私は、競技ダンスと出会って人生を決めました。


自分の好きな人と同じ目標に向かって一緒に努力していけたら、こんなに素晴らしい事はないと。


私は、何処かに旅行に行きたいとか、カラオケに行きたいとか、 おしゃれなフランスレストランで食事したいとか、 そのような願望はあまり無く、自分の目標に向かっている事自体に幸せを感じていました。


28歳でA級を決め、それから毎年海外に留学をするのですが、 最初はノルウェイ、アメリカ(カリフォルニア・サンディエゴ)でした。


それから、ドイツ、イギリス、スペインのダンスキャンプ等、1年のうち長い時で半年、短くても3ヶ月は海外に留学していました。


その間も観光という言葉は無く、近くに有名な観光スポットがあったことを後で知るくらいでした。


後は、台湾に招かれたり、オーストラリアで日本代表で選手権に出場したり、 スイスでセグウェイの試合に出たり、ハワイの試合にも出ました。


もちろんアメリカでもドイツでもイギリスでも競技会には出場しました。


どれも思い出深いものとなっています。


海外では多くの失敗談もあって、今思うとよく帰ってこれたな・・・


と思う様な出来事も沢山ありました。


私達は競技ダンスを始めた頃、あらゆる先生方に別れる事を勧められました。


理由は、私達二人の身長差が25センチあったためです。


その頃は、身長差があるカップルは少なく見栄えが悪いと、言われたのです。


二人とも、良いものを持っているので、それぞれパートナーをかえなさいと。


一番ショックだったのは、私達の仲人をやってくれた先生に言われた言葉でした。


「君たちは身長差があるから、どんなに頑張ってもC級止まりだろう、だから日本一のレッスンプロを目指しなさい」


この言葉に私達は逆に闘志を燃やし、絶対にA級になってやる と心に誓いました。


私は大学で建築を専攻していました。私の妻の父は、測量会社の社長で、是非私に後を継いでほしい と言われていました。


私の両親も建築家を目指していたのだから、何故ダンスなの? とあまり賛成していませんでした。


そこで、私は、二人の親に誓いました。


「もし、5年経ってもA級になれなかったら、彼女の実家を継ぎます」と 私達には5年しか猶予はありませんでした。


私達の回りの先生方は私達がA級になるどころか、C級も難しいと思ってたと思います。


それを5年でA級は、とても不可能な事だったのかもしれません。


しかし私達は微塵も不可能だとは、思っていませんでした。


それどころか、確実にA級に成ると信じていました。


来る日も来る日も私達は練習に明け暮れました。


帰ると、、ダンスのチャンピオンのビデオを観て、そのまま、寝てしまう様な毎日でした。


一人暮らしの6畳一間の私のアパートには、ガスも引いていないし、テレビや冷蔵庫もありませんでした。


雨戸は開いた事も無く、大家さんから、「誰か住んでるの?って聞かれたよ」 って言われました。(笑)


私はダンス教室に就職して1ヶ月で保証を切り、生徒さんは、みるみる増えて行きました。


お金は入ってくるのですが、私達はそれを総てレッスン代に充てました。


レッスンは週4回、レッスンが入っていなくても、近くだったコーチャーのスタジオに毎日練習に行っていました。


今考えると、とても幸せな時間だったと思います。


私達は決して、周りの人達と練習量や練習の仕方を比べる事はしませんでした。


私達の最善の方法を自分達で見つけようと、いつも考えていました。


私のパートナーの洋子(ヒロコ)は脊髄の右側の下から2,3番目の骨が少し欠けていて、大学病院でダンスなど職業にするのは無理です。と言われていました。


それ故、あまり長い時間練習をすると動けなくなってしまうのです。


実際2,3ヶ月毎に1週間寝たきりになったり、と、最初の数年はありました。


今はどういう訳か、とても元気です。


しかし現役の時は、掛り付けの整体の先生がいなくては、ダンスも出来ないような状態でした。


そんな訳ですから、多分私達の周りの競技ダンサーよりも練習量は少なかったと思います。


しかし少ない事を知っていましたから、毎日の練習はものすごい集中力でやっていました。


そんな状況で、C級を2年やりましたが、4年目の最後にはA級を決めていました。


私達の両親も最初は反対でしたが、数年後には重たいビデオカメラを毎回試合会場に持ってきて、応援してくれていました。


私達は、競技ダンスをする皆さんにメッセージを送ります。


どんなに困難が待っていようとも、周りの人達がどんなに反対しようとも、 自分達の才能が有るのか無いのか不安に思っている人も、もう年齢が と思っている人も、 何が悪くて勝てないのか分からない人も、相手がいなくて、このまま競技会には出られないのでは? と思っている人も、 自分のパートナーにいつも怒られて自信がなくなっている人も、どんな状況で苦しんでいる人も、 絶対に自分の信じる目標を達成する と信じてください。


いや、決めてください。絶対にやる と すぐには変わりませんし、人のせいにしていても変わりません。


すべて、自分の出来る最善を尽くして下さい。


それは、多分、競技ダンスだけのことでは無いと思います。


人生すべてに当てはまる、と思います それを実行している時は、実際に体は大変です。


しかし心は充実して、絶対に幸せな状態になるはずです。


私達は、ダンスに、人生の多くの時間を費やしてきました。


もしあなたが、ダンスで迷っている事があるならば、私達はあなたを応援させて頂きます。


最後に、ダンスは人生において、とても充実感を与えてくれるものです。


見知らぬ相手でも、ちょっとドキドキしながら、手と手を取って、同じリズムに合わせて、 こんな状況はあまり実生活の中では無いでしょう。


本当にいいのは、その時組んだ人の事を優しく思いやり、相手がどのように動きたいのか心から感じてあげる作業です。


これは男性も女性も同じです。


どのように動ごけば、相手は喜んでくれるだろう? 相手があまり上手く無くても、無理に教えたりしないでください。


簡単なステップで音楽を共有してください。


それこそダンスなのです。


自分中心に物事を考えるのではなく、誠実に相手に向かってください。


本当のダンスの仕方を覚えれば、それは、優しさに包まれたような幸せな感覚になります。


決して技術中心のダンスはしないでください。


多少試合で勝てても、皆さんの注目を集めたとしても、決して幸せには成れません。


多分ダンスの経験が長い人は分かっていると思います。


私達は、ダンスを通して皆さんに幸せに成ってもらいたいと本気で思っています。


まだまだ至らない私達ですが、これからもダンスを習う人達に良い環境と良いレッスンが出来るように頑張っていきますので、よろしくお願いします。


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