独り言


2023.08.26  クラウドファンディング
国立科学博物館の運営費をクラウドファンディングで募集したらあっという間に6億だか7億円も集まったというニュースがありました。
これを、「ああ、よかったね」で終わらせるのは聊か疑問だと思っています。
本来、これは国が運営するべきもので、国民の厚意に頼るべきものではないという意見に全面的に同意しています。

それ以上に危惧しているのが、今回の成功体験を国が利用してしまうのではないかということです。
「困ったときには国民の有志が助けてくれるんだったら、国の懐は痛まないじゃないか」
「ほかの文化施設も同じようにクラウドファンディングをやってくれたらいいじゃないか」
という悪しき前例になりはしないかと。

「儲け話には乗るよ、でも金にならない事業には一切関与したくないから」
っていうのが今の日本の基本姿勢のように感じています。

観光立国(インバウンドを増やそう)だとか、IR事業(カジノ誘致)、万博開催、オリンピック誘致なんてところが挙げられますね。
「文化、芸術、学術、研究なんて金を使うばかりじゃないか、コスパも悪いし、そんなものに補助金を出すのは多くの国民が納得しないよ」って。
かつてどこかの市長が文楽への補助金を廃止することを打ち出したことがありました。

伝統芸能、歴史や文化を蔑ろにする人には保守と名乗ってほしくないんですね。

新自由主義に毒された人々は、金にならないものは市場から退散するべき、
市場に受け入れてもらえないから衰退するんだと考えがちです。

金がすべて、マーケットがすべてという、彼らにとっては至極まっとうな合理的な思考なんでしょうけどね。
評価の基準がお金という凄く下品な考え方にはげんなりさせられます。

現在の政治の中枢にいる人々に、伝統や文化や科学や芸術などを大切に思う気持ちが少しでも残っていれば、
国立科学博物館側はクラウドファンディングという手段を用いることもなかったんではないかと思った次第です。

僕もクラウドファンディングに参加したことがありまして、成功したものもあれば目標に到達しなかったものもありました。
成功したものについては全く見返り(返礼の品とか)のないものでしたが、そこへ行くと寄付した人の名前が載っていて、
僕はそれだけで満足でした。


2023.08.20  
夏も終わりに近づいて
夏の高校野球(甲子園大会)もベスト4が決まりました。
個人的にはベスト8が決まった時点ですっかり興味も薄れていまして、
「ああ、夏も終わるんだなあ」という気分になります。

大会前は九州国際大付の佐倉くん、広陵の真鍋くん、花巻東の麟太郎くんがどれだけ凄いのかを期待して見ていましたが、
マークがきつかったせいもあるのか、実力の半分も出せなかったのではないでしょうか。

今大会は通しで試合を見ることが少なくて、ネット配信でちょこっと見るか、ラジオで聴いていることが多かったですね。
恐らく、西が弱かった(特に近畿勢)せいで、気合が入らなかったんだと思っています。

もう一つ、夏の終わりを感じさせる理由としては、お盆に帰省した時には7時でもまだまだ明るいのですが、
こっちに戻ってきた時の日没の早さに一抹の寂しさが生ずるからでしょうか。
 

 ♪♪またひとつ夏が終わる 音もたてずに
   暑すぎた夏が終わる 音もたてずに♪♪  (夏が終わる by スピッツ)

休み明けの診療は休みボケを一掃させてくれるだけの爆発力がありました。
近隣の医療機関がお休みだったということも一因でしょうが、発熱外来でお腹一杯でした。
一般診療の人をお断りして、発熱者対応をした日もありまして、

「診察時間内なのにどうして診てくれないの」というお叱りも頂戴しましたから。

来週からは通常運転できることを願っています。


2023.08.17
  台風とともに
♪♪嵐とともに やってきた 
  誰だ 誰だ 悪をけちらす嵐の男♪♪

と、昔歌っていたのですが…。(仮面ライダーの歌ね)

今年の夏は、
「嵐の後にやってきて、嵐の後に立ち去った」
感のある九州旅行でした。 

最初の台風は長崎方面に逸れたところで、鹿児島入り。
次の台風は関西を直撃して日本海に抜けたところで羽田へ戻るという何ともラッキーなものでした。
ANAからはしきりに「当日の運行状況をホームページでチェックしてください」というメールが届きましたが、
何の影響もなく無事行程を消化できました。

実際は「何の影響もなく」というのは間違いで、行く先々でアクシデントは起こりました。
初日の指宿では砂風呂の予定だったんですが、台風の影響で施設が臨時休業で入れず。
開聞岳は雲に覆われイッシーにも会えず。(イッシーがわかる人は50歳以上の方かな?)

砂風呂の代わりに知覧の特攻平和会館を訪れ、特攻隊隊員の遺書に目頭を熱くしておりました。

夜は一人飯、鹿児島編。

地元の魚をメインに芋焼酎というパターンでしたが、どうも焼酎が合わずに不完全燃焼。
ホテルの部屋でビールとサワーで二次会。 

二日目は桜島に渡って、雄川の滝、佐多岬(大隅半島の最南端)の予定が、土砂崩れのため通行止めで、
途中で引き返す羽目になりました。

仕方ないので道の駅巡りをしたり、霧島まで足を延ばしてから宿泊地である宮崎へ。

宮崎の夜も一人飯。

昼間に食べた海鮮丼が思いのほか腹に残っていたため、あっさりと蕎麦屋さんへ。
日本酒とつまみ、〆に蕎麦という割とありきたりの夕食となってしまいました。

鹿児島は高校時代に友人と電車の旅をして以来(ほぼ40年ぶり2回目)でした。
日豊本線をひたすら南へ南へ進んでいたんですね。(それも鈍行で)
今でいう「青春18きっぷ」で行ったんだと思います。

あと、鹿児島の人のイントネーションって何となく東北の人に似ているなと感じました。

決して、「おいどんは」とか、「〇〇でごわす」というフレーズは聞かれませんでした。 

今回の帰省は終活のお手伝いも兼ねておりましたので、ずっとテレビを見ているわけにもいかず、
のこぎりやカッターなどを持ち出して仕事をしておりました。

しまいには畑仕事まで。
仕事の後のビールは格別でした。



2023.08.05  夏休み前
暑い暑いとは言っても最近は朝が幾分涼しくなってきています。
また、日の入りが早くなって、帰りにはライトを点灯しなくてはならなくなりました。

相変わらずコロナが猛威を振るっています。
新聞を見ると一医療機関あたりのコロナ患者数が載っているんですが、
そんな報告義務もないうちみたいな無床クリニックも負けず劣らず患者数は多いんですよね。

報告義務のある医療機関って、地域の中核病院でしょうからもっと多くても不思議じゃないと思っています。
1週間で15人とか20人っておかしくない?
うちですか?20は超えてるなあ。

再びマイナ保険証のこと
窓口でマイナ保険証を提示してくださる患者さんが増えてまいりました。
その際には顔認証か暗証番号が必要になります。
「しかし、窓口に来られる(可能の意味)患者さんばかりじゃないですよ。」
という事例を二つ三つ。

Case1:「おじいちゃん、今朝から具合が悪いんです、往診していただけないでしょうか。」
Case2:「コロナ感染が疑われるから発熱外来を受診することになったの。
   クリニック内に入れないから駐車場で検査と診察するんだけど、マイナ保険証でどうやって受付するの?」

Case3:「脳梗塞で救急車で運ばれちゃった。本人の意識も混濁してるから暗証番号もわからないよ。」

カード読み取り機って大体は受付に置いてあって、パソコンと連動させてあります。
救急外来や院外で使うことはむつかしいと思うんだけど。

こういうシステムを考える人って、色んな場面を想定しないんだろうか?
窓口まで足を運んでこられる患者さんだけを想定してシステムを構築しているんでしょうね。

丁寧に説明して国民に納得してもらうなんて言ってますが、丁寧な言葉でお話しするんじゃお話になりませんから。

そもそも「カラスは白い」みたいな無理筋をいくら丁寧にわかりやすく説明してもらっても国民は納得しないんですよね。
でもアメリカが「カラスは白いよね」って言えば日本政府は納得するんだよなあ。
「白いカラスがいるかもしれませんね」なんて言って。



戻る