指紋・DNA[105]・声紋などあらゆる生体認証を駆使した「完全監視社会」の実験場と化してると欧米メディアや人権団体は報じてる』







2018年2月23日  アルツハイマー病 真実と終焉



糖質制限+メガビタミン+その他のサプリという感じ。

患者さん家族に読んで欲しい。お勧め書籍。






2018年2月20日  アルツハイマー病は脳の糖尿病



広大3内科の以前の教授の著書。以下引用



アルツハイマー病の予防は糖尿病と同じ

 アルツハイマー病とは「脳が糖尿病になっていること」であるとしたら、アルツハイマー病にならないためにはどうしたらよいのでしょうか?

 再三お話したように、アルツハイマー病は本人または家族が記憶の異変に気づく15年から20年ほど前には、すでに発病しているのです。したがってアルツハイマー病の予防と治療はおなじものと考えられます。そして、それは糖尿病の予防・治療法ともイコールと考えてよいのです。








2018年2月20日  夏井先生と相澤病院


本日の夏井先生ブログより引用・・・昔から普通の病院とは少し違ったみたいです。




この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0220-1

【小平奈緒を救った 相沢病院の“無償支援” 無名の頃から支え続ける理由】



 小平選手の金メダル獲得で一挙に脚光を浴びたのが相澤病院です。全くの無名時代から職員として迎え(しかも勤務はしていない),練習をサポート(留学費用,渡航費用などを全て病院が負担)してきたその姿勢は素晴らしいと思います。「当時はまさかオリンピックで金メダルを取るような選手になるとは思っていなかった」と驚いた相澤理事長の言葉は凄いと思います。



 これに関連して,多くの方から「相澤病院と言えば,以前在籍されていた病院ですよね」というメールをいただきました。私がこの病院に就職するに至った経緯もなかなか面白いので,記憶が確かなうちに文章化します。

 2003年1月,当時在職していた山形の病院(と大学医局)を様々な理由で辞めざるを得なくなり,次の就職先を探していました。たまたま,2月24日に相澤病院で湿潤治療の講演をして,その後の懇親会で私が「現在就活中なんですよ」と話をしたら,相澤院長(当時)と理事長が集まってきて「では,この病院に就職しませんか? 傷の治療に特化した外来を作りますから,是非来てください」と話しかけていただきました。もちろん,その場で4月入職決定! そして「外傷治療センター」という外来の名称もその場で決まりました。まさに即断即決!

 その後,4年半ほど相澤病院で仕事をしましたが,外傷治療に特化した外来を得たことで多くの症例を経験でき,同時にさまざまなトラブルの解決法を見つけることができました。また,研修医への指導をする中で,縫合などの基本手技を理論的にまとめることができ,やがてそれはこの本に結実しました。同様に,山形時代は講演のために外来を休診にする手続きが煩雑でしたが,相澤病院では「どんどん講演に行って下さい」と言われたため,気兼ねなく全国を飛び回ることができました。

 相澤病院での4年半の経験がなければ,外傷治療・熱傷治療だけでも外来が成り立つなんて思い付かなかったし,いずれは東京近辺で仕事がしたい,と考えることもなかったと思います。私にとっても湿潤治療にとっても,極めて有意義な4年半でした。







2018年2月19日  花粉症の治し方


花粉症の患者さんが来院されるので、溝口徹先生の「花粉症は1週間で治る」をおすすめしています。

高たんぱく/低糖質+ビタミンD+ミネラル(男性なら亜鉛、女性なら鉄)という感じです。

ビタミンDの多様な働きについても詳しくのべられており、勉強になります。



・ビタミンDは脳の老化や認知症予防にも効果を発揮する。

・筋肉を強化しロコモやサルコペニアを予防

ビタミンDは新世代の抗がん剤となる可能性もある

・ビタミンDは健康な人をより健康にして寿命を延ばす






2018年2月18日  



2017年11月14日中国新聞セレクト





2018年2月18日 花粉症は1週間で治る 



溝口先生の新刊 お勧めです!!



以下引用

 私は晩年のホッファー博士に直接お会いしたことがあります。そのときとても印象的なことをおっしゃっていました。



「もしかするとナイアシンが足りないことが統合失調症の原因のひとつかもしれないと思い、ビタミンの科学者から精神科医になった。

ところが、医療という分野は、眠れないといえば眠る薬を出し、やる気がないといえば抗うつ薬を処方する。幻聴が聴こえるといえば、統合失調症とすぐに診断し薬をだすか、当時はロボトミーといって脳の一部を切り取って神経回路を遮断する手術まで行われていた。

体の中で何か化学的な反応が起こっているから、そういう症状が出ているはずなのに、それを確かめもしないで治療をしていることにとても驚いた。」








2018年2月17日 メタ認知力

しくじり診断勉強会より  藤田浩二先生 和足孝之先生



メタ認知力 とは・・・自分や他人を観察し、あらゆる情報・状況を総合的にキャッチする(もう一人の自分)より深い観点から全体把握する、認知についての認知

・観点が高くなればなるほど景色が変わる。



Over-confidence Bias
循環器内科7年目医師。45歳男性30分以上続く、胸痛、冷や汗で来院。心電図では異常がみられなかったが、Non-STEMIと判断して精査せずに直ぐにカテコール。上級医到着して心エコー正常、胸部X−pで縦隔気腫→特発性食道破裂。

Anchoring Bias
60歳の糖尿病患者。胸痛を訴えて来院。研修医の本で糖尿病患者のAMIを見逃すなと習った。心電図、胸部レントゲン、トロポニンなど異常なし。8時間ERでの経過観察を経るも採血、心電図異常なし。→再度人を変えて丁寧に診察したところ、左背部に帯状疱疹。

 最初の考えに固執してしまい、考えを変えない。

Hassle Bias
研修医2年目。今夜は彼女とデートで待ち合わせ。しかし16:40にERに失神患者(42歳)が来院。トイレで倒れたとの病歴で状況性ないし迷走神経反射と判断して帰宅とした。3時間後に救急搬送。高度自然気胸で入院となった。

  肉体的・精神的に楽に処理する思考にひっぱられる。

Rule Bias
50歳肥満男性。呼吸苦と失神で来院。色々と調べたがわからない。本人の話では職業プログラマーで左下肢が数日前に腫れて痛かった。肺塞栓を疑ってD-dimerを測定するも陰性であったために、除外して帰宅→5時間後にショックバイタルで来院。肺塞栓。

 正しいわけではない一般ルールに盲目的に従う。

Base rate neglect
大学病院で膠原病内科をローテートした5年目内科医師。地域病院で勤務開始したところ、興味深い皮疹や、感染症、発熱、リンパ節腫脹などの患者が多数来院した。ほぼ全員に精査を行ったところ、部長に呼び出され怒られた。→なんでもかんでもSLEに見えてしまった。

 疾患の頻度を無視してしまう。 時に稀な病気を見つけるとさらに加速する。

Visceral Bias 本能的
毎週繰り返し搬送される独居63歳男性。異臭がある。今日も胸痛で救急搬送されたが、あまりにも混んでいた為に、トリアージも無く、一時間後にようやく担当医を決めて研修医が診察、ショックバイタル→大動脈解離と診断された。

 患者に対して陽性・陰性の感情を持ってしまい、決断に影響を与える。

Premature closure
18歳男性、自転車で転倒して、左足首捻挫で歩行できず来院。骨折はレントゲン上明らかでないが固定して翌日整形外科受診とした。→しかし会計支払い後に血尿が出て再受診。外傷性腎損傷であった。

 1度診断をつけると思考がストップ。最もエラーに影響すると考えられる強力なバイアス。


私のコメント・・・上記のすべてやらかしたことがある気がする。
救急の外勤では、担当ナースの言葉にとても影響される。
「精神科的な感じですかね」「すごく表現がオーバーで・・・」「よくくる患者さんなんですよね。」
「明日、かかりつけに行ってもらえばいいですよね。」「すごく痛がりな人ですね」
大変危険。Trust Nobody







2018年2月17日 日本人の注意点

うつ・パニックは鉄不足が原因だった 藤川徳美著より



@日本人ではタンパク不足があるということ。

欧米人は、日本人の3倍ともいわれる量の肉をたべますので、栄養療法の教科書にも、タンパク不足の記載は少ないものです。これに対して、現在「バランスが良い」とされている日本食では、全員がタンパク不足になります。このことに注意してください。


A日本人では鉄不足があるということ。

本文でも述べたとおり、欧米では小麦粉などに鉄を入れているので、鉄不足の記載は少ないものです。日本ではそのような対策は取られていない為、鉄不足が深刻で、とくに15-50歳の女性の99%は鉄不足です。このことをよく認識してください。


B日本人ではビタミンB1不足があるということ。

お米を主食にする日本人は、小麦を食べる欧米人よりも、ビタミンB1不足になりやすいものです。欧米では小麦粉に、鉄だけでなく、ビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)も付加しています。日本人は全員ビタミンB1不足といっていいと思います。


C日本人ではオメガ3系の油の不足は少ないということ。

魚介類を食べるとオメガ3脂肪酸が補給されます。欧米人はあまり魚介類を食べませんので不足しがちですが、日本人ではそれほど不足しません。







2018年2月17日 若年発症心筋梗塞患者の多くはスタチン治療の対象外

Mecical Tribune 2018年2月15日号 Journal Scanより



Singh A, et al. J Am Coll cardiol 2018:71:292-302.

 50歳以下で心筋梗塞を発症した患者の多くはスタチン治療の推奨対象外であることが明らかになったと、米国のグループがJ Am Coll Cardiolの1月23日号に発表した。

 同グループは、同国の大学病院2施設で初回心筋梗塞と診断された50歳以下の患者データを後ろ向きに解析。2013年の米国心臓病学会・米国心臓協会(ACC/AHA)および2016年の米国予防医学専門委員会(USPSTF)の動脈硬化性血管疾患(ASCVD)一次予防ガイドラインにおけるスタチン治療の適格性との関係を検討した。

 登録基準を満たした1685例中210例は、心筋梗塞発症前にスタチンによる治療を受けていたため除外された。解析対象1475例の年齢中央値は45歳女性が294例(20%)で、846例(57%)がST上昇型心筋梗塞だった。1225例(83%)で1つ以上の心血管危険因子が認められた。10年ASCVDリスクスコアの中央値は4.8%(4分位範囲2.8%-8.0%)であった。

 解析の結果、スタチン治療の適格基準に合致する患者はACC/AHAガイドラインでは724例(49%)、USPSTFガイドラインでは430例(29%)のみであった。この傾向は特に女性で顕著で、男性の46%(549例)に対して、女性では63%(184例)がいずれのガイドラインにおいてもスタチン治療の推奨対象外であった(P<0.001)。



私のコメント・・・この文章をわかりやすくすると・・・治療ガイドライン(LDLコレステロールが高く、危険因子が多い)に当てはまらない人が心筋梗塞になっている。

・・・・LDLコレステロール値よりも、他の原因を探す必要がある。

・・・・特に女性。







2018年2月16日 子供の教育について

モンテーニュ著 エセーより



知ることと同じように、疑うことは私には気持ちが良い。

露天に寝させ、不安の中に暮らさせよ。








2018年2月16日 ベーチェット、クローン病が糖質制限食で改善。

本日の糖尿病徒然草(江部康二先生ブログ)より



http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-4479.html

これは素晴らしい効果です。
確かに、口内炎や下痢・腹痛など
ベーチェットやクローンの症状が改善していますね。
糖質制限3ヶ月半で、15年来のベーチェットやクローンが良くなるとは
いい意味での衝撃のサプライズですね。
1ヶ月間、内服薬を中止しても、症状改善が維持できているので
糖質制限食の効果の可能性が高いです。

実は同様に、指定難病である「潰瘍性大腸炎」もほとんどが糖質制限食で良くなります。
複数の症例で、症状が改善して、ステロイド薬がなしになるなど著明な効果が出ています。

結節性紅斑は、その大部分が他の病気の症状や薬の副作用として発生しますが、
約1/3の患者では原因不明です。
炎症性腸疾患の皮膚症状として結節性紅斑がでることもあります。
現在、内服薬を中止しておられるし、クローン病もよくなっているので
結節性紅斑も今後、改善する可能性があると思います。







2018年2月15日 腸を元気にしてココロの元気復活!!

食べてうつ抜け(奥平智之先生著)より



@腸管に効く栄養素

・ビタミンA・・・粘膜を強くする。腸の中の免疫細胞の働きに必要。

・亜鉛・・・損傷した細胞の修復を助ける。細胞分裂が頻回におこなわれる粘膜細胞に大切。

・ビタミンD・・・タイトジャンクションの改善、抗菌ペプチドの合成を助ける。

L−グルタミン ・・・小腸や免疫細胞の栄養源。腸壁を補修する。



Aグルテンとカゼインの害

 アレルギーのある人は、3週間程度抜いてみる。







2018年2月14日 常識は覆る

糖質制限通信 2016年4月号より引用・・・中学の先生のすごい予言。

医療法人 杏クリニック 院長 山本 拓



「君たちのこれからの人生で、常識が覆ることが何度かある」



41年前に坊主頭の中学1年生であったとき、国語の授業中に発した内田先生の言葉を今でも鮮明に覚えている。内田先生は、母校の校歌を作詞された教育熱心な国語教諭で、授業中にトイレに行きたくなった時には手を挙げて「自然が私を呼んでいる」と言いなさいと話すユニークな先生であった。13歳の私にはその言葉の意味が分かるわけではなく、単に変わった面白い先生だなと感じていた。



 大学を卒業するまでは、その言葉の意味をあまり意識することが無かった。医師として社会人となり内田先生の言葉通りに常識が覆ったことが2つあった。「湿潤療法」と「糖質制限」である。湿潤療法は、顧問の夏井睦先生が提唱し実践されている方法で、個人的には12年前から行い、現在は日常的に普通に行っている治療法である。糖質制限は、この通信を読んでいる多くの読者と同じく夏井先生のサイト「新しい創傷治療」がきっかけで始め、現在スーパー糖質制限を実践して4年が経ち、江部先生とのご縁ができて、この通信を書かせていただくようになった。



   昭和62年に外科医として医師人生を歩み出し、大学に在籍し多くの学会に所属していたときは、先輩から教えられたとおり従順に何も疑わず、約束事のようにイソジンで傷口を消毒をしていた。ソフラチュール、ガーゼを使い、熱傷には感染を防ぐ為にたっぷりのゲーベンクリームを塗り、なかなか治らないと感じていた。また深い熱傷にはメッシュグラフトの植皮手術を行い、外科医に必要な手技であると思っていた(診療報酬の点数が高いからという事などは考えていなかった)。多忙で日常業務をこなすのに忙殺されていたからだけではないが、それが常識であると疑っていなかった。

契機は、平成15年に地方の病院で勤務をしているときであった。一風変わった若い先生を通じて初めて湿潤療法のことを知った。それまでの常識と違うやり方に対して外科・整形外科・脳外科・泌尿器科の医師達は「今までにそんな事は聞いたことがない、何かトラブルがあったらどうするんだ」と一斉に反発し受け入れなかった。しかし、同じ外科で働く立場であり、頭から否定するのなくまず自分でやってみて(実験してみて)評価しようと思い、湿潤療法を始めた。

 最初は戸惑いや試行錯誤もあったが、実際は傷の治りも圧倒的に早く、感染しているじょくそうもきれいに治った。湿潤療法の正しさに確証を得て、それ以来消毒をする行為はできなくなった。



 平成18年8月にメスを置き老人病院に勤務するようになり、糖尿病をはじめ生活習慣病の患者を外来・病棟で治療する機会が増えた。製薬会社主催の講演会やウェブシンポに積極的に参加し、著名な大学教授の話を聞いて勉強をした。それにより沢山の内服薬やインスリンの使い方を理解し、一通りの糖尿病の治療ができるようになった(つもりでいた)。

平成15年から毎日チェックしている「新しい創傷治療」のサイトが、平成23年11月から糖質制限の書き込みが始まり、12月には糖質制限の記事で埋め尽くされ、いつのまにか「新しい糖尿病治療」=(糖質制限)のサイトに変わっていた。

しばらくは静観していたが、湿潤療法をはじめたのと同様に自分で確かめてみようと考えた。夕食の主食をやめ、昼食のごはんを止め、その後は3食とも主食をやめ、平成24年2月からスーパー糖質制限となり現在に至っている。自分での減量効果や血液データ(特に血中のケトン体の測定など)を調べ、また体調の良さを実感してから患者さんに説明し、糖質制限治療を始めた。しかし、勤務医時代は入院中の食事内容(既存のPFCバランスが決まっていること)、濃厚流動食(脂質の多い流動食への変更が出来ないこと)に対する経営的に難しい問題に直面し、実践するのに壁を感じていた。

平成25年9月に開業し勤務医時代の束縛がなくなり、積極的に糖質制限を推進する糖尿病治療を外来で行えるようになった。



 この原稿を書くにあたり、湿潤療法も糖質制限もなぜ今も実践できているか考えてみた。夏井睦・江部康二両先生の共通点は、パラダイムシフトを起こさせてくれた理論や効果はいうまでもなく、個人の業績にとらわれる事なく無償でインターネットを通じて治療法を世界に発信し啓発活動を行い、また自らの足で全国を飛び回り講演をする行動力、人をひきつける人間的魅力が(ときどき緩む私の)心の琴線に触れていることに気づいた。







2018年2月14日 酸素の効用

緩和ケアの時、在宅酸素が必要かどうか?というテーマが話題に上りました。

 スペシャリスト曰く、低酸素は心不全を悪化させる。酸素があったほうがよい。

 とのことでした。







2018年2月10日 【アルツハイマー】

本日の小西 伸也先生FBより 

By Patrick Holford 意訳



ホモシステイン(ホモシステイン (homocysteine) は、必須アミノ酸のひとつであるメチオニンの代謝における中間生成物である。ホモシステインの代謝には、葉酸・ビタミンB6・ビタミンB12が関与している)の高血漿中濃度および葉酸(ビタミンM、ビタミンB9)とコバラミン(ビタミンB12)の低血中濃度は、系統的再調査によれば、アルツハイマー病のリスク増加と関係します。

Van Dam F, Van Gool WA. Hyperhomocysteinemia and Alzheimer’s disease: A systematic review. Arch Gerontol Geriatr 2009;48: 425? 430.

2008年の再調査では、「34,000人以上の被験者に関する77の横断研究と1万2,000人以上の被験者に関する33の研究により、 認知障害または認知症とホモシステインおよび/またはビタミンB類との関連が示されています」

Smith AD. The worldwide challenge of the dementias: a role for B vitamins and Hcy? Food Nutr Bull 2008; 29( 2 Suppl): S143? S172.



ホモシステインレベルまた、ビタミンB12の状態と同様に、認知低下率を予測し相関させます。

したがって、ピリドキシン(ビタミンB6)、ビタミンB12、および葉酸を含むホモシステイン低下栄養素の適切な補助レベルを与えることによって、ホモシステインを低下させることがリスクを低下させることを提案する十分な証拠があります。

プロセスのどの時点で認知低下が可逆的で、どのような栄養素が最大の保護を与えるのでしょうか?



B型ビタミンの記憶衰退予防に関する臨床試験

50歳以上の成人、MCI(軽度認知障害)なしで、ホモシステインレベルの上昇、補助葉酸(0.8mg /日)とプラセボを3年間提供しました。

Durga J, van Boxtel MP, Schouten EG, et al. The effect of 3-year folic acid supplementation on cognitive function in older adults in the FACIT trial: a randomized, double-blind, controlled trial. Lancet 2007;369: 208? 216.



結果は、治療群における記憶、情報処理速度、および感覚運動速度の非常に有意な改善を示しました。

別の研究では、MRIスキャンおよび認知機能を用いて脳収縮(萎縮)を測定することにより、MCI(軽度認知障害)を有する患者に対する無作為化対照試験でBビタミンをプラセボに対して与える効果を調べました。

Smith AD, Smith SM, de Jager CA, et al. Hcy-lowering by B vitamins slows the rate of accelerated brain atrophy in mild cognitive impairment: a randomized controlled trial. PLoS One, 2010;5( 9): e12244.

この研究では、1リットルあたり9.5マイクロモル(μmol/ L)を超えるホモシステインレベルは、脳の収縮の加速および認知低下と相関していました。

葉酸(0.8mg /日)、ビタミンB12(0.5mg /日)、ビタミンB6(20mg /日)は脳収縮率の有意な低下を示しました。


Orthomolecular Treatment of Chronic Disease: 65 Experts on Therapeutic and Preventive Nutrition より







2018年2月10日 相談メールを下さった患者様へ

返信ができないメールアドレスになっています。

返信ができるアドレスでお願いいたします。







2018年2月10日 再掲
2017年12月1日 食べてうつぬけ



奥平智之先生が先日出された新刊本です。(基本的には、糖質制限の本です。)

僭越ながら、書評を。



まず、漫画でケースの紹介などがあり、大変にわかりやすい。

女性漫画家の絵で、気楽に手にとって読まれそうである。

漫画のもつ伝える力を十二分に活用している。

 これは、素晴らしい作戦だと思う。

 では、内容は薄くて断片的なのか?

 そうではない。

 非常にしっかりとポイントとなる点が書き込まれており、情報量は非常に多い。  この一冊を熟読すれば、かなりの栄養通になれる。

 2回ほど講義を聴いた私も、知らなかった情報が多くあった。

(膜障害の概念、アトピー性皮膚炎にビオチン、マグネシウム不足による記憶力の低下、腸管に効く栄養素などなど)

 内容が洗練されている理由は、筆者の講演回数の多さからきているのか?



 (巻末には、血液データの読み方が詳細に説明されている。大変実用的。)  

  藤川徳美「うつ・パニックは鉄不足が原因だった」とあわせて読みたい。

 この本で、多くのテケジョが救われるだろう。

 大変お勧めな本。







2018年2月10日 レジオネラ感染症の診断ポイント

 八ヶ岳診療日記   山中克郎 著より

実は尿中レジオネラ抗原検査が陽性となるのは、レジオネラ肺炎の原因として最も多い血清型1型だけである。そのため、レジオネラ感染症患者の20-30%は尿中抗原検査で偽陽性となる。



・患者は夏から秋に増加

・喫煙や飲酒はリスクを高め、患者の平均年齢は58歳と少し若い

高熱(平均38.5度)、頭痛や関節痛、筋肉痛という呼吸器外症状が多い

・肝機能障害、低アルブミン、低ナトリウム血症を伴うことが多い。








2018年2月10日 米国高血圧治療ガイドライン改訂・・・130/80mmHgに

 日経メディカルより

 米国の高血圧治療ガイドラインが2017年に改訂され、高血圧を130/80以上と定義した。これを受けて、日本の診断基準について聞くと、140/90のままでよいとする回答が130/80にすべきを上回った。



 コメント:米国のガイドライン改訂は、製薬会社の陰謀と考える医師も少なからずいるようです。

      日本高血圧学会はやはり引き下げるのでしょうか?







2018年2月9日 高感度インフルエンザ検査



普通の検査より感度がよいようです。施行中!





2018年2月9日 25-OH-vitaminD検査



最近、他院でビタミンD(体内ストック)の測定をされて受診される方がおられました。

一方、これに対する活性型ビタミンD(病院の処方薬)の処方はいかがなものでしょうか?

検査の意味づけがよく理解されていない気がします。



@25-OH-vitraminD検査は、体内のビタミンDストックをみる検査である。

 これが不足しているということは、口から入る量が不足しているか、あるいは日光浴が不十分であることを示す。


A活性型ビタミンDは、25-OH-vitaminDとは直接関係ない。すなわち、内服しても25-OH-vitaminDは上昇しない。


B活性型の投与量で、体内に必要な十分量のビタミンDが補えるか不明。


C活性型ビタミンDには高カルシウム血症という、コモンな(珍しくない)副作用がある。







2018年2月9日 平穏死 10の条件

長尾和宏著 より



第一の条件 平穏死できない現実を知ろう

第二の条件 看取りの実績のある在宅医を探そう

第三の条件 勇気を出して葬儀屋さんと話してみよう

第四の条件 平穏死させてくれる施設を選ぼう

第五の条件 年金が多い人こそ、リビングウィルを表明しよう

第六の条件 転倒→骨折→寝たきりを予防しよう

第七の条件 救急車を呼ぶ意味を考えよう

第八の条件 脱水は友。胸水・腹水を安易に抜いてはいけない

第九の条件 24時間ルールを誤解するな!
      自宅で死んでも警察沙汰にはならない!

第十の条件 緩和医療の恩恵にあずかろう







2018年2月7日 『医師ゼンメルワイスの悲劇 −今日の医療改革への提言−』(南和嘉男,講談社)




 パラダイムシフト好きの外科医先生が夏井先生の書評を取り上げておられました。

 2006年の記事です。

 夏井先生が、ゼンメルワイスとマーフィーと同じ闘いを続けている時です。

  時代と国が違っても、人間の行動は変わらないですね。



 以下引用

本書では繰り返し,ゼンメルワイスの悲劇が起きた原因を分析し,医学がそれ自身の保身に走ったとき,患者の命を救うをいう最も根源的な目的が忘れられてしまうと指摘している。まさに,組織は組織を守るために行動するのだ。 組織防衛本能が発揮されたとき,「無理が通れば道理が引っ込む」のである。「道理が引っ込んだ」時に被害を受けるのは患者なのだ。



 この現象は現在でも私たちに無縁ではない。ラップ療法をめぐる日本褥創学会と鳥谷部先生のバトルがまさにこれである。ラップ療法のシンポジウムに鳥谷部本人を呼ばないのは,まさに19世紀の産科学会がゼンメルワイスを参加させないのと同じ構図で笑ってしまうしかない。公開討論をしようとしても,その場に上がってこないのは日本褥創学会であるが,自分たちが間違っていることが分かっているからじゃないだろうか。認めてしまったら,自分たちの権威も権益も崩壊してしまうからだ 。だからこそ,「鳥谷部抜きでラップ療法の是非を問う」シンポジウムをするのだろう。なんとも悲惨な浅ましい姿を晒している。







2018年2月7日 科学的とは?

健康自主管理のための栄養学 三石巌著より


私は、旧制や新制の大学で物理学の講義をしてきた人間ですが、黒板に書くのは数学の式ばかりでした。これは、ニュートンの方法なのです。



 カントといえば歴史上有名な大哲学者ですが、かれは、学問の本質をつきつめて、ニュートンの力学が学問のモデルである という結論にたっしました。このときから、物理学は自然科学の中心であるばかりでなく、すべての学問のお手本ということになりました。



 わたしは、ここによけいなことを書いたことになるのかもしれませんが、健康を考えるにあたって、それを一歩でも学問らしくするためには、数をつかう道をひらく必要がある というのが、ここでの立場であることを強調しておきたいのです。







2018年2月6日 老眼について

老化と活性酸素(三石巌著)より


 老眼は、めがねをかければたいして困るものではありませんから、治療を考える人はほとんどいないでしょう。しかし、少なくとも初期のうちは、栄養条件の改善でよくなるのが普通です。それには、高タンパク食を摂ればよいのです。



 毛様体筋は、蛋白質でできています。これが代謝回転をしているわけですから、蛋白質の補給を十分にすれば、本来の機能が回復する、とかんがえればよいでしょう。



 老眼の対策にもなり、近眼の対策にもなる方法として、私は「目玉の体操」というものを発明しました。







2018年2月6日 ビタミンB12欠乏について

山中克郎先生講演より


なんと65歳以上のアメリカ人の20%にビタミンB12欠乏がある といわれている。

・身体所見としては、ワイドベース(両足の間隔が広い)、振動覚の低下(10秒が目安。5秒以下はおかしい)

・ビタミンB12は正常でも、350程度までは欠乏症の可能性がある。

・山中先生は、B12、葉酸、ホモシステイン、銅の4つをセットで測定する。

・銅欠乏症でも、B12欠乏と同様の症状が出る。







2018年2月6日 頚椎症について

山中克郎先生講演より


・頚椎症は大変増えている

10秒間に25回以上グーパーできない人は疑わしい。

・頭を押さえると、びりっとくる・・・・神経根症。
・指タップ試験で、スピードが落ちる。
腕とうこつ反射・・・・指が内側へはねる。
・腕のしびれ・・・長い
・痛み・・・首のつけね、肩甲骨あたり







2018年2月5日 電気ケトル、熱湯に注意=子どものやけど7年で241件―消費者庁

 重いやけどのほとんどが2歳以下 であることから、同庁は「乳幼児から離れたところで使用して」と呼び掛けた。



 同庁は2010年12月以降に医療機関から寄せられた子ども(0〜14歳)の事故情報を分析。ケトルやポットの事故は7年で241件あった。沸騰時の蒸気に触れたり、コードに引っかかり熱湯をかぶったりするケースが多いという。



 入院を要する中等症以上のやけどは56件(23.2%)起きており、暖房器具(9.3%)や炊飯器(8.2%)より高い割合だ。このうち0歳が半数、2歳以下では9割を占めた。



 子どもの事故の多発を受け、メーカー各社は安全対策を強化した。蒸気が外に出なかったり、倒れてもお湯がこぼれなかったりする構造の製品を販売。消費者庁もこうした製品の使用を推奨している。







2018年2月5日 山中先生講演より




人間は例外なく、他人から評価を受けたいと望んでいる。

深い思いやりから出る感謝の言葉をふりまきながら日々をすごす。

これが友をつくり、人を動かす秘訣である。 

カーネギー









2018年2月3日 中国の「超AI監視社会」−−新疆ウイグル自治区では“体内”まで監視!

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180203-00099109-playboyz-sciより





新疆ウイグル自治区では「体内」まで監視する――。AI大国・中国の“暗黒面”に言及するモーリー氏

国家権力が人々を監視する際、普通は「人権」が歯止めをかける。しかし、その「人権」を無視できる巨大な独裁国家・中国では、AIによる監視システムが恐ろしい勢いで進化を遂げつつある!



この監視カメラシステムは、瞬時にして人の顔と歩き方を識別して個人を特定し、データベースと照合して年齢、性別、身長、民族アイデンティティを判定。その上、親族や知人といった人的ネットワークまで割り出すことができるそうです。ここまでくると、犯罪者のみならず中国当局の意に反する行動をとる人権活動家やメディア関係者らは、ひとたびターゲットとなってしまえば逃げ切ることはかなり難しいでしょう。







2018年2月3日 ニコチン酸(ナイアシン)が名前で呼ばれるわけ

三石巌 腎脳食より引用



 ニコチン酸がビタミン群に属しながらビタミンの名で呼ばれないのは、哺乳動物においては、肝臓でアミノ酸トリプトファンを原料に合成されることによる。この場合、60ミリグラムのトリプトファンから1ミリグラムのニコチン酸が生じる のだが、この合成系にはビタミンB2やB6などが消費されることもあり、この系に依存するのは損というものだろう。



アルコールが肝臓で処理されるとき、大量のニコチン酸を浪費する。ニコチン酸が不足すると、頭痛や不眠、めまい、記憶困難などが起こることがあるので、愛酒家は要注意だ。







2018年2月3日 周期性嘔吐症について

本日の江部康二先生ブログより引用・・・・子供の片頭痛なんですね。・・・ということは、糖質制限が有効ということになります。



A)周期性嘔吐症ですが、
じつは、この病気は片頭痛の子ども版と言われていて、
大人で片頭痛の持病がある人の幼少期の症状だという見方もあります。
ケトン体そのものは、インスリン作用があるかぎり、
胎児や新生児においても、上記のように安全なものです。
従って、ケトン体高値は、周期性嘔吐症の原因ではありません。
過労、精神的緊張、感染、ストレスなどが誘因となって
頻回に嘔吐したり体調不良で食事ができなくて
飢餓状態になって低血糖になったりします。
その結果としてケトン体高値となると考えられます。
2〜10歳くらいの小児に多い病気で、この年齢では肝臓の糖新生能力がまだ
未熟で、低血糖を誘発しやすいことも関与していると思います。

『周期性嘔吐症』に関するより詳しい解説は
以下のたがしゅう先生のブログをご参照頂けば幸いです。
「アセトン血性嘔吐症の正体」
http://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-201.html







2018年2月2日 メガビタミン

健康の自主管理のための栄養学 三石巌より引用



ビタミンの発見は、夜盲症とビタミンA、壊血病とビタミンCの例のように欠乏症がその糸口になっています。そのためか、欠乏症をおこさないことを尺度にしてミニマムの摂取量が決められ、微量栄養素とよばれてきました。

 ところが、通常すすめられる量の100倍もの大量摂取によって、思いがけない効用が得られるという報告が少なくないのです。

 たとえばビタミンB6は、成人で1日2ミリグラムで欠乏症は出現しません。欠乏症はあらわれにくいのですが、皮膚炎や舌炎などです。ところが200ミリグラムの摂取をつづけたら「手根幹症候群」の痛みが消えたり、糖尿病の合併症で失明の原因にもなる「網膜症」の発症が抑えられたり、という具合です。

 ビタミン学では、これを生理作用と薬理作用として区別していますが、こういう現象の生じる理由は説明されていません。ほかにも、ビタミンKの大量摂取によって、骨粗鬆症になりやすい遺伝的弱点をもっていても発症がおさえられたという成果も伝えられています。







2018年2月2日 アルツハイマー病の治療



本日の藤川徳美先生のFBより・・・家族の協力が不可欠ですね。



アンドリュー・ソウル、doctor yourself、より

1)ビタミンB12、
B12が吸収されるためには胃粘膜にある内因子が正常に機能している必要がある。
加齢による内因子の機能が低下し、B12吸収障害を生じ、B12不足になる。
胃切除後の患者もB12不足になる。
100~1000mcg(舌下錠)。
2)ナイアシン(ナイアシンアミド)
2000~3000mg。
3)コリン(レシチン)
コリンはアセチルコリンの原料。
テーブルスプーン2~3杯。
4)チロシン
ノルアドレナリンの前駆物質となるアミノ酸。
5)ビタミンC
10~20g。
6)ビタミンE
d-αトコフェロールを400IUで開始し、2000IUに増量。
7)B50*5
8)アルミニウム毒
アルミニウムの除去には、ビタミンC、Ca+Mgが有効。
9)鉛毒
鉛の除去には高用量のビタミンCが有効。

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上記の方法は悪くはないのだけど、肝心の糖質の過剰摂取についての言及がないのが残念。
高タンパク/低糖質食が継続できればアルツハイマー型認知症は進行しない
https://www.facebook.com/tokumi.fujikawa/posts/1531183683664617

アルツハイマー病患者は、食事は白米と漬け物さえあれば良いと言う人、まんじゅうなどの糖質が大好きという人がとても多い。
長年の糖質過剰摂取により、1)細胞内タンパク質の糖化(AGEs)、2)ビタミンB1不足となっている。
神経細胞では嫌気性解糖のみでのエネルギー代謝は禁止されているので、B1不足によりピルビン酸がアセチルCoAに代謝できなければ、神経細胞に深刻な障害を来す。

食事は、家族の管理で高タンパク/低糖質食+プロテイン。
サプリメントは、
1)B50*6+ベンフォチアミン150mg4
2)B12、100~1000mcg(舌下錠)
3)ナイアシン(ナイアシンアミド)、2000~3000mg
4)C、10~20g
5)E(d-α)、2000IU
6)レシチン、1200mg*3~6。
7)クエン酸マグネシウム。

その他、イチョウの葉、フェルラ酸(フェルガード)、など。







2018年2月2日 急性大動脈解離

救急外来 ただいま診断中より・・・めったに見ないやばい病気。



・初診時に診断できたのは15-43%と非常に低く、診断の難しさを物語っています。

・普通は、「今までに経験したことのない痛み」があるが・・・。

 最も厄介なことは大動脈解離の10%は無痛性ということです。無痛性の場合は、意識障害や失神、脳卒中様症状、心不全などの症状 で受診する場合が多いといわれています。痛みの入り口以外にこれらの症状がある場合にも大動脈解離を疑うことを忘れないようにしましょう。



・胸痛や背部痛を主訴に来院した場合には大動脈解離を鑑別に挙げますよね。ここでポイントになるのは何らかの痛みというところです。 胸痛・背部痛だけでなく頚部痛や腹痛であっても鑑別に大動脈解離を挙げておかなければなりません。血管は全身にあるわけですからどこに痛みがでてもよい わけです。







2018年2月1日 就労経験のない発病後10年目の統合失調症患者、ナイアシンアミドでもうすぐ正社員



本日の藤川徳美先生のFBより・・・ナイアシンアミドの使い方がわかる。



症例:現在30代前半、男性
H19、大学在学時に幻覚妄想状態で発症した統合失調症。
広島市内のクリニックに通院しているが、未就労。
H24.6、抗精神病薬を中断後、精神運動興奮となり、精神科病院に1ヶ月入院後、退院。
処方は、リスパダール6mg。
パーキンソン症状のため、上手く喋られず、流涎(唾液を垂れ流す)あり。
アカシジアがあり、ウロウロ歩き回る。
未就労で家の中で無為に過ごす。

H25.10、母親に伴われ当院を受診。
数ヶ月掛けて薬を変更。
エビリファイ12mg+ジェイゾロフト50mg+ランドセン0.5mgとし、パーキンソン症状、アカシジアは消失した。
高タンパク/低糖質食を指導し、ナイアシン+Cを開始。

その後4年間は、作業所や就労支援施設に通うも朝が起きられず休むことが多い。
ナイアシンはフラッシュが続くため飲めなくなり中断。
低糖質食は頑張ってこなそうとするが、その反動で糖質のドカ食いあり。

H29.8、ナイアシンアミド3g+C3g+B50*2開始。
H29.10、合同面接会で銀行に採用され、H29.11からパートで勤めるようになった。

H30.1、母親が本人の代わりに受診。
”3ヶ月間、朝6時に起床して無遅刻、無欠席で仕事に行っている。”
”今までの状態から考えると信じられないくらいに元気になり、頑張っている。”
”勤務態度が優秀なので、今の調子なら4月から正社員になるという話が出ている。”
今は、低糖質食もできており、糖質のドカ食いもない。
処方は、4年間変更なし。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ナイアシンアミドはナイアシンほど即効性はないが、数ヶ月~年単位で継続するとしっかり効いてくる。

4月から銀行の正社員になれるなんて、過去10年間の経過を見ると予想がつかないほどの回復ぶり。
母親の驚きと喜びがこちらにも伝わってくる。

今後は統合失調症治療は、ナイアシン500mg+ナイアシンアミド1500mgで開始。
最近では、慢性うつ状態で自傷行為を繰り返す女性や、摂食障害で薬の過量服用を繰り返す女性にもナイアシンアミドを開始している。







2018年2月1日 【精神科では『鉄』の評価が大切!!】

奥平智之先生の1月20日のFBより引用・・・検査項目が血清鉄でなくて、フェリチンだったらもっとわかりやすいんですけどね。



【テケジョ=鉄欠乏女子】を救え!



症状改善や副作用軽減につながる可能性

「抗精神病薬誘発性アカシジアおよびジストニア患者にみられる低血清鉄」

#アカシジア(座ったままでいられない、じっとしていられない)

#ジストニア(姿勢異常や、全身あるいは身体の一部が捻れたり硬直、痙攣)

を呈する患者の血液生化学的検査を実施し、

さらに



#レストレスレッグス症候群(夕方から夜にかけて脚がむずむずして落ち着かない、眠れない)

#パーキンソン病 (手足のふるえ、筋肉のこわばり、動きが鈍い)

の患者にも同様の検査を行った。



【対象と方法】

 対象は精神科で治療中の患者で、最近1ヵ月以内にアカシジアのみられたもの10例およびジストニアのみられたもの8例の合計18例(統合失調症14例、非定型精神病、躁うつ病、境界例、強迫神経症、各1例)。

 血液生化学的検査のための採血を施行した時点では、18例全例で抗精神病薬とビペリデンあるいはプロメタジンのいずれかの抗パーキンソン病薬が投与されており、18例中7例で睡眠薬としてベンゾジアゼピン系の薬物が投与されていた。

また18例中6例(アカシジア3例、ジストニア3例)にアカシジアあるいはジストニアの治療を目的に、クロナゼパムが投与されていた。

さらに、カルバマゼピンが投与されていたものが2例、クロミプラミンが1例に、リチウムが1例に投与されていた。

 対照群は、抗精神病薬と抗パーキンソン病薬を服用中の患者で、服用開始後アカシジアおよびジストニアの出現歴を有しない患者17例(統合失調症16例、躁うつ病1例)。

 方法として、これら合計72例に対して、午前6時から午前9時30分までの間に静脈血の採取を行い、血清Fe、Cu、Mg、Na、K、Cl、Ca、P、Zn、TIBC(Total Iron Binding Capacity)、UIBC(Unsaturated Iron Binding Capacity)、ferritin、WBC、RBC、Hb、Ht、MCV、MCH、MCHCの測定を実施。



【結果】

 アカシジアあるいはジストニアを有する患者群では、これらを有しない患者群と比較して、#血清鉄 の値が有意に低値を示し、また特発性パーキンソン病とrestless legs症候群の患者でも低血清鉄を示すものが多数存在した。

 低血清鉄を示すものは、抗精神病薬誘発性アカシジアあるいはジストニアが出現しやすいと結論した。

堀口淳:JAPANESE JOURNAL OF CLINICAL PSYCHIATRY 20(3) 369-373, 1991



【テケジョ=鉄欠乏女子】を救え!







2018年2月1日 現代医療という名の宗教

長岡美妃先生ののブログより引用



医師会新年会、40代くらいの医師たちの集まりの席だった。

私の右隣りの席の医師が言った。

「現代医療という名の宗教ですね。」

それに対して左隣りの医師が言った。

「そう、evidenceという神様の宗教ですね。」と。

私の席にいた医師たちは主に開業医や在宅医が多かった。
現代医療の果ての姿を目の当たりにしている医師たちだ。

緩和医療をしている私も同じ。

始めから現代がん治療と呼ばれる3大療法はしないと決めている方も多くいるが
3大療法をやり尽くした方々が多数を占めている現場。

その現場で目の当たりにするのだ。

医療という海を。そこに泳ぐ人間というの魚を。



過剰だ。なにもかもが過剰だ。



人間を無力な存在にしたてあげ、どこまでもどこまでも科学に頼らせる。
「あなたには力がない」と思い込ませて・・・。



緩和ケア面談でよく聞く言葉がある。

「もうこれ以上の抗がん剤治療はできないと言われました。
だから緩和ケアを探して下さいと。それはもう死を宣告されたようなものです。」

私は答える。

「間違えないで欲しい。抗がん剤があなたを生かしていたのではない。
あなたを生かしていたのはあなたの命、あなたの中にある力。抗がん剤という邪魔者はいなくなった。これから存分に命を燃やしてください。そして、そのサポートをするのが緩和ケアです。」

いつから人間は科学の力なしで生きることは不可能だと思い込んでしまったのだろう?
いつから人間は自分たちが生み出した科学を自分たちの上に置いてしまったのだろう?

これこそ、科学という名の宗教の出来上がり。

科学で命は作れない。
命が科学を作るのです。

それゆえ、その科学を書き換えるのも命である私たち人間なのです。

私は人類に呼びかけたい!

「人間、こんなもんじゃない!!」
「目覚めろ!人間のプライド.誇り!」とあらん限りの声を張り上げて。

科学の限界は「存在はある」という幻想を事実だと見誤っているところにある。

それ故、人間は「この体という存在」であるという見誤った規定が人類500万年間脈々と続く。

科学の限界を越える時です。

「存在」の本質を見抜く時、
私たちは「人間とはなにものなのか?」それがはっきりと分かるのです。






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