独り言


2022.08.27  ご都合主義?
処暑を過ぎて少し暑さも和らいできた感もする今週でした。
何となくではありますが、コロナの陽性者が少なくなってきたように感じるんですね。
朝の発熱外来受診希望の電話が少なくなってきたこと、検査での陽性率が下がってきたことが理由として挙げられます。 

さて、コロナの全数把握をやめるという、一見喜ばしい?話も出ています。
誰にとってなんだろうか。
HER-sysに入力しているお医者さんや保健所の職員にとってでしょうか。 

保健所の職員のご苦労については残念ながら僕は知る由もないのですが、入力する一人としての感想を。
発熱外来を担っている関係上、うちでは1日に最大10人の陽性者を登録することになります。
登録にかかる時間は最大でも1時間が良い所でしょう。(午前30分、午後30分)
だから全数把握は別に何の苦痛も感じていませんし、患者さんが保健所と繋がることで安心感というメリットを凄く感じています。
1日に100人も登録している方にとっては全数把握をやめることのメリットは計り知れないものと思いますけどね。
一方、やめることのデメリットについて、もう少し慎重に考える必要があるのではないかと思っているんですね。

軽症者でも中等症、重症になることもあるわけで、そういう時に保健所との繋がりがないと不安で仕方ないと思いますが。
医療従事者の負担軽減ばかりを図る反面、患者さんの不安感やデメリットを軽視する知事さんたちのお気持ちがちょっとわかりかねますね。
東京都の小池さん、あんまり好きじゃなかったんですが、今回は「結構いいじゃん」って思った次第です。 

あと、HER-sysの登録って患者さんの名前、住所、電話番号を入れるのに時間がかかるんですね。
あれを電子カルテと連動すれば登録時間は半分で済むと思っています。ほんの23分で終わるのに。
コロナ陽性と診断すれば患者データがそのままHER-sysの登録データに持ってこれると便利です。 

療養期間を従来の10日間から7日間に短縮するという案に関しても科学やデータよりお金を重視しているように感じています。
確かに10日間も自宅療養する必要はないように感じていますが、果たしてそこに根拠はあるんだろうか?
感染、発症してからのウイルス量の変化を調べて、10日後のウイルス量と7日後のウイルス量で殆ど差がないから7日後で療養を終了しても問題ないというデータがあれば構わないのですが。
結局、経済が回らないから、職場が回らないからという科学に基づかない人間の勝手な理由で療養期間を短縮しているように見えるんですね。 

当院でのコロナワクチンも残り3日となりました。
10月にはインフルエンザワクチンが始まります。
束の間の休息期間となりそうです。

2022.08.20  夏休みの反動が凄かった件
僕は無宗教なので、宗教にのめりこむ人の心境は全く分かりません。
いざとなったら神頼みもするし、クリスマスのプレゼントに心躍らされた幼少時もあったし、勿論、幾ばくかの仏心もあると思っているし。
幼い頃から宗教にはまると自分ばかりか家庭をも崩壊させてしまう事例を身近にも見てきました。 

中高生の頃、夏休みなんかに家にいると、子連れの女性が小さな本を持ってうちにやってくるんですね。
「今の世の中に不安を感じませんか?」みたいなことを言って、布教活動をしていました。
僕は、「全く興味ありません」と言って追い返しておりましたが、中には真面目にお話を聞いている人もいたんでしょうね。
信者さんは自分の意思で活動しているんでしょうが、暑い中、母親に連れまわされている小さな子供(信者2世)が不憫でなりませんでした。 

大学に入る時に親からきつく言われたことは、「学生運動には気をつけろ」でしたが、1980年代前半にはもうそんな雰囲気は殆ど残っていませんでした。
確かに入学したての頃に、タオルで顔を隠し、ヘルメットをかぶって、旗を持っている人をお見掛けしましたが、
「ああ、これが学生運動の人なんだなあ」
というとてもわかりやすいいで立ちでした。


しかし、オリエンテーションで先輩にアドバイスを受けたのは、「原理研には気をつけろ」でした。
最初は友達のふりをして優しい顔をしてやってきて、一旦洗脳されると抜け出せないというもので、同級生の一人がここに取り込まれ、1年生の途中でいなくなってしまいましたね。
これが統一教会なるものだと知ったのはほどなくしてからで、オウム真理教の件もあって、「宗教は怖い」という意識は常に持っていました。 

2030代の人たちが統一教会を知らないというのはわからないでもないのですが、50代以上の人であれば、それも政治家さんと言えば我々庶民が知り得ないような情報を集められるでしょうし、
知識もそれなりにあるはずなんですが。

選挙に当選するためなら毒まで食らうというつもりだったんでしょうか。  

多くの反対意見が出ていたにも関わらず、与党の強行採決で成立させたテロ等準備罪という法律があったと思うのですが、
今回、安倍さんの襲撃事件ではこれが全く役立たずだったのがあまりにも皮肉めいていて残念でした。
  

学生さんたちの夏休みも終盤に入り、うちの夏休みもあっという間に終わりました。
クリニックは811日からお休みに入りまして、丸々一週間の休診となっていました。 

流石に13日~15日はお盆だからクリニックは休診だろうと、皆さんも察してくれていましたから電話も少なかったのですが、121617日は沢山のお電話を頂きまして、連日30件以上だったかな?
その殆どが発熱外来に関するものでした。
ひたすら謝っておりましたが、うちで診てもらえなかった人たちは他で診てもらえたんでしょうか?

その反動は当然ながら今週跳ね返ってきました。
せめてもの罪滅ぼしと思い、18日にはいつもの倍の人数の発熱外来を設けたのですが、瞬く間に予約終了となりました。
翌日も、そして今日も枠は目一杯で、夏休み明けのなまった体にはあまりにも刺激的な3日間でした。
お陰で僕もスタッフもへとへと、もしかして来週もこんな状態?   

今年も帰省していましたが、今回は基本に忠実に(何が?)母親と湯布院へ。
たまには親孝行でもせなあかんやろってな具合で。
話に聞く通り、そこは若い人ばっかりで結構な混みようでした。
歩くのにも疲れたので人力車に乗ろうかと思ったのですが、親はまだ歩けるということで、金鱗湖と駅の間を往復してきました。

あとは実家の庭の草取りや電灯の交換に風呂掃除、洗濯など。
AV機器の使い方を教えたりオレオレ詐欺電話の対策(電話の番号登録)とやらをしてきたのですが、ほとんどの時間を高校野球の観戦に費やしておりました。(3回戦までが面白くて)
だからでしょうか、セミの鳴き声をあまり聞きませんでした。
ただ、17日には赤とんぼを見かけまして、「ああ、夏も終わるんだなあ」と感傷的な気分になったんですね。 

関東に戻ってからは一段と日暮れの早さを感じています。秋はすぐそこまで来ているようです。

2022.08.06  もうすぐ夏休み
この23日は暑さも少し和らいでいました。
来週は再び暑くなるそうですので、ちょっと気合を入れ直しておくとしましょう。 

連日、コロナの陽性者を診察しているのですが、自分は不思議と感染しません。
気合を入れて診ているからでしょうか?
ただラッキーなだけなのかもしれませんけど。 

巷では第7波により発熱外来がパンクしている、医療の逼迫、崩壊というニュースが連日流れてきます。
うちも例外ではなく、発熱外来の受け入れがパンクしています。
9時の時点で一日の予定人数がすぐに埋まってしまいます。
いくらかけても話し中、やっと繋がったと思ったら、「今日は予約人数に達しました、ゴメンナサイ。」
と言われた方もいるかと思います。
スポーツイベントやコンサートチケットの電話予約みたいな感じ?
誠に申し訳なく思っています。 

ここで、発熱外来受診権のネットオークションというビジネスが生まれたりして。
「○○病院の発熱外来、10時から受診できる権利を5000円で売ります」なんて。 

新型コロナを感染症法の2類相当から季節性インフルエンザと同じ5類にしろという意見をよく目にします。
賛成する部分もあるのですが、僕が心配している点を一つだけ。 

当院では季節性インフルエンザの患者さんはこれまで通常の診察として、導線も分けず、時間帯も分けずに一般診療の中で診ていました。
だから、普通の患者さん(高血圧や高脂血症の人ね)に混じって待合室でコンコンしながら順番を待っていたわけです。

ごく一部のクリニックや病院ではコロナ以前も発熱患者さんは別室で診察していたかもしれませんが、大体は同じ空間にいたわけです。
コロナを5類にすることで、どの医療機関でもコロナを診ることが可能になると喧伝されていますが、本当にそれで良いの?
今みたいに駐車場で、ガウンを着て、フェイスガードをして、手袋をはめて診ていた患者さんを、今度は待合室に入ってもらって、普通に診察することになるんですが…。
「それはダメだ、今まで通りに時間も空間も分けて診察すべし」
となると、どの医療機関でも診ることは不可能だと思っています。 

さてこの場合、誰が一番困るんでしょうか?
僕ら医療スタッフではなく、定期的な診察を受けるために通院している、発熱していない患者さんでしょう。 
「あそこに行ったらコロナを移されちゃった、どうしてくれるんだ」って。 
 

来週11日から夏季休暇に入ります。
テレビで高校野球を観たり読書をしたり、のんびりとした時間を過ごすことになりそうです。
少なくとも、真っ黒に日焼けして戻ってくることはないと思います。多分。

  ♪♪君に会えた 夏蜘蛛になった
    ねっころがって くるくるにからまってふざけた
      風のように 少しだけ揺れながら♪♪         「プール」 by スピッツ



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