2015年10月21日
医療関係者向けのDVDで、少々専門性が高いですが、よい内容と思いました。
何点か、トピックスを拾ってみました。
@米国では、学会から(インテリジェンスの高い)一般人まで、脂質制限食の無効性が伝わっている。
A糖尿病性腎症の蛋白制限について
アメリカ糖尿病学会は、糖尿病性腎症に蛋白制限を勧めていない。
DIRECT試験では3期腎症の人に糖質制限をすると(2年後)、腎機能が改善していた。
北里大学の研究では、腎機能の悪化を認めなかった。
下図。ただし計24人で行った結果である。
治療食 | 糖質制限前 | 糖質制限6ヵ月後 | カロリー制限前 | カロリー制限6ヵ月後 |
HbA1c | 7.6±0.4 | 7.0±0.7 | 7.7±0.6 | 7.5±1.0 |
eGFR | 69.0±14.5 | 69.4±15.0 | 69.1±13.2 | 65.0±12.6 |
カロリー制限食のeGFRの落ち方が気になります。
BDIRECT試験サブ解析より
糖質制限を行うと、血中アディポネクチンの増加、ホモシステインの低下、高感度CRPの低下が認められた。
これらは、血管内皮の炎症が抑えられている可能性を示唆している。
Cアメリカ糖尿病学会が無条件で受容したように、現時点では糖質制限食に対する科学的に妥当な批判は困難である。
D糖質制限は、体重、血圧、糖尿病、高脂血症を改善する。
EUNITE FOR DIABETES /糖尿病との闘いのために団結せよ