a福島県湯川村・桜町遺跡 2009年11月26日08:40 福島民報
湯川・桜町遺跡の井戸に木枠 全国的に珍しい構造
弥生時代後期(2〜3世紀)の鋤(すき)や鍬(くわ)といった木製農耕具 |
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【写真】井戸枠基礎部分から新たに 見つかった木枠(写真上部分) |
a福島県湯川村・桜町遺跡 2009年10月15日木曜日 河北新報
3種類の周溝墓発見 福島・湯川の桜町遺跡
福島県教委は14日、湯川村の桜町遺跡の発掘調査で、形状の異なる3 種類の周溝墓(しゅうこうぼ)を発見したと発表した。弥生時代後期(2 〜3世紀)の遺跡から複数の形状の異なる周溝墓が見つかる例は国内でも 少ないという。 周溝墓は古墳よりも規模が小さく、溝に囲われた墓の呼び名。本年度は 約1万2000平方メートルを対象に発掘が行われ、弥生時代の竪穴住居 跡3カ所と周溝墓12基などを発見した。 第1次調査(2004年度)では周溝墓7基(8基の間違い)すべてが 四辺のある「方形」だったが、今回は「前方後方形」や「前方後円形」 も見つかった。周溝墓の変遷を考える上で貴重な資料になるという。 弥生後期の井戸跡や貯蔵施設の土坑から、くわの先端部やすきなどの木 製農耕具も出土。東北では中在家南遺跡(仙台市若林区)で弥生中期の木 製農耕具が見つかっているが、後期のものは珍しいという。 発掘調査は、国が進める会津縦貫北道路建設に伴う埋蔵文化財の記録保 存が目的。県教委は10年度も調査する。一般向けの現地説明会は17日 午後1時半から。連絡先は県文化振興事業団遺跡調査部024(534) 2733。 |
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弥生後期とみられる前方後方形の周溝墓。 縦8メートル、横6メートルの大きさがある =福島県湯川村の桜町遺跡 |
参考 2004年度の第1次調査で、8基の墓。 方形周溝墓。 2009年度(今回)の第2次調査で、12基の墓。 方形周溝墓、前方後方形周溝墓、前方後円形周溝墓。 参考 2009年10月15日 KFB福島放送 四隅が切れた桜町9号墓 前方後方形の桜町16号墓 前方後円形の桜町20号墓 参考 2009年10月15日 読売新聞 桜町遺跡は、会津縦貫北道路の建設に向けた用地調査で1997年に発見され、同事業団が今年4月から第2次調査を行っていた。見つかった農耕具はスキとクワの一部=写真左=で、木製のものが腐らずに見つかるのは珍しいという。また、周囲に溝を張り巡らせた墓跡「周溝墓」が3種類見つかり、縁の部分に段差があるのが特徴の土器も出土。土器は北陸地方で見られるもので、会津地方と北陸の交流があったことがうかがわれるという。同事業団は「竪穴の住居跡や井戸跡なども見つかっており、弥生時代の会津地域の集落のあり方を考える上で貴重な遺跡」としている。 |
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