情 報 広 場(2)                                                                 

卒業生からのメッセージ
(U ・Y さん)
 森光一仙絵画教室の思い 出            U ・Y
   私は 小学校時代と高校時代に、森光一仙絵画教室へ絵の勉強に通いました。
小学生2.3年生の頃はどちらかというと絵は得意なほうではありませんでした。そんな  
自分に森光先生は、点や線で描く筆の使い方やパレットでの混色の方法、絵の構図のとり
方など順番に教えてくれました。そして、小学4年生になると下描きや着彩に自信もつい
てきて絵を描くことが楽しくなったことを覚えています。   
     また、絵画教室で楽しかった記憶のひとつが屋外での写生です。神社や港、お城等、外   
で描く独特の開放感がありました。それ以外にも教室が終わった後、教室の前の道でその
 当時流行していたローラースケートを教えて頂き、また、土日になるとよく鏡川の上流で  
 泳いだ記憶があります。絵を描くことと共にアウトドア体験が楽しめることが森光一仙絵画  
 教室の良さです。  
     高校時代はデッサンの基礎を森光先生に教えて頂きました。鉛筆での線の引き方か  
 始まり、円柱、角柱、静物、石膏デッサンへと順を追って指導して頂きました。その中でいつ
も先生がおっしゃていたことは形への厳しさでした。縦横の比率、角度、曲面のまわり込み
等、その当時厳しく指導していただいたことは今でも自分の制作活動に生きています。
     現在、私は東京都で小学校の図工教員をしています。森光先生に教えていただいた絵に
 関する知識は教育の現場でとても役立っています。    
    今、小学校高学年では図画工作の年間授業時間は年間50時間に減っています。私が 
 小学生だった頃、毎週2時間あった図画工作の時間も現在では月に一回図工の無い週が  
あったり、一時間単位で行うこともあります。    
それに応じて子供たちが筆やパレットを扱う時間も減ってきています。学力論争の中で    
図工や音楽といった情操教育は蚊帳の外に置かれている風潮もありますが、子供たちに  
とって自分の思いを何かで表現することは今も昔も変わらず大切なことです。学校以外の
場で絵を描く機会や自然と触れ合う機会を得られることは子供たちにとって幸せなことだと
思います。  


プロフィール

1980年 高知県高知市生まれ
2003年 高知大学教育学部  生涯教育課程  芸術文化コース卒業
2005年 鳴門教育大学大学院  教科領域教育専攻  芸術系コース修了
2006年 第52回一陽展   奨励賞
2007年 第53回一陽展   奨励賞
2008年 第54回一陽展   会友推挙
2009年 第11回 雪梁舎フィレンツェ賞展  佳作賞
2010年 二人展  於:あかね画廊(東京銀座)
現在 一陽会会友
東京都小学校に図画工作専科として勤務


子供時代の作品





                               現在の活躍


                                                    「流転」  F130号  パネルに綿布  白亜地・油彩  2009年                                

                          「交錯  U」  F130号  パネルに綿布  白亜地・練り込みテンペラ・油彩    2008年

                「Y- ’07・04-」  F100号  パネルに綿布  白亜地・練り込みテンペラ・油彩     2007年

                   「S-’ 06.09-」  F130号   パネルに綿布  白亜地・練り込みテンペラ・油彩   2006年


               (門脇 理愛さん)  武蔵野美術大学  造形学部 建築学科 1年

     ☆教室に通って一番印象に残っていること、思い出は?
               コンクール前の特訓。
     ☆教室で学んで一番良かったことは
               早い時期から美術の楽しさを知ったこと。  
     ☆ 他の人に当教室を勧めるとしたら、どんなところ?
               幅広い年齢層の子供たちが同じ部屋で、同じように真剣に絵画に取り組んでいます。
               私はそこで感性が豊かになったと思っています。
     ☆ 他に何かありますか?
           私は今、森光先生の母校にあたるムサ美の建築学科に通っていますが、ジャンルは違えど 「がんばらなきゃ!」という、ここ一番のときのエネルギーの根本にあるのは、少年期に通っ     た当 絵画教室での楽しい思い出です。このトシになると美術は「楽しい」と一言で成せる程           単純なものではなくなってきましたが、もっとシンプルであった”美術”を(通っていた当時の)           先生や生徒さんに教えていただけて良かったです。あれらの経験は私の一生の宝物です。
           


 理愛   17才 の 挑 戦











(関根 一郎さん)  愛媛大学医学部医学科 5回生 イケメン連所属


大きな体験

 私は、4歳から中学生まで森光一仙絵画教室でお世話になりました。
   森光先生には、教室での絵画指導だけでなく、スケールの大きないろいろな体験
を通して、私の人格形成に大きな影響を与えてくださったように思います。
   鏡川に泳ぎに連れて行ってもらい、岩の上から何度も放り込んでもらいました。
もちろん、初めてのときは、恐怖と川の水の冷たさにガタガタと震えました。もの
凄い形相だったと思います。でも、一度言い出したらわめいても許してもらえない
とあきらめ、意を決したものでした。
   しかし、恐怖の向こう側にはすばらしい世界が広がっていました。魚が目の前に
見える川の底から、水面を見上げながら浮き上がっていくときの太陽の眩しさ・・・
今も鮮明に覚えています。
   秋から冬にかけては、山に連れて行ってもらいました。石鎚山・瓶ヶ森・三嶺等、
そしてそれらに続く山々。クマザサ・コメツツジ・樹氷・美しい稜線・自然の懐を
かいま見ていたと思います。
   仕事で忙しかった両親も休日には、森光先生率いる登山チームの仲間入りをする
のを楽しみにしていました。先生が撮ってくれた、山頂に立つ私たち家族の写真は、
毎年我が家の年賀状になりました。
   紙(キャンパス)に向かって静かに描くこと、自然の中で季節を肌で感じること、
どちらも心地よかったものでした。これらの体験と先生にいただいたアンモナイトの
化石は、今でも私の宝物です。
   時を同じくして医師の道を志し、今その入り口に立てていること、そして、目指す
医師像には、先生との出会いと深い関わりがあります。
   これらの宝物をもとに、個性派ナルシストとして、ポジティブにいろいろな体験を
しながら、夢に向かって歩んでいます。


                                    子供時代の作品