スタイル参照フィールドを利用したページ番号

 

■序章

序章-1、序章-2、、、のようにフッターにページ番号を振る方法としては、

[メニューバー]/Alt]または[F10

[表示(View)]/V

[ヘッダーとフッター(Header Footer)]/H

ヘッダーとフッター編集表示モードにして、

[↓]方向キーを1回押して、

文字カーソルをフッターに移動させます。

[メニューバー]/Alt]または[F10

[挿入(Insert)]/I

[ページ番号(page nUmber)]/U

[ページ番号]ダイアログボックスを開き、

位置を選択し、

OK]ボタンをクリックして閉じます。

文字カーソルをページ番号『1』(1でも何でも可)の前に移動させます。

 

そして、

『序章-』と入力します。

 

これで、全てのページのフッター領域には

序章-1、序章-2、、、と振られます。

 

■第1

序章だけがずーっと続くわけではありません。

序章の次は第1章、第2章、、、と続くはずです。

それを見越した上で、次の操作をした方が良いかと思います。

 

手順

□その1

序章の次の第1章のページの先頭に文字カーソルを置きます。

[メニューバー]/Alt]または[F10

[ファイル(File)]/F

[ページ設定(page layoUt)]/U

[ページ設定]ダイアログボックスが開きます。

どのタブ(小見出し)でもかまいませんが、下側に

[設定対象]欄があります。

[文書全体]▼となっていますので、▼をクリックして、

[これ以降]を選択し、

OK]ボタンをクリックして閉じます。

 

この操作を第2章、第3章、、、それぞれの章の先頭ページで繰り返します。

これで、

序章

:::::::::セクション区切り(次のページから新しいセクション):::::::::

1

:::::::::セクション区切り(次のページから新しいセクション):::::::::

2

:::::::::セクション区切り(次のページから新しいセクション):::::::::

3

:::::::::セクション区切り(次のページから新しいセクション):::::::::

と章ごとにセクションを区切ったことになります。

 

■第2章

※セクションとは

ページ(レイアウトの)設定の単位です。

ワードを起動したときは、標準文書テンプレート(ひな型)およびページ設定の既定値で、

セクションは1つとなります。

何ページ作ってもセクションは1つです。

セクションが1つということは、ページ設定はその設定が最後のページまで影響し、保たれます。

セクションが1つだから、ページ設定の[設定対象]は[文書全体]になるわけです。

 

この[文書全体]を[これ以降]に変更すると、その位置でセクション1が終了し、

新たにセクション2が始まります。これは最後のページまで影響し、保たれます。

 

さらに、セクションを区切るため、ページ設定の[設定対象]を見てみますと、

[このセクション]というのが新たに加わっています。

そこでも、[これ以降]を選択していきます。

 

セクションはページ(レイアウトの)設定の単位といいました。

ということは、セクションごとにページ(レイアウトの)設定を変更できるということです。

セクション1は、用紙サイズ:A4、印刷の向き:縦、余白○○mm

セクション2は、用紙サイズ:B4、印刷の向き:横、余白○○mm

セクション3は、用紙サイズ:A3、印刷の向き:縦、余白○○mm

セクション4は、用紙サイズ:A4、印刷の向き:横、余白○○mm

とすることが可能になります。

 

■第3

※ヘッダーとフッター

あるセクションの中において、すべてのページのヘッダーとフッター領域に
それぞれ全く同じ内容を表示するようになっています。
さて、先に言いましたように、セクションを更新しますと、ページ設定の内容を変更出来ます。
ところが、
ヘッダーとフッターの場合は、セクションを更新したときに、
次のセクションのヘッダーとフッターに、前のヘッダーとフッターの
書式情報を引き継がれるように自動的に設定されてしまいます。
 
この理由は、ページ設定が変更されても、文書全体としては、
一連のページ番号が振られるようにした方が良いという考え方から来ているのだと思います。
 
ですから、ヘッダーとフッターの書式情報を変更するには2度手間が掛かる訳です。
1.セクション区切りの挿入
2.ヘッダーとフッターツールバーの[前と同じ]ボタンをオフにする

必要があります。

 

■第4

※ページ番号とは

ページ番号フィールドというワード固有の組み込まれたフィールドを使用しています。

全く同じ内容を表示する機能なのにも関わらず、ページ番号は1,2,3、、、と増加していきます。

その理由はフィールドがそのセクション内のページを認識して数値として表示するように

裏側で働いているからです。

 

ところが、このページ番号の書式は、ヘッダーとフッターのように、
セクションを更新したときに、次のセクションに、前のセクションの

書式情報を引き継がれるように自動的に設定されてしまいます。

 

ですから、ページ番号の書式情報を変更するには3度手間が掛かる訳です。
1.セクション区切りの挿入
2.ヘッダーとフッターツールバーの[前と同じ]ボタンをオフにする

3.ページ番号の書式ダイアログボックスの[連続番号]欄の[○開始番号]のオプションボタン

  をオンにする(自動で『1』となります)

必要があります。

 

ページ番号は3重の砦に囲まれているようです。

 

■第5

というわけで、手順の続きを説明します。

章ごとにセクション分けをしました。

ヘッダーとフッターを表示し、

[ヘッダーとフッター]ツールバーの[前と同じ]ボタンをオフにします。

[ページ番号]ダイアログボックスの

[書式]ボタンをクリックして、

[ページ番号の書式]ダイアログボックスを開きます。

[連続番号]欄の[○開始番号]のオプションボタンをオンにします。

(自動で『1』となります)

 

■第6

序章、第1章、第2章、第3章、、、に見出しスタイルを適用します。

※スタイルとは、

書式の定型句のようなものです。
フォント、文字飾り、行間(行送り値)、配置などの書式情報を“ワンセット”にまとめたものです。
そして、『段落スタイル』として、定型句のように登録しておきますと、指定した段落に一括して書式の変更をすることが出来ます。
 
ワードにはデフォルト(初期設定)で、組み込みスタイルというのがあります。
その組み込みスタイルの一つが、ワードを立ち上げたときに、標準文書雛型(ノーマル ドキュメント テンプレート)によってもたらされる標準(段落)スタイルです。
 
標準(段落)スタイルは、
フォント:(日)MS明朝、(英)Century10.5pt、(言語1)日本語、(言語2)英語(US)、両端揃え、行間1
で指定されています。
 
その他たくさんの組み込みスタイルがありますが、(書式メニューのスタイルから見ることができます。)
「見出し(段落)スタイル」について見てみましょう。
 
見出し1(段落)スタイルは、
標準+フォント:(日)MSゴシック、(英)Arial12pt、次の段落と分離しない、レベル1
見出し2(段落)スタイルは、
標準+フォント:(日)MSゴシック、(英)Arial、次の段落と分離しない、レベル2
見出し3(段落)スタイルは、
標準+フォント:(日)MSゴシック、(英)Arial、インデント:左 4字、次の段落と分離しない、レベル3
 
とそれぞれ内容がすこしずつ異なります。
ここで分かるように、常に見出しスタイルには「次の段落と分離しない」ように指定されていますので、
[段落]ダイアログボックスの
[改ページと改行]タブ(小見出し)の
[改ページ位置の自動修正]欄の
□改ページ時1行残して段落を区切らない
□次の段落と分離しない
□段落を分離しない
□段落前で改ページする
の内の「次の段落と分離しない」に自動的にチェックが入り、その目印として、文頭位置の左余白内に『・』が付くよういなるわけです。
 
これは、見出しは必ず本文の前にあるべきで、見出しの段落と本文の段落を分離しないようにするために指定しています。
また、見出し1(大見出し)は常にページの先頭に来るようにしたいのであれば、「段落前で改ページする」のチェックを入れた状態で見出し1スタイルの変更をすることも出来ます。
 
このように見てきますと、表示される文字や文字列は、なぜそのように表示されるかの理由が分かるでしょう。
 

■第7

手順に戻ります。

 

序章┃←┘

文字カーソルを置いて、スタイルを設定します。

[書式設定]ツールバーの左側の[標準    ▼]の▼をクリックしますと、

[見出し1     ←┘]

[ 見出し2    ←┘]

[  見出し3   ←┘]

[段落フォント     a

[標準       ←┘]

とプルダウン リストが出ますので、

[見出し1     ←┘]をクリックしますと、

・序章┃←┘

と表示が変わります。

1章、第2章、第3章、、、に[見出し1]スタイルをそれぞれ適用します。

 

■第8

全ての章に対して、見出し1を設定しました。

フッターを表示します。

文字カーソルをページ番号の前に置きます。

┃1←┘

StyleRef(スタイル参照)フィールドを挿入します。

[メニューバー]/Alt]または[F10

[挿入(Insert)]/I

[フィールド(Field)]/F

[フィールド]ダイアログボックスが開きます。

[フィールドの種類]欄から

[リンクと参照]をクリックします。

[フィールドの名前]欄から

StyleRef(スタイル参照)]をクリックします。

[オプション]ボタンをクリックします。

[フィールド オプション]ダイアログボックスが開きます。

[スタイル]タブ(小見出し)をクリックします。

[名前]欄から

[見出し1]をクリックし、

[フィールドに追加]ボタンをクリックして、

順次、[OK]ボタンをクリックして閉じます。

序章1

と表示されますので、

文字カーソルを『序章』と『1』の間に入れます。

序章┃1

-』を入力します。

序章-

が表示されます。

以降のページには

序章-2、序章-3、、、と表示が変わっていきます。

 

■終章

章ごとに、ページ番号の連続番号の開始番号を『1』とすれば出来上がりです。

 

■まとめ

1.章ごとにセクションで区切る。

2.とりあえず、ページ番号を挿入する。

3.章題に見出しスタイルを付ける。

4.フッターを表示し、StyleRef(スタイル参照)フィールドを挿入する。

5.章題とページ番号の間に『-』を入力する。

6.ページ番号の書式で連続番号の開始番号のオプションをオンにする。

7.ヘッダーとフッターツールバーの[前と同じ]をオフにする。(この場合これは必須ではない)

 

以上です。