ワードの理解シリーズ｛フィールドについて｝

第４章■リンクと参照フィールド

お願い ： 本章をお読みになる前に、ワードの理解シリーズ「特別編」
登録（エントリ）機能の定型句及び段落スタイルをお読み下さい。

１．定型句

１-1．AUTOTEXTフィールド

[挿入（Ｉ）]メニュー（クリック）
　↓
[フィールド（Ｆ）] と、進むか、
または、
キーストロークの、[ Alt ]、[ Ｉ ]、[ Ｆ ]で、

「フィールド」ダイアログボックスが表示されます。

フィールド
フィールドを選択してください。		フィールド プロパティ		フィールド オプション
フィールドの種類（C）：�←		定型句の登録名（N）：�←		このフィールドに適用できるフィールド オプションはありません。 ↓デフォルトではチェックあり
リンクと参照　　　　　　   ▼		− ページ −	▲
フィールドの名前（F）：�←		Administrator Subject: ファイル名 ファイル名（パスを含む） ページ/総ページ数 よろしくお願いいたします。 貴下ますますご清栄のことと 貴行ますますご清栄のことと 貴社いよいよご清栄のことと ▼
AutoText	▲
AutoTextList Hyperlink IncludePicture IncludeText Link NoteRef PageRef Quote Ref StyleRef ▼
説明： 定型句を挿入
				□書式を更新時に変更しない（Ｖ）
フィールド コード（I）				[ OK ]�←　キャンセル

� 「フィールドの種類（Ｃ）」 「（すべてのフィールド）▼ 」の、▼ をクリックし、
ドロップダウンリストから、３ 番目の「リンクと参照」をクリックします。
� フィールドの名前（F）：で「AutoText」を選択し、
�「定型句の登録名」のリストから登録名を選択します。
�  OK をクリックします。

たとえば、「定型句の登録名」の“よろしくお願いいたします。”を選んで
OKをクリックすると、

よろしくお願いいたします。

と、表示されます。
そこで、文字カーソルを文頭または、文中に置いて、
「Ｓｈｉｆｔ」＋ 「F9」で

{・AUTOTEXT・・よろしくお願いいたします。・・￥*・MERGEFORMAT・}
フィールドコードを表示させることができます。

なーんだ、それなら、挿入→定型句→結語→よろしくお願いいたします。
の方が、簡単で、良いと思われると思います。

このフィールドコードを使うメリットは、
長い文章や契約書などで、ある一定の言い回しや、まったく同じ事項を
何度も使用し、さらに
相手先ごとに、その事項の一部が異なる場合には、
定型句の登録名を変えずに、その登録内容を定義し直すことによって、
すべての定型句を一度に更新できます。

ここで、注意することは、
{・AUTOTEXT・・定型句の登録名・・￥*・MERGEFORMAT・}
のように、あくまで登録名であり、
{・AUTOTEXT・・定型句・・￥*・MERGEFORMAT・}
ではありません。
間違って、定型句を入れますと、
エラー！・定型句が定義されていません。
と表示されますので、ご注意下さい。


１-２．AUTOTEXTLISTフィールド

今度は、「AutoTextList」を選択してみましょう。

フィールド
フィールドを選択してください。		フィールド プロパティ		フィールド オプション
フィールドの種類（C）：�←		新しい値（ ; ）：		□フィールドの内容（X）[        ] □ボタン名（O）     [        ] ↓デフォルトではチェックあり
リンクと参照　　　　　　　   ▼		[                      ]
フィールドの名前（F）：�←
AutoText	▲	書式（Ｔ）：�←
AutoTextList		（なし）	▲
Hyperlink IncludePicture IncludeText Link NoteRef PageRef Quote Ref StyleRef ▼		大文字 小文字 1文字目のみ大文字 タイトル文字 半角文字 全角文字     ▼
説明： 設定されているスタイルで分類された定型句の一覧を表示
				□書式を更新時に変更しない（Ｖ）
フィールド コード（I）�←				[ OK ]　キャンセル

 

「フィールドコード」ボタンをクリックしますと、
以下のフィールドの構文が表示されます。

{・AUTOTEXTLIST・"リストの内容"・￥s・"スタイル名"・￥t・"ポップヒント内の説明"・}

ヘルプの説明では、
{・AUTOTEXTLIST・"文字列"・￥s・"スタイル名"・￥t・"ヒントの文字列"・}
となっています。

“リストの内容”
文書中に表示される文字列です。
二重引用符("")は、文字列に空白スペースがあるときに、必ず付けましょう。

空白スペースが無いときは必要ありません。

￥s
フィールドの命令を補正するスイッチです。
「 s 」は「 style 」のsです。
「 style 」とは、「段落スタイルの名前」のことです。

“スタイル名”
「段落スタイルの名前」のことです。
二重引用符("")は、文字列に空白スペースがあるときに、必ず付けましょう。

空白スペースが無いときは必要ありません。

￥t
フィールドの命令を補正するスイッチです。
「 t  」は「 tip 」のt です。
「 tip 」とは、「ヒント」です。

“ポップヒント内の説明”
既定のポップヒントを変更する場合に入力します。
二重引用符("")は、文字列に空白スペースがあるなしにかかわらず、
必ず付けましょう。（必須）

既定のポップヒントとは、
「マウスの右ボタンをクリックすると、○○スタイルが設定されている定型句の
一覧が表示されます。」（○○スタイルとは、段落スタイル名です。）
リストの内容  と表示されている部分の上にマウスを置きますと（ポイント）、
その上側にポップヒントが表示されます。

マウスの右ボタンをクリックすると、○○スタイルが設定されている定型句の一覧が表示されます。

リストの内容  

たとえば、既に、ワードにある段落スタイル名の「挨拶文」を使って
フィールドコードを作ってみましょう。

「Ｃｔｒｌ」 ＋ 「Ｆ９」と打って、
{・┃・}
フィールド記号を挿入します。

AUTOTEXTLISTと入力します。
{・AUTOTEXTLIST┃・}

半角スペースを２ 回打って、「リストの内容」を入力します。
{・AUTOTEXTLIST・・挨拶文リスト┃・}
ここでは、「挨拶文リスト」と入力しました。

また、半角スペースを２ 回打って、スタイル名のスイッチ（￥ｓ）を入力します。
{・AUTOTEXTLIST・・挨拶文リスト・・￥ｓ┃・}
（命令ごとに、半角スペースで囲んでいます。）

半角スペースを１ 回打って、段落スタイル名を入力します。
{・AUTOTEXTLIST・・挨拶文リスト・・￥ｓ・挨拶文┃・}

半角スペースを１ 回打って、ポップヒントのスイッチ（￥ｔ）を入力します。
{・AUTOTEXTLIST・・挨拶文リスト・・￥ｓ・挨拶文・￥ｔ┃・}

半角スペースを１ 回打って、二重引用符（“”）の中にヒントの文字列を入力します。
{・AUTOTEXTLIST・・挨拶文リスト・・￥ｓ・挨拶文・￥ｔ・“右クリックで、
挨拶文の一覧が表示されます。┃”・}

「Ｓｈｉｆｔ」 ＋ 「Ｆ９」を押すと、
挨拶文リスト
と表示されます。

その上にマウスポインタを乗せると、

右クリックで、挨拶文の一覧が表示されます。

挨拶文リスト
と表示されます。

右クリックをすると、
挨拶文リスト

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 貴下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 貴店ますますご発展のこととお喜び申し上げます。 貴社いよいよご清栄のこととお喜び申し上げます。 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 貴行ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 定型句の作成（Ｃ）

ショートカットメニューが表示されますので、クリックして選択できます。

この機能を活用するには、新しい段落スタイル名を作成し、頻繁に使用する
宛先、や定型句を登録して下さい。

尚、書式は以下の通りです。

書式	フィールド コード
（なし）
大文字	{・・￥*・Upper・・} アルファベット大文字、Upper-ｃａｓｅの略
小文字	{・・￥*・Lower・・} アルファベット小文字、Lower-caseの略
１ 文字目のみ大文字	{・・￥*・FirstCap・・} Ｆｉｒｓｔ Capitalの略
タイトル文字	{・・￥*・Caps・・} Capitalsの略
半角文字	{・・￥*・SBCHAR・} SBCHARは、Single Byte Charactersの略
全角文字	{・・￥*・DBCHAR・・} DBCHARは、Doublee Byte Charactersの略

漢字は、変化しません。ただ、数字の半角と全角が変化するだけです。

尚、フィールドを挿入する位置の段落スタイルを、標準スタイルから
スイッチ（￥Ｓ）で指定する段落スタイルに予め変更しておけば、
フィールドコードは、
｛・AUTOTEXTLIST・・リストの内容・｝
だけで動作します。