「君が代」不起立者への不当処分に対する抗議申し入れ

2012年3月27日
「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪


大阪府教育委員会
教育委員長 生野 照子 様
教育長   中西 正人 様
                              「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪

    

 貴教育委員会は、3月9日、府立高校の卒業式で「君が代」斉唱時に起立しなかったとして、17名の教職員に対して「戒告」処分を行いました。それに続いて、本日午後、府立高校、府立支援学校および市町村立学校の教職員10数名に対して、同じ理由で第2次処分を強行しようとしています。私たちは、思想・良心の自由を侵害する不当処分に対して、怒りを込めて抗議するとともに、この処分をただちに撤回するように求めます。
 今回の処分に当たって、貴教委は、処分伝達後に被処分者全員を集めて「研修」をおこない、さらに「国歌斉唱時の起立斉唱を含む上司の職務命令に従います」という内容の文書に署名・押印するよう求めています。この文書提出は「任意」と言いつつ、提出しない場合には「再任用の判断に影響する」と再任用の取り消しを示唆し、実際に再任用教員1名に対して再任用取り消しを通告しました。これは、まだ施行されていない職員基本条例の内容を先取りするものと考えます。
また、文書に「国歌斉唱時の起立斉唱を含む」と明記していることは、思想・良心の自由を疎開して、被処分者にさらなる「踏み絵」を踏ませようとするものに他ならず、絶対に容認できないものです。私たちは、貴教委がただちに文書提出そのものを中止するように強く求めます。
 4月の入学式に向けて、「卒業式に続いて不起立した教員は処分に加えて、現場から離て研修させろ」という圧力が知事や議会サイドから強まっているとの報道がされています。しかし、不起立した教職員に対する累積加重処分は、1月16日付の最高裁判決において明確に否定されているところです。「現場から離して研修」させるとすれば、これは実質的な処分の加重に他ならず、最高裁判決から明らかに逸脱していると言わざるをえません。貴教委が、このような圧力に屈することないように要請します。

以上、申し入れます。