子宮頸がんワクチンの積極的お勧めが再開されました。
2013年から、子宮頸がんワクチンの積極的勧奨を厚労省は控えていました。その事への
批判はすでに書いて、私は積極的にお勧めしておりました。
専門家委員会が「安全性に問題はない、接種による有効性は副反応のリスクを上回る」
との結論を出して、厚労省もやっと2021年11月26日に「積極的勧奨の差し控え」を終了しました。
2013年以降、接種を控えていて高校2年生になってしまった女性(1997年4月2日から2006年4月1日
に生まれた人)にも、2022年4月1日から3年間は定期接種として無料で受けられるようになりました。
(キャッチアップ接種と言います)
しかし、ガーダシル(4価)かサーバリックス(2価)ワクチンしか使えません。ガーダシル(4価)は
子宮頸がん原因ウイルスの約70%をカバーします。すでに世界では約90%がカバー出来る9価
ワクチン(シルガード9)が主流です。日本でも発売はされていていますが、任意接種なので、
自費になってしまします(当院では1回2.5万円で3回接種になります)。この選択にはお悩みに
なることでしょう。定期接種にシルガード9が採用されるには数年以上かかると思います。
2022年2月17日
更新情報:9価ワクチン(シルガード9)が、2023年4月から定期接種として認められました。
4月に高校2年になる人は定期接種から外れるので、今のうちにガーダシル接種をしましょう。
4月に小学6年から高校1年までの人は、9価ワクチンを待ちましょう。
キャッチアップ接種の人も、まだ正式には決まっていませんが、9価ワクチン(シルガード9)が
公費で接種出来ることとなるようです。 2023年2月10日
キャッチアップ接種期間が令和7年3月31日までに3回接種を終了するところ、期間中に
1回以上接種している者については、期間終了後も公費で3回の接種 を完了できるようになった。
キャッチアップ接種の対象者(平成9年度生まれから平成 19 年度生まれの女 子)に加え、
令和6年度が定期接種の最終年度である者(平成 20 年度生まれの 女子)も対象とする。
2024年12月3日
いのまたこどもクリニック 院長 猪股弘明