悲劇も止まらない
事件簿なんて書かないほうがいい。 
しかし、小さな事件は次々に起こる。それを全部書いてしまうと当たり前のことのようになってしまうのが怖い。動物たちにとって、悲しい出来事が日常茶飯事起きるのが普通だと思って欲しくないのでできるだけ書かないようにしようと・・・いつもそう思っている。

それでもやはり知って欲しい現実がある。
2008年1月17日、起きたら一面雪に覆われた朝だった。犬たちは珍しい雪に大はしゃぎの楽しそうな光景を繰り広げていた。その一方で、スタッフは散歩道でその冷たい雪の上で折り重なって硬くなった2頭の小型犬を発見した。
その姿の惨さに可哀想と思う前に、「怖い」という言葉が出てきた。

この写真を載せてもいいものか・・・

茨城県龍ヶ崎市。
その道は多くのワンコが散歩で行きかうところ。
前日の夕方の時点ではなかったその2頭の亡骸。
夜の内か、夜明け前に誰かが捨てていったと思われる。

小さな箱に2頭入ってしまう大きさ。
無残な姿。
誰にこんな目にあわされたの・・・

龍ヶ崎警察は調べはしてくれたが・・・

生きていた時もきっと幸せではなかっただろう。

冷たい雪の上に物を捨てるように放置されていたこの子の今までを想像するとき・・・私は人間として本当に申し訳ないという思いが胸にせまる。
人間という生き物は何故こうも残酷なのだろう。

ちょうど臨時の譲渡会場として龍ヶ崎市を考えていた時の出来事で、市にこんな事件が起きていることを知らせた。
市は犬猫に公園は貸せないと言ったが、せめてこんな危険が身近に起こっていることは市民に知らせて欲しいと頼んだ。

いまだ市民には知らされていない。




私たちは何もしてあげることができなかった・・・
 同じ人間として恥ずかしい、悔しい・・・
 せめて天国では2頭で幸せに、楽しく・・・

 そんな気持ちを込めて、次の日火葬してきた。