独り言


2025.07.26  ファースト
平板の「ファースト」と発音するのは一塁手の場合ですね。
掛布さんはファウストと言います。(ゲーテかよ) 

今回は「ファ」に強くアクセントを置く、アレです。
アメリカファースト、都民ファースト、日本人ファーストってやつです。 

なんかね、とても嫌な響きを持つんですね。
排外主義、差別主義、利己主義という言葉がぴったりです。 

余裕がなくなった時(心にも金銭的にも)、人は自分を、自分の周りの人々、仲間だけを守りたくなります。
だって、他の人の事を思いやるだけの余裕がないんだもの、仕方ないよね。
でも、それを大ぴらに公言するっていうのはどこか恥ずかしい、はしたないという気持ちがかつてはあったはずです。
「武士は食わねど高楊枝」にも似た心境とでも言うのでしょうか。
日本人の奥ゆかしさ、優しさっていうのもあるのかな。 

しかし、いつの頃からか、
「そんなものはかなぐり捨てて、本音で語ろうじゃないか、ぶっちゃけちゃおうぜ」
という風潮が政治の世界に蔓延ってしまいました。
哀しいじゃありませんか。 

民主主義って金科玉条のように扱われていますが、意外と使い勝手が悪いんですね。
意思決定に時間がかかるし、反対意見にも耳を傾けなきゃいけないし。
でも他の政体よりかは幾分ましなものです。

しかし、それがうまくいくかどうかを決めるのはその構成員次第だと思っています。

全構成員が100%満足いく決定事項なんてあるわけがなくって、みんな少しずつ不満があるんだけれど
少しずつ我慢、それもやせ我慢しなくちゃいけないんですもの。
 

そのためには各々が大人になること、それも成熟した大人になることが大切ではないかと思っています。 
時には自分の持ち分を少しだけ放出したり、誰の仕事でもないことを、
「ああ、いいですよ、僕がやっておきます」
と言えるような精神を持っている人(成熟した大人)が沢山いる社会って、ちょっとはいい感じになるんじゃないかと思っています。

「あいつはいつも得をしている」、「何もしないのにいいところだけ持っていく」
っていうことに目くじら立てて指摘したり文句を言ったりする社会ってなんだか嫌になりませんか?

そんな考えを持っている人(パイの分け前ばかりを気にしている人)と一緒に仕事をすると、いつも査定、評価が気になります。
「お前の仕事量に対する報酬は果たして適正なのか?」って常に監視されるわけです。  

フリーライドは許すまじっていう社会はとてもギスギスして常に他人の行いを監視するんです。
ズルしてる奴、働きの悪い奴を見つけては糾弾することになります。

そんな社会で暮らしたい?
糾弾、処罰するより、サポートしようよ、という社会の方が愉快に暮らせると思っています。 

そもそも、「ファースト」の対象になるのは、本当は「困っている人」、「困窮している人」であって、
特定の国民や人種ではないと考えております。

2025.07.19  うなぎ
診療自体は比較的暇なんですが、公的な仕事が多くて忙しく過ごしていた今週でした。
昼休みや夜に会議に出かけたり、ウェブでの講習(教育講演会)を受けたり。
このウェブの講習っていうのがまあ大変でした。
現地に行かなくてもいいので非常に便利ですが、まず、参加費が高いです。
お父さん方のひと月のお小遣いくらいです。 

この講演会は専門医更新のために必須のもので、一コマあたり約30分のセッションを計9個見なくてはなりません。
早送りしちゃダメよ、スキップしちゃダメよ、というもので、最後まで視聴しなくては見たことにならないんですね。
そして最後に確認問題が出されて、これに80点以上取らないと教育講演会に参加した(受講した)ことにならないんですね。
まあ、当然と言えば当然です。だって「教育」講演会なんだもの。
右から左へ聞き流すタイプの講演会とは性質が違うんですね。 

確認問題については正答率が下回ったら何度でも再試験可能っていうところが良いところですが…。
難しかったです。でも、何とか1回目で90点取れました。
何度も何度もテキストを見直しましたから。 

何かと問題のある外免試験(外国人に対する自動車の運転免許試験)もこれくらい難しくすればいいのに、と思ったりもしました。 

疲れた身体と頭には美味しいものを食べようってことで、うなぎ屋の開拓に少し遠出をしてみました。
今日は土用の丑の日ですもんね。 

開店前から多くのお客さんが列を作っていて、僕は大体156人目。
店員さんが人数を聞いてくるのですが、指を1本、当然おひとり様。
僕の次の男性もおひとり様。
いざ、開店。
順次席に案内されていくのですが、僕のところで満席。
可哀そうなことに次の男性客は2回転目に。
つめれば僕の隣のカウンター席に座れるんだけどなあって。 

うなぎって焼くのに時間がかかるけどあっという間に食べ終わります。
出てくるまでに40分くらい、山椒を振ってサクッと食べ終えて、50分ほど待たされた先ほどの男性客に、
「済みません、お先に失礼します」と言って店を出ました。 

今年はもう一回丑の日がありますね。次はどこに行こう?

2025.07.12  選挙に行こう
そう、来週は参議院選挙です。
僕は既に期日前投票を済ませたので、今更どうのこうの言うつもりはありません。
今回の参議院選挙が政権選択選挙となることに対し、今一つすっきりしないのですが、タレント候補が大挙して立候補するよりかはましだと思っています。
芸能人枠やスポーツ枠っていうのは人気者にあやかろう、バカな国民に票を入れてもらおうっていう魂胆が見え見えでとても醜悪です。 

かつて「良識の府」と呼ばれていた参議院は今ではもう見る影もない、衆議院のカーボンコピーと化しています。
参議院の存在意義を問われることもしばしばで、今回の選挙も政党の思惑だけで候補者が擁立されるのであれば衆議院と同じですもんね。 

それと、業界や団体の代表という形で組織票頼みの候補者がいますが、どうもいけません。
彼ら、彼女らが日本全体の事を考えてくれていればいいのですが、自分の業界、応援団の利益ばかりを主張していくのであれば決して国益にはならないんではないかと思っています。
「良識の府」、期待するだけ無駄なんでしょうかねえ。 

若い人の投票率が低いことに対して高齢者からのアドバイスを一つ。
あなたの一票で政治は変わらないかもしれないけれど、何もしなければあなたは結果に対して文句を言う権利はありません。
仮に生活が苦しくなった場合、後悔してもいいけれど、恨んではいけません。
そして誰かの責任にしてはいけません。
折角持っているのに、そして当然行使できる権利を放棄したんだから、白紙委任したんだから。 

せめて誰かに一票を投じて欲しいですね。 

僕が思うに、若い人って、凄く真面目なんだと思うんですね。
自分の主義主張に完全に一致する人を支持したい、投票したいって考えているんじゃないかと。
無責任な投票行動をとることは国のためにならないんじゃないかって。
そんな候補者、いるわけないじゃないですか。 

理想的な、完璧な候補者って、突き詰めれば自分自身なんだから。 

自分の主義主張と少し(60%くらい?)似ている候補者を選ぶ、もしくはこれだけは妥協できない候補者を除外してみる。
そんな作業をしていくと、「完璧じゃないけど、まあ少しはましな候補者」を選ぶことができると思いますよ。 

100%完璧な候補者は村上春樹さんの本の中でしか出会えないんでしょうね。
彼の作品の中では主人公の「僕」は結構100%完璧な彼女に出会えてるんですよね、これが。

2025.07.05  一つの区切り
もう一年の半分が終わりました。
西の方では梅雨も明けたそうで、既に本格的な夏になっているようです。 

当院では71日は一つの区切りの日でもあります。
そう、開院した日なんですね。
自分では何とも思ってもないのですが(感慨深いだとか、〇〇周年だとか)、母は結構こだわっているみたいです。
お祝いを贈る、なんて言ってきたものですから、
「そんなことせんでいいから」
と断りました。 

今、待合室には業者さんから頂いたお花が飾ってあります。
また、僕の好みを熟知している患者さんからは、あるプレゼントを頂きまして、これは家に持ち帰りました。
リビングに飾っております。 

ここまで続けてこられたのは優秀なスタッフと、通ってくれる患者さんのお陰でして、感謝の気持ちで一杯です。
僕は特に大きな病気もせずにここまできましたが、自分だけではなく、スタッフやその家族の健康も気になるお年頃になっています。
突然の休診というのは自分も困るし、患者さんはもっと困るでしょう。
80過ぎの親って何があってもおかしくないですから。 

あと何年続けられるのかわからないけれど、もう少し頑張っていきましょう。 

 

学歴で大騒動になった市長さんがいました。
学歴詐称疑惑ではなく、除籍であったという事実を突きつけられたわけですが、なんともまあ間抜けなお話でした。
彼女は既に詰んでます。
投了するしかないのですが、綺麗に負けを認めるだけの度量があればいいんですけどね。 

人間はどうして学歴にああもこだわるんだろうって、大卒の自分が言うのは何だか感じ悪いですね。
学歴を論ずることは兎にも角にも危ない話になりますのでこれくらいにしておきます。
以前、そんな話について面白い本を読んだことがありますのでご紹介いたします。
小田島隆氏の「学歴論」



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