2013年11月05日 


書評 肉を食べる人は長生きする 健康寿命を伸ばす本当の生活習慣

柴田 博著


 


東京都老人総合研究所出身の先生です。

したがって、以前とりあげた、「ここがおかしい 日本人の栄養の常識 -データでわかる本当に正しい栄養の科学- (知りたい!サイエンス)」

「介護されたくないなら粗食はやめなさい ピンピンコロリの栄養学」 熊谷修

と重なる部分が多かったです。



新しい情報をいくつかピックアップしました。


1.日本の脂肪摂取量

1人1日のエネルギーと脂肪摂取量(消費量)の国際比較

エネルギー(キロカロリー)脂肪(グラム)
世界280979.6
先進国3331122.9
開発途上国266868.0
アメリカ3753155.4
フランス3623168.3
日本276786.2
韓国303583.1
北朝鮮217834.8
中国294096.4
タイ242451.2
香港3077132.5




日本人の脂肪摂取量はアメリカ人の半分くらいである。



2. アメリカ人は、日本人の3倍くらいの肉を食べていて、魚介類は日本人の4分の1くらいしかたべていない。


したがって、アメリカ人にする指導と日本人にする指導は異なっていなければおかしい。



3.動物性食品には、ほかの食品では代替できない特異な機能がそれぞれ備わっています。



肉の特異的な機能

(1)セロトニン(うつや自殺予防の働き)の原料となるトリプトファンが多い。

(2)脂肪燃焼のためのカルニチンが多い。

(3)抗酸化物質カルノシンが多い。

(4)ヘム鉄が多い

(5)一価の不飽和脂肪酸が多い

(6)至福物質アナンダマイドが多い。

(7)豚肉にはビタミンB1が豊富。



4.牛乳の飲用は長寿につながる