独り言


2025.11.03  連休やさかい
秋の好天にも誘われて、どっかに遊び行こうって思わないこともなかったのですが、結局クリニックと家の往復。
クリニックではずっと書類書きをしておりました。
同業者(特に内科の先生)にはとかく評判の悪い、例の書類です。
インクと紙の無駄でしかないんだけれど。

しかしですね、お国からは「定期的に渡すんだぞ」と厳命されているものですから。
何か月か毎にまとめて下書きをしているわけで、今月がそれにあたってしまっています。
電カルだとコピペができるそうですが、うちは全て手書き。
カルテを引っ張り出して、名前、生年月日、データを書き写す作業をしております。

土曜日から昨日、今日で全体の2割程度を済ませましたが、平日も朝と昼休みと診療後にちまちまやるしかありません。
厚労省のお役人って、無駄な事、無駄な仕事を作ることに関しては卓越した才能を持っているようです。
無人の診察室でひたすら書類を書いているのって、自分で掘った穴をもう一度埋めなおすという拷問(囚人の穴掘り)みたいなものなんですけどね。
ポールニューマンの「暴力脱獄」でしたっけ? 

 

インフルエンザが流行っています。
土曜日の発熱外来患者さんは全てインフルエンザA型でした。
幸い、治療薬がありますのでそれほど重篤になることはありませんが、患者さんの辛そうな表情を見るとなんとも言えない気分になるものです。 

医療の本来の業務って、患者さんの診察や治療であるべきで、決して書類書きじゃないんですけどね。
これには勤務医の先生も同意してくれるんじゃないかと思っていて、
一人の患者さんが入院して退院するまで何枚の書類を書かせるねん。
各種同意書、検査説明書、治療計画書、退院指導書etc. 
その他にも紹介状、返信、退院サマリー、診断書もわんさかありますもん。
病院は入院日数を短くしてベッドの回転率を上げろって言いますから、ますます書類を書く手間が増えるっていう寸法。 

解決策はあるのかって。
ここはAI先生の出番かな?
他には医療秘書(医療クラーク)さんを大勢雇う。
っていうところが考えられます。
しかし、お金がかかるんですね。
これには診療報酬を増やすことが必須ですけど。
高市さんには期待してもいいのかな? 

うちはどこまでもアナログ路線ですから、AI先生もいないし、秘書さんを雇う余裕もなく、院長のタダ働きにかかっております。

2025.11.01  あと2か月
11月に入りました。
今年もあと2か月。
自分の親も今日一つ年をとり、僕も今月一つ年を重ねます。

とっくの昔に惑わなくなり、既に天命を知り、最近では耳順うようになってきたかなあ。
確かに、他人の意見に対しいちいち反論することもなくなったように感じます。
でも、内心は心穏やかじゃないですよ。
そういった面ではまだまだ未熟かな? 

患者さんにはよく言います。
70歳代までですよ。元気でいられるのは」
80歳を過ぎたらやりたくてもできないし、行きたくても行けなくなりますよ」 

うちの親を見ていてもそうでした。
80歳を過ぎて両親(特に父親)を連れ出そうとしても
「家がいい」って言ってどこにも出かけなくなりました。 

60歳代は自分や連れ合いの親の介護があったりします。
また、孫の世話に奮闘している方もいらっしゃいますね。
70歳を過ぎるとある程度自由になりますね。
ここが最後のチャンスだと思うんですね。
経済的にも時間的にも余裕があって、足腰もまだ何とかなるんです。
人生には限りがあります。
さあ、楽しみましょう。 

 

言葉遣いについて。
若いビジネスパーソンとの会話で凄く気になる言い方があるんですね。
自分が年を取ってしまって単についていけてないだけかもしれないけれど。 

其の一、「ありがとうございます」地獄。
こちらが何か質問をしたりすると、
「ありがとうございます」
の一言から始まります。
別にあなたに感謝されるようなことを訊ねてないし、ダイレクトに、
「それはですね、〇〇なんですよ」
と答えて欲しいですね。 

其の二、「させていただきます」の押しつけ。
「この度、〇〇という製品を発売させていただくこととなりました」
「〇〇の会を始めさせていただきます」
みたいな。
こっちの許可を得なくちゃダメなわけでもなく、そちらの都合でやっていることなんだから。
「発売いたします」、「始めます」で良いと思うんですね。 

其の三、「よろしかった」のシャワー。
電話の営業でよく使われるフレーズでして、
「〇〇でよろしかったでしょうか」
どうして過去形?
何度も言われるから
「よろしいです」と切れ気味に返事をしたこともしばしば。 

其の四、「めっちゃ(めちゃくちゃ)」の嵐。
これは営業の方は使いません。
若者が使うのはまあね、流行り言葉として使ってるんでしょ。
しかし、大の大人(5060代)が使っていると、何だか軽薄な感じがしてしまうんですね。
自分の語彙の貧弱さをさらけ出しているように感じてしまいます。
そこはやはり、「とても」や「凄く」を使って欲しいな。 

レストランで食事をしていることを想定してみましょうか。
「めっちゃうまい」
「とっても美味しい」
どちらの言葉を使う人とお付き合いをしたいかっていう話。 

あと、どうでもいいことですが、
芸能人同士の交際の時に用いられるフレーズで、
「真剣交際」
真剣じゃない恋愛もあるのかなあ?
それはただの遊びだったり、お試し交際ってこともあり得るから?
今回はそんなんじゃないよっていう無意味なアピールのように感じちゃうんです。 

最後に、
「世界の真ん中で咲き誇る」
誰かさんの所信表明演説。
世界の真ん中ってどこ?
比喩なんでしょうが、何をもって咲き誇ろうとしているのかよくわかりません。
経済的にはGDP順位は凋落の一途で、政治的には国際的に注目される発言もなく、アメリカの腰巾着(言わば植民地)です。
「日本凄い」って言いたいのはわかるんですが、それは自分でアピールするのではなく、
他人(他国)から「日本って凄いね」って言われてこそ、咲き誇ることになるのではないかと思っています。



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