2016年1月29日 藤川先生フェイスブックより 大変興味深い記事です。(糖質制限に取り組まれる女性に読んでほしい。)
女性がいきなりスーパー糖質制限をしても上手くいかない理由〜鉄タンパク不足によるATP不足があるから〜
最近では糖質制限もかなり一般の人に知られるようになり、夫婦で始められる人も多い
男性は開始5日目くらいでいきなりケトン体スイッチがスコーンと入り、スーパー糖質制限(断糖肉食)が継続できる人が多い
しかし、女性はいきなりスーパー糖質制限をすると、”きつくて続かない”という人が多い...
今日はどうして女性がいきなりスーパー糖質制限をしても上手くゆかないのかを考える
もう一度、基礎を復習
嫌気性解糖ではグルコース→ピルビン酸→乳酸
嫌気性解糖ではATP産生は2個
好気性解糖ではグルコース、脂肪酸→アセチルCoA→クエン酸回路→電子伝達系
好気性解糖でのATP産生は38〜130個
ピルビン酸がアセチルCoAに変換する補酵素はB1、B2、ナイアシン、B5(パントテン酸)
クエン酸回路の補酵素はB群、Zn、Mg
電子伝達系には鉄が必須
女性では殆どの人が鉄タンパク不足+B群不足、Zn+Mg不足状態にある
(月経での喪失+妊娠出産での喪失)
つまり、グルコースが好気性解糖に入れずATP不足になる
特に鉄不足が致命的で決定的
エネルギー代謝の出口である電子伝達系が働かなくなるとクエン酸回路も回らず、栄養を利用できない状態になる
つまり、いくら栄養を摂ってもATP産生が不十分となる
脂肪を代謝吸収するためにはリパーゼが必要
リパーゼ=タンパク質なのでタンパク不足では脂肪を上手く吸収できずATP不足になる
自分はバターコーヒーを美味しくいくらでも飲めるが、家のは胸焼けして飲めないという
やはり女性はタンパク不足で脂肪吸収能力が低い
脂肪吸収能力が低い=栄養吸収能力が低い
女性は年単位かけて高タンパク食+鉄で体質を改善しつつ緩やかな継続可能な形での糖質制限が望ましい
栄養が満たされ、体質が変わると糖質をぐっと減らしても大丈夫になるはずです
特にフェリチンが50を超えてくると別人のようにエネルギー代謝が良くなり元気になります
だから女性の場合、無理して糖質を減らすより、MEC食でしっかりタンパク質を摂取するイメージの方が上手く導入できるはず
男性はこのような女性の体質を理解して決して無理強いしないことが大切ですね