独り言
2025.06.26 夏が来る
既に来ているようなものですが、夏至も過ぎて個人的には気分は高揚しています。
何をもって夏を感じるか、人それぞれですが。
僕はスポーツ新聞でしょうか。
夏の甲子園の地方大会の組み合わせが順次掲載されてきます。
(沖縄と北海道はもう始まっていますけど)
多くの高校生にとっては7月の地方大会が高校生活の集大成となるでしょう。
また、競馬欄で中央開催が終わりを告げて、福島や新潟、小倉に開催が移ってくることで夏の訪れを感じさせられます。
他には、夏祭り情報や花火大会のお知らせなども夏の到来を教えてくれます。
先日、友人から「花火大会の特等席があるよ」ってラインが来ました。
生憎、僕は花火には一切興味はないので、既読スルー。
食べ物では、断然「うなぎ」です。
今年はどこで食べようかなって。ここ何年かは牛久沼周辺です。
当院では何と言っても夏季休暇のお知らせでしょうか。
休診情報は基本的に2か月前に院内に掲示しております。
8月の休診情報を作る時に、「ああ、夏だなあ」って感じるんですね。
夏って、楽しくもあり、寂しさもありです。過ぎてしまえば冬を待つばかり。
そして夏は儚く過ぎ去っていきます。
だから今の季節(夏が来る前)が大好きなんですね。
多くの外国人観光客(中国系が多かった)に混じってアルペンルートを堪能してまいりました。
しかし、生憎の雨で、雷鳥にも会えず。
10年前にも行ったんですが、その時も雨。
どうも巡り合わせが良くないようで、次の機会に期待です。
仕方ないのでこの子を連れて帰りました。
2025.06.21 西洋の敗北
エマニュエル・トッド氏の本です。
診療の合間に読んでいたのですが、読破するのにかなりの時間がかかりました。
こういったものはちゃんと腰を落ち着けて読むべきなんですけどね。
ロシアとウクライナの戦争、アメリカの凋落、ヨーロッパ各国のロシアとの関係性、
民主主義の消退と権威主義の伸張などの解説が書かれていました。
内容はかなり難しいのですが、現在の世界情勢はこの本により理解度が深まったのは確かです。
折しも今週はカナダでG7サミットが行われていました。
かつてはG7の国が世界をリードするものと思っていましたが、今やG7以外の国々の方が
世界への影響力は大きいのではないでしょうか。
BRICSしかり、そのパートナー国も増えてきていることから人口においてもGDPにおいてもG7各国の存在感は
国際的にも低下の一途をたどっているように思えます。
押しつけがましいリベラリズム、うさん臭さ満載のSDGs、メリトクラシーのエリート主義などに共感できない層(国、人々)に対して
あまりにも非寛容で、西洋の基準で白黒つける傲慢さというものに僕も何だか居心地の悪さを感じております。
ただ、僕は民主主義は権威主義や独裁よりも良い政体だと思っています。
しかし、それが最良でそれ以外の政体はダメだと上から目線で論じる傲慢さに対する反発、揺り戻しが起きていて、
アメリカ国内での分断(トランプ大統領誕生)もその一つでしょう。
ヨーロッパでの極右政党の躍進もそうでしょうね。
今回、イスラエルとイランの紛争においてもG7サミットではイスラエル寄りの声明を出しましたが、
イランに理があると考える国は結構あるんじゃないかなあ。
そして、ガザでのイスラエルの非人道的武力攻撃についてもイスラエル側につく国はどれだけいるのでしょうか。
西洋の価値観は中東の価値観とも違うし、勿論アジア、そしてアフリカの価値観とも異なっていると思います。
日本も独自の価値観、民族性を持っています。
G7サミットでは日本はアジアの代表っていう顔をして参加していますが、アジアの何を代表して語っているのだろうと
毎回疑問に思います。
結局、アメリカの言いなりの腰巾着で末席を汚しているだけの存在のように思えるんですね。
G7の常識がグローバルスタンダードで世界の常識と考えていたら実は国際的には少数派だった、ともなりかねないわけで。
日本はもっと多方面外交、地政学的な視点で外交をするべきと感じたわけです。
また、この本の中ではアメリカの衰退を論じていました。
法律、金融、ビジネスという分野が成長し、そこに優秀な人材が集中する一方で、物を作るエンジニアが不足し、熟練工もいない、
国内産業は消退する一方、必要なものは海外からの輸入に依存するという社会、それが今のアメリカではないかと。
トランプさんがいくら製造業を国内に持ってこようとしても、これまでエンジニアの養成を疎かにしたことで
急に国内回帰はできないと思っています。
日本だって、製造コストを下げるために人件費の安い中国や東南アジアに製造拠点を移しました。
輸入すればいいんだからって。
ホワイトカラーばかり増えて、もの作り、製造の担い手が不足したからって、慌てて海外から安い労働者を連れてくるという愚策を講じています。
元々資源もない、食料自給率も低いこの国は、これまでは少しばかりのお金があったからよその国から買うことができました。
しかし…、貧乏になってきました。
ならばこれからは観光立国だって、ギリシャやイタリアを目指しているのかしら。
石破さんは日本の財政はギリシャより悪いと仰いましたが、意外と本当だったのかもしれませんね。
2025.06.07 備蓄米
米が安くなって国民は喜ぶべきなんだろうか?
少しすっきりしない自分がいます。
そもそも備蓄米の目的は災害や不作により食料が足りなくなったときのためにとっておくことでしょう。
しかし、今回の備蓄米は、「米の価格を下げるため」
という何だか本来の目的とは違う理由によって放出されています。
米を密かに溜め込んで価格の上昇を狙っている悪い輩がいる。
ここに低価格の米を出せば彼らの思惑が外れて溜め込んだ米を放出するだろう。
というシナリオを描いているのであれば、今回の政府のやっていることは効果があるのかもしれません。
そうなの?
どうして米の価格が上昇したのか
米の需要と供給のバランスはどうなっているのか
流通のブラックボックスはどうなっているのか
米農家の収支はどうなのか
など、色々調べる必要があると思うんですけどね。
市場経済を無視して統制経済にすることのデメリットをどう考えているんだろう。
今は緊急事態だからと言っても、その基準はどうやって決めたんだろう。
そして、備蓄米にも限りがあるわけで、いつまでこれを続けるんでしょうか。
今年の秋には新米が出回り、そうなれば価格は下がるのでしょうか。
恐らく、今年の夏、秋も米の価格はそれほど下がらないと思っています。
今年の田植えは既に終わっていて、収穫量もほぼめどはついていますよね。
来年以降、作付面積を増やして、就労者を増やして、収入を確保してあげない限り米不足は解消しないでしょう。
それと、農業従事者の生活を守るのであれば所得補償をすべきだと思っています。
5kgで2000円台の備蓄米を放出すれば国民は喜ぶだろうって、連日ワイドショーに出まくっている大臣には十分気をつけたほうが良いと思っています。
そもそも農水大臣は誰の方を見て政治をやっているんだろう?
何だか消費者の方だけを見ているように感じています。
そして、古古古米を食べての感想を、
「今までのものと変わらず美味しいです」
という街の人のコメントは、米の生産者さんに対して何だか失礼じゃないかと思ったりします。
だって、新しい米の方が美味しくなけりゃ高い新米を買う人がいなくなっちゃうでしょう。
あと、備蓄米に何時間も前から並んで買う人の行列を見ていると、何だかモヤモヤした気分にさせられるのはどうしてでしょうか。
人気ラーメン店の行列、コミケ会場での行列、TDRの開園待ちの行列などとは違う感じがしてなりません。
2025.06.01 学校検診
今年度も近くの中学校の内科検診の役目を仰せつかっておりまして、木曜日の午後、聴診器片手に出向いております。
昔の僕らの頃は…、今更振り返るのも野暮ですが、今のお子さんたちは本当にいい子ばかりです。
僕の過ごした昭和の中学校は、坊主頭という校則こそありましたが、剃り込みを入れて、眉毛を剃った目つきの悪い奴らがクラスに何人もいたものです。
学ランの裏地には虎や龍の刺繡を入れ、襟はプラスチックのカラーを取り外しているし、制服の丈も短くて。
ズボンはもちろんボンタン。
そんな彼らのワイシャツの下は紫か赤いシャツと決まっていました。
放課後のサッカー部や野球部の部室では煙草を吸ってる、挙げればまだまだあるのですが。
典型的な、絵に描いたような不良が結構いました。
無免許でバイクに乗って停学処分を受けるような事例もあって、結構荒れている学校だったんでしょう。
しかし、僕が検診に出向いている学校はとても感じが良いです。
診察が終わればきちんと挨拶をするし、廊下ですれ違っても、「こんにちは」と声をかけてくれます。
先生や保護者が手をかけ、目を配り、教育しているんだろうなって感心しています。
昨日は夜遅くまで重要な会議が執り行われておりました。
1か月前くらいから本を読んで、資料を作成して臨むんですね。
十分読み込んだつもりだったのですが、他の方の目の付け所が僕のとは全く違う。
僕の情報は紙媒体が主だったみたいで、やはりネットも活用して最新情報をアップすることが重要だと思い知らされました。
また、色んな医療機関の話も聞けて誠に有意義な会議となりました。