訴えから紐解く神経系疾患 講義メモ    土肥 栄祐先生 広島市民病院 2014.3.31



@症例1 35歳男性

右顔面の疼痛が2ヶ月続く。

1ヵ月前から右ほほとこめかみの痛み

1週間前から右後頭部の痛み

本日 眼のピントが合わない



眼のピントが合わない・・・・複視。

   複視の場合 ア 単眼 (眼の病気:緑内障など) イ 両眼 (脳神経)どちらで出るか?

複視をおこす  動眼、外転神経、滑車神経(このときは、本を読みながら首を傾けるテストを)

結論 海面静脈洞症候群(画像診断、他腫瘍、出血などでも同じ症状)

    症状は三叉神経第二枝



A 複視を起す病気・・・糖尿病性外転神経麻痺、 重症筋無力症、甲状腺機能障害



B43歳女性 ふらつき、足に力が入らない

近医で筋力低下を指摘されている。腰椎MRIで以上なし

右の下肢の痺れが強い。 (バビンスキー陽性)

結論 胸椎のヘルニア   バビンスキーをしていれば、すぐに気づけたはず。



Cヘルニアの場合 まず、痛みがくる。しびれはその後。(神経根症状)

 頸のヘルニアなら、肩が痛くて、その後上肢の痛み

しびれを医学用語に置き換えること



D 症例3 36歳女性 頑健下垂、こうおん障害

 まず、散瞳があるかチェック。(動眼神経麻痺)

 結論 MG

E 糖尿病性動眼神経麻痺  瞳孔の症状を欠くことある



F 重症筋無力症 午後から悪化する。 がんけん下垂や複視で発症。

 成人では筋無力症や球麻痺を示し、目の症状が顕著でない場合もある。



G 症例4 51歳男性 両下肢のしびれ

片眼片足立ちが出来なくなってきた。・・・深部知覚障害

手袋靴下型・・・糖尿病、尿毒症、B12欠乏、アルコール性、甲状腺機能低下などを考える。

結論 ?



H「部位診断が一箇所に絞れない」ことがヒントになりうる。

I 手口症候群

  手と口は発生学的に近くにあり、脳の感覚野も近い・・・(小さな脳梗塞)

  片手がしびれるとき・・・口のしびれ、手の立体覚を確認する。

  立体覚の確認は・・・ポケットの中のものがわかりますか? コインサイズなど



J手根幹症候群  冬に悪い。 掌側が正中神経。手背側はとうこつ神経。

 Ring finger splitting testは 指でしらべるより、爪楊枝で調べたほうが感度が良い。

                  小指と親指で比べてもよい。



K肘部管症候群(尺骨神経麻痺)も朝方に多い。・・・・紙を引っ張るテスト

L玉ねぎ状に口の周りがしびれる・・・延髄の病気を疑う

M レイノー症状の特徴 ・・・境界が明瞭であること。  ベーターブロッカーなどを使う

N症候を問わず経過が大切。

O 深部知覚と温痛覚は上向路がちがう。・・・之を利用して、脊髄の障害レベルがわかる。

P 頚椎症でグローブスアンドストッキング型の症状がでることもある。

Q 延髄外側症候群・・・水がのめないのが特徴

Rとうこつ神経麻痺・・・・物を持って手首が上へ返ったら脳の異常

S筋繊維束レンシュクとは・・・筋肉がやせるときに出るピクツキ。 ALSなど




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