差し込み印刷の宛名の文字数により文字の大きさを変えたい
はがき宛名文面では、宛名のスペースが限られています。また、表のセル内に差し込み印刷を
する場合でも、そのスペースが限られています。
それで、差し込む文字数によってはフォントサイズを小さくすることは可能ですか?
はがき宛名文面で、会社宛に送付する場合、「御中」を会社名の下につけますが、
支店があるばあいには、会社名の左側に支店名を記入します。
支店がなければ、会社名の下に、支店があれば、支店名の下に「御中」を挿入する方法
◆はじめに
差し込み印刷フィールドのフィールドコードは、
MERGEFIELD です。
マージフィールドのフィールドの意味は、
データベースの構成において、
列をフィールド
行をレコード
と言います。
差し込み印刷は、このフィールド(列)を参照して差し込むフィールドということです。
ワード側で、条件分岐を行うためには、
エクセル側で、そのきっかけを作ることが必要になります。
◆その1
会社名の文字数での条件分岐
エクセルに、
「文字数」というフィールド列を作ります。
セルに、
=IF(LEN(会社名のセル番地)>5,"○","")
というように、5文字以上の場合は、
セル内に
○
を付けるようにしておき、
ワード側では、
半角で、
If mergefield 文字数 = 〇 mergefield会社名 mergefield 会社名
と入力します。
○の後ろ側の
mergefield 会社名
の
「m」のみを選択して、
差し込み印刷をした場合の会社名が5文字以上の場合での
フォントサイズを指定します。
mergefield 文字数
を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキーを押します。
前側の
mergefield 会社名
を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキーを押します。
後ろ側の
mergefield 会社名
を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキーを押します。
最後に、すべての文字列を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキーを押します。
↓
{If {mergefield 文字数} = 〇 {mergefield会社名} {mergefield 会社名}}
そのまま、単独で、[F9]ファンクションキーを押して、
フィールドの更新をします。
+++
◆その2
会社名だけの場合に、その下側に「御中」を付ける。
支店名が有る場合に、支店名の下側に「御中」を付ける。
会社名のみの場合、「御中」を挿入するところに、
If mergefield 支店名 = “”“御中” “”
mergefield 支店名
を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキー
を押します。
すべての文字列を選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキーを押します。
↓
{If {mergefield 支店名} = “” “御中” “”}
そのまま、単独で、[F9]ファンクションキーを押して、
フィールドの更新をします。
支店名が有る場合、「御中」を挿入するところに、
If mergefield 支店名 <> “”“御中” “”
↓
{If {mergefield支店名 }<> “” “御中” “”}
とします。
+++++
さらに、会社名の文字数毎に、フォントサイズを変えたい場合は、
エクセルのフィールド列を「文字pt」
関数を
=IF(会社名のセル番地="","",IF(LEN(会社名のセル番地)>=9,"10pt",IF(LEN(会社名のセル番地)>=7,"12pt","13pt")))
会社名の文字数が
9文字より多い場合は、10pt
7文字より多い場合は、12pt
6文字以下の場合は、13pt
とし、
ワード側で、
{If {mergefield文字pt} = 10pt {mergefield会社名} “” }{If {mergefield 文字pt} = 12pt{mergefield 会社名} “” }{If {mergefield文字pt} = 13pt {mergefield会社名} “” }
そして、それぞれの
mergefield 会社名
の先頭の
「m」
のみ を選択して、フォントサイズをポイント数と同じサイズにします。
+++
参考事項
複数のフィールドコードの作成方法の例:
※ワードのIfフィールドは、半角スペースで区切ります。
(エクセル側では、半角カンマで区切ります)
If mergefield 文字pt = 10pt mergefield 会社名“”
If mergefield 文字pt = 10pt mergefield 会社名“”
If mergefield 文字pt = 10pt mergefield 会社名“”
If mergefield 文字pt = 10pt mergefield 会社名 “”
If mergefield 文字pt = 12pt mergefield 会社名“”
If mergefield 文字pt = 13pt mergefield 会社名“”
mergefield 会社名
「m」のフォントサイズを設定します。
If mergefield 文字pt = 10pt mergefield会社名 “”
If mergefield 文字pt = 12pt mergefield会社名 “”
If mergefield 文字pt = 13pt mergefield会社名 “”
※フィールドの挿入は、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキー
でのみ可能です。
mergefield 文字pt
と
mergefield 会社名
をそれぞれ選択し、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキー
を押します。
If {mergefield
文字pt} = 10pt{mergefield 会社名}“”
If {mergefield 文字pt} = 12pt{mergefield 会社名}“”
If {mergefield 文字pt} = 13pt{mergefield 会社名}“”
それぞれの、If文に対して、選択して、
[Ctrl]+[F9]ファンクションキー
を押します。
{If {mergefield
文字pt} = 10pt {mergefield会社名} “”}
{If {mergefield文字pt} = 12pt {mergefield会社名} “”}
{If {mergefield文字pt} = 13pt {mergefield会社名} “”}
1行にまとめます。
{If {mergefield 文字pt} = 10pt {mergefield会社名} “”}{If {mergefield 文字pt} = 12pt{mergefield 会社名}“”}{If {mergefield文字pt} = 13pt {mergefield会社名} “”}
すべてを選択状態にして、
単独で、[F9]ファンクションキーを押して、
フィールドの更新をします。
※もし、フィールドコードが表示されない場合は、
直前、または表示されないところにカーソルを置き、
[Shift]+[F9]ファンクションキー
を押します。
これは、文字列とフィールドコードの表示を切り替えるショートカットキーです。