ワードの理解シリーズ{フィールドについて}

第12章■その他のフィールド

2−4.セクションの保護

1.

セクションについては「ワードの理解シリーズ「ページとセクション」のところで、詳しく紹介しました。ここでは、「セクションの保護」についてご紹介します。

フォームフィールドは、文書が保護されて、はじめてフォームフィールドだけがその保護の対象外になり、フォームフィールドへの入力が出来るようになります。

セクションの保護とは、文書の保護と同じです。

セクション内の文書の保護のことです。

つまり、セクションを保護することで、

その保護の対象外になったフォームフィールドは入力が可能になり、

セクション内の文書は保護されているために、入力は出来なくなります。

 

それでは、実験をしてみましょう。

 

ワードの新規文書を開きます。

 

初めの段落に

「あああ」 と入力をして、改行(段落区切り)のEnterキーを2回押してから

カーソルをひとつ上に戻し、

 

挿入メニュー

改ページ

 

 

 

改ページダイアログボックス

セクション区切り

現在の位置から開始

選択

OK

 

セクション区切りを挿入します。

 

次に、3つめの段落記号にカーソルを置き、

「いいい」 と入力をして、改行(段落区切り)のEnterキーを2回押してから

カーソルをひとつ上に戻し、同じようにセクション区切りを挿入します。

 

その次に、5つめの段落記号にカーソルを置き、

 

表示メニュー

ツールバー

フォーム

 

フォームツールバーを出して

 

 

テキストボックスフォームフィールドのアイコンをクリックして、

テキストボックスフォームフィールドを挿入します。

 

さらに、改行(段落区切り)のEnterキーを2回押してから

カーソルをひとつ上に戻し、同じようにセクション区切りを挿入します。

そうすると、下のようになります。

 

2.

この状態で、

 

 

 

 

フォームツールバーの「フォームの保護」アイコンをクリックしますと、

 

 

 

 

 

すべてのセクションが保護されてしまいます。

この例では、セクションの総数は4つです。

4番目のセクションは一番下の段落記号の中にあります。

 

それでは、テキストボックスフォームフィールドが挿入されている

3番目のセクションだけを保護して、フォームフィールドをアクティブにする

方法をご紹介します。

3.

ツールメニュー

文書の保護

 

 

 

文書の保護ダイアログボックス

保護対象外

選択

フォームフィールド

セクションの保護ボタン

クリック

OK

 

Wd2003では、以下の方法になります。
 
画面右側に表示された[文書の保護]作業ウィンドウにおいて、
2. 編集の制限]欄の
□ユーザーに許可する編集の種類を指定する:
にチェックを入れます。
その下の、
┌─────────────┬─┐
│変更不可(読み取り専用) │V│←をクリック
└─────────────┴─┘
リストから、
[フォームへの入力]をクリックします。
 ↓
┌─────────────┬─┐
│フォームへの入力     │V│
└─────────────┴─┘
とします。
 
次いで、その下側の
[セクションの選択]をクリックします。

 

 

 

 

セクションの保護ダイアログボックス

 

 

保護するセクションを選びます。

 

すべてのセクションにチェックが入っていますので、

保護をしたい3番目のセクション以外のチェックを外します。

 

セクションの保護ダイアログボックス

保護するセクション以外のチェックを

外す。

OK

 

3番目のセクションだけにチェックが入りました。

 

 

 

これで、

の部分のセクションの文書だけが保護されました。フォームフィールドもアクティブになりました。

 

の部分のセクションの文書は保護されていません。

 

の部分への入力作業は可能です。

 

 

尚、このようにフォーム フィールドに対して保護が掛っていて、保護されていないセクションにカーソルがある場合には、以下のコマンド群が使用出来なくなります。

 

 

詳細

フォーム フィールドに対して保護されている場合で、保護されていないセクションを選択している場合

   メニュー       使用できないコマンド

   -----------------------------------------------------------------------

 

   [ファイル]     [ページ設定]

 

                  注意 : [プロパティ] は使用できますが、文書のプロパティは

                         変更できません。

 

   [編集]         [すべて選択][リンクの設定][オブジェクト]

 

                  注意 : [オブジェクト] は、選択したオブジェクトによって名

                         称が変わります。また、選択したオブジェクトによって

                         は使用できる場合があります。

                         (たとえば、Word 図オブジェクトであれば利用可能です。)

 

   [表示]         [アウトライン][ヘッダーとフッター][脚注][コメント]

 

   [挿入]         [ページ番号][コメント][脚注][図表番号][クロスリ

                  ファレンス][索引と目次][ブックマーク]

 

                  注意 : [] メニューの下の [クリップアート]

                         [オートシェイプ][ワードアート] および、

                         [テキスト ボックス] メニューの下のコマンドは使用

                         できません。

 

   [書式]         [箇条書きと段落番号][ドロップ キャップ][オートフォー

                  マット][オートシェイプ/図の書式設定]

 

                   注意 : [背景] メニューの下のコマンドは使用できません。

 

   [ツール]       [文字カウント][要約の作成][変更内容の組込み][差し込

                  み印刷][宛名ラベル作成][テンプレートとアドイン][ユー

                  ザー設定]

 

 

   [罫線]         通常の Word 文書にあるコマンドはすべて利用できます。

                  保護されていないセクションで表が選択されていない場合は、

                  [表の挿入][計算式][表のグリッド線を表示 / 表示しない]

                  のみが使用できます。

 

                  保護されていないセクションで表が選択されている場合は、[

                  線を引く] [並べ替え][線種とページ罫線と網掛けの設定]

                  以外のすべてのコマンドが使用できます。

 

 

■あとがき

以上でワードの理解シリーズ{フィールドについて}はお開きになります。

閲覧されたみなさまのフィールドに対するご理解に、すこしでもお役に立てたでしょうか。

みなさまのご意見やご感想などをメールでいただけると幸いです。

有難うございました。

 

 

 

 

 

 


トップページに戻る