独り言


2021.06.26  接種券
僕のもとにも新型コロナワクチンの接種券が送られてきました。
これで近くのクリニックに予約を入れれば打てるんですけど…、何だか変ですよ。 

僕の記憶が正しければ、3月と4月に1回ずつ医療従事者枠で打ったと思うんだけどなあ…。
今回、予約を入れると自動的にはじかれるんだろうか?
それともすんなりと接種ができてしまうんでしょうか?
医療従事者枠で申請した時には住所も書いたから、自治体からの接種券は送られてこない(接種済みとして)と思っていました。 

何だか不思議だなあって思いながら今回郵送された接種券はゴミ箱行きになりますが、間違えて(若しくはラッキーって思って)接種するような人がいないとも限らないわけで。

2021.06.24  酒解禁
  ♪♪7月はオリンピックで酒が飲めるぞぉ、酒が飲める飲めるぞぉ、酒が飲めるぞぉ。♪♪
621日は禁酒令が解かれたかのような明るいニュースを沢山目にしました。 

オリンピックでも観客を入れることが決まったことで賛否両論が沸き起こっていまして、ここでも酒類の販売をするかどうかで揉めていて(結局販売なし)、
オリンピックは国民の協調や絆を強くするどころか分断を煽ることに貢献しているようです。

選手には何の罪もないのですが、ここまで喜ばれない、歓迎されないオリンピックというのも珍しいです。 

「我々は観客の人数制限の枠にはとらわれませんし、五輪を存分に楽しみます。しかし、あなた方はステイホームで自粛していなさい。」
と言われているように映るんですね。
 
決してそうではないと強弁しても、市井(世論)の意見、それだけではなく、専門家の意見も無視したまま強硬に推し進めてきた結果が今ある風景です。
 

一億総中流と称された日本人って「不公平」とか、「自分が他の人より損をしている」ということに対して非常に強い嫌悪感を抱きます。
これ自体は非常に大切なメンタリティーだと思っているんですが、これが悪い方に作用することもありますね。

ただ、今回は多くの国民がIOCや組織委員会のダブルスタンダードな姿勢にノーを突き付けているようです。あくまでも現時点では。 

「オリンピックはやるよ、それも観客はたっぷり入れて。感染対策は万全だから。安心安全がモットーだよ。」
と大本営発表されたら、
「じゃあ、僕らも飲みに行くよ。感染対策はやるからね。それでいいんだよね。」
と言って、街に繰り出すことを誰がどうして止められるでしょうか? 

感染状況が悪化すれば、無観客にすることも検討するなんて言ってますが、多分そんなことはしないと思っています。
「こっちの感染対策は今まで以上に徹底します。もう、チケットも発券してあるので、今更払い戻しにすると大変な混乱を生じるのでこのまま有観客で行きます。」
となると予想しておきます。
 

「お代官様、あいつらは少し時間が経てばすぐに忘れてしまいます。テレビで連日メダルを取るところを見せれば、もうこっちのものですから。」
「電通屋、お主も悪よのう。」 

でなければ良いのですが。 


あと、今回の禁酒令の下、「うちは食事だけで勝負できています」というレストランは本当になかったんでしょうか。
そもそも料理を提供するのであれば、味こそが最大の武器であるべきで、酒を提供しないとやっていけない、お客が入らないっていうのは何だか本末転倒なような気がしたものですから。
お酒を飲むことで料理が益々美味しくいただける、会話が弾むということは大いにあり得ますね。
しかし、もともとお酒を飲まない人同士で美味しい料理を食べに行くことも大いにあるわけで。

普段、横で酒飲みたちが大きな声で騒いでいるのを冷ややかに、苦々しく見ていた方々はこういう機会に美味しい料理を静かに味わうチャンスだったのですが、あまりそういう話題はなかったですね。
酒を提供しなければ儲けにならないような料金設定も変だし、そもそも料理は大したことがないよって自ら明かしているようにも見えました。
大衆酒場や居酒屋はメインがお酒で、食事はあくまでも酒の肴なわけですから仕方ないんですけど。

2021.06.19  縛り
今週、ポツンと臨時休診日がありましたが、問い合わせの電話はそんなに多くなかったので助かりました。
結構周知されていたのかな?
しかし、翌日の外来は結構大変で、さぼったしわ寄せをひしひしと感じました。

そして今日は朝から雨の一日。
とても梅雨らしく、6月はこうでなくっちゃ。
帰る頃には雨も上がって、少しひんやりとした空気に触れて、午後の診療の最後の方で生じたもやもやした気持ちもちょっぴり静まりました。 

先日、予防接種に関する会合があったので出席してまいりましたが、まあそれは大変です。
7月で高齢者への接種が終わると8月からは64歳以下に移行します。
対象者は一気に増えることで予約の仕方を工夫することになりますが、会議ではかなり紛糾しました。
行政の立場も分かるし、医療機関側の言い分も尤もだしなあ。
それに職域接種や大規模接種会場での接種もあると、基礎疾患があるとかないとか年齢順で接種順序を決めることなんてナンセンスに思えてきます。 

「もう何でもいいから早く打っちゃってよ」ってな感じで進める国と、
「いやいや、最初に決めたルールに基づいて打っていきましょう」という自治体とがせめぎ合っている図式が見えてきます。

旗色が悪いのは圧倒的に自治体の方ですね。

国と住民からは接種券を早く発送してくれというプレッシャーが来て、その一方で予約システムが面倒くさくて二重予約やドタキャンなんかに振り回されて、
ワクチン担当部署の方々のストレスは相当なものだと推察しております。
 

市のシステムではうちのような小さなクリニックは個別接種へのハードルが依然として高く、かかりつけの患者さんには申し訳なく思っています。 

今回一番驚いたのが、「モデルナ製のものは1100人接種できる医療機関で実施」という縛り。
そんなクリニックはいったいどこにあるんだろう?うちじゃ絶対無理。

2021.06.13  
先日、B.Jトーマスさん訃報のニュースがありました。
一瞬、誰?と思ったのですが、曲が流れたことで時が一気に450年ほど戻りました。
「明日に向かって撃て」の主題歌として有名な、「雨に濡れても」を歌っていた方だったんですね。
幼い頃は、外国映画と言えば淀川長治さんか水野晴郎さんがナビゲートしてくれる地上のテレビ番組でしか見ることができず、それも所々カットされたものでした。
しかし、スティーブ・マックイーンやポール・ニューマン主演の映画は数多く放映されて、よく見ていました。

大体1960年代後半から70年代の作品ってどことなく僕の心情にマッチしている感じがします。
その後、80年代になるとSFもの、大手の配給会社が手掛けた大作中心となってきます。
バック・トゥ・ザ・フューチャーにしてもインディ・ジョーンズシリーズにしても凄く面白いんだけど、面白いんだけど…。

「明日に向かって撃て」はやはりラストシーンが切なくてね。(ラストシーンが印象的なのは「俺たちに明日はない」もそうでした。)
しかし、主題歌ともいえるこの曲は何故か明るくて、本筋とは関係ないようなブッチとエッタが自転車に乗っているシーンで流れるんですね。
    
    
Raindrops keep falling on my head

久々にまた観たくなりました。

2021.06.12  進歩
暑くなってまいりました。
朝のほんの一時は窓から吹き込むちょっぴり涼しい風を体感できるのですが、9時を過ぎるころにはスタッフが窓を閉めたかと思うとエアコンからの人工的な風が顔に当たってきます。
まあ、そんな季節になったんです。
今週はレントゲンの漏洩検査や院内清掃など外部の業者さんに入ってもらい、自身でもスタッフと一緒に出張ワクチンに出かけたりと出入りの多い一週間でした。 

最近の診療の中で多いのが、「B型肝炎の集団訴訟」に纏わるものです。
○○○法律事務所(○には人の名前が入ります)、△△-△△△法律事務所(カタカナの名前)などCMでよく聞くところです。
集団予防接種が原因のB型肝炎ウイルス感染を証明するもので、こちらは指示された通りに検査をして書類を作成したり、カルテ開示のために過去のカルテのコピーをしていますが、
中には明らかに母子感染だろうっていうケースも混じっています。

僕も小学校の頃の予防接種は体育館での集団接種でしたね。
順番に並んで、同じ針を使って打たれました。
また、散髪屋さん(昔は床屋って言ってました)ではカミソリは使いまわしだったように記憶しています。
でも、以前HBs抗原を測定した時は陰性だったので、運が良かったのかなあ。(西日本はB型肝炎が多いですから)  

C型肝炎は今では8-12週間の内服治療でほぼ100%ウイルスを陰性化できるようになりました。
B型肝炎についても経口での抗ウイルス薬で治療できるようになりましたが、多くの場合、一生飲み続けなくてはなりません。

その点ではB型肝炎の方が厄介と言えるんですが、30年前の医療とは隔世の感がありますね。 

自分の領域でもどんどん進歩していて知識をアップデートするのが大変なのに、専門外の領域だととても辛いです。
白血病なんて不治の病とは遠い昔の話で、今や治る病気の一つになりましたから。

最近、アルツハイマー型認知症も新薬が日本でも承認されるかもという話題があり、俄然エーザイ株が値上がりしたそうです。
僕もいつかお世話になるかも。

2021.06.05  雨の季節
いつの間にか6月に入っていました。
5月中頃には西の方では早々と梅雨入りしていて、同じような天気だった関東は梅雨入りを認めてもらえなかったわけで、昨日の雨だけで「はい、梅雨入りしました」って…、果たしてどうなります事やら。
だって、来週は雨が降る予定はなさそうですから。

クリニックの6月から7月は健診の季節です。(色んな事業所から依頼を受けていますもので)
通常の診療が暇(いつでも暇だけど)になるので、丁度いいのかもしれません。  

ワクチン接種もどんどん進んでいるみたいなニュースもあるんですが、僕の近くでは決してそんな印象はないんですね。
そんなこんなしてるうちに65歳未満の人の接種も始まりそうで、益々混乱しそうな予感がしています。
これに加えてモデルナ製のワクチンも出てきます。
ファイザー製のものでも連日のようにトラブルが報告されています。
例えば希釈していないものを打ったり、生食だけを打ったり、同日に2回打ったり、冷凍、冷蔵、解凍に関するミスなど。

そして、ここに2種類目のワクチンが接種会場やクリニックにも届くわけです。
新たなトラブルの種がそこに蒔かれてしまうのは明らかですよね。

「うちはファイザー製だけでやってます」、「ここの会場はモデルナ製だけです」ってことにしないとまずいことになりますよ。
それでも1回目はファイザー製だったのに2回目にモデルナ製を打っちゃう事例が出てくるかもしれません。 

夏の国際的なスポーツイベントが間近に迫ってまいりました。
もう引き返せないところまで引っ張ってきてしまったので主催者はほっとしていることと思います。
やってしまえばこっちのもの、つべこべ言っても無駄だから。
文句を言ってた連中も連日メディアで煽ってやれば感動と興奮を味わうんだろうと踏んでいるに違いありません。
そして、閉会式の際には「コロナに打ち勝った証」、「大成功のオリンピック」、「感動をありがとう」などというフレーズを散りばめて国内、世界に発信するものと予想しておきます。 

開催の基準、中止の基準、無観客、有観客の基準を言わないっていうのは非常に日本的です。
何事も「総合的に」判断すれば明確な基準を設けなくて済みます。
恣意的な判断がなされてもそこはブラックボックスですから、勘繰ることはできてもこちらには見えません。

国の威信とお金とほんのちょっぴりのアスリートへのリスペクトのために何があろうとも前へ進めていくおつもりなんですね。
都合の良い時だけ専門家のお墨付きをもらって、自分に耳の痛い提言をされると無視するという得意技はこれまでも何度となく繰り返されてきました。
「尾身さんの自由研究」なんて馬鹿にされた提言をいっそのこと国際的な舞台で発表してあげれば少しは目が覚めるんでしょうか?



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