独り言


2022.01.29  ジャストインタイムシステムと感染症は食い合わせが悪いでござるよ
1月がもうすぐ終わります。
4週前は丁度お正月だったなんて、遥か遠い昔のように感じられます。
そして、家を出る時にはまだ暗いのですが、玄関を掃除していると大分明るくなってまいりました。
そういえば間もなく立春ですもんね。 

春と言えば、花粉症の季節でもあります。
今週あたりから、「去年と同じ薬をください」という患者さんが増えてきました。 

花粉症でも喉がイガイガする人もいるでしょう。
それを今の流行りのアレと区別しろって言われても、

「リンダ、困っちゃう」なんですが。

「鼻水、くしゃみなどの感冒症状の方はクリニックに入れません」なんて杓子定規なことは取り敢えず言わないことにしています。 
 

PCRや抗原検査のキットが不足しているんだそうですね。
うちも注文しようにも、「今はありません」と言われてしまいます。 
今慌てて増産しているようですが、「どうしてこうなった」と口角泡を飛ばして非難するのは簡単です。
理由は簡単、在庫を抱えたくないんですね。 

コロナ前はインフルエンザの検査キットを沢山注文していました。
使用期限は翌年の流行期まで充分持つくらいでしたが、ご存知のように昨シーズンも今シーズンもインフルエンザなんて全く流行しませんでした。
だから期限の切れた大量のインフルエンザ検査キットは泣く泣く廃棄処分となりました。 

必要なものを、必要な時に、必要な分だけ購入して、在庫は少なくすることが賢い経営のやり方だと刷り込まれた人々は、
いつ必要になるのかわからないものを大量に準備しておくことを良しとしません。
 

「今困ってるんだよ、何とかならない?」
と顧客に懇願された時、
「そんなこともあろうかと、ちゃんととってあったんですよ」
と奥から出してくる。
そんな問屋さんは今の日本にはなくなってしまったんでしょうかねえ。 

パンデミックになると病床逼迫、保健所の人手不足はいつものこと、慣れっこになってしまいました。
余剰人員、余剰ベッドを抱えることは無駄であるという考えがとても合理的とされていますが、何だかみみっちくてせこい考え方だと思うんですね。 

時代劇でもあるでしょ。
不埒な輩が屋敷に侵入してきたときに、「先生!」と叫ぶと、刀を持った浪人のような用心棒がぬっと出てくる。
彼ら用心棒は普段は(平時には)特に仕事はないんです。しかし、彼らを養うためには食事や寝る場所も確保しなくちゃなりません。
だけど、何かあったときには助けてくれる、役に立つ存在なんですね。

防衛費には糸目はつけないけれど医療費は出し渋るっていうのはなあ…。

2022.01.22  コーヒー・ルンバ
「美味しいと思いますよ、良かったら飲んでください」
と言って、受診の際にコーヒー豆を下さるご婦人がいます。
それまではお店で豆を挽いてもらっていましたから、豆を頂いても「さて、どうしたものか」という状況でした。 

それじゃあコーヒーミルを買うしかないということで、一度に2杯分くらいしか挽けないちっちゃなものを購入。
以降、自分でもできるだけ豆を買うようにしたんですね。
特に休日はゆっくりと時間をかけながらゴリゴリと挽いては本格コーヒーを味わっております。

 ♪♪昔アラブのお坊さんが
   恋を忘れた あわれな男に
    しびれるような
    香りいっぱいの
    こはく色した
    飲みものを教えてあげました♪♪   by 井上陽水

他のも思いついたことをつらつらと

純正品縛り?
例えばプリンターのインクカートリッジなどの場合、本体メーカーとは別の会社が互換品として販売するケースがありますよね。
価格が安くて便利です。

医療製品についてもこれまで使用していた機器はジェネリックメーカーが作ったものでもちゃんと受け付けてくれていました。
ところが、もうかれこれ15年以上働いてくれていたこの機械ともおさらばすることになってしまいました。

理由は、
「まだ使用できますが、もし故障しても取り換える部品がありません」
とメーカー担当者から言われたからでした。
「では、新しいものを調達するとしましょう」ということで、この度新機種を導入しました。
ところが、この新機種、使用するのに注文が多くて困ってます。

・薬液は純正品を使うこと(バーコードで読み取らなければ作動しないからね)
・薬液は2週間に一度の交換が必須(ありがたいことに14日を超えるとアラームが鳴ってお知らせしてくれるんです)
・フィルターは月に一度の交換が必要(潔癖症ですな) 

本体価格はお手頃だけど、消耗品が高くて頻繁に交換しなくてはならないシステムって…。
メーカーの一存で消耗品の値上げをされてもこちらは対抗する手立てがないという不平等な仕組みです。
まあ、大体どこも同じようなシステムですが、心電計やエコーや内視鏡の記録用紙などの消耗品は比較的リーズナブルだっただけにどうも腑に落ちないものだったんですね。
「嫌なら使わなきゃいいじゃん」というものではなく、感染対策、安全対策として必須のアイテムなのが痛いところです。

2週間に1度しか使わなくても薬液を全部廃棄して新しいものを入れ替えるってどうよ。
どうよ?って聞かれても困りますよね。
買ったが最後、メーカーの奴隷になったかのような感じとでも言いますか。 

コロナの大波が押し寄せたでござるの巻
御多分に漏れず、うちにも余波が及んでいます。
寒い中、駐車場に赴きお話を聞き、検査をしています。
昨日は通常診察の合間に外で診察できていましたが、流石に今日は無理。
時間を区切って、人数も制限しての発熱外来となりました。

病院の発熱外来も手一杯とのことで、保健所もパンクしそうです。
幸い、オミクロン株はこれまでのものより重症化率が低いということで、うちの患者さんも軽症の人ばかりです。
検査で陽性に出ても対症療法をするくらいならば当院でも対応が可能かと思っています。
保健所や大病院の手を煩わせなくても少しは貢献できるかと思っているんですね。
近隣の病院には困ったときにはいつもお世話になっていますので、少しはお返しする意味でも発熱患者さんのファーストタッチくらいは開業医が担うべきかと。

2022.01.15  六波
今日は旧成人の日なんですが、そんなことを覚えている人って最早少数派になっていることでしょう。
僕は執念深いせいか、成人の日だって敬老の日だって体育の日だってちゃんと覚えてるんだから。

そんなこともお構いなしにお屠蘇気分も吹き飛ばすようなオミクロン株の勢いです。

しかし、診療の方はまだまだお正月気分が抜けきれておらず、
「明けましておめでとうございます」
の挨拶から入る始末です。 

コロナの検査もしていますが、陽性者が出ていないのが幸いかと思っています。
ただ、これだけ市中感染が広がってきていますので早晩陽性者が出るだろうと警戒はしております。 

六波、六波としきりに報道されていますが、不謹慎ながらどうしても僕は
サザンの「メリケン情緒は涙のカラー」の歌詞を思い出してしまうんですね。

 ♪♪エノケン・ロッパの芝居途中どうして
   彼女の姿が消える♪♪ 
 

今週は大学の共通テストが行われています。
自分の子供が全く関係なくなると興味も失われてしまうのですが、うちのスタッフのお子さんが受験生なんですね。
お母さんが職場で万が一コロナに感染してしまったらそれは大変なことになりますので、非常に気を使ったことと思います。
また、大学受験だけでなく各種国家試験を控えているお子さんのいる家庭もありますから、僕も職員も濃厚接触者にならないようにせねばなりませんね。

2022.01.08  雪の日
6日の昼前から降りだした雪は、予報を裏切り関東にも影響をもたらしました。
7日の朝、僕はいつもより早めに家を出て40-50km/hrでゆるゆると走行して無事に辿り着きました。
前回の雪の日は前日から泊まり込みで朝の路面の凍結に備えていたのですが、今回は当日の運任せ。 

「道路が凍ってて行けません」というスタッフもいるかと思っていたのですが、全員無事に出勤を果たし、数少ない患者さんをお待ちしていました。
責任感が強いというか、生真面目というか、本当に助かります。
公休日のスタッフからも電話があり、「皆さん、大丈夫ですか?私は行かなくてもいいですか?」
涙が出そうになりました。 

オミクロン株が凄いことになっていまして、沖縄、山口、広島は何とも可哀想です。
日本の水際対策はザルであったということになりますが、これは日本がアメリカの属国であることの証だとはっきりしたわけですね。
「属国」、言い方をマイルドにすると、「もの言えぬ国」っていうところでしょうか。 

かつてトランプさんが横田基地から出入国したことに対し、日本はなんの疑問も問題意識も持たなかったんでしょうか。
普通、外国の要人は成田や羽田を利用するでしょう。
アメリカ様は特別です、お好きなように、という配慮があるんですね。 

今回の件で県知事が怒りのコメントを発表していましたが、政府は知事以上に怒ってもいいと思うんですね。
「お前ら、いい加減にしろよ」って。
しかし、何だかアメリカの肩を持つような、仲裁役に徹するような印象を抱かせます。
自国民が危険に晒されているにも関わらず、「アメリカさんの事情もあるんだから」なんて。

岸田さんは自分の地元民に多くの感染者が出ていることに対して思うところはないんでしょうか?
話を聞いてるだけじゃダメだから。
行動を起こすこと、戦う姿勢を見せること、それが自国民の誇りとか、自尊心を駆り立てることに繋がるんだけどなあ。

2022.01.06  新年雑感
また新しい年が始まりました。
「いつまで休んでるんだ」のお声も頂戴いたしましたが、働き方改革の一環ということでご容赦いただけると幸いです。
年末年始はというと炬燵でテレビというのが相場ですが、今年はその時間がちょっとばかし短かったように感じました。

それは、総じて番組がつまらなかったということに尽きると思います。
年末は再放送や総集編ばかり。
BSの映画と中年のオッサンが一人で食事する番組くらいしか見ませんでした。
紅白はとっくの昔に卒業していますから。
年明けはスポーツと相棒くらい。

まず、箱根駅伝。
青学にケチをつける気は毛頭ありませんが、往路の途中で「終了」。
45区、そして復路は視聴ゼロ。
独走、一人旅で番狂わせのないレースを淡々と見せられるというのは何かの罰ゲームでしょうか。 

これとは全く違ったレースだったのがニューイヤー駅伝でした。
前回優勝の富士通が優勝旗を失くしてしまうというドカベンみたいなニュースもありました。
ホンダとスバルの自動車対決も良かったです。(ホンダの初優勝)
ホンダに関しては2021年にF1を撤退し、その時の新聞広告というものが心を揺さぶられるものでしたから、
駅伝の時も何とはなく、「ホンダ、頑張れ」という意識もあったんでしょうね。

それ以上に心を打たれたのは、ゴールテープの向こうで設楽悠太が笑顔でアンカーを迎えている映像でした。
彼は双子の兄である啓太(コニカミノルタから日立物流へ)とともに箱根駅伝時代から注目されていた選手で、
啓太は日立物流の選手として走っていて、ホンダ所属の悠太は出ていませんでした。
これまでホンダは設楽悠太中心のチームでしたが、マラソンの日本記録保持者を補欠(サポート)に回し、若手中心のメンバーに切り替え、今年初優勝を飾りました。
アンカーが一番でゴールテープを切ったあと、みんなで出迎えた時の彼の笑顔は本当に嬉しそうで…、僕は何故か少し感傷的になってしまいました。 

大学ラグビー。
準決勝は2試合とも好ゲームでした。
特に2試合目の帝京対京産の試合は、最後は帝京の地力が勝りましたが途中まで完全に京産ペースでした。
そして、決勝は明治と帝京という関東の対抗戦グループの対戦となりました。
駅伝、ラグビー、そして野球もそうですが、高校では総じて西日本のチームが強いのですが、その多くの有力選手たちは関東の有名大学へと進学してしまいます。
これは将来を考えると仕方ないんでしょうね。

箱根、対抗戦、六大学が頂点という構造が出来上がっているのは何ともしがたい現実です。 

また、この時期は高校サッカーやラグビーも全国大会をやっているんですが、放送は滅多にやりません。
視聴率が悪いんでしょうか?
バラエティーやドラマの再放送をやるより青森山田や静岡学園の試合を見たい層もいるかもよ。(少数派かな?)
ラグビーだって、将来の日本代表になっていく選手が東福岡や東海大仰星の中にいるかもしれないじゃない。
BSででもやってくれたらいいのに、テレビショッピングより楽しいから。 

読書もたっぷりと。
「このミステリーがすごい」の海外編で4年連続でナンバーワンのアンソニー・ホロヴィッツの作品で、
「ヨルガオ殺人事件」(上・下)
一つの作品に二つの本が入っている形式(ようわからんよね)で、登場人物が全て外国人(当然だよね)なので非常に難解です。
「これ、どっちの作品の人だったけ?」ということがしょっちゅう起きました。

こんな長期休暇でなきゃ十分な読書時間を取ることもできませんでしたから、電車と飛行機の中で読んでおりました。
他には、レイモンド・チャンドラーのシリーズ(村上春樹訳)など、計4冊を読破。 

観光するわけでも初詣に出かけるでもなく、3食昼寝付きの怠惰な生活を送っていましたので、当然体重は○kg増。
交通アクセスの悪さは相変わらず、車なら精々1時間位の距離なのに、空港から実家まではバスや電車を乗り継ぐこと2時間超。
年老いた親には迎えに来いとは言えないだけに。 

それでも西の方はとても暖かく、夕方5時を過ぎても明るくて…。
良いお正月休みでした。



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