全日本プロレス観戦記

2003年-2

2003.5.25「2003スーパーパワー・シリーズ」開幕戦・後楽園ホール大会

 カズ・ハヤシと愚乱浪花の負傷欠場、相変わらずの分裂・崩壊報道。
 専門誌にもはっきり書かれている危うい経営状態。
 オフの間、ろくなニュースがなかった。
 後楽園ホールにはいると、ロビーには鶴田の遺影。花や缶ビールが備えてあった。
 試合開始前にほぼ満員。
 若いアナウンサーが試合紹介。
 セミの川田の試合にひときわ大きな拍手。
 開始前、遺影が本部席に。

第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○ 平井伸和 7分38秒
WARスペシャル

河野真幸 ×

 テーマ曲が流れて河野登場。もう自分のテーマがあるんだ。
 後から、いつものようにふてくされた表情で平井登場。
 セコンドがいないから、脱いだベストをエプロンにおく。
 河野に白いテープ
 平井に黄緑のテープが大量。
 斉藤レフェリー。

 リングアナが、平井のベストを片づけて、テープも始末。
 練習生がいないなんて、一時の全日のようだ。
 両者握手してゴング。
 河野にも平井にも声が飛ぶ。
 バックの取り合いは、平井の方が上。河野は後ろに回ろうとするが、平井が軽くいなす。
 河野は腕を取って抑え込んだりしたが、平井がすべて返して袈裟固め。
 平井はそのまま立ち上がってヘッドロック。
 ロープブレイクの時、コーナーを背にした平井に河野がキック連発。しかし河野は、その足を捕まえられ、押し倒されて、後頭部をマットに打ち付ける。
 平井が押しつけてのロープブレイクは、平井はきれいに分かれてみせる。
 河野の横顔は柳沢慎吾に似ている。
 力比べも平井に余裕が感じられる。
 バックを取って平井の右手を押さえた河野は、持ち上げ、ボディスラムからアキレス腱固めにはいるが、平井が逆にアキレス腱を極めて、河野「いてててて」。
 場内笑いと拍手。河野、長身を生かしてロープに逃れる。
 平井のハープボストンクラブ。
 ロープ際で河野の手がロープに。
 エルボー合戦、河野も負けていない。
 平井がロープに飛んでエルボーを出せば、河野はロープに飛んでキック。
 平井の水平チョップには河野のドロップキック。カウント2。
 平井は後ろに回って絞め上げるが、平井はそのまま立ち上がってバックドロップ。
 河野は平井の左膝を二発蹴ってから、低空ドロップキック。
 さらにドロップキックからカバーはカウント2。
 今度は河野が逆にハーフボストンクラブ。
 河野は声を出して絞るが、平井はポンプアップからロープへ。
 平井のサイドバスター。カウント2。
 平井が河野の両足をつかんでボストンクラブ。
 しかし、河野は気力で耐え、ロープへ。場内拍手。平井も拍手して河野を立たせる。
 平井のエルボー、さらにロープに飛んでのエルボーからWARスペシャル。これで河野がタップ。
 河野は非常に元気がよかった。一方平井は試合巧者ぶりを見せつけ、終止余裕。
 最後は平井が河野を立たせ、握手を求め、拍手して健闘をたたえてから先にリングを降り、鶴田の遺影の前で一礼してから去っていった。
 河野はリングで四方に礼をしてから西側通路へ。

第2試合 シングルマッチ 30分1本勝負
× 石狩太一 3分50秒
体固め
(モリガンズボム)

橋本友彦<DDT> ○

 「季節の中で」が流れて石狩が登場。場内手拍子。
 東側から現れた石狩は鶴田の遺影に一礼してかられリング・イン。
 橋本はラップのにぎやかな曲で入場。
 歌詞に「はしもと」と入っているところからすると、オリジナルなんだろう。
 橋本は柔道着ではなく、レガーズ、タイツ、袖無しシャツ。
 橋本には白いテープが飛ぶ。
 石狩には水色のテープ。
 ゴングが鳴ると、橋本にも石狩にも声が飛ぶ。
 四つに組んで、橋本が力で押すがきれいにブレイク。
 石狩のヘッドロックを橋本がロープへ振って、石狩が体当たり。橋本揺るがず。もう一回。
 さらに石狩はロープに飛んで橋本のラリアットをかわして反対側から戻って体当たりで橋本を倒す。
 しかし、やり合うと、橋本の方が重い分有利。橋本のキックに太一が倒れる。
 橋本は石狩をロープにたたきつけ、ころがして、ロープ中段をつかんでジャンプし、ボディプレス。
 石狩は敏捷さを生かして、橋本の周りをくるっと回ってたたきつけたりする。コーナーからのミサイルキックも披露。
 石狩はロープに走って顔面ウォッシュからカバー。カウント2。
 石狩がロープに走ると、橋本が払い腰から腕ひしぎ。石狩、やっとのことでロープへ。左手が痛そう。
 橋本をコーナーに振るが、キックで迎撃され、さらに橋本が足を太一の首にかけて、ロープ越しの絞首刑。
 それを解くと、エプロンの橋本はロープを利用してジャンプし、太一の上に体を落とす。カウント2。
 最後は、橋本が抱え上げて投げ落とす技(モリガンボムというらしい)でカウント3。
 橋本は自分から太一に握手を求め、手を挙げて健闘をたたえてから一礼して退場。
 河野はまた鶴田の遺影に一礼して退場。

第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○ ジミー・ヤン 9分37秒
APEMANロック

スプリガン ×

 レフェリー姉崎吾郎。
 カラーボール投げ。
 ヤンが投げる。
 帽子姿のヤンがリングインすると、照明が明るくなる。
 ヤンはコーナーに立って場内の声援に目を耳を澄ます。
 四方へボールを投げ、最後は南側へ投げるっふりをして背中を回して西側のリングサイドへ投げようとしたが、うまくいかず、転がって落ちていった。
 スプリガンは前回と同じ、昔の伊藤薫のようなコスチュームで登場。
 スプリガンに緑と黄緑のテープ。
 ヤンには銀色と白のテープ。
 吾郎コール。

 西側立ち見席からはスプリガン・コール。
 スプリガンから握手をもとめてゴング。
 全日リングでは先輩格のヤンに余裕が感じられる。
 バックの取り合いからグランドの展開になり、首の取り合いからジミーが反動をつけてすっくと立ち上がって、場内拍手。
 ジミーが足を取ろうとすると、スプリガンはささっとさがる。
 腕の取り合いからんヘッドシザースと全日らしい展開。
 「スプリガンがんばって」と、小さな子の声が響く。
 ヤンがロープに飛んだスプリガンを飛び越え、スプリガンも身軽なところを生かして、飛ぶ。
 ロープにもたれたジミーに、スプリガンはロープの間を回って蹴りを入れ、いいところを見せるが、そのあと、スワンダイブ式を経ねらったところで足を滑らせ、背中から落ちてしまった。
 バックの取り合いの展開から、ジミーが腕をクロスさせてスプリガンの首を絞め、スプリガンをコーナーに振ってサマーソルトキック。
 スプリガンも負けずに飛んた勢いでジミーをマットにたたきつける。
 さらにヤンを落としてトップロープ越しに飛んで前転してのアタック。ジミーはスプリガンを鉄柵外に振り、鉄柵でジャンプしてチョップを落とす。
 五分経過。
 さらにジミーはスプリガンを持ち上げて、鉄柵に落とす。
 リングに戻ると、ジミーのかわず落としから、首を足で極めて腕をひねりあげる技。
 さらにWARスペシャルのような技。
 スプリガンをロープに振って、ジミーがロープをつかんで遠心力でスプリガンを蹴る。
 倒れたスプリガンにジミーががミサイルキックをきめようとするが、スプリガンはジャンピング後ろ回し蹴りで迎撃。
 互いにきめにかかり、こちらが投げればこちらも投げ、スプリガンがコーナーで体を倒立させてその勢いでジミーを投げ、カウント2。
 さらにジミーをコーナーに座らせ、トップからの雪崩式回転エビ固め。カウント2。
 スプリガンコール。
 コーナーに立ったスプリガンにジミーがパンチを入れ、さらにコーナートップで持ち上げて投げる。カウント2。
 ジミーは「ヤンタイム」と声をかけて飛ぶが、これはかわされ、スプリガンがスカイツイスター・ボディーアタックでお返し。クルクルよく回る。カウント2。
 場内大いに沸く。
 最後はジミーがカニばさみからAPEMANロック(変形サソリ固め)。
 スプリガンは逃げ切れず、タップ。

 スプリガンの健闘が光った試合。
 若手だと思っていたジミーが中堅に見えてきた。
 試合後、スプリガンは右膝を抱えてのたうち回っていた。
 勝ったジミーもしばらくしてやっと立ち上がり、レフェリーに手を挙げられた。
 やっと立ち上がったスプリガンの手を、ジミーがあげて健闘をたたえるが、スプリガンはジミーに右のハイキックをきめ、さらにバク転してのボディプレス(シューティングスター・プレス)まで決めてリングを降りる。足がかなり痛いらしく、這うようにして退場。その後をジミーが追っていき、レフェリーも追っていった。

 ここで休憩。

第4試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
奥村茂雄
× 土方隆司
グラン浜田
13分25秒
逆さ押さえ込み

本間朋晃
宮本和志 ○
Gamma<大阪プロレス>

 Gammaが一人で入場。
 続いてターメリックの二人。
 三人でコーナーに立ってアピール。
 土方、浜田、奥村登場。
 奥村はぬるま湯Tシャツを見せびらかす。

 ガンマに水色のテープ。
 宮本に黄色いテープ。
 本間に黄色と水色のテープ。
 浜田に白いテープ。
 土方に白いテープ。
 奥村に白と緑のテープ。
 吾郎コール。
 
 開始前から、場内奥村コール。
 本間と奥村でスタート。
 四つに組んで押し合いは、奥村の勝ち。本間がロープを背にするときれいにブレイク。
 次に奥村が本間をコーナーに押しつけると、離れ際に、本間がキック一発。
 本間がタックルで奥村を倒すが、次は奥村が投げてみせ、その次は本間が倒してみせる。
 本間は串刺しエルボーからフェイスクラッシャー。
 奥村は立ち上がって本間と顔の張り合い。
 本間が優勢かと思ったが、奥村もしっかりお返し。倒れた本間に張り手を入れてから、土方にタッチ。
 本間は宮本にタッチ。
 バックの取り合い。
 ロープで離れ際、宮本が張り手を入れると、土方は宮本をロープに押しつけて張り手一発。
 戻ってきた宮本が張り手を入れると、土方はもう一発張らせてからお返し。
 さらにキック。座り込んだ宮本にまたキック。
 ここで浜田にタッチ。
 浜田のラリアット、エルボードロップ。頭突き。
 浜田はエルボーを宮本の脳天に落として奥村にタッチ。
 奥村のボディスラム。スリーパー。
 宮本はやっとそれをはずし、本間にタッチ。
 本間は奥村の腹を蹴り上げ、宮本と二人で奥村を振って、宮本のかにばさみ、本間のスライディングキック。さらにGammaも入って3人がかりで奥村を痛めつける。
 本間とGammaが奥村を左右から押さえた背中に宮本が乗って3人でポーズ。
 土方にタッチ。
 本間がエルボー0攻めるが、土方の張り手で形勢逆転。
 土方は本間をコーナーに押しつけて、キックと張り手。
 浜田にタッチ。
 浜田のDDT。カウント2
 奥村にタッチ。
 胸へのチョップ合戦。本間優勢かと思ったが、奥村のチン・クラッシャーからラリアット。カウント2。
 奥村のブレーンバスター。カウント2。
 本間をコーナーへ振って突進すると、本間のカニばさみ。、奥村は顔をコーナーに打ちつけてしまう。
 本間はロープに飛んでエルボー。さらに飛んでラリアット。奥村は受けきって、3度目は裏投げ。
 本間は奥村の後頭部を蹴ってGammmaにタッチ。Gammmaはミサイルキックで入り、奥村は浜田にタッチ。
 浜田の張り手、串刺しラリアット。さらに雪崩式ウラカン・ラナ。カウント2。
 浜田はGammmaのローキックにぐらつき、ハイキックでダウン。
 本間も入ってダブルのエルボー。
 本間が浜田を抱え上げて、Gammmaが顔をたたきつけるがカウント2。
 土方にタッチ。
 キック、ラリアットの打ち合い。
 宮本にタッチ。
 宮本が逆水平連発。
 土方は、串刺しボディアタックをかわし、ちょこんちょこんと宮本を蹴る。
 奥村にタッチ。
 奥村が宮本をリング下に落とし、放送席前の鉄柵へ。さらに通路でブレーンバスター。
 リング内では浜田が本間をリング下に落とし、Gammmaと土方もにらみ合う。
 奥村が宮本をリングに戻し、土方にタッチ。土方は宮本の脇腹らにキック。
 土方は、宮本をコーナーに振ってハイキックから、「フィッシャーマン」と声をかけて、フィッシャーマンバスターを決めてみせる。
 カバーするとカットが入り、両軍入り乱れる。
 リング内は土方と宮本。宮本のジャーマン。カウント2。
 土方が上になり、宮本の腕を極める。ギブアップしそうだったが、本間がカットに入って救出。
 土方は宮本をコーナーに振って突進するが、宮本はそれをかわして逆さ押さえ込みでカウント3。
 勝ちほこる宮本に、怒った土方がパンチ。大の字に倒れた宮本にさらに馬乗りになって殴るのを河野が入ってとめる。
 倒れたままの宮本に、奥村がぬるま湯のTシャツを掛け、怒りながら退場。
 本間はTシャツを噛み、蹴飛ばし、客席に投げる。
 さいごは橋本も入って4人で記念撮影。5人がリング下に降りた後、平井やドクターも宮本の様子を気遣っていた。
 Gammmaの出番が少なかった。どんな選手なのか、もっと見たかった。

第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
川田利明
渕 正信
30分00秒
時間切れ引き分け

小島 聡
ケンドー・カシン

 木原アナウンサー。
 和田レフェリー。
 小島のテーマで場内小島コール。カシン・小島が入場。
 川田のテーマに大川田コール。馬場さんTシャツの渕、KTシャツの川田。
 渕は、リングインすると拳をあげて、場内の声援に応える。

 カシンに黒と青のテープ。
 小島にオレンジのテープ。
 渕に白いテープ
 川田に黄色いテープが大量に飛ぶ。
 京平コールもひときわ大きい。

 開始前からふっちーコール。
 川田の先発に対して、カシンと小島は先発を争う。
 小島がカシンを下がらせようとする。
 小島と川田でスタート。場内拍手。
 すぐに川田コールと小島コールが交錯。
 四つに組んで、川田がロープを背にしてブレイク。
 その間、渕はコーナーを利用してストレッチ。
 川田が小島をコーナーに押しつけ、ブレイクしようとすると小島がキック。川田も張り手で返す。
 にらみ合って、川田が頭をぶつけていってからみあい。
 ローウに飛んだ小島のタックルで川田が倒れるが、次のエルボーにはたじろがず、二人でエルボー合戦。
 川田の張り手、小島も張り手、
 小島がロープに飛んでエルボー。川田は倒れるがすぐにキックでお返し。
 チョップ合戦。
 一発一発に場内が沸く。
 川田が小島の手をとって後ろ回し蹴りのハイキック。川田はカシンをリング下に落として渕にタッチ。
 小島のチョップ。すごい音。
 カシンにタッチ。
 カシンが渕の顔を蹴りつけると、渕は怒りの表情で立ち上がる。
 カシンは慌ててリング下へ。
 ここへ降りてきてみろと、挑発し、渕がおりると、ささっとリングイン。
 渕が入ろうとすると、カシンは出ようとする。
 入った渕が出ようとすればカシンは入ろうとし、結局渕がリングに残ってカシンはリング下。
 「京平カウントしろ」と声が飛ぶ。
 ところが、渕がリング下に降りてカシンが戻ると、京平レフェリーがカウントを始める。
 渕が戻ろうとロープをまたいだところで、カシンがロープを蹴ったものだから、渕は股間をロープで打ってしまう。
 小島にタッチ。
 小島は渕の足を蹴り、ハーフボストンクラブへ。渕はロープへ。
 小島のニークラッシャー 膝を抱えて悶絶する渕。
 小島のインディアンデスロック。
 渕が体を起こすと、小島はそれをつかんで首も締め上げる。カシンが入ってその渕の顔をちょこんと蹴る。
 小島は渕の足を決めながら張り手。渕がロープに手を伸ばすが、京平レフェリーはロープを蹴って、ブレイクを認めない。
 カシンにタッチして、二人で渕に股裂き。
 カシンは渕の両足を極めて腕をひねり、それからキャメルクラッチ。さらに渕の鼻に指を入れる。
 離れて渕を蹴ってまたつかまえて鼻に指を入れる。
 渕の悲鳴。
 小島にタッチ。
 二人がかりでコーナーで渕を痛めつける。
 川田は入りかけるがカットには入らない。
 小島のブレーンバスター。サマーソルトドロップ。
 小島は場内の様子をうかがい、蹴りを入れてから張り手。渕も胸へチョップ。チョップが合戦。しかし、渕な自分の足がふらついてしまう。
 カシンにタッチ。
 カシンのかち上げエルボー。
 小島は「渕頑張れ、おら」と声をかける。さらに小島も一緒になってふっちーコール。
 小島にタッチ。小島のバックドロップは、渕がロープをつかんでさけるが、二度目はくらってしまう。
 苦しむ渕。
 小島は腕のサポーターに手をかけるが、まだはずさない。
 胸へのチョップ合戦。
 小島は「渕がんばれ、おら」と声をかけてチョップ連発。
 カシンにタッチ。
 カシンは渕の首に足をかけて絞首刑。
 リング内に前転して丸め込むが、自分がロープをつかんでいる。
 渕はやっと川田にタッチ。川田のキック連発。
 起きあがりこぼしチョップ。カシンぐったり。川田が起こそうとしても起きない。
 渕が入って無理矢理起こし、二人がかりで起きあがりこぼしチョップ。
 カシンをコーナーに何振って、「イーヤッ」とハイキック。入ったコジマも蹴散らし、川田が渕に指示して、渕がカシンの首に足をかけていたぶる。
 川田がカシンをリング下に落とすと、待っていた渕がカシンを鉄柵に振る。
 渕はカメラマンをどかして、さらに鉄柵に振る。
 カシンは鉄柵を飛び越えて客席へ。
 渕はさらにカシンを鉄柱にぶつけ、それからりんぐに戻す。
 川田にタッチ。
 川田の胸へのキックの音が響く。
 川田のハーフボストン。
 川田は体をずらしてカシンの頭を何度も蹴り、さらに締め上げる。
 渕にタッチ。
 渕は股裂きのようにして、カシンの左足先を極める。
 さらにボストンクラブ。しかし、ロープが近すぎ。
 カシンをリング中央に戻してボストンクラブへ行こうとすると、カシンが下からうまくまわってまるめこむ。これは返しすが、カシンが渕を抱え上げ、滞空時間の長いブレーンバスター。
 小島にタッチ。
 小島のチョップに渕がぐらつく。小島は、渕をコーナーに追いつめてチョップ連発。
 反対側へ振ってエルボーから、「いっちゃうぞ」。
 ダイビング・エルボーが決まるが、カウント2。
 さらに小島が渕を投げようとしたところへ川田が入るが、小島がキック。その隙にに渕は小島の右腕をつかんでアームブリーカー。
 川田にタッチ。
 川田のバックドロップを、小島はロープをつかんで二度まで耐えるが、三度目は渕のパンチを食らって、川田のバックドロップを食らってしまう。
 川田の腕ひしぎ。
 カシンがカットにはいると、川田の延髄斬り。リング下へ落ちるカシン。
 渕にタッチ。
 川田が小島を押さえて、渕がびんた連発。
 その時、なんと、カシンはセコンドに支えられて通路を戻っていってしまった。
 渕は小島の顔を踏みつけ、右腕をねじる。さらにその右腕に腕ひしぎ。小島の足がロープに届く。
 川田にタッチ。
 川田は小島の右手に膝を落とす。繰り返し落として、いためつける。
 ジャンプして膝を腕に落とす川田。悶絶する小島。
 やっと立ち上がった小島はコーナーの渕にちょっかいを出すが、逆に捕まり、ロープを利用してのアームブリーカーを食らってしまう。
 カシンは戻ってこない。
 胸へのチョップ合戦から、川田の張り手、キック。
 渕にタッチ。
 川田が小島の右手をつかまえ、それを渕が蹴る。
 やっと逆水平を返す小島だが、渕のかにばさみをくらい、倒される。
 やっとロープに足がとどくも、渕が小島の右手をねじり上げる。
 スピニング・トウ・ホールドのような感じてまわりながら小島の右手を攻める渕。
 川田にタッチ。
 川田はチョップから、顔面に膝を落とし、小島の右腕に腕ひしぎを極めにかかる。
 25分経過。
 小島がロープに逃れ、体を起こしたところへ川田がキック、チョップ。
 腰を落として座り込んだ小島にストレッチ・プラム。
 渕はカシンを遮ろうと中にはいるが、カシンは相変わらず姿を見せない。
 小島の体が折れ曲がる。
 カバーしてカウント2。
 川田がロープに飛んでラリアット。
 さらにパワーボム。そこへカシンが戻ってきてカット。
 カウント2。
 渕にタッチ。
 カシンにタッチ。
 渕のバックドロップ。
 残り時間3分。
 バックに回った渕にカシンの急所キック。カインのローリング・クレイドル。
 過信が渕の右手に腕ひしぎを極めると川田が入ってカシンの顔面にニーを落とす。
 淵のスモールパッケージ・ホールド。
 カウント2。
 これを二回。過信はまたローリング・クレイドル。カウント2。
 残り時間2分。
 小島にタッチ。
 小島のブレーンバスター。川田がカット。
 川田にタッチ。小島のドロップキック、ブレーンバスター。しかし川田がすぐに立って、垂直落下式ブレーンバスターでお返し。きまったものの、川田もカバーできない。
 残り時間1分。
 小島がサポーターを投げ、両者走ってラリアット相打ち。
 小島が先に立ち上がり、ラリアットをねらうと、川田が腹へキック。
 しかし小島がラリアットをきめ、カバーするが、カウント2。
 さらにカバーするとまたカウント2。
 川田のキック、小島のドラゴン・スクリューで時間切れ。
 カシンが渕にちょっかいを出し、セコンドは川田と小島を気遣う。
 あっという間の30分。
 川田の体調はまだ万全ではないようだ。
 試合後マイクをとった小島。
「川田さん、渕さん、俺たちみんなそろって全日本プロレスだろ、おい」
 場内から拍手
小島「昔話もいいけど、今俺たちみんな全日本プロレスじゃないのか。三冠ベルト、取り返したいんだよ俺は。全日本プロレスのために三冠ベルトを取り返したいんだよ、俺は。お願いします」
 渕、川田と握手。
 去っていく小島に、川田もマイクをとり、「小島、小島、お前絶対ベルト取りかえせよ」。

第6試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
○ 武藤敬司

荒谷信孝
19分14秒
体固め
(シャイニング・ウィザード)

ザ・グラジエーター
ギガンテス
ジャイアント・キマラ ×

 久しぶりのキマラ登場。
 特別扱いで、一人で入場。
 続いてグラジエーター、ギガンテス登場。
 武藤のテーマで、荒谷、嵐、武藤入場。
 木原アナ。
 和田レフェリー。

 キマラに黄色とピンクのテープ。
 ギガンテスに白のテープ。
 グラジエーターに赤いテープ。
 荒谷にピンクのテープ。
 嵐に紫のテープ。
 武藤に白いテープ。
 京平コール。
 武藤はTシャツを客席へ投げる。

 嵐とキマラで開始。
 キマラ・コールに気をよくするキマラ。
 嵐がロープに押しつけると、キマラがアピールしてきれいにブレイク。
 嵐のモンゴリアン・チョップ。
 キマラが自分の胸をたたくと、嵐もたたいてみせる。
 キマラはモンゴリアン・チョップのお返し。
 場内さらにキマラコール。
 キマラが力比べを要求すると、とまどいながら応じる嵐。
 嵐はキックからキマラの左腕をねじり、コーナーに押しつけて荒谷にタッチ。
 荒谷のキック、パンチ。ヘッドバットは荒谷が自分がいたかった。
 キマラのヘッドバット。
 荒谷はくやしくてヘッドバット連発。しかし一発返されて倒れてしまう。
 ギガンテスにタッチ。
 荒谷がバックを取るが、すぐにはずされる。
 ギガンテスがコーナーに追いつめてチョップ。体を入れから得て荒谷がお返し。
 荒谷をなげて顔面キック。カバーはカウント2。
 ギガンテスのボディスラムからグラジエーターにタッチ。
 武藤にタッチ。
 バックの取り合いから、武藤の低空ロップキック。
 グラジエーターは武藤を投げてコーナーに立ち、立ち上がった武藤にフライング・ラリアット。
 武藤をコーナーに追いつめてパンチ、グラジエーターが一度離れ、走って突進すると、武藤はそれをかわして嵐にタッチ。
 嵐の串刺しラリアット。
 しかし、嵐は相手コーナーにに捕まり、キマラが出てくる。
 キマラがキックとハンマー連発。
 場内キマラコール。
 キマラのショルダークロウ。膝をつく嵐。
 嵐は一度は膝をつくが、立ち上がり、肩をつかまれたままキマラの腹の肉をつかんでみせる。
 嵐がブレーンバスターをかけようとするが、かわされてしまう。
 武藤にタッチ。
 武藤はキマラの腹にキックを入れてからフラッシング・エルボー。
 さらにキマラの左足をいためつける。
 荒谷にタッチして二人で股裂き。
 荒谷一人になっても股裂き、ギガンテスがカットにはいる。
 グラジエーターにタッチ。
 グラジエーターは荒谷をリング下へ落とし、ギガンテスがチョップ、さらに鉄柵に振る。
 10分経過。
 ギガンテスがリングに戻し、グラジエーターがボディスラム。
 グラジエーターが下に降りたので、どうするのかと思ったら、客席の椅子を持ってきた。
 グラジエーターは椅子を持ってコーナーから飛び降りる。荒谷はそれは食らわなかったが、降り立ったグラジエーターに思い切り椅子でたたかれる。
 巨漢相手に奮闘する荒谷。
 声を出して、チョップ、エルボーを出していく。しかし、ヘッドバットで倒れる。
 キマラにタッチ。
 キマラは荒谷ののどを踏みつける。
 荒谷をコーナーに振って串刺しボディアタック。ギロチンを落としてカバーはカウント2。
 荒谷をリング下に落とし、ギガンテスが鉄柵に振ろうとすると、荒谷が振り返したたが、グラジエーターがラリアット。
 グラジエーターとギガンテスに鉄柵に振られ、荒谷は客席にころげこむ。
 グラジが荒谷をリングに戻してキマラのカバー。カウント2。
 ギガンテスにタッチ。
 ギガンテスは荒谷の顔にパンチを入れて、武藤たちにつばを飛ばす。
 コーナーに振られた荒谷がギガンテスの突進をキックで迎撃、さらにタックルで倒して嵐にタッチ。
 ギガンテスのラリアットをかわして嵐のバックドロップ。さらに嵐のドロップキック。
 嵐をロープに振ってギガンテスのハイキック。
 グラジエーターに代わってグラジエーターとギガンテスでダブルのショルダー・タックル。
 グラジエーターのタックル。カウント2。
 グラジエーターのラリアットはブロックして嵐が裏投げ。
 武藤にタッチ。武藤の低空ドロップキック連発からドラゴン・スクリュー。足4の字。
 ギガンテスがカットにはいる。
 グラジエーターがロープに走ると、武藤は低空ドロップキックからシャイニング・ウィザード。しかし、グラジエーターはすぐに立つ。
 ギガンテスにタッチ。
 ギガンテスのブレーンバスター。カウント2。
 キマラにタッチ。
 キマラはハンマーから、グラジエーターとギガンテスのダブルのパワーボムを決めさせ、サマーソルトドロップ。嵐がかっと。
 荒谷も入って混戦。
 荒谷と嵐がキマラをコーナーに振り、荒谷、嵐と串刺しラリアット。武藤の側転エルボーからフェイスクラッシャー。
 カバーはギガンテスがカットにはいる。
 グラジエーターもリングに戻る。
 ギガンテスが武藤にチョークスラム。
 荒谷がキマラにラリアット。嵐もラリアット。しかし、かまらはゆるがない。
 荒谷がキマラを抱えてバックドロップで投げる体制になると、嵐がその雨に、馬跳びの馬のような形で身をかがめ、武藤がその嵐を利用して飛んでシャイニング・ウィザード。
 嵐がキマラにバックドロップを決めると、武藤がすかさずまたシャイニング・ウィザードを決めて、これでカウント3。
 武藤は嵐、荒谷と握手して退場。
 反対側を抱えられて退場していくキマラに、西側席からキマラコール。

総括

 開幕前はどうなることかと思っていたが、ふたを開ければ大入り満員。
 第1試合から場内が沸き、とくに休憩前の3試合がテンポがよくて客をうまく引き込んだ。
 川田・渕VS小島・カシンは、伝えられる全日内部の守旧派と革新派の対立をリングの上で見せたもの。
 最後は互いにマイクをとり、「一丸となって進もう」という気持ちを観客にアピールしたが、ことさらそういうことを言わなくてならない状況ではあるわけだ。対立感情があって緊張感があるほうが、仲良しクラブよりは、見ていて面白いのだ。
 3年前に、あれだけのダメージを受けながら持ちこたえてきた全日本プロレスなのだ。
 そう簡単につぶれるものか。

2003.7.6「2003サマーアクション・シリーズ」開幕戦・後楽園ホール大会

 後楽園ホールに入ると、売店にはターメリック。
 金髪の宮本がにこやかに「ターメリックグッズいかがですかあ」。
 場内にはいると、白いマットにスポンサーの名前がカラフルにいろいろ書いてある。
 側面には、「ジャイアント馬場のアッポー!」
 客席には浴衣姿の女性の姿も。
 若いアナウンサーが試合発表。
 客は南側8割。東西と北はほぼ満席。

 試合前にカラーボール投げ。
 金色のボールを取るとゲームボーイアドバンスがもらえるというので場内どよめく。
 第1試合の石狩が投げるのかと思ったら、いきなり武藤が登場。
 オバQのような顔の覆面の男も一緒。木原アナか?
 武藤がボール投げに場内大盛り上がり。立ち見席までは投げなかった。
 武藤が退場するとき、リングサイドの子供連れの客が、子供を前に出して握手してもらっていた。

 ボール投げの後、レフェリーやリングアナやスタッフが何か打ち合わせ。
 試合開始前にアジアタッグ争奪リーグ戦開幕セレモニーだった。
 参加選手が全員登場。今日試合がない人も。
 勢揃いしても、平井はロープにもたれてみたり。
 金村には「キンちゃん」と声が飛ぶ。

第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
× 石狩太一 8分26秒
片エビ固め
(ダイビング・ニ−ドロップ)

山笠Z”信介 ○

 選手入場前に「青コーナーより山笠Z”選手の入場です」とアナウンス。新日と同じやり方に変えたのだ。
 ちょっと驚いた。
 「巨人の星」のテーマ曲で山笠入場。
 リングインするとウサギ跳びをして見せ、場内沸く。
 「赤コーナーより石狩太一選手の入場です」
 山笠のテーマ曲に、なめてんのか、と思ったが、こっちは松山千春だもんなあ。ゼロワンのファンが聞いたらどう思うだろう。
 「長い夜」に場内手拍子。
 顔の良さは石狩の勝ち。
 選手コールの時、山笠に拍手。
 石狩に水色のテープ。
 斉藤レフェリーに「じゅんちゃん」コール。

 ゴングが鳴ると、石狩は声を出して四つに組む。山笠がボディスラム。石狩は張り手からボディスラムのお返し。
 石狩は、顔を締め上げ、グランドでスリーパーへ。しかしバックを取られ、逆にしめられる。
 証明が変わったのか、マットの色のせいか、リングが明るい。
 石狩はバックを取り返して、ヘッドロック。しかし、山笠が腕を取ってねじり上げ、首投げから背中へキック。石狩はムッとして、首投げからキックをおかえし。腰を落とした山笠の頭へ低空ドロップキック。
 石狩の足を攻める山笠。両者髪をつかみ合い。
 グランドでマウントポジションの取り合い。顔への肘ぐりぐり。
 立ち上がってエルボー合戦。
 石狩がボディスラム。一回はあげられず、二回目に投げる。石狩の方逆エビ。
 山笠がロープへ。
 石狩が左腕をとって攻めると、山笠にはうまく回って逃れる。
 山笠のキック。チョップ。大きな音。張り手も山笠の方が音が大きい。
 場内から「太一」の声。攻め込まれる石狩。
 石狩はコーナーに振られるが、コーナーに立った山笠を投げる。
 五分経過。
 石狩は山笠をコーナーへ振って、ロープを駆け上って側頭部へのキック。
 コーナーに立った石狩は「ジェット」と叫んで、ダイビング・ボディプレス。カウント2。
 石狩が顔面キック連発。三回目はかわされた。
 ロープに飛んだ石狩に、山笠が逆にドロップキック。しかし山笠は膝が痛い。
 山笠はボディスラムから顔面に膝を落とし、「終わりや」と叫んでボストンクラブ。
 「太一」と声が飛ぶ。
 ロープへはっていく石狩。リング中央なので遠い。
 しかし、やっとのことでロープに手が。
 山笠のラリアットをかわし、スクールボーイ。カウント2.
 スモールパッケージ・ホールド。カウント。2
 石狩惜しい。
 立ち上がった山笠と張り手合戦。
 山笠がロープに飛んでエルボー。カウント2。場内沸く。山笠はコーナートップからダイビング・ニードロップ。これでカウント3。
 第1試合から生きのいい選手の戦いで場内盛り上がる。思い切りぶつかり合って見ていて気持ちがよかった。
 山笠は右手を突き上げて喜び、場内から拍手。
 すると石狩がマイクを持った。
 「おい、山笠、もう一回俺と勝負しろ。これからお前んとこの両国でもう一回勝負だ」山笠「おいおい、俺は今まで全部勝ってんだよ。お前よりもっと上のやつとやりたいんだよ。お前負けたんだからもう帰れ」
石狩「俺はな、負けたけど、まだまだできるぞ」
 と石狩がうさぎとびをしてみるせる。
 両者顔を張り合って、
山笠が「よし、両国で勝負だ」
 石狩はリング中央で四方に頭を下げて退場。右目の上が腫れ上がっていた。

第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○ 渕 正信 13分35秒
エビ固め
(バックドロップ)
河野真幸 ×

 河野はトップロープをまたいでリングイン。
 リングインした渕は右手をあげてみせる。場内から歓声。リングシューズを新調したのだろうか。白と黒のもので、光っている。
 河野に白いテープ。
 渕にも白いテープ
 ゴング前から早くも「フッチー」コール。
 「赤鬼」の声も。
 斉藤レフェリー。
 ゴングが鳴ると、四つに組んで、河野の腕投げ。
 バックを取り合って立ち上がり、ロープブレイク。
 腕を取り合い、渕が河野を転がす。
 縁は両手と足で河野の両足を極めて両腕も極める。
 河野は体をずらしてロープへ。
 河野の方がずっと身長が高いはずなのに、リングで見るとそれほどの差を感じないのは渕のキャリアによるものか。
 力比べは渕が右手の指を極められて大げさに悲鳴を上げ、場内沸く。
 渕はあえて右手を出して力比べへ。
 両手を組み合わせ、渕は負けていないが、両手が下に回って持ち上げられるとつらそう。
 しかし逆転かと思ったら、河野の力に負けて膝をついてしまった。
 そこから盛り返す渕。しかしまた手が下に行くと、身長差のためか渕は痛そう。ついに渕の手がロープに。
 力比べだけで沸かせるのはさすが。
 両者様子を見合ってから、渕がスライディングして河野の足をとり、バックをとって河野をリングに押さえつける。
 渕が河野の左腕を極めると河野の手がロープに。
 ブレイクして五分経過。
 河野が渕をコーナーに押しつけて胸へチョップを入れると怒った渕が河野のをコーナーに押しつけ、拳をにぎったが、レフェリーにとめられる。
 渕は河野の足をつかんでボストンクラブ。
 しかし河野は力からにものを言わせてポンプアップ。それをおしつける渕。
 腕をのばして体を起こす河野。河野は手を伸ばしたまま這っていき、ロープへ。
 渕のボディスラム。
 渕は倒れた河野の左足を取ってひねり、それから両足を持って再度ボストンクラブへ。
 河野がポンプアップしようとするが、渕は腰を落とす。
 それでも河野はロープに這っていく。
 渕は完全にはブレイクせず、そのまま河野の左足をひねりあげてからブレイク。
 両者立ち上がって、渕のコブラツイスト。
 河野が投げて離れ、河野のフロントキック、ドロップキック。
 さらに河野のネックハンギング・ツリー。体が大きいだけあって迫力がある。場内沸く。
 河野がブレーンバスターへいこうとすると、渕は腰を落とす。
 渕は両足を取って河野を倒し、さらにボストンクラブへ。
 リングサイドの子供が「またやってる」と言ったのに場内笑い。父親らしき人はあわてて子供の口を押さえていた。
 河野の手がロープへ。
 渕も疲れて河野の背中に座ったまま。10分経過。
 ブレーンバスターの投げ合いは河野の勝ち。
 ここで河野が渕の両足を取ってボストンクラブ。悶絶する渕。「フッチー」コール。
 渕はロープへ這っていこうとするが河野が引き戻す。「フッチー」コール。
 やっとロープへ這っていく渕。
 河野が渕にキック連発。
 しかし、河野が投げようとしたところへ渕の高速バックドロップ。
 投げた渕は、這っていってカバー。カウント2。
 渕のハーフ・ボストンクラブ。河野悶絶。顔が真っ赤。
 渕も苦しそう。
 河野の手がついにロープへ。疲れて肩で息をしている渕。
 渕は「この野郎」からバックドロップ。
 後頭部から落ちた河野の首がぐにゃりと曲がった。
 これでカウント3。
 河野は大の字で動けない。渕は河野を気遣って様子を見る。
 渕は河野を立たせ、握手し、河野の手を挙げて健闘をたたえる。場内拍手。
 河野は四方に礼をしてリングを後に。河野に拍手。
 全日の前座らしい試合だった。

第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
× グラン浜田
ジミー・ヤン
9分17秒
エビ固め
(パワーボム)
保坂秀樹 ○
黒毛和牛太

 先にリングインした保坂と黒毛はセカンドロープに立ってアピール。保坂は総髪でひげ面。
 浜田、ジミー登場。ジミーの体が濡れている。
 ジミーはコーナーに立ってアピール。
 保坂に黒と赤のテープ。
 浜田に白いテープ
 ジミーに白いテープ。
 斉藤レフェリー。
 赤コーナーは浜田、青コーナーは保坂で開始。
 胸の張り合いからエルボーの打ち合い。浜田のヘッドバット。
 両者、ハンマー、チョップと休まず打ち合い、コーナーへ。浜田がセカンドロープからジャンプしてヘッドバット。
 保坂がロープに振るが浜田が返して保坂をリング下に落とし、浜田のプランチャ。さに浜田が鉄柵に振る。
 リングに戻り、ジミーにタッチ。
 ジミーはキックからロープに振ってドロップキック。
 カウント2。
 保坂がジミーを押していって黒毛にタッチ。
 ロープに飛んでのタックルは引き分け。これを二回。ジミーはラリアットから黒毛を振ってボディアタックへ行くが、黒毛はそれを受け止め、投げる。
 黒毛のキック。ジミーを振って振ってキック。
 ロープに飛んでジミーの顔に膝。
 場内から女性ファンの「ジミー」という声が響く。
 黒毛に押さえれるジミーもフロントキックから反撃。コーナーから飛んでキック。
 浜田にタッチ。
 浜田は黒毛をロープ振ってラリアット。腰を落とした黒毛にさらにラリアット。
 カウント2。
 黒毛は目つぶしを入れて逃れ、保坂かにタッチ。
 保坂のボディスラムからエルボードロップ。カウント2。
 保坂が浜田を自軍の青コーナーに押しつけてキック連発から黒毛にタッチ。黒毛と保坂ダブルのショルダータックル。さらにサンドイッチラリアット。
 それから二人で浜田を持ち上げてダブルのブレーンバスター。黒毛のギロチン。しかし浜田はカウント2で返し、ジミーにタッチ。
 ジミーのハイキック。
 黒毛をコーナーに押しつけてセカンドロープに立ち。顔面へパンチ連発。
 黒毛はそのジミーを投げ捨て、ロープに飛んでラリアット。
 保坂にタッチ。保坂のパワースラム。カウント2。
 保坂のバックドロップ。カウント2
 女性から「ジミー」の声。男から「保坂秀樹」の声。
 保坂がジミーの両手を後ろにひねりあげたのを、ジミーは体を回転さえて蹴ってで逃れ、浜田にタッチ。
 浜田と保坂で顔を張り合い、浜田をコーナーに押しつけて、保坂がパンチとチョップ。 黒毛にタッチ。浜田はヘッドバット連発。
 黒毛は走ってパワースラム。カウント2。
 黒毛のボディスラム。さらにコーナーからダイビング・ギロチン。
 カバーはジミーがカット。
 保坂にタッチ。
 保坂は浜田をブレーンバスターで投げようとするが、浜田は持ち上げられてから体を回転させ投げ返す。
 浜田は保坂をコーナーに座らせ、自分もコーナーにあがろうとするところで足を滑られて苦笑いするも、ウラカンを決めてみせる。
 ジミーが黒毛がリング下に落とし、リング内は保坂と浜田。保坂のデスバレーボムはカウント2だったが、パワーボムが決まってカウント3
 保坂と黒毛はセカンドロープに上って南側席へアピールして退場。
 ジミーはリングサイドの幼児に自分から手を出して握手して退場。

第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
ケンドー・カシン
× ロビー・ブルックサイド
9分05秒
エビ固め
(平井エンド)
奥村茂雄
平井伸和 ○

 平井と奥村入場。
 奥村は「7.17(木)18:00から よい席はお早めに」とかかれたTシャツ。営業活動に怠りない。
 ロビーは慎重はあるが細く見える。
 平井に黄緑のテープ。
 奥村にはテープはなかった。
 ロビーは紹介されてもちょっと前に出て歩いただけ。
 カシンに青と黒のテープ。
 コールが終わるやカシンとロビーがそれぞれ奥村の平井につっかかる。
 姉崎レフェリー。
 カシンは奥村を連れて北側席へ。記者席の椅子で奥村をたたく。
 奥村も反撃するがカシンの方が上手。
 リングにはロビーと平井が戻ってエルボーの打ち合いから、ロビーのハイキック。平井が倒れ、ロビーが平井の左足をつかんでひねる。
 ロビーは腰を落とした平井の足を、前から決めてさらに平井の頭越しに両腕を羽交い締めにするが、平井はそのロビーを押していって奥村とタッチ。
 ロビーはキックから奥村を引っ張っていってカシンとタッチ。
 カシンは奥村の両足をつかんで体を横に回転させて奥村を裏返し、キャメルクラッチへ。
 カシンと奥村のエルボーの打ち合い、と思ったらカシンが急所キック。
 ロビーが足を出してカシンがそこへ奥村をたたきつけ、ロビーとタッチ。ロビーの低空ドロップキック。平井にタッチ。
 平井はロビーをロープに振ってエルボー。カウント2。
 ロビー平井にスリーパーをかけられるが、体を立ててチン・クラッシャーで逃れる。
 奥村にタッチ。
 ロビーはカシンにタッチ。
 ブレーンバスターの投げ合いは奥村の勝ち。
 平井にタッチ。平井がカシンを押さえて奥村のキック。続いて奥村がカシンを押さえるが平井のラリアットはカシンがかわして奥村に当たってしまう。
 怒る奥村。カシンが奥村を羽交い締めにし、平井は思わず奥村にラリアットを打ちそうになる。
 平井がカシンにスリーパー。
 カシンは平井の髪をつかむ。
 平井がWARスペシャルに行こうとすると、家臣の手がロープに。
 平井はカシンをコーナーに振って、コーナートップからダイビングエルボー。カウント2。
 カシンはロープに飛んだ平井の股の間をスライディングでくぐりぬけ、後ろに回ってかわず落とし。
 平井がカシンをコーナーに振ると、カシンは両足で迎撃。
 奥村にタッチして奥村がコーナートップからミサイルキック。カウント2。
 奥村はカシンを捕まえ、やっとの事でエクスプロイダー風に投げる。
 カシンをコーナーに振って奥村が突進すると、カシンはレフェリーをつかんで奥村にぶつける。
 カシンが奥村をカバーしてもフェレリーは怒ってカウントしない。
 カシンはロビーにタッチ。姉崎レフェリーは右肩が痛そう。
 ロビーが奥村を押さえてカウント2の連続。
 奥村はフロントキックから反撃。ブレーンバスター気味に持ち上げて前へ落とし、平井にタッチ。奥村はコーナーに戻らず、カシンを落とす。
 しかし、カシンはすぐに奥村から逃れ、平外がロープに走ると、リング下からその足をつかんで倒す。
 コーナーに振られた平井は、コーナートップに立つが、ロビーはその平井の両手をつかんでリング内へ投げる。カウント2。
 めまぐるしくバックを取り合い、カバーしあうが、最後は平井がロビーを十字架固めで横に固めてカウント3。
 奥村はリング下でだいぶカインに痛めつけられた様子。リングに戻り、レフェリーが手を挙げると、平井はさっさと退場。
 奥村はベルトを巻く仕草をして見せてから退場。

第5試合 アジアタッグ王座争奪リーグ戦 30分1本勝負
× 本間朋晃
宮本和志
9分58秒
ジャーマン・スープレックス
・ホールド
佐藤耕平 ○
横井宏考

 佐藤・横井の弦楽曲が曲が流れるが、なかなか入場しない。
 入ってきた二人はどちらもイレズミを入れている。
 ターメリック入場。二人は入るといきなりそろってドロップキック。
 黄色と青のテープが飛ぶ。
 宮本は横井を捕まえて北側席へ。すぐ近くまで来てびっくり。
 本間は南側席で佐藤をいためつける。
 宮本が横井をリングに戻してリング内の試合。
 横井はオープンフィンガーのグローブをしていて、パンチで反撃。宮本はパンチを食らいながらも横井の左膝に低空ドロップキック。。
 場内宮本コール。
 本間たちもコーナーに戻る。横井はパンチからスリーパーへ。宮本はチンクラッシャーで反撃して本間にタッチ。
 本間はボディスラムからボストンクラブ。ここで気がついたがZEROONE勢は裸足。
 佐藤がカットにはいるが、ロープに飛んだ佐藤に本間がエルボー。さらにリング下に落とす。
 横井は本間の足をつかんで前転してアキレス腱固め。本間は必死にロープに逃れる。
 佐藤にタッチ。
 コーナーを背にした本間に佐藤がキック連発。
 dっさらに二人がから仮で貌を踏みつける。
 佐藤が首投げから背中にキックを入れると、本間は同じことをしてお返し。
 宮本にタッチ。
 宮本は蹴りつけ、エルボー。
 倒れた佐藤の足を取ってボストンクラブ。
 そのまま本間にタッチ。本間は佐藤を蹴りつけ五分経過。
 エルボーの打ち合い。佐藤がロープに飛んでるボー。
 本間は耐えて自分もロープに飛んでエルボー。これは本間の勝ち。
 宮本にタッチ。宮本が佐藤をロープに振ってカニばさみで倒し、その頭へ本間がスライディングキック。
 宮本と佐藤の、胸へのチョップの落ち合い。音が響く。顔への張り手合戦は宮本の勝ち。
 カウント2。
 宮本の串刺しラリアット。カウント2。
 本間にタッチ。
 顔への張り手合戦は本間の勝ちで、佐藤は腰を落とす。
 その頭を蹴って本間は横井を挑発。
 佐藤をコーナーに振って本間の串刺しエルボーからフェイスクラッシャー。
 相手が立つのを待って本間がロープへ飛ぶが佐藤が払い腰。
 横井にタッチ。パンチ連発。
 倒れた本間に馬乗りになってパンチ連発から腕ひしぎ。宮本がスライディングキックでカット。
 本間は右腕が痛そう。
 本間はバックを取られ、バックドロップの体制で持ち上げられたところに、佐藤がコーナートップからミサイルキック。佐藤にタッチ。
 佐藤の裏投げ連発。カウント2。
 場内拍手。
 佐藤がロープに飛んでラリアットに来たのを本間はうまくその手を取って逆さ押さえ込み。カウント2。
 佐藤がキック連発。本間の張り手。エルボー。
 本間がロープに飛んでエルボーを打つが体勢が崩れる。
 本間は左足を取られるがそれを軸に回転して側頭部へキック。ロープに飛んでエルボー。しかし2回目は膝蹴りを食らう。
 宮本が横井をリング下へ落としている間に、佐藤がジャーマンスープレックスから3カウントを取ってしまった。
 セコンドの石狩が、肩をあげていると抗議するが通らず、ターメリックの負け。
 納得しないターメリックがつっかかり乱闘に。
 石狩と河野が入って両者を分け、本間はマットをたたいて悔しがる。
 レフェリーと石狩と河野で収めようとするが本間は納得しない。さらに乱闘。
 和田レフェリーもリング下に来ていた。
 おいおい、今日はゼロワンにぜんぜん勝ってないじゃないか!

第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
武藤敬司
× 嵐
荒谷望誉
8分54秒
片エビ固め
(ボディプレス)
ビッグ・ジョン・テンタ ○
ギガンテス
ジョージ・ハインズ

 ここから木原アナ。
 立ち見席にはカナダの旗を持った人が。その下の西側席では星条旗。
 ハインズ、テンタ、ギガンテス入場。ハインズが小さく見えてしまう。
 武藤入場に場内沸く。
 ハインズに赤いテープ。
 ギガンテスに黒いテープ。
 テンタに白いテープ。
 荒谷に赤いテープ。
 嵐に紫のテープ。
 武藤に白いテープ。声援もひときわ大きい。
 武藤はTシャツを客席に投げ入れた。
 レフェリーコールはなかった。
 立ち見席からジョージコール。
 荒谷と嵐はどちらが先にでるかでもめていたらしく、嵐が「お前が出ろ」というそぶりを見せたら、荒谷が嵐の胸に張り手を入れる。
 揉めているところへ外人が突っかかっていって乱闘で試合開始。
 嵐は荒谷を鉄柵に振り、さらに鉄柱に。リング内では外人三人で武藤を痛めつける。
 ギガンテスとテンタのダブルのショルダー・タックルからハインズのギロチン。
 ギガンテスは腕に巻いていたサポーターで武藤の首を絞める。
 テンタにタッチしてテンタと武藤。
 テンタのボディスラムからエルボー。
 カウント1でテンタは自ら立ち上がってギロチン。カウント2。
 西側バルコニーから「ゴーゴー、テンタ」の声。
 テンタは立ち見席をちょっと見て武藤を踏みつけ、カウント2。
 ハインズにタッチ。ハインズのかわず落とし。ヘッドバットを胸に連発して落としてカバーはカウント1。
 武藤とハインズのブレーンバスターの打ち合いは武藤が勝つが、ハインズはギガンテスにタッチ。武藤は寝たまま。
 ギガンテスはギロチン連発。
 嵐はコーナーにいるが、荒谷はリング下。
 ギガンテスは武藤をコーナーに押していってハインズにタッチ。
 ハインズがバックドロップで投げようとするのを武藤はかわすが、ハインズは武藤のももを後ろから蹴ってアキレス腱固め。
 テンタにタッチ。
 テンタも武藤の左足を痛めつける。
 ジャンプして左膝を踏みつけるだけでかなりききそう。
 テンタが武藤の左足をひねりあげ、武藤はロープへ。
 ギガンテスは武藤をリング下へ投げて嵐を挑発。嵐が入ろうとするが、ギガンテスにやられる。
 テンタが武藤を鉄柵に振ってリングに戻す。
 五分経過。
 ギガンテスのカバーはカウント2。
 ギガンテスがバックドロップ。
 武藤元気がない。
 ギガンテスがパンチとチョップを入れてハインズにタッチ。
 ハインズが武藤をロープに振り、二段蹴りを決めようとするが武藤はそれをかわして嵐にタッチ。
 嵐のドロップキック。串刺しラリアット。説得力がある。
 嵐の新しい巻き投げ。カウント2。
 パワーボムはテンタとギガンテスがカットに入る。
 テンタにタッチ。
 コーナーの嵐のボディにパンチを入れ、反対側に振ってボディアタック。嵐はラリアット連発で反撃。
 さらに嵐がブレーンバスターでテンタを投げて場内から拍手。、
 嵐はコーナーに立つが、ギガンテスが椅子を持って入り、椅子を投げつける。
 さらにギガンテスは椅子をリングに投げ入れ、ギガンテスが嵐を捕まえて椅子で殴ろうとすると、嵐がかわして同士討ち。武藤も入って乱戦。
 そこに荒谷が椅子を持って入ったと思ったら、なんと武藤に椅子をたたきつけ、さらに嵐の頭をたたいて椅子が壊れる。
 ギガンテスが嵐にチョークスラム。荒谷はリングから降りて戻ってしまう。
 ここでテンタがボディプレスで嵐をカバーしてカウント3。
 外人も釈然としない様子。
 不穏な雰囲気が漂うまま武藤が退場。
 通路の奥で何か揉めているらしく声が聞こえた。

メイン タッグマッチ 60分1本勝負
川田利明
○ 土方隆司
20分09秒
片エビ固め
(フィッシャーマンズ・バスター )
小島 聡
カズ・ハヤシ ×



メイン
 川田・土方 VS 小島・カズ
 土方をメインでみるのは初めてでは。
 小島のテーマでカズと小島が入場。
 場内小島コール。
 カズはコーナーに立ち、小島はリング中央でポーズをとってTシャツを投げるが、シャツはリングのすぐ下へ。小島は頭を抱えるが、カメラマンが拾ってレフェリーを介して小島に戻し。改めて南側の席へ。
 川田のテーマに川田コール。
 宮本も奥村も川田のセコンドにつく。
 カズに赤いテープ。
 小島にオレンジと白のテープ。
 土方に白いテープ。
 川田には黄色いテープが大量に。小島はそれが面白くなくて暴れる。
 暴れる小島に黄色いテープが巻き付く。
 京平コール。
 土方とカズで開始。
 バックを取り合い、腕の取り合い。
 互いに足をとって倒すが極めるには到らない。
 土方は左足と右足の付け根にテーピング。
 キックは土方の方が上。土方がカズの左足にキック連発。大きな音。
 カズも痛そう。ロープに振られたカズは、前転して反動で戻り、反撃。さらに土方をリング下に落としてトぺ。
 リングに戻ってカズがバックを取ろうとするが土方がトラースキック。
 小島にかわると、土方は川田の顔を見てタッチ。小島と川田でにらみ合い、四つに組む。
 小島が川田をロープに押しつけてブレイク。
 また組むと川田が小島をコーナーに押しつけ、チョップ連発。
 小島も張り返すが川田がキックで倒す。
 川田のキック連発に小島は倒れ、川田がその左足をつかんでハーフボストンクラブ。
 小島はすぐロープへ這っていくくが、川田をそれを引き戻し、リング中央でハーフボストンを極めながら小島の頭を何度も踏みつける。
 川田が小島の足を引きずっていって土方にタッチ。二人で股裂きから、土方が膝十字のような形できめにかかる。小島は体を回転させて逃れて立ち上がり、コーナーの川田をリング下に落とす。
 小島が土方を捕まコーナーへ。土方にチョップを決めてにんまり。
 腰を落とした土方にキックを入れてカズにタッチし、そのまま川田の方へ走っていって川田をリング下にたたき落とす。
 カズが土方をボディスラムで投げ、足を絡めて変形のインディアンデスロックのような形で痛めつける。川田が入って蹴り、カズの顔に膝を落とす。カズ痛そう。小島にタッチ。
 小島はコーナーの川田に突進してリング下に落とす。川田もむっとしてリングに入るが和田レフェリーが止める。小島のブレーンバスター。
 小島は川田を挑発してにんまり。
 カズと土方のブレーンバスターの投げ合いは土方が勝ったが、カズはすぐに立ち上がって土方の左ももに低空ドロップキック。
 カズは土方の右足を押さえたまま、左足首を極める。
 小島が入って土方の右足を持ち、左足を持ったカズと「せーの」と声をかけて二人でまた裂きかと思ったら、小島は川田の方へ走ってリング下に落とす。これにはカズもむっとした様子。
 小島は土方をバックドロップで投げてもカバーせず、川田に向かっていく。
 怒った川田が入ってキックを連発するものの、小島はその足を捕まえてドラゴンスクリュー。
 小島がロープに飛んでラリアットをかけようとすると、川田はフロントキックでその腕を蹴る。しかし、続いての小島のラリアットはかわせず、リング中央で動けなくなる。
 セコンドやドクターが入って川田をリング下へ落とす。
 試合はカズと土方。
 カズが垂直落下気味のブレーンバスターで投げるがカウント2。場内拍手。
 さらにカバーはカウント2。
 カズはまたカバー。カウント2。
 カズが土方をリング下に落とし、小島が横殴りにして痛めつける。さらに土方を鉄柵に振り、蹴りつける。
 土方は立ち上がって張り手で反撃。
 しかし小島の張り手に倒れ、小島にリングに戻される。
 カズがツームストンのパイルドライバー。カウント2。
 場内拍手。
 小島にタッチ。
 土方は赤コーナーに這っていくが、川田はやっとリング下で立ち上がったところ。
 小島が土方を投げてカバーはカウント2。
 さらに土方の腕をねじりあげたところで川田が入って小島の頭を蹴る。
 小島は川田に突っかかる。
 小島のパワーボム。しかしカバーはしない。
 小島は川田につばを吐いて、土方を投げようとするが、土方がフライング・ニールキック。
 土方は張り手連発から側頭部へキックを決めて川田にタッチ。
 川田はキック連発から頭をつかんでキック連発。
 パワーボムへ行きかけてまた頭を蹴る。
 エルボーの打ち合い。
 川田が左右のエルボー連発からロープに飛ぶが、小島がバックを取ってジャーマンで投げようとする。それを川田がバク転で回転してキック。さらに串刺しフロントキック。
 川田がロープに飛んでラリアットへ行こうとすると、小島がかわしてフェイスクラッシャー。
 小島が川田をコーナーに振ってエルボーから「いっちゃうぞ」。
 ダイビング・エルボーを落とすがカウント2。
 川田を首を気にする。小島はカズにタッチ。
 小島が川田を押さえるが、カズのミサイルキックは川田がかわして同士討ち。
 川田がカズに起きあがりこぼしのチョップ。
 カズ、息も絶え絶え。
 しかしカバーはカウント2。
 土方にタッチ。
 土方はカズを投げて背中へキック。ロープに飛んで正面からキック。コーナーに振ってハイキックから「フィッシャーマン」とかけ声をかけるが、これはカズがかわす。
 土方がキック連発、張り手連発からフィッシャーマンズバスターを決めるが島がカット。
 場内ブーイング。
 土方は小島に向かっていくがドラゴン・スクリューを食らってしまう。
 小島は川田をリングから落とし、カズは土方を投げてムーンサルト。カウント2。
 場内拍手。
 カズは土方を起こしてラリアットとリバースDDTの複合技。しかし川田が入ってカウント2。
 カズのジャンプイング・ハイキックからジャーマン。カウント2
 土方が腕を取ってねじり上げる。カットしようとした小島を川田が捕まえて腰を落としたままストレッチプラムの変形。土方はカズの左手をつかんで腕ひしぎ極めるが、カズの足がロープに届く。川田は小島にラリアットを決めてリングから落とす。
 カズは土方を丸め込むがカウント2。
 川田が入ってカズとエルボーの打ち合い。
 ロープに飛んだカズに川田のフロントキック。土方がフィッシャーマンズ・バスターを決めてカウント3。
 場内大歓声。
 土方は両手を握って「やった、やったぞ」というポーズ。
 本間はカズを気遣い、宮本は川田を気遣う。
 小島は土方と握手。カズは土方とベルトを巻くジェスチャーをしあう。土方が握手を求めるがカズは軽く張り手をして去る。
 川田が土方の手を挙げると金色のテープが投げ入れられた。
 土方は四方に礼を死し、ベルトを巻く仕草をして退場。

総括

 第1試合からマイクアピールには驚き、ターメリックの試合は釈然としない思いが残り、セミファイナルは不穏な空気を漂わせていた。
 入場前にアナウンスがあるのなど、「全日も変わったなあ」というところだが、苦しい状況を乗り越えるための試行錯誤の最中なのだろう。
 第一試合やターメリックの試合のようにがんがん行くのもあれば、第二試合のように全日らしいのもあり、セミでは荒谷が反乱を起こし、メインでは土方が奮戦し、とどんな客にも対応できる興業だった。
 これで満員にならないのは苦しい。
 せめてZERO-ONEとは話し合って興業が同じ日にならないようにしてくれないか。
 後楽園で空席があるのはつらい。
 なーんて言ってると、次の武道館でびっくり仰天するようなカードがあって満員になったりするからね。
 プロレスという、終わりのないドラマは、みる方も大変なのよ。

2003.7.19「2003サマーアクション・シリーズ」最終戦・武道館大会

 土方のジュニアベルト挑戦、アジアタッグ決定戦、小川の全日初参戦といくつものテーマが重なる大会。
 橋本の故障で三冠戦ができなくなり、急遽メインのカード変更。
 客の入りが心配されたが、ふたを開ければそんなに悪くはなかった。
 入場前、武道館の前のレストラン兼売店で買い物をしていたら、レジで、客が不自由そうに財布からお金を出していた。見ると、黒い、オープンフィンガー・グローブをしたままお金を出そうとしている。小川ファンか。

第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○ カズ・ハヤシ
ジミー・ヤン
Hi69
10分58秒
片エビ固め
(ファイナル・カット)

平井伸和
グラン浜田
石狩太一 ●

 ジミー、カズ、Hi69がそろいの黒いTシャツで登場。
 ジミーはリーゼントでサングラスをしてマトリックスみたい。
 それぞれコーナーに立てアピールしてから、カラーボール投げ。
 今日も、金色のボールを取るとゲームボーイアドバンスがもらえるとのこと。
 カズかヒロキが、最後に2階席の奥に投げて見せた。

 石狩、浜田、平井入場。
 平井は花道の両側から差し出される手にタッチしながら入場。
 石狩に水色のテープ。
 浜田に白いテープ
 平井に黄緑のテープ。かなり多い。
 ヒロキにオレンジのテープ
 ジミーに白いテープ。
 カズに赤いテープ
 斉藤レフェリー。淳ちゃんコールがまばらに起こる。


 フロアー席には浴衣の女性の姿も見える。
 ジミーは客席から求められてTシャツを投げた。

 Hi69と石狩で開始。
 Hi69はコーナーの浜田を牽制しながらリング内を回る。
 組んで石狩がロープに押し込んでエルボー連発から首投げ、後頭部へ低空ドロップキック。積極的な石狩。
 胸への張り手合戦。これも石狩は負けていない。
 Hi69は、石狩を投げて顎をひねり、脳天にエルボーを落とし、転がしてギロチンを落としてジミーにタッチ。
 ジミーは腹へのキックからヘッドロック。石狩がロープに振ると、ジミーは戻ってきて体当たり。石狩が倒れる。
 組むと見せかけて腕の取り合いから石狩が平井にタッチ。
 ジミーが平井をロープに振るが、平井の体当たりにジミーが倒れる。平井はストンピングを落としてジミーを自軍コーナーへ連れて行き、浜田にタッチ。
 場内から浜田に声が飛ぶ。
 浜田は、投げから、腰を落としたジミーにラリアットを入れて石狩にタッチ。
 ジミーが石狩をロープに振ってドロップキック。
 カズにタッチ。
 胸の張り合い、エルボーの打ち合い。
 カズのチョップの音が場内に響く。
 石狩はロープに飛んでエルボー。これはきいた。浜田にタッチ。浜田のヘッドバット。バックドロップ。
 平井にタッチ。
 平井はコーナーに振ってチョップとパンチ。天龍ばり。パワースラムからカバーはカウント2。
 石狩にタッチ。
 石狩はハンマーを落とし、キック。エルボーも連発するが、カズは全部受けてみせる。
 顔の張り合い。カズの勝ち。
 石狩が倒れて五分経過。
 カズは石狩を投げ、踏みつけてHi69にタッチ。
 Hi69が石狩の髪をつかんで脳天にパンチ連発。石狩をロープに振って投げ、カバーはカウント2。
 石狩の後頭部へ低空ドロップキックをきめてジミーにタッチ。
 ジミーは石狩をロープに振って顔面へキック。さらにコーナーへ振り、ロープをつかんで体を水平に回転させて顔を蹴り、ロープの外へ体が出るが、懸垂から倒立してリング内に戻り、場内から拍手。
 カズにタッチ。
 カズは、ロープ越しに飛んで入り、セカンドロープからムーンサルト。
 石狩はコーナーに振られるが、ヘッドシザース・ホイップで反撃して浜田にタッチ。
 浜田はカズをコーナーに振って釜ちゃんカッター。カバーはせずに平井にタッチ。
 平井はすぐにラリアットからカバー。カウント2。
 平井がカズを抱え、浜田がコーナーからフライング・ラリアット。カウント2。
 平井のラリアット。浜田が後頭部へのキック。二人のサンドイッチ攻撃。さらに石狩のミサイルキック。カズは耐える。
 ヒロキに変わり、平井のパワーボムはカズがカット。石狩にタッチ。ヒロキがコーナーを背にしていると、石狩はロープを駆け上って、ヒロキの後頭部を蹴り、カバー。カウント2。 
 ヒロキのチン・クラッシャー、キック。ジミーにタッチ。
 ジミーは石狩をコーナーに振るが、石狩はコーナーを避け、背後から襲ったジミーのサマーソルトキックは空振り。そのジミーに石狩はジャンプしての回し蹴り。
 ジミーはサマーソルトキックを決めてから数にタッチ。カズとジミーの合体技からカバーはカウント2。
 カズが、ラリアットとリバースDDTの複合技(ファイナルカット)に行こうとするが、石狩がうまくかわしてスクールボーイで丸め込んでカウン2。さらに逆さ押さえ込み、カウント2。
 場内沸く。
 しかし最後は、最後はカズの決め技・ファイナルカットが決まってカウント3。
 カズたち3人はコーナーに立ってアピール。
 ジミーはそれだけでなく、客席に入っていき、客にタッチし、客席でポーズを取ってから退場。
 石狩は惜しかった。奮闘がひかる。
 平井は、石狩の後から通路を退場しながら、石狩の健闘をたたえ、拍手したり、客の拍手を求めたりしていた。
 浜田の出番が少なかった。出てもすぐタッチしちゃったし。
 それでも存在感があるところが偉いのだ。

第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
馳 浩
奥村茂雄
● 河野真幸
17分35秒
体固め
(アースクエイク・ドロップ)

ビッグ・ジョン・テンタ ○
ジョージ・ハインズ
ロビー・ブルックサイド

 ロビー、ハインズ、テンタ入場。花道の横で星条旗が振られる。
 テンタは差し出される手にタッチしながら入場し、リング・インすると、ロープを往復し、手を挙げてみせる。
 馳のテーマで河野、奥村、馳が登場。
 河野一人がやけに色が白く見える。
 テンタは入ってきた馳を挑発。

 ロビーに青いテープ。
 ハインズに赤いテープ。
 テンタに白いテープ。
 河野に白いテープ。
 奥村にも白いテープ。
 馳には黄色いテープが一本。

 斉藤レフェリー。

 奥村とハインズでスタート。
 四つに組んで奥村の首投げ、ハインズのヘッドシザース、両者立ち上がって場内から拍手。
 奥村がハインズの左手を取ってひねれば、ハインズは奥村の左足を取って極める。
 奥村のキーロック、ハインズは足をとり、奥村はロープへ。
 両者交互にロープに飛んで体当たり。どちらも譲らない。
 ハインズの張り手に奥村が声を上げる。
 ハインズがロープに飛ぶが奥村は迎撃、しかしハインズのドロップキック。
 それぞれロビー、河野にタッチ。
 ロビーが河野の左手を取ってひねる。
 グランドに持ち込んでロビーの腹固め。
 ロビーは河野の足を自分の足で極めて両手を背後にひねりあげ、それを離すと、左手をつかんでひねる。
 河野は立ち上がると逆にロビーの左手を取ってひねり、押し倒す。
 ロビーは反動をつけて立ち上がるが、倒されること三回。ロビーの首投げ、河野はうまく左手をつかんで立ちあがる。
 テンタと馳にタッチ。
 両者リング内を回って四つに組み、馳がバックを取るが、投げられない。
 馳は、逆にバックを取られ、テンタに軽く持ち上げられてしまうが、足をばたつかせてこらえる。
 テンタが右手を挙げて力比べを要求。両手を合わせての力比べは、テンタが上から押しつける形。
 「ジャイアントスイング」という声が飛んで、場内川笑い。
 馳はテンタの左手を取って横に回るが、テンタが馳の足を取っ倒し、五分経過。テンタは馳に起きあがるよう要求。
 ロープに飛んでの体当たりで馳は倒れ、テンタは相撲のしきりをしてみせる。
 テンタを転がすと場内から声が挙がり、馳は場内を見てテンタの両足をつかみ、回すかと思わせたが、さすがにそれはできず、サソリへ行こうとしたがそれもできず、奥村にタッチ。
 奥村は何とかしてテンタを投げようとするができず、テンタが片手で軽々と奥村を投げてみせる。テンタは奥村を片足で踏みつけてハインズにタッチ。
 ハインズのヘッドバット。チョップ。コーナーに振って串刺しラリアット。
 奥村は腹へのパンチで反撃して馳にタッチ。
 二人でハインズを振ってダブルのショルダーアタック。
 馳のバックブリーカー。
 河野にタッチ。二人でハインズにまた裂き。
 河野はハインズの右膝を蹴りつけ、右足をつかんでハーフボストンへ。
 ハインズの手がロープに。
 リング下に降りたハインズは、河野の足を引っ張って落とし、鉄柵へ振ること2回。
 リングに入っていたテンタがロープに跳び、リング下の河野にトペで飛ぶそぶり。河野もちょっと驚いてリング下でよけようとしていた。
 リングに戻ると、相手はロビーに変わっていて、ロビーのサッカーボールキック。
 ロビーはリング下におり、うつぶせに倒れた河野の頭をつかんで、胸をエプロンに二回たたきつけた。
 リングに戻ると、永田ロックみたいな技で河野を締め上げてから、テンタにタッチ。
 テンタは空手のポーズからちょっとジャンプして河野の腹を蹴る。パワースラからエルボーを落とし、カバーするが馳と奥村でカット。
 テンタは河野を持ち上げ、コーナーに逆さ吊りにすると、河野の腹を膝で二度蹴る。
 河野をコーナーからおろし、テンタのかわず落とし。カウント2。
 ロビーにタッチ。
 ロビーは河野の左肩を極めながら腹にキック。河野の後頭部にエルボー、あごにエルボー連発。
 河野をロープに振ってキックを放つが河野がそれを受け止め、逆にキック、さらにドロップキックを決めて奥村にタッチ。
 奥村のチンクラッシャー、ラリアット。カウント2。
 さらにブレーンバスターのように持ち上げて前へ落とす技。カウント2。
 奥村が投げようとすると、ハインズが入ろうとしたので奥村はハインズを外に出し、さらにテンタにも向かっていくがテンタには通用しなかった。ロビーはハインズにタッチ。
 ハインズが奥村をコーナーに振ると、奥村はキックで迎撃。
 ハインズのジャーマン。カウント2。
 ハインズは赤コーナーの馳と河野に突っかかってから、奥村の頭をストンピング。さらに投げっぱなしジャーマン。
 奥村はすぐに立ち上がってラリアットを放つが、カバーには入れない。やっと馳にタッチ。馳はコーナーからミサイルキック。馳は倒れた体勢から反動をつけて立ち上がり、ハインズの足をつかんで、さあ回すぞ。今日は23回転。
 馳はふらふら。
 そこにテンタが入って馳にラリアット。
 馳もハインズも立てない。
 やっとハインズが先に立ってロープに飛ぶが、馳はそれを受け止めて裏投げ。
 タッチして入った河野がネックブリーカー・ドロップ。カウント2。
 さらに河野のブレーンバスター。カウント2。
 河野が顔面キックからロープに飛ぶと、ハインズは二段蹴りで迎撃してテンタにタッチ。
 テンタは河野をコーナーに追いつめてボディにパンチ。反対側へ振ってボディプレス。 テンタのフロント・スープレックス、エルボードロップ。
 カバーにはいると奥村と馳がカットに入るが、二人はハインズたちに場外に落とされる。
 テンタが河野を投げ、ギロチンを落とす。決まるかと思ったらカウント2。河野がんばる。
 テンタは首をかききるポーズからロープを往復してアースクエイクドロップ。これでカウント3。
 奥村と馳は河野を起こしてやり、一礼して退場。

 この試合の途中で、デストロイヤーのマスクを子供たちがフロアー席北側の後ろの方に現れた。スタッフが席を案内している様子。
 試合が終わったら、なんとでデストロイヤーが現れて客席に着いた。
 周りはびっくり。写真を撮ったり握手してもらったりしていた。

第3試合 アジアタッグ王座争奪リーグ戦 30分1本勝負
○ 本間朋晃
宮本和志

14分12秒
ターメリック・クラッチ

金村キンタロー
黒田哲広 ●

 金村、黒田登場。
 黒田もマトリックスみたい。
 黒田の幟が一本。
 二人は花道に現れると、腕を左右に伸ばして体を左右に揺らす。金村は脚立を持っていて、そのまま揺れる。
 金村は脚立をリング下に置いて、椅子を二つ取り出し、それをリングに入れる。
 黒田が椅子を並べ、二人で椅子に腰を下ろして、ブリブラ・ダンス。
 客席も結構一緒に揺れる。
 一方宮本は。水をはきながらカーテンから現れる。二人とも黄色いはちまき。
 二人でコーナーに立って、首にさげたホイッスル吹く。
 それから客席にはちまきを投げた。
 金村の紹介は、「身長六尺三寸(体重は忘れた)、雷おこしより歯が硬い」金村キンタローだった。
 宮本に黄色と白のテープ
 本間に黄色と水色のテープ。
 吾郎コール。

 金村が手を出したので宮本は握手。本間は拒否。
 宮本は黒田とも握手。
 金村と黒田は先発を争い、金村がでることになったので黒田が引っ込むと、金村も引っ込んでしまい、黒田が金村の頭を張って笑いを取る。
 ターメリックは宮本。
 金村はコーナーの本間に握手を求めるが拒否されてアカンベ。
 宮本がロープに飛ぶと、金村は宮本を飛び越えて見せたりして場内を沸かす。
 両者投げ合って構える。
 それぞれ黒田、本間にタッチ。
 胸へのチョップの打ち合いから、本間のエルボー連発。
 本間のショルダー・アタックで黒田は倒れ、本間は黒田をコーナーに逆さづり。
 客席に手拍子を要求して、低空ドロップキックで黒田の頭をねらうが、黒田は腹筋で起きあがってかわし、リング下へ逃れ、本間の足を引っ張って倒し、金村が本間の顔を押さえ、黒田が本間の足を鉄柱にたたきつける。
 リングに戻り、黒田は本間の足を取って足4の字へ。宮本がカットに入ると金村も入り、脚立を入れて、宮本と本間の頭を脚立に入れて固定し、黒田がコーナーから飛び降りて椅子で脚立をたたく。脚立が肩に食い込んで、宮本と本間は肩を押さえてリング下へ。金村はリング下へから机を出して本間にたたきつけ、さらに、リングに立てかけた机に本間の頭を打ち付ける。
 一方黒田は宮本を鉄柵に振る。
 リングに戻った本間の額からは血が。
 黒田は本間の額を殴るが、手に血が付いて、リングでそれをふく。
 黒田は花道を戻って客席に手拍子を要求し、走ってきて、金村が押さえていた本間にラリアット。
 黒田が本間をリングに投げ入れ、金村にタッチ。
 金村は椅子をマットに置いて、得本間の額を何度もうちつける。椅子をかざしてみせると、椅子がまっかになっている。
 金村は脚立で本間の頭をコーナーに固定し、脚立の端をたたく。
 本間の顔が真っ赤。
 足を開いて腰を落とした本間の股間へ、金村が脚立を打ち付け、金村と黒田で椅子で脚立をたたき、本間の股間を痛めつける。悶絶する本間。
 黒田と金村で本間を振ってクロスラインからダブルのエルボードロップ。金村のカバーはカウント2。
 黒田にタッチ。
 金村は机を組み立てて、それをニュートラルコーナーの前に置き、そこからコーナーへたたんだままの机を渡す。
 金村にタッチ。
 金村は本間を机を用意したコーナーに立たせ、自分もコーナーに立って、おいた机へ雪崩式ブレーンバスター。机がまっぷたつ。
 金村は壊れた机を下に落として黒田にタッチ。
 黒田のハーフボストン。宮本が入って黒田の顔を蹴りつけ、ロープに走ると、黒田がラリアットで迎撃。
 金村にタッチ。金村の串刺しラリアットは本間がかわし、宮本にタッチ。宮本はラリアットで二人をなぎ倒すが、金村が急所へキック。金村は机の板で宮本の頭を何度もたたくが、宮本はラリアットで反撃。さらにスピアー。
 さらに宮本がコーナートップから前転して背中でプレス。カウント2。
 10分経過。
 本間にタッチ。本間のラリアット。金村の投げっぱなしジャーマン。
 宮本と本間で金村をリング下に落とし、本間はリング下に机を用意。
 本間は金村をリング下の机に寝かせて、コーナートップからダイビング・ボディプレス。
 机がまっぷたつ。
 本間は先にリングに戻り、エプロンの金村を投げようとするが、うまくいかない。
 金村が黒田にタッチ。
 本間のフェイスクラッシャー。さらにコーナーからミサイルキック。
 カウント2。
 宮本にタッチ。
 宮本は金村を落としておいて、黒田をコーナーに振り。本間のエルボー、宮本の串刺しラリアット。
 宮本が本間を肩車してコーナーに座らせた黒田を投げようとすると、金村が椅子でカット。
 金村が宮本を肩車し、黒田がコーナーから宮本ののどをロープに打ち付ける。
 黒田のラリアットのからのカバーは本間がカット。
 本間にタッチ。黒田が本間をフルネルソンに取ると、そのうしろから宮本がドロップキック。宮本は金村も蹴散らし、本間を肩車して、本間がコーナートップの黒田を投げる。 カバーは金村がカット。宮本は金村をリング下に落としてプランチャ。
 一方、黒田は本間にラリアット。ベルトを巻くしぐさをしてラリアットに行くが、本間がかわす。本間は黒田が足を後ろに蹴り上げて急所をねらったのもかわし、片手を押さえながら丸め込んでカウント3。

 すぐにドクターが入って本間の額を診たが、ドクターはすぐに戻った。
 石狩や平井は雑巾でロープやコーナーの血を拭く。
 金村は宮本と握手。
 宮本と本間は解説席の渕のところへ行って握手し、またリングに戻って二人で両手をあげてから花道を戻っていった。
 リングが血だらけ。新たらしいマットなんだからさあ。困るよ。
 金村、黒田は初めて見たが、二人ともプロだった。

第4試合 アジアタッグ王座争奪リーグ戦 30分1本勝負
保坂秀樹
● 黒毛和牛太

13分34秒
ワキ固め

佐藤耕平
横井宏考 ○

 選手入場前に、得点状況説明。
 次の試合でどちらが勝ってもターメリックと優勝決定戦。
 引き分け、両リンの場合はターメリックの優勝。

 保坂、黒毛入場。
 二人でロープに立ってアピール。
 佐藤、横井が入場したとき、通路からは、ゼロワン勢らしい若手がセコンドに現れた。
 二人が入場すると、にらみ合い、胸のどつきあい。
 横井に赤いテープ。
 佐藤に赤いテープ
 黒毛はテープなし。
 保坂に赤いテープ。
 「じゅんちゃん」コールが少し。

 佐藤と保坂で開始。
 両者リングを回り、牽制し合う。
 佐藤のキック。保坂の左ももに連発。保坂が倒れると、佐藤は左足を取って蹴りつけ、保坂は下から佐藤の髪をつかんで反撃しようとする。
 佐藤は保坂にアキレス腱固め。
 保坂は頭へのパンチで逃れ、立ち上がってボディスラム、エルボー・ドロップ
 カウント2。
 じっくりおちついた出だして、こっちのほうが全日の伝統的な前座の試合みたいだ。
 黒毛にタッチ。
 佐藤のキック。 張り手とエルボーの打ち合い。
 黒毛は佐藤をロープに振ってエルボー。黒毛は横井もエルボーでリング下に落とし、佐藤をロープに振ってラリアットは佐藤がかわす。佐藤は胸板へのキック連発。
 相手を倒した佐藤はハーフボストンへ持って行くが、ロープに近かった。
 横井にタッチ。
 二人で黒毛に股裂き。
 横井は黒毛の頭を抱えて腹に膝を連発。黒毛は立ち上がってラリアットで倒し、ストンピング。
 横井はロープに逃れようとするが、黒毛は捕まえてジャーマンで投げる。
 黒毛のチョップ、横井のパンチ。
 黒毛のラリアットをかわして横井がパンチ。横井は足で踏みつけるが、黒毛はカウント1で起きあがる。
 横井は膝蹴り連発から、黒毛を反対側に振って突進。
 黒毛はそれをかわし、逆にパンチ連発。コーナーに押しつけてボディアタック。
 保坂にタッチして5分経過。
 保坂の高速ブレーンバスター。ギロチンドロップ。カウント2。
 保坂は首投げから後ろから顔をつかんで締め上げる。
 さらに佐藤をセカンドロープにもたせかけて黒毛と二人で踏みつけ、黒毛にタッチ。
 黒毛はエルボーを頭に落とし、さらに頭を蹴りつけ、サイドバスター。カウント2。
 黒毛のサソリ固め。リング中央。
 黒毛は完全に腰を落とすが、佐藤が入ってキックでカット。
 黒毛は横井を踏みつけ、ボディスラムで投げて保坂にタッチ。
 黒毛は横井をリング下に落とし、保坂が鉄柵に振る。
 さらに横井ののど元を鉄柵に打ち付け、それからリングに戻し、保坂のセントーン。
 カウント2。
 保坂のギロチンドロップ。カウント2。
 ニーを落としてもカウント2。
 佐藤がカットに入りかけたが、横井は自力でかえした。
 保坂のDDTからのカバーは佐藤がカットにはいる。
 黒毛にタッチ。
 黒毛のブレーンバスター、エルボードロップ。カウント2。これはあぶなかった。
 黒毛のキャメルクラッチ。佐藤が入ってキックでカット。
 黒毛は横井を引きずっていって保坂とタッチし、二人で股裂き。黒毛は佐藤をリング下に落とし、保坂と黒毛で交互に横井に串刺しラリアット。
 横井は攻め込まれながらも、カバーはカウント2で返す。
 横井はロープに振られそうになりながら、パンチで反撃して佐藤にタッチ。
 10分経過。
 エルボーの打ち合い。
 佐藤のキックで保坂がひっくり返ると、佐藤はそれを起こしてコーナーに振り、エルボー。コーナー中段からニードロップ。カウント2。
 佐藤の裏投げは、保坂がエルボーでかわし、保坂はロープに飛んでスピアー。
 保坂は拳をあげて、佐藤をコーナーに追いつめてパンチとチョップの乱れ打ち。
 反対側へ振り、串刺しラリアット。
 さらに佐藤をコーナーに座らせて雪崩式フランケン。
 しかし佐藤はすぐにたちあがって、裏投げでお返し。横井にタッチ。
 横井はマウントかパンチ連発、右手をつかんで腕ひしぎ。
 黒毛がカットにはいるがなかなかはなさなかった。
 黒毛にタッチ。
 黒毛は横井の頭を横から蹴る。砂糖が入ると佐藤も蹴散らす。
 黒毛の串刺しラリアット。フロント・スープレックス。カウント2。
 保坂が佐藤をリング下に落とし、二人で横井を振ってエルボーからサンドイッチ・ラリアット。
 保坂が横井をたたきつけ、黒毛がコーナーからダイビングギロチン。
 カバーは佐藤がカット。保坂は佐藤をリング下に連れて行き、鉄柵へ。
 リング内では黒毛が横井にラリアット。さらにロープに飛んでラリアットをねらうが、横井はさっとその右手を取って脇固め。
 あっというまに黒毛が田ギブアップして試合終了。
 これで決定戦へ。
 後楽園の開幕戦と同じ顔合わせになった。

 フロアー9割
 1階8割
 2階7割ぐらい。
 休憩時間。
 姉崎レフェリーと斉藤レフェリーでリングの血をふいていた。

第5試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
○ ケンドー・カシン

9分58秒
腕ひしぎ逆十字固め

土方隆司 ●

 土方入場。
 日の丸のはちまきをして花道を歩いてきたが、リングイン前にはちまきを取って一礼。 カインのテーマに場内手拍子。
 カシンはベルトのほかに、大きめのジェラルミン・ケースを持って登場。何だろう。
 ケースをコーナーにのせて開けると、中には立派なベルトが。
 カシンはコーナーに立ってそれをかざしてみせ、さらに、解説席の渕の前にも持っていく。
 自作ベルトなんだろうか。
 選手権試合宣言。
 カシンが謎のベルトだけ持っているので、姉崎レフェリーが本物のベルトを手にして返還。それに対して、カシンは自分の持ってきたベルト返還しようとして場内笑い。
 土方に白いテープが大量に飛んだ。ファンの期待は大きい。
 カシンに黒と青と銀のテープ。
 吾郎コール。
 場内からは土方に声が飛ぶ。
 土方から握手を求め、レフェリーが二人に握手させる。カシンはレフェリーにも手を出して握手。、
 ゴングが鳴ると、両者リングを回ってからバックの取り合い。倒れてもすぐに立ち上がり、離れる。カシンは握手の手を差し出し、土方が応じないと張り手。土方は張り手のお返し。
 土方がカシンをコーナーに振ってハイキック。さらに顔への回し蹴り。カバーはカウント2。
 カシンを投げて背中へキック。ロープに飛んで胸へのキック。カウント2。
 土方が腕がらみ。
 さらに左手をつかんで腕ひしぎへ行こうとするが、カシンが体を起こして上になり、土方の顔を踏みつける。
 カシンは土方を無理やりなげて鼻の穴に指を入れてぐっと顔を起こす。
 立ち上がってカシンのハンマー。エルボー。
 土方は声を出してこらえ、カシンに張り手、キック連発。
 左のハイキックでカシンは倒れる。土方はカシンを投げて、上になり、左腕を極めるが、カシンが体を回して起きあがり、逆にキック連発。エルボーを打ち上げ、土方を転がして背中に乗り、キャメルクラッチ。
 これは完全には決まらず、土方がヘッドロックへ行こうすると、カシンは土方の親指をかんでそれをかけさせない。
 カシンは土方の左足を取るが、土方は何もさせず、バックの取り合い。カシンがバックを取って土方を前に押し倒し、土方の足を極め、土方の背中の上に仰向けになって右手で土方のあごもつかむ。
 五分経過。
 カシンの弓矢固め。
 両者起きあがって、エルボーの打ち合い。
 土方が小カシンをコーナーに振るが、カシンは両足で迎撃。しかし土方もドロップキック。
 土方の左ミドルキック連発。
 カシンは土方のラリアットをかわして腕ひしぎをねらうが、土方はうまくつぶしておさえこみ、カウント2。
 土方のバックドロップ・ホールド。カウント2。
 土方はここでフィッシャーマンをねらう。
 持ち上げかけるが逆に持ち上げられてしまい、滞空時間の長いブレーンバスター。
 続いてカシンのローリング・クレイドル。そのままおさえてカウント2。
 また回り始め、そのまま押さえてカウント2。
 カシンのネックブリーカー・ドロップはカウント2
 カシンは土方をコーナーに座らせて突進するが、土方は右回し蹴りで反撃。ここで土方のフィッシャーマン・バスター。カウント2。
 座り込む土方。
 気を取り直し、カシンをコーナーに座らせて、雪崩式フィッシャーマン・スープレックス。これもカウント2。
 場内土方コール。
 さらにフィッシャーマンで投げようとするが、カシンに返され、カシンがくるっと回って左手をつかんで腕ひしぎ。
 土方はたまらずタップ。
 ベルトを贈呈の時、カシンは自分が持ってきたベルトの方がいいとごねてから、いやいやながらうけとる。
 勝利者賞のトロフィーもいやいや受け取って、すぐに姉崎レフェリーに渡し、レフェリーの肩をたたいてごくろうさんというジェスチャー。それから本部席へ行き、自分の持ってきたベルトを手にリングに戻ったところで金髪の男が乱入してベルトを奪い取り、さらにもう一人入ってきてカシンのマスクをはぎにかかる。
 金髪の男はゼロワンの葛西純、マスクをはぎにかかったのは坂田亘。
 葛西はベルトを持って花道を逃げ、奥からカズが出てきてそれを遮ろうとしたが、葛西は逃げ切った。
 リングではセコンド陣が乱闘。
 坂田はセコンドになだめられて通路を戻りかけたが、カシンが後を追い、途中で乱闘。
 カシンはリングに戻り、マイクを要求するようなしぐさ。場内「カシン」コール。
 しかし、マイクを手にするわけではなく、さっと降りて通路を消えていた。

 終始カシンには余裕が感じられた。カシン政権はまだまだ続きそうだ。

第6試合 特 別 試 合 時間無制限1本勝負
○ 嵐

10分15秒
エビ固め
(パワーボム)

荒谷望誉 ●

 木原アナ。
 荒谷入場。
 嵐入場。
 フロアーはほぼ満席。
 嵐は黒に金で模様が入ったガウンを着て入場。
 荒谷に赤と紫のテープ。
 嵐にはテープはなかった。
 斉藤レフェリー。

 ゴングが鳴ってもしばしにらみ合う両者。
 ゆっくり半周して四つに組み、嵐が押しつけてブレイク。
 また組んでこんどは荒谷が押しつけてブレイク。
 三度目に組むと嵐がヘッドロックに決め、荒谷が膝をつく。
 荒谷がロープに振るが、嵐のタックルで荒谷は倒れる。
 エルボーの打ち合いは嵐の勝ち。
 荒谷はなかなか攻めに行けない。
 荒谷はチョップを連発するが、嵐のチョップと膝に倒れる。
 嵐は荒谷の頭を蹴りつけ、髪をつかんで立たせると、ブレーンバスターに行こうとする。荒谷はこれをこらえ、逆に投げて場内から拍手。
 荒谷の串刺しラリアット。さらにロープに飛んでラリアット。カウント2。
 嵐をボディスラムで投げて荒谷はコーナーからダイビング・ヘッドバットを右腰あたりに落とす。カウント2。
 さらにコーナーに上ってムーンサルトで飛んだが嵐が転がってかわし、自爆。
 突進する荒谷に嵐のドロップキック。
 嵐の串刺しラリアット。さらに裏投げ。カウント2。
 五分経過。
 嵐が投げ捨てパワーボムからコーナーにあがると、荒谷がすぐ立ち上がって嵐を投げ捨てる。
 両者突進して荒谷のラリアット。
 嵐を起こして荒谷が垂直落下式ブレーンバスター。場内どよめく。
 さらに荒谷が嵐をブレーンバスターで投げる。カウント2。
 荒谷は嵐をボディスラムで投げてコーナーからムーンサルト。カウント2。
 荒谷が嵐をパワーボムの形で持ち上げようとするが、嵐は膝をついてそれをさせない。
 荒谷は何とか持ち上げようとするが、嵐がリバースで返し、さらに荒谷にラリアット。
 荒谷はすぐに立ち上がって向かっていく。しかし嵐のキックと後頭部へのパンチで動きが止まる。
 嵐が荒谷の顔をちょこんと蹴ると、大の字になってしまった。
 嵐は荒谷を投げてフロッグスプラッシュ。カウント2。
 攻めあぐむ嵐。
 嵐落とし。もう一発。
 荒谷はすぐに立ち上がってラリアットに行くが、嵐はその手をつかんでバックに回り、ドラゴン・スープレックス。カウント2。
 立ち上がる荒谷。荒谷がパンチ連発。嵐は張り手一発。
 膝をついた荒谷に嵐がシャイニング・ウィザード! 場内わく。
 カバーはカウント2。場内拍手。
 ロープにすがって立ち上がる荒谷。
 嵐は張り手から、パワーボムで思い切りリングにたたきつけ、これでカウント3。
 荒谷はロープをつかんで立とうとするが立てない。嵐は悠々と花道を退場。
 やっと立った荒谷はリングで一礼して去る。場内から拍手。

第7試合 アジアタッグ王座争奪リーグ戦 優勝決定戦 時間無制限1本勝負
● 本間朋晃
宮本和志

9分48秒
ジャーマン・スープレックス
ホールド

佐藤耕平 ○
横井宏考

 姉崎レフェリーがベルトを持ってリングイン。

 佐藤。横井組が先に入場。

 「青コーナーより」って言ってるけど、花道一つじゃないの。
 「青コーナー、佐藤・横井組」って言った方がいいんじゃないの。


 二人の入場の時、花道脇の客はブーイング。

 横井たちは、ターメリックの入場を、花道側のロープにもたれて待ち受けるが、ターメリックは北側の通路を走ってきて後ろから急襲。
 ゴングが鳴って乱戦で試合開始。
 本間は横井のパンチでリング下に落ち、宮本が二人に攻め込まれる。
 宮本をコーナーに追いつめて、二人で胸元へキック連発。場内「宮本」コール。
 佐藤はさがり、横井と宮本で一対一に。
 横井はすぐに佐藤にタッチ。
 佐藤のサイドスープレックス。カウント2。
 佐藤のストンピング。
 ブレーンバスターの打ち合いは佐藤の勝ち。
 佐藤はカバーせずにストンピング。
 宮本をコーナーにたたきつけ、ついでに本間にちょっかいをだす。
 宮本を反対側に振って投げてカバーはカウント2。
 宮本をロープに振り、キックを出すと、宮本はそれをかわして反対側に走り、スピアーで倒して本間にタッチ。
 本間のエルボー。本間は横井もエルボーでリング下に落とす。
 すでに本間の顔が血で真っ赤。
 佐藤が本間の額を殴りつけ、場内からブーイング。
 佐藤はマウント・ポジションで本間の額を殴る殴る。場内ブーイング。
 佐藤はキャメルクラッチで痛めつけてから横井にタッチ。
 コーナーで横井が本間の額を何度も殴る。
 本間はエルボーで反撃するが、横井がマウント・ポジションを取って額を殴り、宮本がカットに入ろうとすると、レフェリーがそれを制止。その間に横井が本間に腕ひしぎ。
 宮本はレフェリーをかわしてカット。
 横井と本間はリング下へ。
 横井と佐藤が二人がかりで本間の額の傷を広げる。
 リングに戻り、横井のパンチ、本間のエルボー。
 本間はキックを入れて宮本にタッチ。
 宮本はコーナーの佐藤をエルボーで落として横井にドロップキック。
 横井をロープにとばして蟹挟みで倒してカバーはカウント2。
 横井をニュートラルコーナーの前に投げ、宮本はコーナーから前転して背中でプレス。
 本間にタッチ。宮本と本間でダブルのブレーンバスター。カウント2。佐藤がカット。
 宮本が横井を押さえて、本間がミサイルキックをねらうが、横井がかわして同士討ち。
 佐藤にタッチ。
 佐藤はミドルキックとハイキックを連発。佐藤がロープに飛ぶと、本間がラリアットで迎撃。
 「本間」コール。
 本間はロープに飛んでエルボー、また飛んでラリアット、また飛んでラリアット。佐藤が一回転。
 カバーすると横井がカット。ブーイング。
 宮本が横井を下に落とし、本間が佐藤をボディスラムで投げてコーナーからダイビングヘッドバット。カウント2。
 本間がロープに飛ぶが、佐藤はそれを捕まえて裏投げ、さらに裏投げ
 カバーは宮本がカット。
 横井も入って宮本を下に落とし、佐藤が本間にミドルキック。
 本間は側頭部を蹴られて一回転。
 佐藤が本間を振って横井のパンチ。佐藤のジャーマン・スープレックス。
 宮本のカットは間に合わなかったがカウント2で返した。
 佐藤がスリーパーホールドに入ったので、宮本がカットに入るが、横井に遮られ、リング下へ落とされる。
 それでも宮本は横井を振りきって佐藤にラリアット。本間が押さえるがカウント2。
 ここで佐藤のジャーマンスープレックス・ホールド。カウント3入ってしまった。
 赤いテープが飛ぶ。
 佐藤と横井はコーナーに立ってアピール。
 場内からはブーイングと拍手。

 チャンピオンベルトと勝利者賞を受け取った二人は、花道ぞいの客を挑発しながら退場。

第8試合 特 別 試 合 60分1本勝負
○ グレート・ムタ

12分04秒
足四の字固め

ギガンテス ●

 木原アナ。
 ギガンテス入場。
 花道際で星条旗が振られる。
 ギガンテスは「入場」で、ムタは「見参」。

 ギガンテスに赤いテープがたくさん。
 ムタに赤と白のテープ。
 京平コール。

 両者コーナー際にいて離れたままゴング。
 半周してギガンテスが近寄ったところで、ムタは緑の毒霧を上に向かって吐く。
 さらにギガンテスをコーナーに追いつめてすぐにシャイニング・ウィザード。続けて側転エルボーに行くが、ギガンテスはムタを捕まえて持ち上げ、股間をロープに打ち付けてリング下に落とす。
 両者リング下へおりるがすぐに戻り、ギガンテスが、倒れたままのムタを攻める。
 ムタがエスケープするとギガンテスも後を追う。
 ムタを鉄柵に振り、鉄柱に押しつけて水平チョップ連発。
 ムタはギガンテスの膝に低空ドロップキックで反撃。さらにギガンテスの額を鉄柱に打ち付ける。
 もう一度打ち付け、ムタが客席の椅子を取ろうとするとレフェリーが止める。ところがムタは放送席横にあった三脚を手にしてギガンテスに突き立てる。
 ギガンテスもその三脚で反撃。しかしやられたダメージが大きい。
 ムタはギガンテスをリングに戻し、自分も戻る。
 キックで倒してフラッシング・エルボー。
 ここでテンタがセコンドに現れる。ロビーとハインズも登場。
 ギガンテスのチョップ。ムタのキック。
 コーナーを背にしたギガンテスにムタのキック。パンチ。さらに額へのかみつき。
 ジミーも出てきた。
 ムタが突進するとギガンテスはキックで迎撃。ギガンテスの額から血が出ている。
 ギガンテスのフロント・スープレックス。
 しかし二人ともすぐに立ち上がり、ムタの低空ドロップキックが膝に命中。
 ムタはギガンテスが立つのを待って右足をつかんでドラゴン・スクリュー。
 五分経過。
 ムタが足4の字。ギガンテス悶絶。
 ギガンテスの手がロープに届き、和田レフェリーが足を解く。
 ムタは立つと、後ろからギガンテスの左もも後ろに低空ドロップキック。さらにももにドロップキック。
 ギガンテスは膝をついたままムタの腹に頭突き。
 ムタはその頭にエルボーを落とし、またドラゴン・スクリューをねらうが、ギガンテスがチョップ連発で反撃。
 ムタを投げ捨て、起きあがるのを待ってラリアット。
 しかしムタはすぐに立ってまた低空ドロップキック。もう一度低空ドロップキック。
 ギガンテスはムタにのしかかるようにしてパンチ。ギガンテスがムタを立たせると、ムタがまたも低空ドロップキック。
 場内「ギガンテス」コール。
 またもや低空ドロップキック。さらにもう一発。
 ギガンテスはももをたたいて、「さあ来い」というポーズ。
 遠慮なくムタが低空ドロップキック。耐えるギガンテス。また「さあ来い」のポーズ。
 またまたムタが低空ドロップキック。
 ムタがロープに飛ぶとギガンテスがラリアット。
 さらにパワーボムはカウント2。
 ギガンテスは右手を差し上げ、ムタが立ち上がるのを待つ。
 ムタが体を起こすと、向かっていくが、ムタの低空ドロップキックで動きが止まる。
 ムタがロープに飛んだのを捕まえて、ギガンテスのチョークスラム。カウント2。
 ギガンテスはもう一度、のポーズ。
 ムタののどをつかんで持ち上げたが、ムタの緑の毒霧がギガンテスの顔に吹き付けられる。ここでシャイニングウィザード
 カウント2。
 ふらふらのギガンテス。
 目が見えない。
 ムタの低空ドロップキックが正面から左膝に炸裂。
 立てないギガンテス。
 ムタは足4の字をねらおうとしたのか、一度足をつかんではなれ、それから足4の字。
 ギガンテスはすぐにタップして試合終了。
 ムタが足を離さないので和田レフェリーががテンタたちを呼び込んで足をはずさせる。
 外人勢は心配そうにギガンテスをのぞき込む。
 ムタはテンタの顔にも毒霧を吹き付けて花道を去っていった。
 苦しむテンタ。タオルがないので、ジミーがTシャツを脱いでテンタの顔を拭いてやった。
 ギガンテスは倒れたまま起きあがれない。
 ハインズとロビーが両側から支えて通路を退場させ、左足が全く使えないギガンテスに場内から拍手。

メイン 特 別 試 合 60分1本勝負
川田利明
○ 小島 聡

14分58秒
リングアウト

小川直也
藤井克久 ●

 場内暗転して客席騒然。
 藤井と小川の入場前に、花道沿いでは早くもブーイングのポーズ。
 一部では小川コールも。

 赤いタイツの藤井、黒いシャツの小川。
 小川はりんぐ中央で四方に軽く礼をした。
 川田のテーマが流れると場内大「川田」コール。
 小島は花道に現れるとすぐに仮面を取った。
 いつものガウンの両者。

 藤井に赤いテープ。
 小川に緑と紫のテープとブーイング。小川はシャツを客席に投げた。
 小島にオレンジのテープ。
 川田に黄色のテープが大量に投げられた。
 レフェリー紹介には大「京平」コール。

 藤井と小川はオープンフィンガー・グローブ。
 川田と小島が握手して場内拍手。
 小島が小川を挑発すると、藤井がいきなり殴りかかってゴング。
 藤井はパンチ連発から小島をコーナーに振ってジャンピング・ニー。
 さらに右足をつかんでアキレス腱固め。小島悶絶。
 川田はじっと見ている。
 場内は大「小島」コール。
 小島の手がロープに届くが、藤井が離さないのでブーイング。
 小島はリング下に降りて呼吸を整える。
 リングに戻り、小島のキック、チョップ。張り手張り手チョップ。
 チョップ連発から首投げ、サマーソルト・ドロップ。
 しかし藤井は小島の両足を取って倒し、小川にタッチ。
 小川は小島を赤コーナーに突き飛ばすいて、川田を挑発。川田がタッチして中にはいると大「川田」コール。
 両者間合いをとって牽制しあい、川田がタックルにいくが、小川はそれをかわし、川田もすぐに立ち上がる。
 手のさぐり合いから川田がバックを取り、上になって小川を押さえつけるが、小川は亀状態から前転して足がロープにかかる。
 川田は立ち上がって小川の背中にサッカーボール・キック一発。
 むっとする小川
 向かい合って立つと小川はでかい。にらみ合いから小川のパンチ。川田の張り手。
 川田のローキック連発を、小川はいやがって逃げたが、一発決まって膝をつく。
 小島にタッチ。小島のストンピング。一発ごとに客席から声がとぶ。
 赤コーナーに追いつめて、小島の張り手。逆水平。川田も水平チョップ。
 小島はチョップ連発からブレーンバスターへいこうとするが、小川ははこらえて小島の脇腹へパンチ。さらにキックで小島を倒して背中へキック連発。
 小島が立つと小川の払い腰。
 小川は小島を引きずっていって藤井にタッチ。
 藤井がマウントからパンチ連発。
 五分経過。
 藤井は腕ひしぎをねらうが、小島は極めさせず、足がロープに届く。
 藤井のミドルキック連発。その足をつかんで小島が押し倒し、ふみつけてからサソリ固めへいこうとしたようだったが極めずに川田にタッチ。
 川田がエルボーを藤井の頭に落とすと藤井はキック連発。川田のキックと張り手、ミドルキックで倒れ、川田は左足を取ると、頭を何度も踏みつけてからハーフボストンへ。
 藤井の手がロープに届くが、川田は藤井を中央へ引きずっていってはなさない。
 小川がコーナーで抗議すると、川田はつっかかっていってから小島にタッチ。
 小島のブレーンバスター。カウント2。
 小島はバックドロップをきめてから川田にタッチ。
 藤井はパンチ連発で奮闘するが、川田のトラースキックで動きが止まる。さらに川田のサッカーボール・キック。藤井と川田とでは、一発の重さが全然違う。
 川田はフロントからスリーパー。一回転して上になって極めるが、藤井の足がロープに。
 小島にタッチ。
 小島はコーナーにおしつけてチョップ連発。それから反対側コーナーへ振るが、藤井は途中で倒れ込んでしまう。
 小島の見せ場がだめになって場内からブーイング。
 藤井は胸を押さえて痛そう。
 小島は無理に起こしてチョップを入れ、コーナーに振ってエルボードロップから「いっちゃうぞ」。
 コーナーならエルボーを落としたが、小川がすぐに入って小島にSTO。
 小川はついでに川田もたたき落とす。
 藤井はマウントから小島にパンチ連発。小島を立たせて膝蹴り連発。
 さらに抱え上げてなげ、小川にタッチ。
 小川のストンピング。
 10分経過。
 小川は小島の両手をつかんだまま巴投げ。
 動けない小島。
 小川がバックドロップ。左手を取って腕ひしぎ。
 そこで川田が入ってサッカーボール・キックでカット。
 藤井も蹴散らしてから川田はコーナーに戻り、小川がそれに突っかかっていってエルボー。
 川田は怒ってリングに入り、ローキック連発。しかし小川のSTO。
 倒れたままの川田。
 小川は小島に三角締め。
 川田はやっと立ち上がって小川の頭を踏みつける踏みつける。小川はかなりこらえていたが、とうとう離した。
 動けない小島
 小川は小島は青コーナーへ引いていってまた三角締め。
 川田は赤コーナーで腰を落としたまま。
 小島は回転して足をロープへ。
 小川の払い腰、また三角締め。
 川田が入って小川の頭に膝を落とす。小川はかなり痛かった様子。
 藤井にタッチして、川田に向かっていき、マウント・ポジションからパンチパンチ。
 藤井は小島にジャーマンスープレックスを決めるがカウント2。
 これで小島が復活してバックドロップ。コジコジ・カッター。カバーはカウント2。
 小川は川田にかかりきりだったが、ここで川田から離れて小島にパンチ。
 川田は回り込んで正面から小川の頭にキックを二発。
 川田は藤井を起こすと、藤井はパンチを出すが川田がハイキック。さらに小島のラリアット。
 藤井と小島はリング下へ。
 川田は小川にキック、エルボー。
 小川もエルボー。しかし川田のパンチで小川はコーナーに座り込む。その頭に川田がキック。
 藤井が花道側からロープにもたれているのを見て、川田がロープをつかんで側頭部へハイキック。
 ダメージの大きい藤井に、小島が花道で助走をつけてラリアットをたたき込む。
 藤井はリング下に落ち、リング内では、小川が川田に払い腰。小川が川田の上になると、小島が小川に向かっていってエルボー。
 藤井は花道の横に落ちたまま。和田レフェリーはその様子を見ながらカウントしていたが、ついにリングアウトでゴングを要請。
 私の席からは見えなかったが、おそらく藤井は試合を続行できる状態ではなかったのだろう。
 ゴングが鳴ってもリング内は乱戦状態。ゼロワン勢と全日勢が入ってリング内は満員状態。
 和田レフェリーはさっさとリングを降りて「ああ、疲れた」という様子。
 金村が脚立まで持ち込んで、何が何だか状態。大谷もいた。
 小島・川田組の勝利がアナウンスされても選手はみなリング内にいて、嵐が一歩前に出たのをきっかけにまた乱闘。
 本間はリング下で額を押さえていた。また出血したらしい。
川田がマイクを取って「小川、このリングでやれ、このリングで」
小川「こんな形で勝ってうれしいのか」
 川田が向かっていってまた乱闘。
 河野はTシャツを脱がされ、リング下に落とされる。
 川田が小島の手を挙げて勝利をアピール。
小川「おい川田、おめえとだったら何度でもやってやるよ。おめえをぶっつぶすまでな」
 これに小島が突っかかっていってまた乱闘。またまたまた河野はリング下に投げ飛ばされた。
川田「お前、やっと名前覚えてくれたらしいじゃねえかよ。これから忘れんなよ」

総括

 初めて見た金村と黒田は面白かった。これからもちょくちょくきてもらいたい。
 前座の石狩と河野の成長に比べ、宮本は伸び悩み状態か。気持ちが前に出ているのはわかるが、もう少し冷静にならないと。キャリアがある分、本間がうまく見える。
 土方は緊張していたのか、実力を発揮しきれなかったのが残念。もっとも、100%の力を出してもカシンを倒せたとは思えない。カシンは恐ろしい男だ。
 メインは言うことなし。
 久々に燃えた。リングアウトだったことで、かえってこれからの展開につながるはず。
 藤井は全く知らなかったが、好選手。全日が重視する「受け」の要素が不十分なために苦戦していたが、光っていた。土方、カシン、平井あたりとシングルを組んでもらえないだろうか。
 メインを見てすっかり気分がよくなって、次回の武道館のチケットを購入。
 なぜか、1階席は東側か西側しかないと言われた。
 北側は売り切れ? まさかね。

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