全日本プロレス観戦記

2002年-2

2002.7.20『全日本プロレス「王道30 ジャイアント・バトルin武道館」

1st BATTLE 明(あかるく)の闘い

 苦難の道を乗り越えて30周年を迎えた全日本プロレス。
 武道館での記念興行第1弾。武藤の3変化、マスカラス兄弟の登場などで話題になったが、全9試合という長丁場。
 さあ、どうなる。
第1試合 シングルマッチ30分1本勝負
○ 渕正信 8分55秒
エビ固め
宮本和志 ×
 和田レフェリー

 宮本が自分のテーマで登場。
 渕登場に手拍子。歓声。渕は馬場さんTシャツを着て登場。花道で場内に手を振る。宮本に黄色いテープ、渕に白いテープ。

 組んで投げ、立ち上がるのを繰り返し、いきなり渕のバックドロップ。場内どよめく。
 顔面キック。宮本は渕をコーナーに押し込んでエルボー。反対側に振ってさらにエルボー。飛びつき腕ひしぎをねらうが、渕は逆に上から押さえつける。
 宮本がなかなか離さないものだから、渕はとりあえずロープへ逃げるが、和田レフェリーがロープを蹴ってブレークさせない。場内大喜び。
 これを繰り返し、ついに、グランドへ。しかし決まらない。宮本は渕の左手を抱えて離さなかったが、やっとロープブレイク。
 渕は宮本のバックをとって両足で宮本の左腕を極め、手では右足を決める。ロープブレイク。場内の反応は上々。
 コーナーで宮本が渕の顔を張り、さらにもパンチも一発。
 とうぜん渕がお返ししようとするが、和田レフェリーが阻止。
 渕がボディスラム連発。5分経過。
 渕が変形のリバースですロックのような形で攻め、さらに、左膝の裏に足を当てて痛めつける。
 渕は宮本の左足に焦点を絞る。宮本の動きが止まる。ロープへ逃れようとしても、渕がその両手をつかんで後ろへねじり上げる。
 やっとロープ。場内拍手。
 宮本がエルボー連発。渕にスリーパーをかけようとするが、バックドロップをかけられそうになってロープをつかむ。サイドスープレックスで投げた後、バックドロップへ行こうとするがこらえられ、顔面キックからスモールパッケージ。カウント2
 反撃に出た宮本の回転エビ固めはをずるずるっとわかして、淵が逆さ押さえ込み。これでカウント3。
 宮本は四方に頭を下げて退場。鉄柵からでるときは、リングに礼をして行った。
第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
○ 黒師無双 9分37秒
念仏パワーボム→エビ固め
カズ・ハヤシ ×
 レフェリーはウォーリー山口。
 なつかしい昔の武藤のテーマ曲が流れ、登場した姿を見て、武藤が髪を伸ばしたのかと思ったが、そんなはずはなく、現れたのはカズ。カズはロープをつかんで飛び越えて見せた。登場したときから、雰囲気が武藤そっくり。
 場内暗転して黒師無双登場。白黒のガウン。黒いマスク。
 ロープインの前に扇子を開いて見せた。
 カズに赤いテープたくさん。
 無双に白いテープと黒いテープ。
 ガウンとマスクを取った無双の全身に経文。顔にも。
 無双はゴングが鳴ると合掌。
 カズはロープに飛んでそのままロープをつかんでストップして見せる。
 腕の取り合い足の取り合い。
 カズはブレイクしてリング下へおり、無双は合掌。
 カズが武藤の左足をつかんで攻めるが無双がその足を軸にして延髄斬り。それから袈裟固め。
 武藤がロープに走り、カズが身を伏せてやり過ごそうとすると、武藤がエルボーを落とす。さらに無双の念仏渡り。これはたどたどしく、カズが無双の足を蹴ったので、無双は股間をロープに打ち付け、カズはコーナーを駆け上がり、無双の後頭部へキック。下へ落ちた無双にカズがプランチャを放つがかわされる。
 無双が花道のわきの方へ行くと、客の方から椅子を渡したが、それは使わず、鉄柵を使って念仏渡り。今度は成功。奇声とともにチョップを打ち下ろす。
 リングに戻って、カズの首筋へ地獄突き。
 反対側コーナーへ降るが、カズはコーナーを飛び越えてから逆襲。倒れた無双に武藤のパクリのフラッシュニング・エルボー(名前が違ってたらごめんなさい)。
 無双は反撃に出るが、女性からカズに声援が飛ぶのがおもしろくなさそう。
 ロープに降られたカズは、倒立してロープに当たり、反動で無双に当たる。さらに、コーナーに振って側転エルボー。場内から「ムーンサルト」の声が飛ぶと、どうにか無双をボディスラムで投げて、ムーンサルト! カウント2。
 無双はドラゴン・スクリューで反撃。ところがカズもドラゴン・スクリュー。
 カズはもう一度ドラゴン・スクリューをかけて足4の時へ。場内大いにわくが、ロープブレイク。
 カズのキック、ソバット。ボディスラムで投げて、カズがコーンバーから前方回転しながら体をひねるボディプレス。起きあがった無双へシャイニング・ウィザード。無双はもちろんシャイニング・ウィザードでお返し。合掌して、念仏パワーボム。3カウント。
 無双は、時折合掌しながら花道を引きあげた。
 カズの器用さに感心した。
第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
奥村茂雄
○ジミー・ヤン
14分07秒
ヤンタイム→片エビ固め
保坂秀樹
土方隆司×
 姉崎レフェリー。
 カラーボール投げ。
 ヤンと奥村が登場。ヤンは何度も2階席までボールを投げて見せた。
 土方に白いテープ。保坂にも。
 ヤンには白と赤。奥村にも白。
 レフェリーコールの時、五郎コールが一部から起こった。
 奥村と保坂で先発。
 腕の取り合い、バックの取り合いの地味なスタートから土方にタッチ。
 ヤンはコーナーでいらいらして腰を左右に振っていたので、「ヤン落ち着いて」の声。
 やっとヤンにタッチ。
 バックの取り合いから、ヤンは起用に土方の足もとをすくって回転して押さえ込んで見せた。
 両手をあわせての力比べは土方はブリッジしてから返し、ヤンはブリッジはせずに倒れたが、反動でさっと跳ね起きて見せて、土方の両腕を首に回し、締め上げる。しかし土方は起用に、手を捕まれたまま、手品のように抜け出して見せ、逆にヤンに手をヤンに首に回す。
 保坂にタッチ。
 ヤンは保坂をドロップ・キックで落としてから、ロープに飛び、ノータッチでトップ・ロープ越しのプランチャ。場内どよめいたが、ヤンは勢い余って鉄柵にぶつかってしまった。それだけ飛んだ。
 両者リングに戻るが、ヤンはすぐに奥村にタッチ。ヤンはダメージが大きい様子。
 ロープに飛んだ奥村を保坂が捕まえてジャーマン。奥村もすぐに反撃。
 保坂がフライング・ニールクックで奥村をリング下へ落とし、トペ・スイシーダ。
 土方にタッチ。
 土方が奥村の胸板を蹴る音が響く。張り手合戦も音が響く。
 両者ゆずらず、奥村が土方の顔を張って倒す。
 土方をロープに振ってドロップキックからカウント。カウント2.
 ヤンにタッチ。ヤンがかわず落としを出し、さらに土方を締め上げる。保坂がカット。
 土方はヤンの背、胸を蹴る。音が響く。
 保坂にタッチし、保坂はヤンをフロント・スリーパーでしめ上げる。ヤンは保坂を2度持ち上げかけたができず、逆に保坂がDDT。カウント2。保坂はチン・クラッシャーを出して土方にタッチ。
 ヤンはコーナー2段目からフライング・ニールキックを出して奥村にタッチ。奥村はコーナートップからミサイルキック。救援に入った保坂も蹴散らし、場内から拍手。土方にラリアットをかけてカバー。カウント2。
 奥村はバックドロップの途中からそのまま落とす技も見せる。
 土方はジャンプしての後頭部へのキック、ソバットかけて保坂にタッチ。保坂は奥村をコーナーに持ち上げてフランケン・シュタイナー。さらにセントーンからカバーでカウント2。
 土方が奥村を抱え上げ、パワースラムでカバーはヤンがカット。
 ヤンにタッチ。
 ヤンは保坂を投げようとするがこらえられ、キック。さらに保坂の胸を蹴ってバク転。場内沸く。
 土方にタッチ。
 土方のフィッシャーマンは交わし、サマーソルト・キック。土方はヤンの足もとを払ってキックからカバー。カウント2。
 保坂も入って奥村を落とし、ヤンに串刺しラリアット。反対側へコーナーへ振ると、土方の膝が待っていた。カウント2。ヤン、がんばる。
 奥村が戻って救出し、二人が張り合っていると、ヤンが土方の背中へミサイルキック。
奥村が土方に垂直落下式ブレーンバスター。最後はヤンタイム。カウント3

 ほかの3人がいかにも全日の前座らしい安定した動きなので、ヤンの動きが非常に華やかに見える。体格で劣っているのにそれを補ってあまりある動き。女性が応援したくなる気持ちがわかる。
休憩
 1階席の前に「頑張れ!! 武藤 戦う三重人格」(武藤敬司後援会山梨)の垂れ幕。
 姉崎レフェリーがリングをほうきで掃いていた。
 フロアー、ほぼ満席。1階席9割、2階席7割ぐらい。
第4試合 シングルマッチ30分1本勝負
○ 本間朋晃 10分59秒
シャリマティー→片エビ固め
相島勇人 ×
 レフェリー姉崎。

 相島入場。左右の肘にサポーター。特に右肘は厳重に。相島に白いテープ。本間に青と黄色のテープ。
 両者握手してゴング。
 バックの取り合いから力比べ。五分。
 本間が相島の左足を取って攻める。本間は相島の左膝を蹴る。
 張り手とエルボーの打ち合い。相島の顔面かきむしりで本間は倒れ、ついで相島は本間の顔をねじる。立ち上がっては相島のチンクラッシャー。ロープに振ってエルボー。本間はエルボーで反撃。エルボー連発から、ロープに降ってエルボー。ロープに飛んで、ダイビングしながら相島の頭をつかんで後頭部をたたきつける。
 グランドになって本間が相島の左足を決めるが、ロープブレイク。
 場内から相島への声援が飛ぶ。
 相島は肘を蹴られると痛そう。左肘を抱えてうずくまる。
 5分経過。
 本間は相島の左腕を決めるがロープブレイク。
 相島は左肘を気にしながらも、うつぶせの本間の背中に右肘を連続して落とす。
 それから本間の足をつかんで逆エビ。本間はやっとロープへ。
 本間は左足のキックをつかまえられるとその足を軸にして右足で延髄斬り。さらにフェイス・クラッシャー。
 コーナートップからミサイルキック。
 カウント2。
 相島をコーナーに座らせてフランケンに行こうとするが、相島はそれを利用して逆にパワーボム。
 場内沸く。
 本間をコーナーへ振ってエルボー、キックの後、スープレックスで投げてカウント2。
 ボディスラムで投げて、コーナーからダイビングエルボー。カウント2.
 行くぞ、と右腕を示し、ロープに飛ぶが、本間が低空ドロップキックで反撃。さらにもう一発。本間が相島の足を固めてSTFの変形のようなワザで追い込む。ロープブレイク。
 本間の、ロープへ飛んでのエルボーはかわされ、ラリアットをかけられそうになるがくぐりぬけ、反対側のロープの反動を利用してラリアット。カウント2.
 本間はコーナーにあがり、シャリマティー(相手の頭をつかんで前方宙返りしながら相手の後頭部をリングに打ち付ける)で、カウント3。
 本間は相島を気遣い、握手。相島は肘を指差し、肘が治ったらもう一度シングルで、と要求した様子。再戦を誓い合って退場。
第5試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
武藤敬司
ミル・マスカラス
○ドス・カラス
9分44秒
ジャンピングボム→エビ固め
アブドーラ・ザ・ブッチャー
グラン浜田
愚乱・浪花×
 レフェリー山口。

 場内暗転してブッチャーのテーマ。
 場内手拍子。
 ブッチャーコール。浪花、浜田、ブッチャーの順に登場。ブッチャーは花道で客席の声を確認。
 そしてスカイ・ハイ。場内大歓声。
 ドス・カラス、マスカラスが花道の両脇の博の手にタッチしながら入場。
 二人が入場した後、武藤のテーマになって場内武藤コール。
 武藤は白いガウンを羽織って登場。花道でLOVCEポーズ。
 マスカラス兄弟は浪花たちより大きいが、武藤はさらに頭一つ大きい。

 浪花に色とりどりにつなぎ合わせたテープが飛ぶ。浜田に白いテープ。ブッチャに赤いテープ。歓声は大きい。
 コールの時、ドス・カラスは前転し、コーナーに立ってみせる。マスカラスはお約束のマスク投げ。
 武藤に白いテープ。武藤はLOVEポーズ。
 ドス・カラスと浜田で試合開始。。ドス・カラスは、場内に、ドスからスコールを要求。
 浜田も負けじと浜田コールを要求。コール要求合戦はドス・カラスの勝ち。
 組み合うと、ドス・カラスは浜田をコーナーに押しつけ、ブレイクして一礼。
 浜田は身軽なところを見せ、ドス・カラスのショルダースルーを交わしてみせる。ウラカンを決め、リング下に落ちたドスカラスへプランチャ。
 浪花にタッチ。
 一方は、マスカラスにタッチ。浪花は投げられると腰を押さえて痛がって見せる。
 マスカラスは頭で倒立してのヘッド・シザース。体をひねって浪花を倒すと場内がわく。浪花を投げ、サーフボード。ロープに振ってクロスチョップ。さらにドス・カラスを呼び入れ、浪花を振ってダブルのクロスチョップ。場内大喜び。
 とにかく、マスカラスの一挙手一投左側に場内がどよめく。
 浪花がマスカラスの左腕をねじり倒そうとすると、浜田が応援に入り、マスカラスの右腕をねじるが、マスカラスはブリッジしてから起きあがり、その勢いで二人を足す。さらに浜田を投げながら浪花をヘッドシザースで投げる。浜田が落ちると、ドス・カラスが入り、浪花にダブルでもクロスチョップ。リング下に落ちた浪花にプランチャをかけるかと思ったがかけなかった。
 それぞれ武藤、ブッチャーにタッチ。ブッチャーは、自分でロープに飛んでリングを往復して見せ、武藤に向かって頭なでなでポーズ。
 ブッチャーが武藤をロープ際におしこむと、浪花と浜田が、ウォーリー山口をドス・カラスたちの方へ行かせ、ブッチャーは武藤にやりたい放題。
 ブッチャーたちは3人で武藤を攻め立てる。
 武藤の足をロープ中段にかけて、浜田と浪花がジャンプして腰をおとす。最後は武藤の左足をサードロープにかけ、ブッチャーが膝の上に乗った。
 浪花にタッチして、浜田と浪花で武藤の左足を攻める。
 ブッチャーにタッチ。
 武藤が立ち上がると地獄突き連発。
 ロープに振って3発目。さらに毒針。
 カウント2。
 ドス・カラスにタッチ。
 ドス・カラスはドロップキック。ロープにトンでのボディアタックはブッチャーが地獄突きで反撃。
 武藤とマスカラスが入り、ブッチャーをロープへ振って武藤とマスカラスのダブル・クロスチョップ。場内大喜び。
 浪花にタッチ。ドス・カラスは浪花を回してバックブリーカー連発。さらにパワーボム。浜田が救出に入るもマスカラスに遮られ、3カウント。
 マスカラス兄弟は上機嫌で花道を引き揚げていった。
 浜田と浪花、ブッチャーもその後で引き上げていった。あれあれ、今日はブッチャーのマイクはなしか、と思ったのだが……。
 とにかくマスカラス兄弟のプロレスを見た、というのがうれしい。二人ともオーラを発していた。浪花は幸せ者だ。


 試合後、リングに赤い絨毯が敷き詰められる。

 木原アナが立って、「PWF会長入場です」
 場内大歓声。ハンセンコール。
 
 元子社長入場。社長は花道ではなく、通路から。白いスーツ。

 ハンセンの挨拶。
「皆さんのおかげで30年がんばってこられました。私は短い時間しか手伝えませんでしたが、こうやっていることを誇りに思っています。我々全日本プレスはこの先30年がんばっていこうと持っています。アリガトウ」

 全日本プロレスからマスコミ各社に記念品。
 東京スポーツ桜井氏。フリーライター菊池氏。ベースボールマガジン社社長。
 最後は日刊スポーツ社社長の竹内さん。一番拍手が大きい。
 竹内さんに黒いロープが飛び、竹内さんは客席に手を振った。さらに竹内さんはハンセンと抱き合う。
 記念撮影。
 元子社長から挨拶。
「本日は早くから全日本プロレス創立30周年の武道館大会にご来場を賜りありがとうございます。私たち全日本プロレス……」
 ここで絶句。場内から「がんばれ」の声。元子コール。
 つかえながら挨拶を終えたが、「いろいろと苦しい時期もございましたが」というのが印象に残った。

 次回の武道館はは武藤のプロデュース。その次は天龍のプロデュースだそうだ。
 場内元子コール。
 ハンセンは本部席へ。
第6試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
ケンドー・カシン
○安生洋二
長井満也
12分10秒
アッパー200→片エビ固め

荒谷信孝×
平井伸和
 姉崎レフェリー。

 平井、荒谷、嵐の順に登場。
 カシン、長井、安生の順に登場。

 カシンは入場した時から、レフェリーに何か文句を言っている。
 平井に黒いテープ。荒谷にピンクと黒。嵐にも黒テープ。
 長井に黄緑のテープ、安生にピンクのテープ。カシンには青が多かった。
 五郎コール最初より少し大きめ。

 平井がカシンに突っかかり、レフェリーがなだめる。
 カシンはテープを手にして、タイツの後ろへ。どうするんだ。
 嵐がまず安生に握手を求め、荒谷と平井も安生と握手すると、カシンが、「何やってるんだ」と、安生の背中をどつく。安生はそれがおもしろくなく、一度はWAR側に立つが、戻る。
 カシンは長井にも安生にも突っかかり、俺が先発だと、二人を引っ込める。
 嵐とカシンでスタート。
 始まるや、カシンはテープを出して嵐の顔にぶつける。嵐はそれを拾って器用に投げて見せた。体当たりはカシンの負け。
 嵐は何度も払い腰で投げる。
 カシンがあわててタッチを求めるが、安生も長井も拒否。
 荒谷にタッチ。
 カシンが荒谷をコーナーへ引きずって行くと、安生が荒谷にチョップをしたが、タッチはしない。カシンは無理矢理安生にタッチ。安生が荒谷を羽交い締めにすると、カシンがロープに飛んだが荒谷にかわされ、お約束の同士討ち。長井がカシンに文句。
 平井にタッチ。
 安生は関節技で平井をいたぶる。
 カシンと長井が手を伸ばすが、安生を二人を見比べて長井にタッチ。
 長井はWARコーナーに押し込まれる。嵐にタッチ。コーナーで嵐に踏みつけられる。
 嵐のボディスラム。長井はやっと嵐をコーナーに押しつけ、安生とカシンがタッチを使用とするが、どちらともタッチしない。次に押しつけたときは安生がタッチして入ったが、安生が嵐を攻めているとカシンがかっての安生の背中をたたいてタッチしてはいる。
 カシンが嵐をロープに振ったが、嵐のドロップキック。平井がリング下でカシンを羽交い締め。嵐が飛ぼうとしたが、レフェリーが止める。
 荒谷にタッチ。
 カシンをロープに振ってラリアット。カシンは赤コーナーに手を伸ばすが、長井も安生も無視。
 平井にタッチ。平井はカニばさみでカシンを倒して、荒谷と平井がエルボーを落とす。ここで長井と安生がカシンに手を伸ばすが、平井が引き戻す。カシンが平井を振り切って赤コーナーへ行くと、長井と安生は手を引っ込める。
 嵐にタッチ。嵐のスリーパー。
 カシンは嵐の親指をかんで離れ。かんだままリングを歩き回る。タッチを求めるが二人は拒否。それでも、安生がかわり、カシンをロープの外へ押し出す。嵐が安生に握手の手をさしのべると、安生はとまどったが握手、しかし、嵐がけりつけ、3人で安生に太鼓の乱れうち。
 荒谷、平井とタッチ。
 平井が逆エビに行こうとすると、カシンがカット。カシンはついでに安生も蹴りつけ、コーナーへ投げ飛ばず。
 そのままカシンが入ってしまう。荒谷にタッチ。嵐がカシンをコーナーに振るが両足で迎撃、さらに、荒谷の首に足をかけ、コーナーにぶら下がって絞首刑。
 カシンが荒谷を引っ張っていって長井にタッチ。長井のフライング・ニールキック。
 長井のキック後ろから前から、最後は胸へのキック。ロープに振って投げ、起きあがってくるところを胸へ膝蹴り。カバーするが嵐がカット。
 安生にタッチ。
 長井が荒谷を押さえて安生が胸板へエルボー。成功。もう一度ねらうがこれはかわされ、同士討ち。安生とカシンがもめている間に荒谷は平井にタッチ。コーナートップからのフランケンで平井が攻勢に立つが、長井が自力で跳ね返す。安生が入り、平井をロープへ振って長井と安生で、マスカラス兄弟ばりのダブルのクロスチョップ。
 安生は平井をコーナーへ振り、走っていってハイ・キック。さらに安生がコーナーに立つが、カシンがロープを揺すったので、安生はリングに落ちる。嵐と荒谷が入り、平井がコーナーに立つ。3人がかりのパワーボム。長井がカット。
 長井とカシンはリング下でもめ、安生が平井に攻め込まれる。
 しかし、キックから反撃に出て、平井のあごをかち上げ、カウント3。

 安生は腰にベルトを巻く仕草をして見せたが、何のベルトだ。WARの6人タッグか。
 レフェリーが手を挙げようとすると、長井は拒否。安生は荒谷の手をつかんで手を挙げる。カシンが安生に突っかかると、安生とWARでカシンを袋だたき。4対1でカシンがやられていると、花道に黒い影が。ブッチャーが棒を持って乱入! WARと安生をを蹴散らし、ブッチャーのテーマまで流れ始めた。
 リング内はブッチャーとカシンの二人だけになった。
 ここでブッチャーがマイクを持つ。
 「ブッチャー・バーバ」コール。ブッチャーのテーマ曲とテンポがぴったり合っていた。カシンがブッチャーに手をさし出し、握手。二人で花道を引き揚げていった。
第7試合 スタン・ハンセン杯争奪 4WAYタッグバトル 60分1本勝負
スティーブ・ウィリアムス
×マイク・ロトンド

○マイク・バートン
ジム・スティール
26分30秒
バートンカッター→片エビ固め
ジョニー・スミス
ジョージ・ハインズ

ブライアン・アダムス
ブライアン・クラーク
 レフェリー山口。
 4チームが一度に通常のタッグマッチ。負けたチームから退場。

 ハインズ、スミス入場。
 赤と青のテープ。

 ジムとバートン入場。
 日の丸タイツ。
 赤いテープ、白いテープが飛ぶ。

 バートン、ウィリアムスが入場。ウィリアムスはあかいフード付きガウン。
 赤と黒のテープが飛ぶ。
 TOPのポーズ。コーナーで。

 初めて聞くテーマが流れてクロニック登場。

 紫、赤い青のテープがとんだ。

 ウォーリー・コール。

 4人がリングに入っている上に、クロニックはどっちがどっちなんだかわからない。(慣れれば、ダブル・アイアン・シークよりは区別がつくのではないかとおもうけれど)
 とてもじゃないが、動きを追うことはできません。

 ジムが黒ニックに突っかけ、場内はバトルロイヤル状態。黒ニックがほかの3チームから袋だたきにあう。
 黒ニックがウォーリーに抗議していると、ウィリアムスとトペ。
 バートンはセコンドの相島のTシャツで手を拭いて自分のコーナーに戻った。
 だんだんまとまってきて、ジム、バートン、スミス、クロニック。バートンにタッチして。3人がかりでクロニックを攻める。
 こんな試合が記録できるわけはない。
 前半は3対1でクロニックがやられていた。
 新参者にベルトを持っていかれちゃ、おもしろくないよなあ。
 クロニックはスミスにダブルののど輪落としを決め、スミス・ハインズ組退場。
 その後バートンがだぶるのど輪落としの餌食になったが、ウィリアムスがドクターボムでクロニックを沈める。
 様子を見ていたジムが入り、ウィリアムスとやり合う。
 バートンはしばらく倒れたまま動けなかった。
 しばらくして復活し、「FEEL THE POWER」をやって見せた。
 最後はジムがロトンドを沈め、ハンセンからトロフィーをもらって喜んでいた。
 長い試合だった。
 もしかして、武藤を休ませるために、長くやったのか?

第8試合 シングルマッチ60分1本勝負
○ グレート・ムタ 16分57秒
腕ひしぎ逆十字固め
愚零斗弧士 ×
 場内暗転し、スモークまでたかれた。オレンジの照明の中、孤士登場。
 手に何かボールのような者を持っている。何かと思ったら、オレンジ色に染められたドクロだった。
 それを花道においてその前にひざまずいて見せたり。
 オレンジの照明は消えて、ムタ登場。
 両者とも頭巾をかぶっているので、表情はわからない。
 和田レフェリー。
 孤士にオレンジのテープがたくさん。
 孤士はコーナーに座ってコールを受け、頭巾をとった。
 ムタもコールを受けて頭巾をとる。顔には黒いペイント。
 ゴング前にコ孤士から突っかける。
 チョップ連発。コーナーに降ってのラリアットを交わし、向き合った瞬間、コジは赤い霧、ムタは緑の霧を同時にはく。コジの胸が緑に、ムタの胸が赤く染まる。
 コジのチョップとキックにムタは膝をつき、コジはサマーソルト・ドロップから、「アハハハハ」と高笑い。
 リング下に降りて間合いをとるムタ。
 ムタはリング下に潜り込み、コジもそれを追って入ってしまう。ムタは反対側からほうきを持って出てきたが、後ろから出てきたコジがそのほうきを奪い、リング下を掃いて見せた。
 孤士がムタを花道にあがらせ、孤士は花道を戻って助走をつけたが、だからといってどうってことのないキック。
 リングに戻って、コジは腰の帯をほどき、それでムタを締め上げる。それを解くと、ブレーンバスター。
 コジはコーナー二段目から、特にどうということのないチョップを打ち落としたり。
 ここまで、わけわららんぞ状態だったが、ムタは低空ドロップキックから反撃開始。エルボーを落とし、立ち上がると、コジの顔をかきむしる。
 リング下に落とし、木槌の柄でコジをうち、取り上げられると、セコンドのT社を脱がせて、それで締め上げる。
 リング下にでたまま。孤士をコーナーポストにぶつけ、セコンド(荒谷?)をコジに投げつけたり。
 やっろリングに戻る。
 孤士のコジコジカッターなどが散発的にでるが、間が多い。
 またリング下へ降り、ムタがゴングを手にしてコジを殴る。
 さらに客席にあったケースで殴る。
 客席からの「ムタのバカヤロウ」の声に、声のした方をにらむムタ。
 少しずつ動きが出てきて、孤士がムタをジャーマンで投げる。胸を張り合い、ムタのあびせ蹴り。ムタがトップロープからスワンダイブ式ミサイル・キック。孤士をコーナーに座らせ、その上に覆い被さるようにしてかみつき。それから雪崩式フランケン。
 カバーはカウント2。
 ムタのドラゴン・スクリュー。しかし孤士はすぐに立ち上がり、エルボー。またムタのドラゴン・スクリュー。すっくと立ち上がる孤士。
 孤士の顔はほとんど小島。
 コーナーに振ってエルボーの後「いっちゃうぞ」コール。
 コーナーからエルボーでのカバーはカウント2。
 ムタのシャイニングウィザードのあと、孤士はラリアット一発。ムタはすぐリング下へ逃れた。
 ムタは椅子を持ってリングに戻ろうとしたが、落としてしまった。ところが本間が椅子を渡してしまう。和田レフェリーがとめよとするが、ふりきる。攻めていった孤士は右腕を椅子に打ち付けてしまう。さらにムタの毒霧。
 ムタは椅子を踏み台にしてシャイニング・ウィザード。
 すかさず腕ひしぎに入って孤士がギブアップ。
 ムタは緑の霧をはいて見せて退場。孤士は、コジはドクロをリングに放り出して花道を去っていった。
第9試合 シングルマッチ60分1本勝負
× 天龍源一郎 14分07秒
ヤンタイム→片エビ固め
太陽ケア ○
 セミの試合が終わると、花道の両脇に天龍ののぼりが立つ。
 天龍大人気。
 テーマ曲が流れる前に、セコンド、レフェリー、木原アナがみんなでリングを掃除。
 毒霧の後始末が大変らしい。

 和田レフェリー。
 場内暗転してケア登場。
 ケアはコーナーに立ってアピール。
 天龍の登場の時には場内大天龍コール。セコンドに嵐を従えての入場。

 ケアに白と赤のテープ。
 天龍には黄色のテープ。


 京平コール。

 雑誌のカメラマンも一緒になってテープを片づける。

 ゴングの後、しばらく様子を見合って回り、組み合って腕の取り合い。一進一退の後離れる。
 ケアが天龍をロープに押しつけ、ブレイクしたが、離れ際、チョップ一発。天龍はむっとして、平井の持っていたヘットボトルをケアに投げつける。
 音の響くチョップ合戦のあと、天龍の延髄斬り、ネックブリーカー・ドロップ。天龍がケアをロープに押しつけ、離れ際、天龍が何かするかと思ったがしない。かえってケアがチョップであおる。
 チョップ、グーパンチの撃ち合いから、天龍がケアをスリーパーで締め上げる。ロープをつかんでも離さない。レフェリーーが必死に引き離し、ケアはリング下へ。天龍もそれを追い、リング下で大きな音のチョップ2発。リングに戻し、エルボードロップ。
 さらにWARスペシャルへ行こうとするがケアがこらえる。
 ケアは膝を天龍の顔に当てて逃れるが、天龍がグーパンチ。
 天龍がパワーボムへ行こうとしたのを、ケアが足をばたつかせて逃れたのはよかったが、天龍は、ケアを逆さまにしたまま手を離したので、ケアは頭からリングに激突。ダメージが大きい。
 起きあがったところを天龍が捕まえて垂直落下式ブレーンバスター。カウント2。
 ケア苦しい。
 天龍は、ケアをコーナーに追いつめてチョップ、反対側へ振っての串刺しラリアット。さらに反対側へ降って、チョップとグーパンチの乱れ打ち。リング中ほどへ戻って延髄斬り。天龍強し。
 さらに、ケアをコーナーに外向きに座らせ、スパイダー・ジャーマン。
 しかしケアはすぐに立ち上がり、スパーダー・ジャーマンの後で逆さ吊り状態の天龍にキックの嵐。
 形勢逆転。
 天龍を引き起こして後頭部へキック。天龍がリング下へ逃げると、ケアはそれを追う。天龍を引き起こしてチョップ。天龍の足を鉄柵にかけ、天龍のももをけりつける。さらにチョップ。崩れ落ちた天龍の足を踏みつける。
 リングに戻して、ケアはなお天龍の右足を攻め立てる。インディアン・デスロック。天龍がケアの顔を張ると、ケアはまけずにはりかえす。
 ケアは立って体重をかけ、天龍の足を締め上げる。マットをたたいて苦しむ天龍。
 場内から天龍コールが起こる。
 天龍はやっとロープをつかみ、和田レフェリーが足をはずす。
 両者立ち上がり、天龍はチョップとグーパンチ。ケアはロープに降られたが飛びつきDDTで反撃。カバーはカウント2。
 ケアは天龍の右足にねらいを絞り、裏アキレス腱固めまで出すが、ロープブレイク。
 ケアはボディスラムで投げて、コーナーから飛んだが、天龍が両膝をたてて迎撃。ケア悶絶。しかし天龍も膝が痛い。
 チョップ合戦から天龍のグーパンチ、ケアのチョップ。ケアのキック3連発。
 そしてハワイアン・スマッシャー。
 カウントは……ロープに足がかかっていた。
 天龍はすぐに復活してチョップを出すが、ケアのキックで勢いが止まる。ケアはもう一度ハワイアン・スマッシャー。カウント2! 場内ドドドドドドドドドドドドドド。
 ケアは攻めあぐむが、天龍を引き起こす。すると天龍がパワーボム、カウント2! ドドドドドドドドドドドドドド。
 天龍がまた垂直落下式ブレーン・バスター。カウント! ドドドドドドドドドドドドドド。
 天龍コールとケアコールが交錯。チョップ合戦。グーパンチにはケアもパンチ。ハイキック連発。
 また天龍を仰向けに担ぎ上げて、H50(リバースのハワイアン・スマッシャー)!
 カウント3!

 ケアの初勝利。
 ケアは和田レフェリーに抱きつき、キス。宮本と奥村がケアを抱え上げ、二人も喜んでいた。
 ケアはリングに正座し、馬場さんのカーテンの方へ深々と礼をしてから和田レフェリーに手を挙げられた。渕も入ってケアと握手。渕がロープの間をあけてやった。ケアが花道のでると、ハンセンが花道の脇で待っていて握手。
 いつもなら試合が終わった瞬間に席を立つ人が多いのだが、今日はケアが花道に出るまで座っている人が多かった。
 長い興行だったが、最後は大いに盛り上がった。

総括

 次期社長就任が噂される武藤の3変化。カズの武藤ぶりがよかった。小島の体調が体調がよくなかったのか、セミはテンポが鈍かった。
 カシンもカシンらしさ全開で面白かった。
 移籍組が中心になっていくのか、と思ったが、第一試合とメインはもとからの全日組。
 「これが全日本プロレスの第1試合だ」で始まり、「これが全日本プロレスのメインだ」で終わる興行だった。


2002.7.7『2002サマーアクション・シリーズ』後楽園大会

 サッカーのワールドカップの影響で、6月はまるまるオフ。
 久しぶりの大会。
 次期社長の呼び声高い武藤の動きはいかに。
 肘の故障でずっと参戦していなかった相島が、久しぶりに復帰。
(試合時間、決まり手は、全日本プロレス公式ホームページで公開されているものによる)

第1試合 七夕マッチ 30分1本勝負
○ 太陽ケア 11分15秒
体固め
ハワイアン・
スマッシャー
相島勇人 ×
 相島入場。スキンヘッド。日焼け。入場して雄叫び。男性客から声が飛ぶ。
 ケア入場。入場すると、コーナーに立つ。
 コールの時、相島に四方からテープが飛ぶ。白が多い。ケアにも赤いテープが同じくらい飛ぶ。
 両者握手してゴング。
 四つに組んで、相島がケアをロープに押しつけブレーク。
 腕の取り合いも相島が制し、ケアの後ろにまわるが、ケアが取り返す。
 相島はケアの左足を攻めるが、ケアが交わしてキーロック。ロープ・ブレイク。
 ケアは相島の左腕を攻める。
 投げて、ギロチンを落とし、両足で左腕を挟んで攻め立てる。
 相島がのがれ、両者立ち上がって構え、場内から拍手。相島は肘が痛そう。
 場内からは相島にばかり声援。
 ケアがロープに飛んで体当たりするが、相島は動じない。ケアがもう一度ロープに飛ぶがやはり動じない。
 ケアはリング下に降りて間合いを取る。相島元気。リングに戻ったケアを捕らえ、顔をつかんでねじる。
 5分経過。
 チン・クラッシャーからパンチ。後頭部へエルボー。
 ケアは、チョップで反撃。場内に音が響く。
 相島のエルボー。ケアのチョップ。これでやっと相島が倒れる。
 ケアと相島の撃ち合い。相島はやられてもやられてもなかなか倒れず、エルボーを返していくが、だんだん動きが鈍くなっていく。
 ケアの、コーナーを利用してのボディ・プレスはカウント2。
 ケアは相島をコーナーに追いつめてチョップ。反対側コーナーに振ろうとするが、相島が振りかえす。
 相島ボディプレス。カウント2。さらにパワーボムへ行こうとするが、持ち上げられず、抱え方を変えてブレーン・バスター。カウント2。
 ボディ・スラムからコーナーに上がって、ダイビング・エルボー。交わされて自爆。かなり右肘が痛そう。
 相島がロープに飛んだのをケアが捕まえ、背面からの腹固めのような極め方。足と手を使って、相島の両手を背後へねじ上げる。
 相島苦しそうだったが、何とかロープへ。
 10分経過。
 ケアのチョップ。キック。
 相島は張り手などで反撃するが肘が痛そう。
 相島は、ケアのキックをキャッチして裏アキレス腱へ。しかしすぐ逃げられる。
 ケアのキック3連発。3発目はジャンプしての後頭部への蹴り。
 場内拍手。
 ハワイアンスマッシャーの構えで相島を肩に持ち上げて、客席に向かって両手でVサイン。
 3カウント後、ケアは相島の手を引いて起きあがらせ、握手して退場。相島は時折目を押さえ、悔しそうに退場。

第2試合 タッグマッチ30分1本勝負
○ 荒谷信孝
平井伸和
10分04秒
片エビ固め
ムーサルト・プレス
カズ・ハヤシ
ジミー・ヤン ×
 姉崎レフェリー。

 先に入場したカズとヤンがカラーボール投げ。
 ヤンは髪が少し伸びている。カズは金髪、サングラスをかけ、葉巻を加えて入場。ヒールモード?
 カズはボールを投げる気なし。ヤンに全部投げさせる。
 平井と荒谷入場。
 ヤンに赤いテープ、カズにもテープ。カズはなぜか面白くなさそう。
 平井に緑のテープ。荒谷にピンクのテープ。
 レフェリーコールで、吾郎コールが少し。目指せ三冠戦レフェリー!
 カズはやる気なさそうで、コーナーにもたれたまま。
 平井の、「お前字が読めねえのか、禁煙だって書いてあるだろう」という言葉に場内が沸く。
 ヤンはカズの葉巻を取り、サングラスもとる。カズは「ふざけるな」、という感じで、仲間割れかと思ったら、さっと向きを変え、二人同時に、荒谷と平井につかっかり、場外に落として、同時プランチャ。場内大いに沸く。
 乱戦の中、ゴング。
 平井を中に入れ、ロープに振って二人でリングに身を伏せると、平井は器用にに二人をまたいで見せた。
 先発はヤンと平井ということに。
 すぐにカズにタッチし、入ったカズが平井にチョップを振るうが全く通じない。
 平井のチョップでカズは倒れる。平井はカズを自分コーナーへ連れていって荒谷にタッチ。
 場内に「WAR」のパネル。
 荒谷とカズになると体格差が目立つ。
 カズが荒谷をロープに振るが、戻ってきて体当たりするとカズが倒れる。しかしカズのドロップキックは聞いた。
 カズが荒谷をボディスラムで投げようとするが持ち上げられない。カズは荒谷におんぶする形でスリーパー。ロープへ。
 ブレークしたカズは荒谷の尻を蹴る。
 ロープに飛んでスライディングしたカズを荒谷が上から押さえつけると、カズはまた尻を蹴って逃れる。
 ヤンにタッチ。
 ヤンがラリアットを打つが、打ったヤンが倒れる。ロープに飛んで再度挑戦。やぱりヤンが倒れる。ヤンは腕立て伏せをして場内を沸かせた後、三度挑戦すると見せかけて、荒谷の足を蹴る。
 しかし、荒谷のラリアット一発で吹っ飛ぶ。
 荒谷は平井にタッチしておいて、自分は場外でカズを攻めたてる。
 平井はヤンをつかまえ、コーナーに持ち上げ、コーナーに立って、雪崩式ブレーン・バスター。カウント2。場内拍手。
 5分経過。
 平井は片エビ。
 場内から「ジミー」という女性ファンの声。
 荒谷にタッチ。荒谷は、滞空時間の長いブレーンバスター。カウント2。
 荒谷はヤンの左足を抱きかかえるようにして、ヤンの背中に腰を下ろし、カズを挑発。
 カズが入るがレフェリーが制止。
 平井に変わってキャメルクラッチ。カズがカット。
 平井のサイドスープレックス。平井がヤンをコーナーに押しつけ、反対側に振ると、ヤンがキック連発で反撃。やっとのことでカズにタッチ。
 カズは平井にドロップ・キックを決めて、荒谷に突っかかるが、平井に後ろからつかまえる。平井がカズをジャーマンでなげるが、カズはくるっと回転して立ち、平井に反撃。そこへ荒谷が乱入。カズが荒谷のバックを取るが、平井がその後ろから襲いかかる。
 平井がパワーボムに行こうとすると、カズはその頭を押さえつけて、フェイスバスターにように、平井の顔をリングに叩きつけた。
 ヤンにタッチ。
 ヤンのミサイルキックで場内湧く。
 平井をコーナーに振ってサマーソルト・キック。
 荒谷にタッチ。
 荒谷に捕まるとヤンは苦しい。
 カズが入るが場外に出され、まず平井がヤンに裏投げ。カズが入ると、平井がカズにパワーボム。完全に分断。
 荒谷のムーンサルトで3カウント。
 荒谷はカズを挑発して退場。
 身軽で受けをねらうカズ・ジミーと重くて無愛想な荒谷・平井がこんなに面白いとは思わなかった。
 平井の器用さを再認識。

第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
渕 正信
○ グラン浜田
10分16秒
体固め
浜ちゃんカッター
ジョージ・ハインズ
愚乱・浪花 ×

 レフェリー・ウォーリー山口。

 浜田は入場すると、客席に手を挙げ、渕と握手。渕も嬉しそうに場内に胸を張ってみせる。
 浪花、ハインズにテープ。浜田にも一本。渕に白いテープ。
 ハインズが一番多かった。
 場内に「渕」のパネル。

 レフェリー・チャック中に浪花がいきなり浜田に張り手。浜田怒り、この二人でスタート。
 チョップから浜田のヘッドバット。さらに浜田のラリアットで浪花一回転。浜田はバックドロップまで懸けて置いて渕にタッチ。
 浪花は、渕とはからみたくない様子。
 渕が浜田を投げてヘッド・シザースをかけると、ごろごろ転がって、自軍コーナーへ。
 ハインズにタッチ。
 ここでウィリアムスが通路に現れて試合を見始める。
 ハインズは渕ばりの地味な立ち上がりを見せ、腕の取り合いからカニ挟み風に渕を倒して手足を攻める。
 渕をコーナーに振ってラリアット。頭にパンチ。そして離れて自分の頭をなでてみせる。
 渕のヘッドシザースを体を回してかわし、両者立ち上がって、浪花にタッチ。浪花は組み合いたくなく、離れている。
 組むと見せて、渕のカニばさみ。浜田にタッチ。
 浜田は元気。後頭部へのエルボーからボディ・スラム。ロープに振ってラリアット。浪花の唾が飛ぶ。
 渕に指示して膝を出され、そこに浪花の頭を打ち付けて渕にタッチ。入った渕は浪花の顔を踏みつける。
 浪花が立ったところを拷問コブラ。浪花の体が不自然にねじれ、「あああ」という浪花の悲鳴。
 グランド・コブラはロープに近すぎ。
 浪花はサミングで反撃。カニ歩きから、渕の左肩へチョップをうち下ろしてハインズにタッチ。
 ハインズは渕の左腕を取って無理矢理脇固め。浜田が入りそうになってレフェリーの注意がそれると、浪花もちゃっかり入って二人で両腕に脇固め。
 ハインズは渕の左腕と左肩を攻める。
 肩へのヘッドバット。アーム・ブレーカー、グランドの展開になったところで、渕はバックを取り、ハインズの腰や顔を肘でごりごり。
 両社立ち上がり、渕がロープに飛んだところへ、ハインズが2段蹴り。
 渕のボディに何度もヘッドバット。
 渕はバック・ドロップで投げて浜田にタッチ。身長差をものともせず、浜田は果敢に攻め立てるが、ハインズのボディ・スラム。ハインズは渕をリング下に落としておいて、浜田にボディスラム。カウント2。
 浪花に変わって、ボディスラムから、コーナー・トップからのボディプレス。カウント2。
 攻め込まれ、コーナーにおしつけられた浜田がスイング式DDTを狙うと、浪花が膝を立ててそこに浜田の股間を落とす。浜田悶絶。
 それでも反対コーナーへ浪花を振って、浜田が雪崩式ウラカン・ラナ。さらに反対コーナーへ振って、コーナートップからのフェイスバスター(「浜ちゃんカッター」というらしい)で3カウント。

 ここで武道館大会の組み合わせ発表。
 発表とともに、対戦する選手がリングに登場する趣向。
 たいていは握手するが、カシンは安生、長井と握手したがロープの中には入らず。

 武藤はブッチャーのまねをして見せ、ブッチャーはつっかかる振りをして、丁寧に頭を下げてみせる。さらにブッチャーは頭をなでて見せて場内湧く。

 天龍はケアと握手せず、リングを横切って反対がわから降りていってしまう。
 ケアは場内に手を振って退場。

第4試合 タッグマッチ30分1本勝負
○ アブドーラ・ザ・ブッチャー
ケンドー・カシン
11分28秒
体固め
ジャンピング・
エルボードロップ
馳 浩
宮本和志 ×
 レフェリーウォーリー山口。

 馳のテーマで二人登場。
 馳はコーナーに立ち、Tシャツを客席に投げる。
 馳のタイツに筆記体の「Batt」の文字。

 ブッチャーのテーマでカシンとブッチャーが登場。
 カシンの似顔絵のパネルを掲げるファンがいた。
 リングインすると、カシンはブッチャーとならんで、何か楯のような物を踏んでいた(雑誌の記事によると、メキシコで貰ってきたものだという)。 カシンの靴の先が、ブッチャーの靴と同じになっていて、場内沸く。
 カシンにテープ。ブッチャーにテープ。
 宮本に黄色いテープかなりたくさん。
 馳先生には……赤いテープが飛んだ。
 
 カシンと馳で開始。。
 馳がバックを取ろうとするが、カシンは取らせず。グランドの展開は足の取り合い。
 カシンのキャメル・クラッチ。馳がそれを返して鎌固め。馳が「なんだその態度は」とか何とか言って場内湧いたがよく聞き取れなかった。
 カシンは馳の指を咬んで逃れる。
 カシンのヘッドロック。馳はカシンの腕を取り、コーナーに引っ張っていって宮本にタッチ。宮本の首投げ、カシンのヘッド・シザース。カシンは宮本の左腕を取り、しめあげる。
 宮本は前転して逃れ、カシンの足を取ろうとするが、カシンは腕ひしぎに入ろうとする。必死にこらえる宮本。
 カシンは宮本の腕を取って投げ、自軍コーナーへ連れていき、ブッチャーにタッチ。早速地獄付き。連発。
 宮本悶絶。さらにショルダークロー。宮本、苦しみながらもロープへ。
 ロープに振ってブッチャーの体当たり。ブッチャーは宮本をフロント・フェイス・ロックで抱えて、自軍コーナーへ。カシンがコーナーから宮本の背中にハンマーを落とす。
 カシンは宮本を赤コーナーへ投げ、馳とタッチさせる。宮本は面白くないが、山口レフェリーがなだめた。
 馳はカシンを担ぎ上げて、ロープへギロチン・ホイップ。カシンへの声が飛ぶ。
 カシンのエルボー、馳の張り手。
 宮本にタッチして、馳が抑えているカシンの脇腹へ宮本がキック連発。
 ブレーン・バスターの投げ合いはカシンの勝ち。
 タッチに戻ったカシンの背中を宮本が殴りつけ、カシンはタッチはしたがまた戻って宮本の相手をする。
 宮本はスリーパーなど得攻めるが、カシンは余裕。丸めこもうとしても返され、カシンの拷問技をくらう。
 うつ伏せの上体で両腕をつかまれ、両足がカシンの胸の所にある。背中を逆に折られるような形。
 赤コーナーに近かったので、馳がタッチして救出。
 馳はチップ連発でカシンを倒し、両足をつかむと、場内から拍手。ジャイアント・スィングだ、と思うと、ところがカシンはそれを返して丸め込もうとするものだから、馳先生面白くない。
 ロープに振ってショルダー・スルーに行こうとすれば、カシンは馳の首をつかんで投げてしまう。
 やっとのことで カシンを転がしてジャイアント・スイングへ。
 20を越えたところで宮本が拍手。
 30を終えて場内大拍手。
 33回転っだかな。
 ふらふらになった馳に、ブッチャーが入って地獄突き、頭突き。
 宮本がタッチしようとするが、馳は起きあがれない。カシンも倒れたまま。
 やっと宮本にタッチし、宮本はカシンを起こしてチョップ。コーナーへ振ってエルボー。さらにコーナーへ振るが、これはカシンがキックで返す。
 スイング・コブラクラッチで廻すのは8回転。
 宮本がロープに振ると、カシンはネックブリーカーで返しブッチャーにタッチ。宮本はかかんにつっかかり、ロープに振って体当たりするが自分が倒れてしまう。
 ここでついにブッチャーの毒針が炸裂!
 馳が一度は救出にはいるが、カシンがコーナーへ押しつけ、さらに毒張り。3カウント。
 試合後、ブッチャーはカシンの靴にかみついて見せ、カメラマンにサービス。
 さらに本部席を通りかかると、場内から歓声。ブッチャーは耳に手をあててみせ、歓声を確認してマイクを取る。
 ブッチャーが「バーバ」と言うと、観客が「ブッチャー」と返す掛け合いの繰り返し。
 これもウィリアムスが見に来ていた。

第5試合 タッグマッチ30分1本勝負
安生洋二
× 土方隆司
15分57秒
片エビ固め
デンジャラス
バックドロップ
スティーブ・ウイリアムス ○
マイク・ロトンド
 レフェリーウォーリー山口。
 ウィリアムスのテーマ。星条旗を振り回す人、ウィリアムスの似顔絵を掲げるファン。
 リング・インすると、それぞれコーナーに立ち、TOPのポーズ。
 
 安生のテーマで土方、安生登場。
 安生はコーナーに立って上機嫌でアピール。
 ロトンドにオレンジのテープ。ウィリアムスに赤いテープ。
 土方に白いテープ。安生にピンクと白、緑のテープ。
 レフェリー・コールで「ウォーリー」コール。

 ここでおさらい。
 今を去ること2ヶ月前、5.12後楽園大会。
 「ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント」で準決勝に駒を進めたウィリアムス・ロトンド・安生組。
 図らずも、試合中、安生の荒谷へのキックでウィリアムスがダメージを受けたり、安生の裏拳がロトンドに誤爆したりで、最後は仲間割れ。
 試合後、安生はウィリアムスのバックドロップを食らって逃げ出しながらも、ウィリアムスをおちょくって行き、ウィリアムスのさらなる怒りを買ったのでした。
 リングでは、バーシティクラブ21の二人が、遺恨を晴らすべく、手ぐすねを引いているのです。

 さて、試合の方は、土方が先に出ようとするが、ロトンドとウィリアムスは安生を呼び入れようとする。結局、ウィリアムスは土方、ロトンドは安生に突っかかっていく。
 ウィリアムスは土方をリング下に落とし、二人がかりで安生を攻める。
 安生はというと、土方をリングに押し上げて、自分はちゃっかりコーナーに戻る。これには土方もあきれ顔。
 改めて土方とロトンド。
 腕の取り合いはロトンドが上。赤コーナーに近かったので安生が手を伸ばすが、ロトンドが安生に突っかかるので、リング下へ逃げる。結局安生は、それでもロトンドの要求に応じて土方とタッチして入る。
 キックとパンチで、大きな声を出しながら攻める。ロトンドは様子を見ていて、こっそり急所攻撃。
 ウィリアムスも入って二人がかり。ロトンドが抑えて、ウィリアムスのチョップ。安生大袈裟な悲鳴。
 ロトンドが引っ込んだ後、安生はヘッドバットで反撃するが、自分が痛そう。
 土方に「行け行けもっと」と指示される始末。
 ウィリアムスが手強く、安生が土方にタッチしようとしても、土方は「まだ大丈夫、まだ大丈夫」
 やむなく安生はウィリアムスをコーナーにおしつけ、ロープに立って、「よし、根性だ」と、雪崩式フランケンでもかけそうな勢いだが、そのまま飛び降りてヘッドバット。しかしやっぱり安生の方にダメージ。
 安生がウィリアムスをリング下へ落とすと、土方が頑張って攻める。安生がウィリアムスの頭を鉄柱に打ち付けると場内に鈍い音が響いた。
 リングに戻り、ウィリアムとは安生を攻めるかたわら、土方にパンチ。リング下に落ちた土方は、しばらくダメージがあったようだが、安生がウィリアムスをリング下に落とすと、土方が立ち上がり、ウィリアムスに椅子攻撃。安生も降りて椅子攻撃。
 当然ウィリアムスが怒り狂う。ロトンドも加わってたっぷりお返し。
 リングに戻り、安生がウィリアムスにパワーボムをかけようとする。不十分ながらも、かかり、余り持ち上がらなかったせいか、変な角度で頭から落ちる。カウント2。
 安生はなぜかBATTポーズ(に見えたけど、違うかも)。
 土方にタッチ。
 ウィリアムス動けず、土方がカバーするがカウント2。ウィリアムスはダメージが大きい。
 土方はフロントスリーパー。ロトンドがカットにはいると、安生「いいのかよお客さん」。
 ウィリアムスはラリアットをかけてからタッチ。ロトンドは土方にエルボーを落とし、ギロチンを落としてカバー。カウント2。
 ウィリアムス、ロトンド、土方がリング下に下りて、ロトンドが土方を振ってウィリアムスが椅子で殴る。さらにもう一度。
 安生はコーナーで見ていた。
 ロトンドが土方の額を鉄柱に打ち付けるが、土方はかろうじて、自分の手を額と鉄柱の間に入れた。
 客席から「安生助けてやれよ」の声。
 リングに戻り、ウィリアムスが土方に逆エビ。
 やっと安生がはいり、パンチでカットしてそそくさともどる。ウィリアムスが、コーナーに安生に突っかかってリング下へ落とし、土方に高いパワーボム。決まったかと思ったがカウント2。
 ウィリアムスはカウントが遅いと怒って、ウォーリーに突っかかる。
 10分経過。
 ロトンドにタッチ。土方頑張る。
 ウィリアムスが安生を牽制すると、安生「何だあの態度は」。
 ウィリアムスがはいってチョップ連発、パンチ一発。土方動けない。
 土方をコーナーに振ってウィリアムスが突進すると、土方はキックで迎撃。場内湧く。
 安生にタッチ。安生は叫び声を揚げながらキック連発。入ったロトンドも蹴り落とす。
 安生はレッグラリアットのような蹴りを見せるが不十分で、自分もロープに後頭部を打ち付けてしまう。カッコ悪い安生。
 安生はウィリアムスの太い足をつかんでグランドクロスにはいるがロトンドがカット。
 安生の裏拳はかわされ、ウィリアムスのパンチ。ロトンドにタッチ。
 ロトンドのエルボー連発。コーナーに振ってラリアット。エルボーを落とし、カバー。カウント2。
 土方の「安生さん」という声が飛ぶ。安生はDDTをかけてから土方にタッチ。
 土方のキックの音が響く。コーナーに振ってエルボー。ロトンドをブレーンバスターで投げようとするが投げ返され、そでもハイキック。カバーに入ったのをウィリアムスがカット。
 ロトンドが土方をロープに振って抱え上げ、そのまま背後に落としがカバー。安生がカット。
 ウィリアムスに変わって串刺しラリアット2連発。カウント2。
 殺人バックドロップは、土方がくるっとまわって立ち、入ったロトンドにキック、ウィリアムスの足元を水面蹴りのようにして蹴って倒す。土方奮戦!
 土方がロープに飛んで戻ったところをドクターボム。
 安生がカットに入る。ロトンドが安生をリング下に落として鉄柵に振り、その一方でウィリアムスが土方に殺人バックドロップ。
 リング下でロトンドが安生をおさえ、3カウント。
 ウィリアムスとロトンドはコーナーに立ってアピール。ウィリアムスはベルトをまく仕草をして見せた。
 さらに安生に突っかかると、安生はゴングを手にする。ウィリアムスがウォーリー山口を安生の方へ押し出そうとして、ウォールー逃げ回る。
 ウィリアムスとロトンドはポーズをとってカメラマンにたっぷりサービス。

第6試合 タッグマッチ30分1本勝負
天龍源一郎
○ 嵐
9分06秒
体固め
フロッグ・スプラッシュ
小島 聡
奥村茂雄 ×
 花道に天龍の幟(のぼり)。西側席に小島の幟。

 小島の似顔絵のパネル。天龍のパネル。
 花道で、花束を持った女性が待っていて、小島に花束を渡していた。
 小島は頭巾を被って入場。グレートコジのタイツ。
 天龍のテーマが流れると場内天龍コール。
 天龍が小島に頭巾を取れ、と言うと、小島がとる。顔にペイント。グレート・コジだった。さらに小島は天龍に毒霧。
 天龍はリング下に降りて、ペットボトルの水で顔を洗う。乱闘の内にゴング。
 小島はアハハハハと甲高い笑い声。
 天龍は顔を洗った後、一度小島側のコーナーへ行きかけたが、戻る。目が痛いらしく、客からお茶のペットボトルをもらって顔を洗っていた。
 コジから奥村にタッチして、コーナーで嵐にキック連発。
 場内嵐への声援ばかり。小島はそれが面白くない様子。
 天龍はコーナーマットをはずしにかかる。
 嵐はずっと受けていたが、チョップで反撃。
 コジにタッチ。コジは嵐を突き落とし、天龍むっとする。
 嵐はずっと受け続ける。コジが嵐の額にかみつき。まずかったらしく、ペッと吐き出す。嵐の額から血。場内大嵐コール。嵐のパネルも。
 嵐の反撃。チョップなど浴びせるが、コジのキックで動きが止まる。コジから奥村に変わってコーナーからミサイルキック。
 奥村と嵐の張り手合戦は嵐の勝ち。エルボー合戦も嵐の勝ち。奥村は果敢に立ち上がるが、張り手の連発をくらう。ついに嵐から天龍にタッチ。奥村もコジにタッチ。
 天龍のチョップの音が場内に響く。コジも負けずに重いチョップ。一発一発の音に場内が沸く。天龍グー・パンチ。小島ラリアットで天龍をなぎ倒す。
 コジは右肘のサポーターを取る。
 天龍の逆水平が咽に決まり、小島悶絶。奥村にタッチするが、天龍はコジにグー・パンチ。
 タッチしたので、奥村が小島を止めにはいるが、天龍は奥村をリング下へ落とし、小島にブレーンバスター。小島ふらふら。
 再度のブレーンバスターは奥村がカットにはいるが、天龍がまたリング下におとし、コジに垂直落下ブレーンバスター。嵐が、小島はタッチしていると教えに行ったらしいが、天龍は嵐にも張り手。しかし、ここで嵐とタッチ。リング内は嵐と奥村。天龍は本部席の机を持ち上げ、反対側へまわってリング下に倒れていた小島に投げつける。
 嵐が奥村を外に出すと、天龍が椅子攻撃。
 天龍は又本部の机を取り、リング下をまわってきた小島に投げつける。
 嵐が、コーナーに立ち、咽を掻ききるポーズをみせてから、フロッグ・スプラッシュで3カウント。

 試合終、コジに突っかかろうとする天龍を渕がなだめて花道から退場させた。
 渕は馬場さんの写真のTシャツを着ていた。
 嵐の方がずっと長くリング内にいて、3カウントも取ったのに、天龍とコジばかりが目立つ試合だった。

メイン・エベント 6人タッグマッチ60分1本勝負
武藤敬司
長井満也
× 本間朋晃
21分59秒
片エビ固め
ラストライド
マイク・バートン ○
ジム・スティール
ジョニー・スミス
 場内に「FEEL THE POWER」のパネル。
 花道に長井の幟。

 和田レフェリー。試合前に、和田レフェリーが赤コーナーのマットを治す。
 バートンとスティールは日の丸模様のタイツ。

 本間、長井、武藤の順に登場。長井も完全なスキンヘッド。
 スミスに青いテープ。事務にテープ2本。バートンには多い。
 本間はバートンより多い。長井に3本。武藤には本間より少ない。

 京平コール。

 長井とバートンで開始。
 バートンが長井をおちょくり、武藤に何か言ったが何と言ったのか分からない。
 バートンが長井をロープへ押しつけ、離れ際チョップ一発。長井はバートンの胸を両手で押す。長井は、バートンのチョップに苦しむが、バートンの胸に張り手。しかしきかない。またバートンのチョップ。苦しい。
 場内から「長井蹴れ」の声。キックを出すとこれはきく。
 バックの取り合いはバートンが制した。
 長井はキックで反撃。ロープにバートンを振っていったん飛び越し、ニーリフト。
 スミスにタッチ。
 長井は本間にタッチ。腕の取り合いなど基本的な流れ。本間はスミスの左腕を背後へねじり上げる。
 胸への張り手は五分だったが、本間はスミスのエルボーに倒れる。
 その後も胸への張り手合戦。そして本間またスミスのエルボーに膝を着く。
 それでも反撃してロープに振り、スミスを自軍の赤コーナーへ引っ張っていて武藤にタッチ。
 ジムがタッチを要求してジムと武藤。
 客席から「次期社長」の声が飛ぶ。
 腕の取り合いからグランドへ。武藤がジムの左足をひねり上げ、STFへ。場内どよめく。
 ジムが「アイタタタ」と戸悲鳴をあげるのが面白かった。
 ロープブレイク。長井へタッチ。二人がかりで股裂き。
 長井はジムの左足太股の裏をけりつけ、ジム悶絶。
 本間にタッチ。また股裂き。
 ジムは足のダメージが大きい。本間はコーナーでジムの足をけりつける。ジムは本間のボディへパンチを連発して逃れ、リング下に落とす。スミスが本間を鉄柵へ振る。ジムは足が痛そう。
 バートンがチョップを入れてから本間を戻す。カバーはカウント2。
 スミスにタッチ。ジムがおさえてスミスが脇腹へキック連発。
 スミスは本間を袈裟固めしめあげる。さらに抱え上げ、腰を膝に落とす。本間は逃げようとするがスミスに引き戻される。
 ブレーン・バスターの投げ合いは本間がスミスの腹にパンチを入れて勝ち。しかし、すぐにスミスが上になる。
 グランドになるとスミスが圧倒的にうまい。
 本間を自軍コーナーに振ってバートンにタッチ。またジムが押さえつけて、今度はバートンがキック連発。
 「フィール・ザ・パワー」のかけ声で、バートンが本間を高々と持ち上げる。逆さに持ち上げたままかなり長い時間持ち上げたまま。1分近かったのではないか。
 武藤がカットしようとするが、和田レフェリーが止める。やっと投げてカバーは長井がカット。
 ジムにタッチしてココナッツクラッシュ連発。
 串刺しラリアット3連発の後、コーナーから引き出しててラリアット。武藤がカットに入ると場内からブーイング。
 スミスにタッチ。本間へろへろ。
 バックドロップ。カウント2。場内、本間への拍手。
 武藤は敢えてカットせず声をかけただけ。
 本間の反撃。エルボーを負けずに打ち返す。
 ロープに飛んだがもどってきたところにスミスのラリアット。カウント2。
 15分経過。
 スミスが本間の左手を決めて締め上げ、さらにチキン・ウィングへ。
 本間に声が飛ぶ。
 本間はやっと逃れ、DDTを決めて赤コーナーへ戻ろうとするが、スミスに引き戻される。しかし、つかまれた足を軸にしてハイキック。やっと武藤にタッチ。武藤低空ドロップキック連発。
 スミスもハイキック。武藤低空ドロップキック。
 ドラゴン・スクリューへ行こうとしたのはスミスが逃れ、ラリアットをかけてジムにタッチ。ジムは長井と本間を下に落とし、武藤を倒し、コーナーからボディプレス。
 ジムがコーナーを背にしたところで武藤のシャイニング・ウィザード。
 長井にタッチ。
 長井は胸へのキック連発からロープに振ってフライング・ニール・キック。
 エルボー合戦。ジムがロープへ飛んだのを長井はよく見ていてジャーマン。
 倒れたジムにストンピング。しかし長井がロープへ飛んだのをジムが捕まえ、くるりと廻して叩きつけた。
 バートンにタッチ。コーナーから後ろ向きに飛んでエルボー。ラリアットからカバーはカウント2。
 長井は膝蹴りで返し、バートンの顔をマットに叩きつけて本間にタッチ。本間はミサイルキックで入ってバートンを攻める。
 20分経過。
 エルボー合戦も負けてない。ロープに飛んでのエルボー、一発目は成功するが、二発目はキックで迎撃される。 
 それでもすぐにコーナーから相手の頭をつかんで相手を飛び越え、相手の後頭部をマットに打ち付ける技(名前が分からない。誰か教えてください)で反撃。カバーはジムにカットされる。
 バートンを投げて、コーナーに立ったところにスミスが入り、コーナーに立ち上がっての雪崩式ブレーンバスター。長井がスミスにハイパーニ空牙。
 ジムが長井と本間を一人でなぎ倒すと、武藤がバートンにミサイル・キック。さらにシャイニング・ウィザード。本間とバートン以外はリング下に出て、本間が反撃に出るがバートンのパワーボム(ラストライド)で3カウント。

 ちょうど3時に試合終了。

総括
 武藤が精彩を欠く。よほど膝の調子が悪いらしい。
 天龍は相変わらず元気で、渕も表情に余裕があった。
 一番面白かったのは第2試合。
 動きが早く笑いを取るハヤシ・ヤンと、無愛想で重い平井・荒谷の組み合わせがこんなに面白いとは思わなかった。
 メインで、長井の出番が少なかったのが残念。

2002.5.12『2002スーパーパワー・シリーズ』後楽園大会

 ジャイアント馬場杯争奪、6人タッグトーナメントの準決勝と決勝が行われる。
 増殖した武藤軍が話題になっていたが、天龍も頑張っている。
 腰痛で休んでいたスミスもこのシリーズから復帰。
(試合時間、決まり手は、全日本プロレス公式ホームページで公開されているものによる)

 開始前にすでにほぼ満員。

第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負

○ 平井伸和

8分46秒
片エビ固め
(ロックボトム )
土方隆司×
 レフェリー姉崎吾郎。
 土方から登場。浪花セコンド。平井眠そうな顔で登場。
 平井にだけテープ沢山。
 レフェリーコールの時、何人かが吾郎コール。
 ゴングが鳴っても、両者なかなか組み合わず、離れて様子を見合う。
 バックの取り合い、腕の取り合いから立ち上がると場内拍手。
 腕の取り合いは平井に一日の長あるも、土方も足を取って攻める。
 土方、平井に場内から声が飛ぶ。
 平井は土方の左手を攻め、キロチンや膝を落とす。
 ロープに振っての巻き投げでも、土方の左肩から落とすような投げ方。
 土方はキックで反撃。胸板へのキックの音が響くが、また平井に左腕をひねりあげられる。
 平井をコーナーに追いつめた土方は、離れぎわにビンタ一発。
 エルボー合戦から、また一発張る。もちろん平井も張り返す。
 平井が土方をコーナーに振って突進すると、平井はトラースキックで迎撃。リングしたに降りると、場外で胸板へキック連発。
 リングの中に戻って、土方は、ミドル、ロー、後ろ回し蹴りとキックで攻める。
 平井をコーナーに押しつけ、エルボーの後、「フィッシャーマンズ・バスター」と叫んでかけようとするが、平井が抵抗してかけられず、キックに行ったをつかまれ、右足を捕らえられて片エビ。
 平井「このくそがき」。
 土方はロープに逃れ、足を使って平井を攻めるが、ボトムロックで反撃される。
 土方、平井のラリアットを交わして水面蹴り(ただし、橋本のとは逆で、スネの方から足で払う)。カバーはカウント2。
 土方はまたフィッシャーマンズ・バスターにいこうとするが、逆にかけられる。カウント2。
 土方が張り手、続いてのキックは平井がキャッチし、平井のラリアット。
 さらにロックボトムから3カウント。

 終了後、平井は土方が立ち上がるまで待ち、自分から手を差し出す。
 土方も素直に握手に応じ、平井はちょっと拍手して退場。

第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○ ジョニ―・スミス
ジミー・ヤン
15分16秒
片エビ固め
(ブリティッシュ・フォール )
ジム・スティール
ザ・セッドマン ×
 レフェリーはウォーリー山口。
 ヤン・スミスがボール投げ。
 入場時、ヤンは花道で立ち止まり、場内を見てからリングインし、コーナーに立ってアピール。スミスはゆったりとリングイン。
 いやあ、久しぶりだね、スミス。待ってたよ。少し太ったか。
 浪花の先導で、セッドマン、スティール登場。
 西側立ち見席からセッドマン・コール。セッドマン、自分でもやってみせる。
 セッドマンはヤンに何か含むところがある様子。
 コールの時、ヤンに赤いテープ。スミスに青いテープ沢山。
 西側立ち見席がセッドマン・コールで盛り上がると、セッドマンは、南側席にコールを要求。
 ヤンとセッドマンで試合開始。
 開始早々、セッドマンは、セッドマン・コールにご満悦。ところがそれに対抗してジミー・コールが起こったもんだから、セッドマン面白くない。
 二人とも、テラテラと光る、ビニールのような素材で作った物を身につけている。
 ヤンは長ズボン。セッドマンはトランクス・タイプ。
 コーナーのスミスとスティールが、二人の様子をじっと見守っていたのが印象的。
 力はセッドマンが上だがヤンは身軽。しかし、ヤンに腕を取られたセッドマン、くるっとまわって身軽なところを見せる。
 場内、男からはセッドマンへ、女性からはヤンに声が飛ぶ。。
 ヤンはドロップ・キックからフランケンなど、身軽なところを生かすが、回転エビ固めに行こうとしたところを、セッドマンが踏ん張る。それでもヤンがパンツを引っ張るもんだから、ほとんど脱げてしまって、セッドマンのTバックが丸見え。場内大受け。
 セッドマン、ヤンそれぞれタッチして、スティールとスミスになると、場内からスミスに声援が飛ぶ。
 スティールは、力でスミスを押し倒す。
 スティールはとにかく声を出して攻める。大技を出すわけではないが、迫力がある。スミスから代わったヤンは、コーナーからスティールの背中へミサイルキック。後ろからスリーパーにいくが、スティールが立ち上がっておんぶ状態。
 ヤンはしつこくねばり、おんぶした状態のまま、スティールに背中からコーナーにたたきつけられても再度飛びついて絞めるが、横手から投げられる。
 リング下にヤンが落ちると、セッドマンがチョップ連発。さらに、サードロープにギロチン・ホイップ。それからもどし、中にいたスティールがカバーするがカウント2。
 セッドマンが入ると、ヤンをコーナーに振ってラリアット連発。
 ヤンは攻め込まれ、スミスに手を伸ばすが届かない距離。
 スティールにタッチ。スティールがストンピングで痛めつけると、場内ジミー・コール。
 スティールは、女性客のまねをして「ジミ〜」と叫んでから、ココナッツクラッシュ連発。さらにかわず落とし。スミスがカット。
 攻め込まれていたヤンは、コーナーに振られ、スティールが突進してくるところをキックで返し、さらにコーナートップからムーンサルト。
 やっとスミスにタッチし、スミスもコーナーからミサイルキック。そしてフロントスープレックス。
 スティールの体当たりを交わして、左腕を攻めると、セッドマンがカットにはいり。スミスの怒りを買う。
 スミスとセッドマンとエルボー合戦の間にスティールは回復。スミスはセッドマンをラリアットで倒しておいてスティールに向かうが、スティールにカナディアン・バックブリーカーをかけられる。ヤンがカットに入ろうとするがスティールに蹴り倒される。
 セッドマンにタッチ。セッドマンは、コーナーからスミスにボディプレス。さらにパワースラム。
 フライング・ボディ・シザースからマウントポジションになったところでヤンがはいり、それをスティールがリング下へ落とす。リング内はスミスとセッドマン。
 セッドマンはコーナー二段目から飛びつきDDT(ブレーンダメージという技か?)。ヤンがカット。
 ヤンとスミスでセッドマンを攻める。スミスが振ってヤンが、キックしてそのままバク転して見せる。セッドマンのラリワットをヤンがかわし、ヤンの後ろにいたスミスがセッドマンを捕まえる。ンのフライングニールキックとスミスのジャーマンの合体技。スティールがカット。
 そのスティールをヤンが場外で捕まえているあいだに、スミスがブリティッシュ・フォールで3カウント。
 ヤンはリングの周りを一周し、客の手にタッチして退場。

 休憩前に追悼セレモニー。
 先日亡くなったワフー・マクダニエル、ルー・テーズ、そして今年3回忌のジャンボ鶴田。
 選手がリングの周りに並ぶ。
 場内に、3人の経歴が紹介される。アナウンスは木原アナではなく、テレビ局の人らしい。
 それぞれの選手のテーマ曲にのって(多分)、渕がワフーの、武藤がテーズの、そして天龍が鶴田の写真を持ってリングイン。
 鶴田の写真の入場の時は「J」のピアノバージョン。
 黙祷。
 黙祷後、退場の時は「J」通常バージョン。

第3試合 ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント
準決勝戦 時間無制限1本勝負
武藤敬司
○ ジョージ・ハインズ
カズ・ハヤシ
20分44秒
片エビ固め
(ハインズ・ドライバー)
太陽ケア
長井満也
奥村茂雄 ×
 奥村、長井、ケアの順に登場。
 一方は、カズ、ハインズ、武藤の順に登場。
 6人それぞれに同じくらいテープが飛ぶ。
 赤いテープが多かった。
 武藤軍はそろって頭なでなで。カズがあまりにも武藤に似ているので驚く。
 レフェリー和田京平。
 武藤とケアでスタート。
 開始早々、本部席の木原アナ、スイッチが入ったままのマイクを落としてゴトゴトッと場内に音が響いてしまった。
 武藤とケアは足の取り合いなど地味な展開でスタート。
 武藤への声援が多い。組んでは離れして、ハインズにタッチ。
 ケアとハインズの力比べはハインズの勝ちかと思ったがケアがキックでかわし、奥村にタッチ。
 奥村はタックルでハインズを飛ばして見せてロープに飛ぶが、ハインズは続けて二度奥村を飛び越えて見せ、ドロップ・キックから、BATTポーズ。
 奥村もまけずにハインズを倒して武藤をにらみながらBATTポーズ。武藤達3人は困った顔で頭なでなで。
 カズはロープ越しに飛んでボディアタックからエルボードロップ。奥村はボディスラムでお返ししてから長井にタッチ。長井が大きく見える。
 カズ→武藤→ハインズと代わって、ハインズはヘッド・シザースで攻めるが、何と長井が弓矢固めへ。長井はハインズの胸にキックを連発してからケアにタッチ。ケアとハインズのチョップ合戦。音が場内に響く。チョップはケアの方が上。
 カズが入ると、カズはケアの左足を攻めるが、ケアはカズの頭を抱え込んでぐりぐりやって逃れ、チョップ、チョップ、チョップ。
 ケア→奥村、カズ→武藤と代わり、武藤がドラゴン・スクリューから足4の字。奥村悶絶。長井がカット。
 ハインズが入って、スピニング・トーホールド風に攻め、さらに、左足へのキーロック。さらにフロントスープレックスからのカバーはカウント2。攻めこまれる奥村に長井とケアから声が飛ぶ。
 カズに代わって、奥村にバックドロップ。さらに足を攻める。奥村はやっとロープにのがれるが、武藤のコーナーに押し込まれる。カズから武藤にタッチ。武藤は奥村の膝へ低空ドロップ・キックを連発して、ドラゴンスクリューからサソリ固め。場内どよめく。さらにリバース・デスロック。奥村苦しい。やっとロープへ。
 「奥村意地見せろ」、と長井の声。
 奥村はブレーン・バスターの掛け合いを制して武藤を投げるが、先に立ち上がったのは武藤。奥村はやっとDDTをかけてケアにタッチ。
  ケアは元気でキック3連発。武藤をジャーマンで投げるが体を起こしたところへ武藤のシャイニング・ウィザード。両者ダウン状態から、それぞれ長井、カズにタッチ。
 カズは長井の首を捕まえ、後頭部から叩きつけたり、ジャーマンで投げたりと奮闘。
 さらにコーナーからボディプレスをかけるが、長井がキックで迎撃。長井はそこからカズの胸元へキック3連発。フェイス・バスター気味に叩きつけて、脇固め。
 武藤がカットにはいるが、ケガそれを遮り、ドラゴンスクリューから足4の字。
 ハインズは奥村が場外へ出すが、ハインズに鉄柵に振られる。ハインズはまずケアにストンピングをして武藤を救い、それから長井にストンピングをしてカズを救出。(助ける順番が逆だろ)
 長井から奥村にタッチして、コーナーからのミサイル・キックからのカバーはカウント2。奥村がジャーマンで投げると、カズは何とバク宙して着地してみせ、ハインズにタッチ。奥村がラリアット。カウント2。さらにドラゴン・スープレックスも出すが、カウント2。DDTからカバーもカウント2。
 裏投げにいこうとしたところへカズがカットにはいり、長井がカズをリング下へ出す。 ハインズがチン・クラッシャーみたいな技から片エビにはいるがケアがカット。
 長井が武藤に向かってスワンダイブ式キック(ハーパーニ空牙をかけようとしたのかもしれない)で飛ぶと、カズがその横からやはりスワンダイブ式ミサイルキックで飛んで空中で長井をカット。リング下へエスケープした長井にカズが飛ぶ。
 奥村は武藤を投げるが、ハインズの二段蹴り、ハインズ・ドライバーから3カウント。
 倒れたままの奥村に3人で頭なでなでポーズをしてみせて引き揚げた。
 奥村、あと一歩だった。

第4試合 ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント
準決勝戦 時間無制限1本勝負
天龍源一郎
○ 嵐
荒谷信孝
11分47秒
片エビ固め
(フロッグ・スプラッシュ)
スティーブ・ウイリアムス
マイク・ロトンド ×
安生洋二
 レフェリー和田京平。
 安生、ロトンド、ウィリアムスの順に登場。安生はGOODTシャツ着用。
 それぞれコーナーでTOPポーズ。
 天龍の幟が立ち、「天龍」のボードが出る。荒谷、嵐、天龍の順に登場。
 安生にテープ3本、ロトンドも同じくらい。ウィリアムスには多い。一方は、荒谷、嵐、とテープが飛び、天龍はやや多め。
 安生が先発を買って出て、相手は荒谷。
 荒谷から突っかかるが、安生のキック連発で倒れ、そこへ天龍が乱入。安生頑張るが、嵐も入って太鼓の乱れ打ち。安生は3人にパンチをお見舞いして踏ん張り、ウィリアムスが入っ天龍にバックドロップ。
 リング下でもウィリアムスと天龍はチョップの撃ち合い。天龍は鉄柵外へウィリアムスとを放り投げる。怒ったウィリアムスがパンチかすストンピング。
 リング内では荒谷から嵐にタッチして試合が進んでいるのだが、場外で天龍が椅子を振り回したり、ウィリアムスがそれを奪って振り回すとカメラマンに当たったり、和田レフェリーがその椅子を取り上げて京平コールが起こったりで、リング内の攻防より目立つ。
 ロトンドとウィリアムスが嵐にだぶるタックル。ウィリアムスがカバーするがカウント2。
 嵐は天龍にタッチしてダブルタックル。さらに天龍が延髄斬り。荒谷が入ってウィリアムスにエルボー合戦を仕掛けるが、ウィリアムスは最後はパンチを出した。
 安生に代わると、ロトンドが荒谷を捕まえて置いて安生のキック。荒谷をボディスラムで投げ、ロープに飛んでからパンチを落とす。
 荒谷はウィリアムスのコーナーに捕まるが、奮戦。安生に変わったロトンドと場外戦。鉄柵に振られること2回。さらにウィリアムスがストンピングで痛めつける。
 リングに戻って、ウィリアムスと荒谷。ウィリアムスの片エビは、嵐がカット。
 安生が入って、ウィリアムスが荒谷を抱えたのにハイキックが決まったのだが、蹴られた荒谷の後頭部がウィリアムスの顔に当たり、ウィリアムス激怒。目の周りが痛かったらしい。あわててロトンドがなだめる。ロトンドにタッチ。
 エプロンでは、安生がウィリアムスに事情を説明。
 どうも、リング内の攻防より、外でのやりとりが面白くて困る。
 ウィリアムスは、天龍達を蹴散らし、荒谷を攻める。自軍コーナーへ荒谷を引っ張るが、安生とはタッチしたくない様子で、ロトンドとタッチ。ずっと荒谷がつかまっているのだが、ウィリアムス軍の不協和音のおかげで致命的なダメージを受けずにいられた。
 ロトンドがエアプレーンスピンでかなり廻してカバー。嵐がカット。更に天龍が入って荒谷を蹴りつけ、気合いを入れる。
 ロトンドが荒谷をかかえ、安生がボディにパンチ連発の後、裏拳を放つが、交わされ、ロトンドに命中。ウィリアムスが激怒して、場外で安生を痛めつける。孤立したロトンドを天龍と嵐が攻め目立て、嵐のパワーボムからカバーはカウント2。
 場外のウィリアムスと安生の乱戦には天龍も加わり、リング内では、嵐がコーナーからフロッグ・スプラッシュで3カウント。
 安生は「わけがわからないよ」と両手をあげていた。ロトンドも安生には不信感を持ったらしい。安生は盛んに事情を説明するがロトンドは納得せず、突き飛ばす。安生がウィリアムスに握手の手を差し出すと、ウィリアムスはそれに応じると見せかけてパンチからバックドロップ。ロトンドも一緒に安生を攻め立てる。
 安生はリング下に落とされ、ウィリアムスは一人でコーナーに立ってTOPポーズ。
 それから、立ち上がった安生に向かっていくと、安生は猛ダッシュで逃げ、離れたところからウィリアムスをからかう。怒ったロトンドが駆け寄ると慌てて逃げていった。

第5試合 タッグマッチ30分1本勝負
○ ケンドー・カシン
アブドーラ・ザ・ブッチャー

8分57秒
腕ひしぎ逆十字固め

渕 正信 ×
宮本和志
 レフェリーはウォーリー山口。
 宮本、渕と登場。場内に「渕」のボード。
 カシン、ブッチャー登場。
 カシンにテープ、ブッチャーにも赤いテープ。宮本にはかなりのテープ。渕も宮本と同じくらい。
 場内渕コール。
 カシンは、自分が先に、とブッチャーを下がらせ、宮本を指差すが、渕は宮本を下がらせ、自分が残る。するとカシンはリング下に出て盛んに宮本を挑発する。
 宮本も、自分が出る、と主張するが、渕がビンタして下がらせる。するとカシンは、ブッチャーに、先に出てくれと頼むが、ブッチャーは応じず、カシンを押し出す。それでもカシンが一方的にタッチしてブッチャー対渕に。
 全然組み合わないうちから場内が沸く。
 おまけにブッチャーは、四つに組むと見せかけて、さっとかわしたりして場内わく。
 渕がブッチャーをコーナーへ押しつけると後ろからカシンが殴りつけ宮本が入るが、カシンはそれをリング下へ投げ、渕も落として場外で渕を攻める。ブッチャーも宮本もリング下に出て、ブッチャーはゴングの台で渕を殴りつけ、カシンと宮本は西側花道でやり合う。
 カシンとブッチャーが本部席で渕を痛めつけ、宮本が救出に駆けつけるものの、カシンに振り回され、鉄柵外へ放り出される。
 渕はその間に立ち直り、木槌でブッチャーに反撃。ブッチャー額から流血。
 リングに戻り、渕と宮本でブッチャーの額を殴る蹴る。しかし、殴っている宮本の拳の方が痛そう。ブッチャー大流血。顔が真っ赤。
 渕は大きなアクションでブッチャーの額を殴りつけるが、ついにブッチャーが地獄突きで反撃。カシンにタッチ。
 カシンは渕を赤コーナーへおしていって宮本にタッチさせ、入った宮本を自分たちの青コーナーへ押しつけ、ブッチャーと二人がかりで痛めつける。
 宮本はカシンをコーナーへ振ってエルボーの後、スイング・コブラクラッチ。
 カシンを自軍コーナーへ引っ張っていって渕にタッチすると、カシンはすかさずリング下へ。渕からは逃げ回る。
 怒りの渕はカシンを捕まえて、マウント・ポジションからパンチ、パンチ。ブッチャーがカットにはいると宮本がそれを抑え、渕は低空バック・ドロップ。
 ところが、渕がカシンに腕ひしぎをきめたところへ、ブッチャーが毒針。カシンはそこでちゃっかり腕ひしぎに入り、たまらず渕がタップ。
 カシンはそのあとも渕を攻め続け、さらにウォーリー山口に暴行。
 リング下では宮本がブッチャーに突っかかるが歯が立たない。渕はリングに入る階段を振り上げてみたりして大荒れ。
 さらにゴングを持ってリング・イン。カシンはささっと逃げ、渕の後ろにまわって蹴り、渕がゴングを振り上げるとさささっと逃げていった。その間、ブッチャーは鉄柵の所にいて、カメラマンに写真を取らせ、ほかの選手がいなくなってからリングサイドに戻り本部席へ。マイクを取って、「バーバ」コール、「ブッチャー」コールの音頭取り。
 ブッチャー「バーバ」、場内「バーバ」、ブッチャー「ブッチャー」、場内「ブッチャー」という掛け合い。最後に、「Happy Mother's Day」。場内聞き取れず「?」だったが、木原アナが「母の日おめでとう」と通訳してくれて場内拍手。
 ブッチャーは、ブッチャー・コールの中を引き揚げていった。

第6試合 タッグマッチ30分1本勝負
小島 聡
× 本間朋晃

18分39秒
片エビ固め
(ラストライド)

マイク・バートン ○
保坂秀樹
 保坂、バートン入場。バートンは右太股にテーピング。
 小島の幟を持った女性も登場。幟の上の方には、「KOJIMANIA」とも書いてあった。
 本間、小島の順に登場。
 
 保坂にはテープが飛ばなかったがバートンには飛び、本間には更に沢山、小島の時はそれ以上に多かった。
 レフェリーコールがあって、場内「ウォーリー」コール。
 本間がバートンを挑発するが、本間と保坂でスタート。
 最初は基本通り腕の取り合いから。
 本間から小島にタッチすると場内わく。小島はバートンを挑発。バートンが入ると、場内バートン・コール。バートンのチョップ連発に、小島ファンの女性の声が。
 バートンは、小島をコーナーに追いつめ、キック連発、エルボー連発。
 バートンがロープに飛ぶと、小島はバートンを飛び越えて見せ、サマーソルト・ドロップ。
 西側立ち見席からバートンに声援を送る客に「うるせえ、お前らバカヤロー」
 小島がバートンのバックを取ると、バートンが何と急所へキック。バートンは小島をゆっくりと踏みつけて、保坂にタッチ。
 小島はバートンを意識し、保坂をかかえ「Feel the」と言ったところでバートンが詰めより、小島は保坂を放して本間にタッチ。
 保坂と本間でエルボー合戦から張り合い。コーナーのバートンと小島もそれぞれもっとやれ、と声援。
 バートンが出ると、本間は劣勢。ニーリフトで悶絶。何とか反撃に出るが、チョップ一発で倒れる。
 保坂に変わると、本間も反撃。本間がリング下に落ちたところで、保坂がトペ。
 場外でバートンが本間にラリアット。
 小島がはいろうとするとウォーリーがそればかり注意し、バートンがその間に本間を痛めつける。保坂のセントーンからのカバーは小島がカット。
 バートンは本間のボディにゴールデンレフトを入れて、「Feel The Power」と叫んで本間を逆さにして抱え上げる。滞空時間の長いブレーンバスターかと思ったら、保坂がコーナーから飛ぶボディアタックとの合体技。保坂がそのままカバーに入るが、カウントを2まで数えがレフェリーが、バートン出はないことに気づき、タッチしてないから保坂ではなくバートンが入るよう指示。バートンがレフェリーにつめよったところを、本間がさっと丸め込むがカウント2。
 小島は盛んに「本間がんばれ」と声をかける。
 本間はバートンのチョップでくらっても立ち上がり、場内から女性ファンの声が飛ぶ。
 小島はバートンに「うるせーバカヤローてめー」。本間は、保坂にキックからDDTで反撃し、やっとのことでタッチ。
 小島は保坂とバートンをエルボーで倒し、「よーし」と叫んでから、保坂をコーナーに振って「いっちゃうぞ!」。
 コーナートップからのエルボーはカウント2。
 保坂は踏ん張り張り手合戦。小島のエルボーを何発も食らうが踏ん張る。
 小島は、延髄ラリアットから、右手のサポーターをはずして保坂をコーナーへ振る。保坂はラリアットを放つが小島はゆるがない。保坂、フランケンをかけておいてバートンにタッチ。
 小島はコジコジ・カッターから本間にタッチ。本間はバートンをエルボー連発で攻め、コーナーに振ってエルボー。さらにフェイス・クラッシャー。ロープに飛んでエルボー。勢い余ってリング下に落ちるが、コーナー・トップからバートンの後頭部にエルボー。
 さらにコーナーから飛んで、バートンの頭をつかんで後頭部を打ち付ける。
 バートンをボディスラムで投げ、コーナーからボディアタックは、バートンにかわされ、ここから形勢逆転。バートンのラリアットで小島がカットにはいったが、バートンは蹴り出して本間をカバー。カウント2。ボディースラムからのカバーもカウント2。
 バートンと保坂で交互にラリアット。さらに保坂が雪崩式フランケン。
 小島を保坂が捕まえ、バートンがコーナーから飛んで決まるかと思ったがカウント2。
 さらにバートンは、本間の片手を極めたまま持ち上げて落とすボム。カウント2!
 しかし、最後はラストライドカウント3。
 終わってからもバートンは小島を挑発。さらに本間をいたぶろうとしたので小島が怒ってはいり、バートンとやり合う。
 最後は、小島がマイクを取って、「てめこのやろー、そんなにやりたかったら、日本語もっと勉強しろ!」
と言い捨てて去る。場内大受け。

 「FEEL THE POER」のカードを出している人がいた。

メイン ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント
決勝戦 時間無制限1本勝負
天龍源一郎

× 荒谷信孝

10分57秒
体固め
(シャイニング・ウイザード)

武藤敬司 ○
ジョージ・ハインズ
カズ・ハヤシ
 荒谷、嵐、天龍と登場し、その後にセッドマンと平井が続いていた。

 カズ、ハインズ、武藤と登場。
 レフェリー和田京平。
 荒谷にも、嵐にも、天龍に黒っぽいテープが多く飛ぶ。
 カズ、ハインズ、武藤にも飛んだが、天龍が一番多かった。
 レフェリーコールの後の京平コールが終わらぬうちに、WARの三人から突っかける。
 カズが果敢に天龍に向かっていくが、ラリアットで悶絶。天龍は更に武藤をロープに振り、ラリアット。
 ややあって、リング内は嵐と武藤で正常な形に。
 荒谷が入ると、武藤は天龍に突っかかったりするが、荒谷が武藤を攻めつけ、さらにコーナーのハインズとカズまで荒谷がリング下へ落とし、WAR3人がかりで武藤を攻める。
 天龍と嵐が武藤を持ち上げ、荒谷がコーナーからムーンサルト。
 嵐にタッチすると、武藤はドロップ・キックで反撃してハインズにタッチ。
 ハインズは荒谷と天龍をドロップ・キックでリング下へ落とし、嵐にエルボーを落としていく。
 コーナーに嵐をおしつけ、エルボー連発。反対コーナーに嵐を振って突進するところへ、天龍が後ろからラリアット。
 さらに天龍はリング下へ降りて、椅子を手にすると、エプロンの武藤を殴りつけ、コーナーに立っていたカズに投げつける。椅子はカズの左腕に直撃。かなりいたそう。
 怒った武藤も椅子を手にしてリングにはいるが、和田レフェリーが阻止。
 荒谷とハインズの攻防は荒谷が優勢。負けていない。
 嵐が入って、ロープに振ってのドロップ・キック。武藤とカズがリングに入りかけると、嵐はそれを牽制しておいて、ハインズにジャーマン。カウント2。
 天龍にタッチ。天龍のチョップの音が場内に響く。
 延髄キック、後頭部へのエルボーと攻めて荒谷にタッチ。荒谷はいきなりパワーボム。カズがカット。
 嵐にタッチ。嵐のバック・ドロップからのカバーはカウント2。場内からジョージ・コール。
 荒谷、嵐、天龍と連続串刺しラリアット。さらに天龍と嵐でサンドイッチラリアット。
 ハインズ、やっとのことでこらえる。
 入ったカズが天龍に突っかかり、チョップ、エルボーと臆せず打って行き、天龍にやり返されてもなかなか倒れない。しかし、最後は天龍に、外に放り出された。
 ここでハインズが天龍に二段蹴りを決めて、やっとカズに正式にタッチ。天龍は嵐にタッチ。
 カズは、体格ではおとるが、カニばさみで嵐の顔をコーナーにぶつける頭脳プレー。更にバックにまわってジャーマンをしかけるが、これは嵐の力にまけて、一本背負いで投げられる。
 荒谷が入ってラリアット。カウント2。ブレーン・バスターからのカバーもカウント2。カズ頑張る
 続いてパワーボムへ行こうとしたところ、カズは荒谷の頭をつかんで顔をマットに打ち付け、武藤にタッチ。
 武藤は低空ドロップキック連発からドラゴン・スクリュー、足4の字。天龍がカットに入ると、武藤が迎撃。
 カズは天龍にシャイニング・ウィザード、続いて荒谷にも。乱戦になり、ハインズも入り、武藤はBATTポーズの後、荒谷にシャイニングウィザードでカント3。

 武藤、葉員z、カズにトロフィーが贈られる。
 カズはトロフィーを抱きしめて受け取る。
 そのあと、BATTポーズで記念撮影。
 さらに場内に向かってBATTポーズをして3人で頭なでなで・

 カズは大分あちこちいたそうだった。
総括
 武藤が勝ったおかげか、ペットボトルが投げられるようなこともなく終わった。
 一番印象に残っているのは、カズのセンスのよさ。
 一番全日らしいと思ったのは、第5試合。やはり渕とブッチャーがいると、いかにも全日、という気がする。

 会場で目についたのが、A3版ぐらいのスケッチブックらしきものに、「天龍」や「嵐」「FEEL THE POWER」などと書いたものを掲げた人がいたこと。
 何種類も書いてあって、登場する選手に合わせて違う文字を掲げていた。アメリカのプロレス会場では普通に見られるものらしい。白地に黒で、見やすく、字もきれいで感心した。
 何と言っても、野次ったり、ひたすら名前を呼び続けたりするのと違って、うるさくないのがいい。人それぞれ、文句に工夫を凝らすこともできるだろうし。
 これから武藤路線が主流になれば、増えていくのかも。

 ずっと迷っていたけれど、武道館4大会のチケットを購入。(8月末は見に行けない可能性があるので迷っていた)
 そして、特典として馬場さんの笑顔の写真がプリントされたTシャツをいただいたが、これ、いつどこで着ればいいんだろう。
 馬場さんを尊敬する気持ちに偽りはないが、ちと悩む。


2002.4.13『グランド・チャンピオン・カーニバル』日本武道館大会

 本来ならば、三冠王者川田に天龍が挑むはずだったのだが、川田が故障のため長期欠場。
 急遽、天龍と武藤による三冠王者決定戦が組まれた。
 そのあおりで、最強タッグの選手権試合はなくなった。
 アジアタッグ、ジュニア・ヘビーは王者決定戦。久々に武道館登場の渕が、ケンどー・カシンとどう戦うか。
 所属選手も増え、武藤路線はじめての武道館大会。
(試合時間、決まり手は、全日本プロレス公式ホームページで公開されているものによる)

 開始前に今日の試合発表。
 渕の試合とメインがもっとも拍手が大きかった。
 木原アナ、最初はちょっと声に力がなかった。疲れているのかな。
 客の入りは、6時の段階では、リングサイド8割、1階7割、2階5割。

第1試合 シングルマッチ 30分1本勝負

○ 平井伸和

5分39秒
逆エビ固め
ヤス・ウラノ ×
 レフェリー姉崎
 ヤスは緑のTシャツに緑のタイツ。走ってリングイン。
 平井は珍しく客席に手を振るものの、いつもの憮然とした表情で花道を歩いてくる。
 コール時のテープは、ヤスに二人から。平井にはかなりたくさん。
 試合が始まると、ヘッドロックでも体当たりでも平井の方が上。平井は軽くボディースラムで投げておいて、その周りをゆっくり半周してから、倒れているヤスをけりつける。
 ヤスが平井の左腕を取るがすぐに返し、コーナーに押しつけ、キック、チョップ。やられるヤスの声が場内に響く。
 ヤスはやっとスイング式DDTをかけ、リング下に落ちた平井へプランチャ。
 場内から拍手。
 リングに戻ると、ヤスがコーナーからミサイルキック。場内拍手。結構人気。
 しかし、ロープに走って戻ってきたところへ平井のラリアット。これは2で返す。
 ヤスに比べると平井は胸が実に厚い。
 平井の片エビ固めは、ヤスがロープに逃れ、またまた場内拍手。
 ヤスは、サイドバスター(?)も2で返す。平井は両足を捕らえて逆エビへ。ヤスの悲鳴が響く。
 平井強し。
 ヤスは平井の胸を張るときも声をあげる。
 カニばさみから、ジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールドを狙うが平井は軽くしのぎ、ヤスがフランケン・シュタイナー(ウラカン・ラナというべきか)にいこうとしたところをそのまま両足をつかんで叩きつけ、続いて逆エビへ。ここでヤスがタップ。
 平井はヤスを気遣い、起こしてやると、自分から握手を求めた。
 ヤスは戸惑うが握手し、平井はヤスに拍手してやって健闘をたたえ、余裕の表情で去っていった。
 ヤスはリングで四方に礼をすると、拍手を浴びながら、セコンドに先導されて退場。
 平井の巧者ぶりが発揮された試合だった。

第2試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
カズ・ハヤシ
○ ジミー・ヤン
Hi69
10分30秒
片エビ固め
(ヤンタイム)
宮本和志
愚乱・浪花
土方隆司 ×
 宮本、浪花、土方の順に登場。相手は、Hi69、ヤン、カズの順。
 ヤンは花道で手をかざし観客席を見る。ブルース・リーにあこがれているそうだが、ルパン3世のまねをしているとしか思えない髪型である。
 後から来た3人はそれぞれコーナーに立ってみせる。
 土方に白いテープ。浪花にはテープ一本だったが声援は多い。
 宮本には声援もテープも多い。

 Hi69も人気だったがヤンが大人気。カズよりもテープは多かったかもしれない。
 宮本とHi69の先発。
 腕の取り合いは宮本が上。首投げから押さえつけるのをヘッド・シザースで返し、両者立ち上がるという基本を披露。場内拍手。
 土方が出ると、早速Hi69の背にキック。音が響く。いつもながら、土方のキックは、すごい音がする。
 Hi69ががんばって土方を引きずっていき、ヤンにタッチ。
 ヤンは身軽。細く見えるが、土方を持ち上げて脇腹を自分の膝に落として見せたりする。
 場内からは「ジミー」の声。
 ヤンがコブラツイストを決めると、浪花がが乱入して目つぶし。
 ヤンは自軍へ戻ろうとするとがよく目が見えない。
 浪花が土方にタッチして入り、また目つぶし。さらにヤンを投げておいてカニ歩きからダイブするが、実はヤンはしっかり目が見えていてかわしてみせる。
 ここでカズ登場。かつての仲間。浪花の張り手が出て場内どよめく。カズも負けずにはり返し、浪花がまた張るとキックでお返し。
 浪花は今でもカニだが、すでに獅龍ではないカズは欽ちゃんジャンプは見せない。
 次はHi69と宮本。
 宮本が攻勢で、女性からHi69に声援が飛ぶ。宮本は左手をとらえて腕ひしぎに入るがHi69がロープへ。
 そのご浪花、土方とタッチしてHi69を攻め、また宮本。
 宮本そこで、2.24でカシンに使ったコブラクラッチ。スイングを出す。場内一部で手拍子。
 宮本はバックの取り合いから、カナディアン・バックブリーカーで担ぎ上げ、ヤンがカットにはいると、Hi69を振り回し、Hi69の足で返り討ちに。カズが入ると、カズにHi69を投げつけた。
 Hi69はそこから反撃に出て、リバースのDDTのような技からチン・クラッシャー。
 ロープを使ってのバック転技など見せ、場内大いに沸く。
 次いで、カズと浪花に代わる、そこはもうルチャの世界。
 めまぐるしい攻防で、ウラカンにいくかと思えばそれをパワーボムで返すかと思えばさらにそれを返すというような具合で、場内大喜び。ああ、いままで浪花は自分のスタイルでの実力を発揮できる相手がいなかったのだな、と思った。浪花の輝きが違う。
 ヤンと土方になると、土方のキックが冴える。右ハイキックでヤンは倒れ込むが、すぐに立ち直り、跳んだりはねたり、身軽なところを見せる。初代タイガーマスクみたい。
 ヤンがカバーしようとすると、宮本と浪花がカットに入るが、カズ達がリング下に落とし、カズとHi69で同時に場外飛んでみせる。
 リングではヤンが土方を捕らえ、ヤンタイムで3カウント。聞きしにまさる回転ぶり。ほとんど体操選手。
 試合後は、カズがヤンを肩車してたたえていた。
 土方はしばらく起きあがれず、セコンドと浪花の肩を借りて去り、宮本は、リングで四方へ礼をして、ヤン達の去った方をにらみつけてから去っていった。


第3試合 タッグマッチ30分1本

○ 馳 浩
保坂秀樹

11分56秒
ノーザンライト・スープレックス・
ホールド
ジョージ・ハインズ
本間朋晃 ×
 選手の登場前に、馳、保坂がボール投げというアナウンスがあり、馳のテーマが流れると場内大盛り上がり。
 登場すると更に盛り上がる。
 いつものようにコーナーに立ってTシャツを投げてリングイン。
 ボール投げ、馳はあわや2階席に届くのでは、というのを投げるが、保坂はリングサイドだけ。投げたあと、馳は腕が痛そうだった。おいおい。
 ハインズ達が入ってくる間、馳は実況席に何か言っていた。
 本間、ハインズの順に登場。
 本間に四方からテープ。ハインズに赤いテープ沢山。
 保坂にも結構テープが飛んで、馳へのテープが少なく、馳先生おもしろくない。「こうやってもっと飛んでくるはずだ」と、空中に自分で放物線を描いてみせるが、飛んでこないものは仕方がない。保坂が申し訳なさそうにしていて場内爆笑。
 四人がそれぞれ握手して、保坂とハインズでスタート。
 姉崎レフェリー。
 身長はハインズの方が上だが、保坂は、体重ではまけていないようだ。
 ハインズがリング下へ落ちると、保坂はロープに飛んでトペ・スイシーダ。以外に身軽。
 しかし、リングに戻る前に、二人がエプロンに立つと、ハインズは、エプロンに立っている保坂に二段蹴り。
 本間に代わって、本間は、元気のいいところを見せ、エルボーやキックを放つが、保坂のフランケンで形勢逆転。保坂が馳にタッチすると大声援。チョップ一発で本間がぐらつく。二発目のチョップで本間が倒れる。
 続いてタックルで本間を倒しておいてお約束のジャイアントスイング。
 保坂はコーナーに立ってカウントの音頭取り。いいやつだ、保坂!
 馳はとにかく回す、回す。20を越えたところで場内から拍手。本間、大丈夫か。
 馳は、30周年に会わせてか、ちょうど30回転で本間を離し、ハインズに向かって、両手を後頭部において腰を振り、挑発してから、よろよろと保坂にタッチ。しばらく自軍コーナーに倒れていた。
 保坂は本間にスリーパーをかけるが、本間は立ち上がってバックドロップで投げ、ハインズにタッチ。
 ハインズはドロップキックから、倒れた保坂に頭を二発落とす。
 ハインズのコブラツイストのあと本間を入れてダブルのブレーンバスター。
 そのまま本間が入ってカバーするがカウント2。
 馳と保坂のダブルのタックルの後、馳の逆エビ。
 保坂も本間の背を踏みつて加勢するが、ハインズがカット。
 馳は本間を担ぎ上げて自分の膝に落とし、本間は悶絶。
 保坂と馳で交互に本間をいたぶる。
 馳はロープに本間の腹を落として痛めつけ、さらに保坂とダブルのブレーンバスター。
 ハインズが本間を救出するが、保坂が体当たりでハインズを落とす。保坂と馳の二人で、本間にストンピング。それからまた馳と保坂で本間をいたぶる。
 馳は本間の腹を集中して攻め、タッチした保坂もコーナーに押しつけて肩を本間の腹に繰り返し打ち当てる。
 馳は、本間にケンカキックを三発くらわせるが、本間は立ち上がり、4発目も耐えてロープに走り、ランニングエルボーの後、馳と保坂の同士討ちを誘ってハインズにタッチ。
 ハインズは、馳、保坂に二段蹴りを連発。
 ハインズはフルネルソンから後ろに投げると見せて、そのまま馳を腰から落とし、逆さ押さえ込みへ。カウント2。
 ハインズから本間にタッチ。
 生き返った本間はフェイスクラッシャーなどで踏ん張りを見せる。馳に張り手を連発するが、入ってきた保坂に気をとられて好きに、馳が後ろから忍び込み、捕まえる。
 結局は、ノーザンライト一発で3カウント。
 馳と保坂が両手をあげて客席にアピールした後、馳は、実況席になにか文句を言っていた。誰がいたんだろう。
 馳は、去り際リングサイドの女性客に自ら握手を求め、握手していたが、男性客が駆け寄ると、おざなりの握手をして去っていった。

第4試合 世界ジュニアヘビー級王座決定戦 60分1本勝負
× 渕 正信 16分54秒
飛びつき腕ひしぎ逆十字固め
ケンドー・カシン ○
 ウォーリー山口がベルトを持ってリングイン。
 カズ、ヤンが、リング下に現れる。立会人ハンセンが紹介されると場内大歓声、大ハンセンコール。ハンセンは、花道の馬場さんのカーテンから出たところで、ロングホーン。場内「ウィーッ!」
 ヒゲが白い。眼鏡をかけている。少し太ったかな。
 
 カシンのテーマが流れる場内カシンコール。
 カシンはリングインの前に場内を眺め回し、リングインすると、早速ベルトに手を伸ばすが、山口が逃げる。
 渕が現れると、場内渕コール。渕は余裕の表情で、花道で周りに手を振ってみせる。
 認定書読み上げの後、ハンセンはカシンと握手し、渕と握手し、ベルトを持ってカシンに見せた。さすがにカシンもハンセンから奪おうとはしない。
 渕のセコンドには宮本がついている。
 コールの時、カシンには意外にテープが少なく、渕がコールされるとリングがテープで白く埋まる。レフェリーコールはなし。
 ゴングとともに起こるふっちーコール。カシンは面白くなさそう。
 気がつくと、リングサイドは満員。2階が7割ぐらいの入り。
 まずは渕がカシンをロープに押しつけ、きれいにブレイクしてみせる。するとカシンは突然右手を差し出し、握手を求める。渕が警戒すると、カシンは渕の右手をつかんで無理に握手させ、離れる。クリーンな試合をしますということか。
 しかし、カシンが渕をロープに押しつけ、きれいにブレイクすると見せかけ、しっかりエルボーを放つ。それに対する、渕のドロップキックに場内湧く。
 渕は早速岩石落としをかけにいくが、カシンは足をバタバタさせて逃げる。
 渕はSTF、ヘッドシザースなどでじっくり攻めていたが、カシンがおとなしく付き合っているのが不気味。
 ここで渕の新技。ヘッドシザースの形で、足でカシンの頭を挟んだまま、リングを引きずりまわす。摩擦で頭が熱いようだ。桜庭が使う、相手の足を持って引きずる技みたいだ。
 カシンはそれをのがれて渕のバックを取り、キャメルクラッチにはいる。場内から、「渕さん」と女性の声。
 渕はすぐにそれから逃れてカシンの左足を攻めに掛かる。
 右足を踏みつけたまま左足を前へ押し、股裂きをかけながら左足首をひねる。
 カシンがそれをはずしてスリーパーをかけると、渕はロープに逃げるが、カシンはなかなか離さない。
 渕が反撃に出て、カシンをコーナーに抱え上げ、なだれ式ブレーンバスターへ、というところで、シンの急所攻撃。
 悶絶する渕を捕らえてカシンがローリング・クレイドル。リング内を少なくとも三回転はした。場内どよめき。
 一度リング下へ出て戻った後、カシンが渕を捕らえて、ロープ越しの絞首刑。渕をロープにもたせかけて、自分の足を渕ののどにかけてぶらさがる形。渕は盛んに首を指さして苦しがる。
 それが解けると、カシンはショルダー・クローをかけるのかと思ったら、手に巻いていた包帯がほどけたのを利用して渕の首を絞める。レフェリーが止めると、渕をコーナーに逆さづりにして顔を踏みつける。
 カシンのエルボーと渕の胸へのチョップが交互にあって、渕はパンチからキックで攻勢に出る。カシンの頭を殴りつけておいて、カシンを持ち上げ、股間からロープに落とす。カシンはリングを転げ回る。
 渕は拳でカシンを殴ろうとするが。レフェリーに止められると手を開いてみせ、平手で打つと見せかけてやっぱり拳で殴りつける。
 渕はカシンをコーナーに横に乗せて、その上に乗りかかったが、これは何だかよくわからない。続いては、さっきカシンにやられた、ロープ越しの絞首刑をやり返してみせる。
 渕のスリーパーの後、岩石落とし。カシンは立ち上がれない。渕はカシンの顔を踏みつけておいて引きずり起こし、また岩石落とし。ちょっとスピードが遅い。カウント2。ここで渕にも疲れが見えてくる。
 それでもカシンを引きずり起こして何かかけようとしたところ、カシンはレフェリーを蹴って逃げ、渕に飛びつき腕ひしぎ。渕の足がロープにかかっているのだが、レフェリーのウォーリー山口はしばらく起きあがれない。やっと立ち上がった山口がやめさせようとしても、カシンはやめない。すると、なんと、ウォーリー山口がカシンにストンピング。怒ったカシンは山口をけりつけるが、立ち上がった渕はカシンに岩石落とし。さらもう一度岩石落としへいこうとしたところをカシンがまた飛びつき腕ひしぎ。
 何とこれで渕がタップ。試合が終わる。
 渕がサブミッションで負けるとは!
 すぐに宮本が飛び込んで渕を介抱した。その時、平井が冷却用と思われるスプレー缶を持っていたのだが、それを自分で渕にかけてやらず、宮本に渡したのが印象的。結局、宮本も使わず、渕はすぐに退場していった。
 ハンセンがトロフィーとベルトを持ってきて、カシンと握手しようとするが、カシンはそれを拒否。ハンセンがしかたなく、トロフィーとベルトをそこにおいて去ると、カシンはベルトを肩にかけ、トロフィーを踏みつけて東側と西側へポーズ。
 そして去ろうとすると、そこへカズが登場してマイクを手にする。
「カシン、お前南海急所を討ってるんだ。良くないでしょう。(客席に)全日本プロレスのベルトはあんた達のベルトでもあるからだからねね。淵さん、ここはもう一度カシンと選手権試合をやってください。お願いします。」
 自分の挑戦をアピールするのではないのにびっくり。
 一方“王道カシン”はどうしたかというと、花道で認定書をビリビリに破き、ベルトだけ持って退場。練習生が慌ててトロフィーを担いで後を追っていった。

第5試合 全日本プロレス旗揚げ30周年特別企画第二弾
ジャイアント馬場杯争奪6人タッグトーナメント
 一回戦第一試合
時間無制限1本勝負


 試合前に、「オズの魔法使い」の「虹をわたって」が流れ、参加チーム発表。
・武藤敬司、ジョージ・ハインズ、カズ・ハヤシ 組
・天龍源一郎、嵐、荒谷信孝 組
・太陽ケア、長井満也、奥村茂雄 組
・小島 聡、本間朋晃、ジミー・ヤン 組
・スティーブ・ウイリアムス、マイク・ロトンド、安生洋二 組
・マイク・バートン、ジム・スティール、ザ・セッドマン 組
・渕 正信、保坂秀樹、愚乱・浪花 組
・ケンドー・カシン、ジョニー・スミス、アブドーラ・ザ・ブッチャー 組


 最後のチームが発表された時は場内騒然。どういうつながりがあるんだ。
 久々に復帰のスミスも大変なのを押しつけられたものだ。

○ スティーブ・ウイリアムス
マイク・ロトンド
安生洋二

16分16秒
片エビ固め
(デンジャラス・バックドロップ)
マイク・バートン
ジム・スティール
ザ・セッドマン ×
 レフェリーはウォーリー山口。
 セッドマン、スティール、バートンの順に登場。
 セッドマンとスティールがコーナーに立ってアピール。
 次に、安生、ロトンド、ウィリアムスの順に登場。
 安生はGOODTシャツ。
 安生はロトンドウィリアムスと拳を打ち付けあってコミュニケーション
 ロトンドとセッドマンでスタート。
 始まってすぐ、セッドマンはコーナーに立って、両手を交互に突き上げセッドマン・コールを要求。バートンとスティールが付き合ったのがおかしかった。
 それを見たロトンドは、セッドマンをタックルで倒しておいて、セッドマン・コールをして見せる。セッドマンもまけず、ロトンドを倒して自分でセッドマンコールをやって見せた。
 ロトンドはセッドマンの腕を捕らえたまでは良かったが、間違えてスティールに手を伸ばしてタッチを求めてしまい、場内大笑い。
 安生に変わったがかるい攻防だけでウィリアムスに代わり、ウィリアムスのパンチがでる。セッドマンがロープにもたれると、そっと安生が近づいて一発パンチ。
 ウイリアムスは山口にパンチではなく平手だということをアピールしたが、場内は、山口を殴るのかと思ってびっくり。
 ウィリアムスはサミングも出していた。
 スチールが入り、しばらくウィリアムスの顔をコーナーに打ち付けたりしていたが、ウィリアムスはやられている間休んでいるようで、スティールに舌を出して見せた。
 互いにラリアット空振りの後、ウィリアムスはコーナーのバートンに唾を飛ばす。
 攻められても攻めてもスティールは声を出す。
 両者ロープに飛んでの激しいぶつかり合いなど、肉弾戦を見せた後、スティールがタックルでウィリアムスを倒し、さらにコーナーへ振って突進したところをウィリアムスがかわして、勢い余ったスティールは稟議下へ転落。安生がレフェリーを牽制する間、ロトンドがリング下でスティールを痛めつける。
 スティールが戻ったところで、ウィリアムスがまたバートンに唾を飛ばし、怒ったバートンがリングインするが、右膝がかなり痛いらしく、すぐにリング下に降りて膝のようすを見ていた。
 捕まったままのスティールは、ウィリアムスたちの赤コーナーで3人にいたぶられる。
 弱った相手には強さを発揮する安生さん、スティールをコーナーに振って飛び回し蹴りませ見せる。
 セッドマンが救出にはいると、安生が迎撃の構えを見せるが、その間ちゃっかりウィリアムスがスティールを痛めつけていた。
 スティールは、安生から代わったロトンドにDDTで反撃して、やっとセッドマンにタッチ。セッドマンはロトンドをラリアットで倒し、安生、ウィリアムスに体当たり。
 ロトンドから安生に代わり、安生は張り切ってセッドマンをコーナーに振り、突進するが、カニばさみを食らって顔から倒れる。
 バートンが入ると、安生はたちまち劣勢になり、コーナーに振られ、蹴られ、ふらふらかと思わせておいて、バートンの腹にパンチ。
 安生は、拳をグルグルやってパンチと思わせてバートンの足を踏みつけて逃げ、ウィリアムスにタッチ。
 ウィリアムスが突進すると、バートンはそれをかわし、ウィリアムスはコーナーのセッドマンに激突。
 そのセッドマンがバートンに代わって入り、ウィリアムスにキックを決めると、ウィリアムスが客席に唾を飛ばした。お前は永源か。
 この辺りから、ウィリアムス達が3人がかりでセッドマンを痛めつける。
 ロトンドのエアプレーンスピンは10回以上はまわった。
 ウイリアムスのSTFにスティールがカットにはいると、安生がそれを捕まえる。ウィリアムスはドクターボムへ遺稿とするのだが、セッドマンはウィリアムスの足をつかんで離さず、逆に持ち上げて後ろへ投げた。
 セッドマンは一度はたたきつけられてもカウント2で返したが、続いて殺人バックドロップ。場内から悲鳴。少し間をおいてカバーしたのだが3カウント。
 バートンは右足の具合がだいぶ悪いようだった。
 試合後は安生も一緒に3人でトライアングルのポーズ。
 安生はバートンに何か文句を言っていた。
 セッドマンはなかなか起きあがらず、バートンが心配してのぞき込むと、その後ろからウィリアムスが突進。3人でバートンを痛めつけ、スティールが入って助け出すと、ウィリアムスは何が気に入らないのか、椅子をリングに投げ入れた。安生は、スティールを挑発しながら花道へ。
 座ったウィリアムスと、その後ろに立ったロトンド安生がトライアングルのポーズ。
 3人で意気揚々と引き揚げていった。
 セッドマンはまだ起きあがれない。ヤン達が盛んに心配していた。
 ウィリアムスはきげんがよく、客席の子供にも握手してやっていた。
 バートンとスティール憮然とした表情で、セッドマンはセコンドに両脇から抱えられて去っていった。

第6試合 アジアタッグ王座決定戦 60分1本勝負

長井満也
× 奥村茂雄

23分37秒
片エビ固め
(ラリアット)


荒谷信孝 ○
 荒谷・嵐が登場。次に、奥村・長井が登場。長井に声援が飛ぶ。

 レフェリーは和田京平だがレフェリー・コールなし。
 今日は長井の幟は一本しか見えなかったがもっとあったのかもしれない。
 ハンセンが認定書を読み上げると場内から拍手。

 全日側セコンドは宮本。WAR側は平井。
 荒谷にピンクのテープ、嵐に黒いテープ。
 奥村に白いテープ。長井に黄緑のテープ。

 奥村と荒谷というかつての同志でスタート。奥村が突進したところを荒谷がいきなりのラリアット。場内騒然。あわやというところでカウント2。
 立ち直った奥村は裏切り者と叫びながらエルボー。ジャーマン(ドラゴン?)で投げるが荒谷はラリアットで反撃。
 奥村が長井にタッチすると、長井と荒谷は静かな攻防。長井が荒谷の腕を背後にねじり上げたところで荒谷は長井を自軍コーナーに押して、嵐にタッチ。
 嵐は男に人気があるようだ。
 体の大きさの違いは歴然としていて、タックルで長井の体が飛ぶ。
 奥村がサーフボードで荒谷を攻めれると、男性客から荒谷に声が飛ぶ。
 どうもこの4人、男性ファンからの声援ばかりが目立つ。
 荒谷は長井のキックを捕まえて片エビにはいり、嵐にタッチ。
 長井は膝蹴りで攻めて奥村にタッチ。奥村はエルボーを連発するが、嵐の一発にぐらつく。
 長井と奥村は荒谷の左腕に攻撃の的を絞る。長井がロープを利用して責め付ければ、奥村はコーナーから飛び降りて左肩にパンチ。さらに、グランドで荒谷の左腕をねじり上げる。
 嵐が入ると、奥村をロープに振ってドロップキック。巨体が飛ぶので場内どよめく。
 代わった荒谷がラリアットからカバーするがカウント2。続いて荒谷のパイルドライバー。カバーしようとしたところを長井がカット。
 荒谷と嵐は二人がかりで奥村を攻める。奥村は、サンドイッチをかわして同士討ちさせ、やっと長井にタッチ。元気な長井は、延髄斬りから、嵐の巨体をブレーンバスターで投げてみせる。
 嵐は長井にチン・クラッシャーをかけたのだが、体格のせいか何か違う技のように見えた。
 荒谷と長井のエルボー合戦は荒谷が優勢。長井はフロントキック、太股への回し蹴りで反撃して奥村にタッチ。奥村が荒谷をコーナーに振ると、長井がコーナーからハイパーニ。
 長井と嵐が場外に出ている間に奥村がラリアットからカバー、カウント2。
 さらに奥村が垂直落下式ブレーンバスターを決め、あわやというところで嵐がカット、奥村を捕まえて岩石落とし。
 奥村のダメージが大きい。
 荒谷から嵐に代わり、嵐の串刺しラリアット。さらにタイガードライバーが決まって長井がカット。
 荒谷が長井を外に出し、嵐は投げ捨てパワーボムから、ボディプレス。もはやこれまでかと思ったが奥村は2で返す。場内ドドドドドドドドド。
 嵐はカナディアン・バックブリーカーのような体勢からバックドロップ気味に落とし、決まるかと思ったが長井がカット。
 荒谷に変わり、ロープに飛んだのを奥村が裏投げで反撃して長井にタッチ。
 長井はキックからニーリフト。
 ランニング・ニーからのカバーは2で返され、キャプチュード。嵐がカット。
 嵐が入ると、長井はハイパーニ空牙を決めるが、カウント2。場内ドドドドドドド。
 混戦になり、嵐は奥村をラリアットで蹴散らして、長井に高角度パワーボム。長井大ダメージ。荒谷がカバーするがカウント2。
 長井と荒谷のエルボー合戦、長井の張り手、荒谷のラリアット。やっと荒谷がカバーするがカウント2。場内ドドドドドドド。
 荒谷がボディスラムで投げ、ムーンサルトが決まって……カウント2! 場内ドドドドドドド。
 リング下に落とされていた奥村がやっとコーナーに戻る。場内長井コール。
 荒谷のラリアットをかわしてのスピンキックはかすった程度、だが荒谷にかかとを落としておいて奥村にタッチ。奥村は荒谷の後頭部にミサイルキックからドラゴンスープレックス。カウント2。奥村復活。
 荒谷の左腕を足に挟んで荒谷のあごをしめあげる。
 長井は嵐をコーナーに押しつけたが、嵐はすぐに逃れてカットに入る。すると長井は嵐にフロントスリーパー。奥村は絞め続けるが、決まらない。
 嵐は首が太くて短いためか、長井の腕からするっと抜けて、長井を殴りつけ、奥村をカット。長井は嵐の側頭部にハイキック、さらに向かっていくが嵐はフライングニールキックで迎撃。続いて嵐は奥村にラリアット。
 荒谷がフライングニールキックからカバーするが長井がカット。今度は嵐が長井にスリーパー。その間に、荒谷の垂直落下式ブレーン・バスターを決めるがカウント2!
 場内ドドドドドドドドドドドドドド。奥村頑張る。
 しかし、荒谷がロープに飛んでののラリアットでついにカウント3。
 奥村の健闘が光った。終盤は息つく暇もないほどのめまぐるしい展開。徐ない大興奮。
 ハンセンは嵐、荒谷と握手してベルトを渡し、長井は面白くなさそうにロープを蹴って、奥村を助け起こした。
 ハンセンは長井、奥村とも握手し、奥村の背中をたたいて健闘をたたえていた。
 写真撮影の後、荒谷も満足の表情で花道を去っていった。 

第6試合 三冠挑戦者決定戦 60分1本勝負
× 太陽ケア

17分13秒
片エビ固め
(ラリアット)

小島 聡 ○
 小島の幟が二つ。
 場内小島コール。
 小島はマスクをして登場。
 ケアの登場には星条旗。

 小島にオレンジのテープ、ケアに赤いテープが飛ぶ。
 レフェリーウォーリー山口。
 場内ウォーリーコール。いつもよりちょっと少な目。

 互いに様子を見合うスタート。
 体格は互角。
 四つに組んだところから、まずケアが小島をコーナーに押しつけた。
 その後も手の取り合い、バックの取り合いが続く。
 場内のあちこちから、小島、ケアそれぞれに声が飛ぶ。
 ケアは小島の左腕に足を落とし、両足で左腕を挟んで攻めるが、まだまだ様子見。
 両者ロープに飛んだあと、小島はケアをジャンプして飛び越して見せたが、すぐにケアはキックで小島を倒した。
 ケアがリング下に出ると、小島がプランチャ。
 しばらくリング下で小島がケアを攻める。
 ケアはチョップで反撃。チョップの音が場内に響く。
 小島は倒れたケアの腹に何度も続けてエルボーを落とすが立ち上がったケアがチョップ。物凄い音。
 ボディスラムでケアが小島を投げ、コーナーからボディプレスでカバーすると、山口がカウントを数えたが数え方が早く場内驚く。
 もちろん2で返す。
 ケアが攻勢に出るかと思ったところで、コジマがドラゴンスクリュー。動きが止まり、小島がケアの左足をぐりぐり責め付ける。
 それでもケアは立ち上がってハイキック。
 ブレーンバスターの投げ合いは小島の勝ち。
 小島はケアをコーナーへ降って串刺しラリアット。
 10分経過。
 さらにコーナーに降ってエルボーの後、場内声をそろえて「いっちゃうぞ!」。
 コーナーから飛ぶが、ケアは2で返し、トラース・キックで反撃し、ドロップキック。
 形勢逆転。
 ケアは、バックドロップで投げると見せて、小島の体が空中にある時に左手で抱えるようにしてリングにたたきつけるが、これはカウント2。
 長距離を飛んだダイビングボディプレスもカウント2。
 更に小島を担ぎ上げようとしたところで小島は生き返り、チョップ合戦。チョップの音はケアの方が数倍大きい。
 ロープに走ったケアを小島が捕まえてコジコジ・カッター。
 ケアが起きあがったところでケアの手をつかんでもう一発。
 首をかっ切るポーズをしてケアを投げ落とすが、ケアはさっと立ち上がりシャイニングウィザード。
 場内湧くが、両者立ち上がれない。
 先に立った小島がロープに走ると、ケアがフランケン・シュタイナーで迎撃。カウント2。
 ケアは左右からのキックの後、ジャンプして小島の後頭部をかかとで蹴る得意技。
 小島の腕を巻き込むようにしてかわず落とし。しかし手を放さず、そのまま後ろへ投げる。ところが小島はすぐに立ち上がってラリアット。
 場内小島コール。
 ケアは倒れ込むようにしてのヘッドバットから、ハワイアン・スマッシャー。カウント2
 場内ドドドドドドドドドドドドドド。
 ケアがロープに飛ぶと、小島はラリアットで迎撃。ドドドドドドドドド。
 両者ダー目地大きく立ち上がれない。
 小島は走って後頭部へラリアット、更にロープに飛んだのをケアがフランケン・シュタイナーに行き、小島はそれを捕らえてパワーボムのようにして落とすが、ケアがすぐに返す。
 小島がロープに走ってラリアット。これでカウント3。
 勝った小島に北側から何本もロープが飛んだ。
 ケアはダメージが大きく、やっと立ち上がり、場内にちょっと手を振った。
 大きな拍手が送られたが、無念そうに後頭部を押さえながら去っていった。

メインイベント 三冠ヘビー級王座決定戦 60分1本勝負

○ 天龍源一郎

19分38秒
片エビ固め
(垂直落下式ブレーン・バスター)

武藤敬司 ×
 花道沿いに天龍の幟が何本も立つ。
 ハンセンがリングインし、ベルトが運ばれる。

 暗くなると、場内天龍コール。
 天龍はガウンを着て登場。
 そのあとに嵐が従っている。
 続いて武藤が白いガウンを着て登場。
 客席には、BATTのポーズをするのもいればブーイングを飛ばすのもいる。
 ハンセンが認定書を読むと場内から拍手。
 テープは天龍の黄色いテープの方が多かった。
 京平コールはいつも通り。安心。
 試合開始前、和田レフェリーは、リングアナに何かアピール。
 アナから「この試合は、WARとBATTの選手は柵の外に出るようにと、レフェリーがいっております」ということで、嵐たちはおとなしく柵の外へ出て試合開始。平井も馳も外。ヤン、カズ、宮本などは中。
 ゴングが鳴ると、天龍はいきなりあびせ蹴り。
 両者様子を探り合い、四つに組んで先にロープへ押しつけたのは武藤。きれいに離れ、場内拍手。
 グランドでは互いにヒールホールドやトーホールドを掛け合う。
 武藤がロープを掴んでブレイク。
 天龍は首投げから、シャイニング・ウィザード! きまりはしなかったが、続いてBATTのポーズ。場内大受け。面白くない武藤は、一度花道に出る。
 天龍のチョップに場内が沸いたあと、武藤のドロップキック、リング下の天龍へプランチャ。リング下で武藤がシャイニング・ウィザードを決めたようだがよくよく見えなかった。更に武藤はリング下で天龍に何かしているらしく、平井が入ろうとするが、和田レフェリーや馳が阻止。
 武藤は天龍の腕にドロップキックをしてリングイン。
 馳はすぐ柵の外に戻った。
 天龍は左腕を押さえてリングイン。
 武藤の低空ドロップキック。
 倒れた天龍の左腕にさらにドロップキック。天龍はリング下に落ち、顔をしかめてリングイン。
 武藤は強引にドラゴンスクリューを決め、続いて天龍の左腕を攻める。
 上からのしかかって左手を攻めた後、腕ひしぎへ。
 天龍は右足をロープにかけて脱出。起きあがったところへ武藤がすかさずドロップキックを放ったがそれはかわして天龍のチョップ。
 武藤はまた無理矢理ドラゴンスクリューをかけて倒し、天龍の左腕を背後へねじり上げる。
 やっと逃れるが天龍は左肩が痛そう。
 天龍をコーナーへ振って側転エルボーを出すと、天龍は後頭部へのラリアットで迎撃。天龍は、一気に攻勢に出て、続いてチョップ。串刺しラリアット。チョップ。反対側コーナーへ振ってチョップ。ボディスラムからエルボードロップ。カバーにはいるがカウント2。
 ここで早くもパワーボム。カウント2。
 武藤が起きあがるのを待ってラリアットへいくが、フランケンで返される。武藤はすぐに腕ひしぎに行くがロープが近く、天龍の足がロープにかかった。
 天龍はグーパンチから延髄斬り。天龍はグーパンチ連発。レフェリーが止めるとチョップ。コーナーに追いつめて、チョップとパンチの連続。
 それから武藤をコーナーに乗せて、スパイダー・ジャーマン。これは超低速だった。
 武藤は、続いてのエルボードロップはかわし、座った状態の天龍にドロップキック、さらに腕ひしぎ。天龍は足をロープにのばして逃げる。
 両者疲れが見え、パンチや張り手が散発的に出る。
 天龍はパンチを続けて出すが、反撃され、起きあがるところへシャイニング・ウィザード。更にまたシャイニング。そしてまたシャイニング。
 カバーに入るがカウント2。
 武藤は天龍を抱え上げて腰を膝に落とし、コーナーに駆け上がってムーンサルト。これはかわされ、天龍がラリアットへいくところへ、武藤はニールキックで迎撃。しかし天龍はまたラリアット。
 立ち上がった天龍が突進してくるところを低空ドロップキックで膝を蹴る。しかし天龍はひるまずまたラリアット。カウント2。
 垂直落下式ブレーンバスターは、武藤が足をばたつかせて逃れ、両者倒れて起きあがれない。
 場内武藤コール。
 両者立ち上がったところで、武藤がバク転キック。BATTのポーズをして見せてから舎イニング・ウィザード。さらにコーナーに駆け上がってムーンサルト。しかしまたかわされた。
 天龍がグーパンチから、武藤を抱えると、武藤がバックドロップ。天龍大の字。
 また天龍を抱え上げて膝に落とし、またまたムーンサルト。これを天龍ががひざで迎撃。武藤も痛かったが、天龍の膝も痛かった。
 天龍ラリアット。カウント2。場内ドドドドドドドドドドドドドド。
 先に天龍が立ち上がり、武藤を抱え上げて、垂直落下式ブレーンバスター。カウント3!
 黄色いテープが飛び、幟が立つ。
 ところが、花道にペットボトルを投げた奴が何人もいた。全日は変わってしまった。

 花道を去っていく武藤は、馬場さんのカーテンの前でBATTのポーズ。

 小島が現れ、マイクを持って、「おい、天龍さん。次のチャレンジャーがだれだか知ってるか? オレだ、バカヤロー」
 天龍は落ち着いていて、「全日本プロレス、望み通り受けてやるよ」
 花道を退場した天龍は、馬場さんのカーテンを片手でつかみ、もう一方の手でBATTのポーズ。

総括
 ジュニア決定戦は、渕がまだ本調子ではないようで、少し残念だった。
 一番面白かったのはアジア・タッグ。場内大興奮。奥村がよく頑張った。
 メインで天龍が勝ったのはうれしかった。ぜひ、川田復帰まで保持し続けて欲しい。
 試合後、花道にペットボトルが散乱したのは不愉快だった。武藤たちの加入で、新しく全日を見るようになった人たちなのだろうが、こんな連中と一緒にプロレスを見るのはいやだ。
 客の入りは、最後は、リングサイドがほぼ満員、1階席は9割以上、2階席が8割というところ。
 満員にならなかったのは残念だったが、川田がいなくても満員になったらそれはそれで複雑な心境になったことだろう。

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