24年1月6日、政府・与党民主党社会保障改革本部により「社会保障・税一体改革素案」が決定されました。この素案では、周知のような消費税の税率引き上げだけでなく、23年税制改正案に盛り込まれていた所得税、相続税、贈与税の見直しも含まれていますので、主な項目(私見)を抜粋、掲載しました。参考にしてください。
「社会保障・税一体改革素案」の詳細は、首相官邸のホームページの「社会保障改革」(こちらから)ご確認ください
Ⅰ 消費課税(消費税及び地方消費税)
  1. 税収の使途
  2.  消費税の収入については、別に法律で定めるところによるほか、毎年度、 制度として確立された年金、医療及び介護の社会保障給付並びに少子化に 対処するための施策に要する経費に充てるものとする。
     地方消費税収(現行分の地方消費税を除く。)については、その使途を 明確化する(社会保障財源化)。

  3. 税率の引き上げ
  4. 時 期
    消費税率
    地方消費税率
    合計税率
    平成26年4月1日
    6.3%
    1.7%
    8%
    平成27年10月1日
    7.8%
    2.2%
    10%
    (注)
    適用は、税率変更日以後に行われる資産の譲渡等及び保税地域から引き取られる外国貨物について適用する。なお、工事の請負等について所要の経過措置を設ける。
    (注)
    法律成立後、引上げにあたっての経済状況の判断を行うとともに、 経済財政状況の激変にも柔軟に対応できるよう、消費税率引上げ実施前 に「経済状況の好転」について、名目・実質成長率、物価動向など、種々の経済指標を確認し、経済状況等を総合的に勘案した上で、引上げの停止を含め所要の措置を講ずるものとする旨の規定を設ける。
  5. 事業者免税点制度の見直し
  6. 資本金1,000万円未満の新設法人に関する免税点制度について、5億円超の課税売上高を有する事業者が直接又は間接に支配する法人 (親族、関連会社等を含めた資本の持分比率が50%超の会社)を設立した場合については、当該設立された法人の設立当初2年間については、課税事業者とするなど現行の資本金1,000万円以上の新設法人に対する措置と同様の措置を講じる。
    (注)
    上記の改正は、平成26年4月1日以後に設立される法人について適用する。
  7. 簡易課税制度のみなし仕入率の見直し
  8. 簡易課税制度のみなし仕入率については、今般、同制度に関する実態 調査を行ったところ、業種によっては、みなし仕入率の水準が実際の仕入率を大幅に上回っている状況にあることが確認された。今後、更なる実態調査を行い、その結果も踏まえた上で、みなし仕入率の水準について必要な見直しを行うものとする。
  9. 中間申告制度の見直し
  10. 中間申告義務のない直前の課税期間の確定消費税額(地方消費税を含む。)が60万円以下の事業者のうち、自主的に中間申告を行う意思 を有する事業者について、任意の中間申告(年1回・半期)を可能とする制度を導入する。
    (注)
    上記の改正は、平成26年4月1日以後に開始する課税期間に係るものについて適用する。
Ⅱ 個人所得課税
現行の所得税の税率構造に加えて、課税所得5,000 万円超について45%の税率を設ける。
(注)
上記の改正は、平成27年分の所得税から適用する。
Ⅲ 資産課税
  1. 相続税の基礎控除の見直し(23年改正案に盛り込まれていた項目です)
  2. 現 行
    改正案
    5000万円+1000万円×法定相続人
    3000万円+600万円×法定相続人
  3. 死亡保険金に係る非課税限度の見直し(23年改正案に盛り込まれていた項目です)
  4. 現 行
    改正案
    500万円×法定相続人
    500万円×次のいずれかに該当する法定相続人数
    1. 未成年者
    2. 障害者
    3. 相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者
  5. 相続税の税率の見直し(23年改正案に盛り込まれていた項目)
  6. 現 行
    改正案
    課税価格
    税率
    課税価格
    税率
    1,000万円以下の金額
    10%
    同 左
    同 左
    3,000万円  〃
    15%
    同 左
    同 左
    5,000万円  〃
    20%
    同 左
    同 左
    1億円     〃
    30%
    同 左
    同 左
    3億円     〃
    40%
    2億円以下の金額
    40%
    3億円 〃
    45%
    3億円超の金額
    50%
    6億円 〃
    50%
    6億円超の金額
    55%
  7. 未成年者控除及び障害者控除の見直し(23年改正案に盛り込まれていた項目)
  8. 現 行
    改正案
    未成年者控除
    6万円×20歳に達するまでの年数
    10万円×20歳に達するまでの年数
    障害者控除
    6万円(特別障害者:12万円)×85歳に達するまでの年数
    10万円(特別障害者:20万円)×85歳に達するまでの年数
    (注)
    上記1~4の改正は、平成27年1月1日以後の相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用する。
  9. 相続時精算課税制度の対象とならない贈与財産に係る贈与税(暦年課税)の税率構造について、次の見直しを行う(23年改正案に盛り込まれていた項目)。
    1. 20 歳以上の者が直系尊属から贈与を受けた財産に係る贈与税の税率
    2. 現 行
      改正案
      課税価格
      税率
      課税価格
      税率
      200万円以下の金額
      10%
      同 左
      同 左
      300万円  〃
      15%
      400万円以下の金額
      15%
      400万円  〃
      20%
      600万円  〃
      30%
      600万円  〃
      20%
      1,000万円  〃
      40%
      1,000万円  〃
      30%
      1,000万円超の金額
      50%
      1,500万円  〃
      40%
      3,000万円  〃
      45%
      4,500万円  〃
      50%
      4,500万円超の金額
      55%
    3. 暦年贈与税の税率構造の見直し
    4. 現 行
      改正案
      課税価格
      税率
      課税価格
      税率
      200万円以下の金額
      10%
      同 左
      同 左
      300万円  〃
      15%
      同 左
      同 左
      400万円  〃
      20%
      同 左
      同 左
      600万円  〃
      30%
      同 左
      同 左
      1,000万円  〃
      40%
      同 左
      同 左
      1,000万円超の金額
      50%
      1,500万円以下の金額
      45%
      3,000万円  〃
      50%
      3,000万円超の金額
      55%
    (注)
    上記5の改正は、平成27年1月1日以後の贈与により取得する財産に係る贈与税について適用する。
Ⅳ その他
「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(「マイナンバー法」の整備法において所要の措置を講ずることとする。
税制改革工程表では、26年中に「番号」を公布、27年1月1日より「番号」の利用開始。
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