北の秋

滝上町のきくちさんに会った。

貧血気味で調子は今ひとつだった。

いい写真を撮りたいのだが、と問う。

旭川からここに来るときに、長いトンネルを越えてきたろ。

その山の上に浮島湿原がある。

行ってみたいと思った。

山に午後から登るバカ。

きくちさんから缶コーヒーを3つ貰った。

山登りは水分が必要だよ。と。

教えて貰った道を車で登って行く。

と、前夜来の暴風で倒木が道を閉ざす。

ノコギリで枝を切ると、立ち上がったので、車ですり抜けた。

のも束の間、次の木が通せんぼ。

幹が太すぎてノコギリでは無理。

諦めて徒歩で登って行くことにする。

道すがらの秋の風情。

暫く歩いても砂利を敷き詰めた駐車場(登山口)には辿り付けず、

戻って反対側から頂上まで車で行った。

歩くこと1,600m。

遂に、浮島湿原に到着。

鏡面の静寂は雪が来るまでの一瞬のまばたきに、、、、。