独り言


2021.04.27  24時間
日本版の「24」、唐沢寿明主演で壮絶にコケた番組ではありません、あしからず。 

ワクチン接種が進まないので色々な対策を打ち出しているのですが、ここで特に目を引いたのが、
24時間体制での接種」
この案を考えた人って、やっぱり「24時間戦えますか」の世代でしょうかねえ。 

接種を受ける人は、24時間のうちどこを希望しても良いってことでしょうからとても便利です。
例えば、仕事帰りに打つこともできるし、夜中の2時、3時に打ちたいっていう人もいるでしょう。
また、出勤前の6時や7時に打つことも可能となります。
打ってもらうサイドとしては画期的なアイデアです。 

しかし、この案は打つ医療者サイドのことを考えているとは到底思えないものなんですね。 

ワクチンを打つ機械やペッパー君にシステムを組み込めば24時間いつでも打つことが可能となるかも。
しかし、どうやって24時間もの間、常時スタッフを確保するんでしょうか。
ワクチンを準備する人、打つ人、受付で案内する人、事務処理する人、接種後の異常を観察する人等々、ワクチン接種会場には多くのスタッフが必要です。
8時間での交代制になるとして、どれだけの人材が必要になるのかを全く考慮していないとしか言いようがありません。

人は余っていてどこからか湧いて出てくるかのようなものではなく、普段は本来の仕事がある中で、ワクチン接種事業は本来の仕事の合間を縫って何とか時間を作っているものだと思うんですけどね。
普段、何もしていない人がワクチン接種業務だけに専念してやるのであれば比較的スムーズに進むのではないかと思いますが、
医師にしても看護師にしてもそれに自治体の職員にしても本来の業務を外れてワクチン接種の業務だけに専念できる人はそれほど多くないと思っています。

例えば、ワクチン接種チームを作ったとしてもその人が抜けた部署はそのしわ寄せが来ること間違いないんだから。
医師だって、病棟の患者さんを診る時間が削られたり、検査や手術を減らして対応することになるでしょう。
日本で接種が進まないのはワクチンが足りないだけではなく、人的な要因もあると思うんですね。
こういう時にすぐに要請されるのが自衛隊の医務官などで、彼らも別に余剰人員ではないはずです。
自衛隊病院で働いていても行かざるを得ないっていう事情は何はともあれ同情申し上げます。 

もし、一般の人でも訓練すればワクチンを打つことができる、なんて外国のような制度があればなあ。
コロナで仕事を失った人、休職中の人にワクチン接種のために一役買ってもらうことができますが、日本じゃ無理かな?

仕事と報酬を与えることができていいんじゃないかと思うんだけど。

あっ、でもこの事業をどこかの人材派遣業者に頼んじゃいけません。中抜きされるのがおちですから。(苦笑)

とにかく面倒くさい手続きやシステムを取っ払って、クリニックや病院の裁量に任せてインフルエンザワクチンのようにどんどん打ってもらうっていうのが早くて簡単だと思うんですけどねえ。
なんちゃらシステムに乗っけてワクチンの管理やら接種した人の把握をがちがちにすることで、
開業医が、「何だか面倒くさいなあ、うちじゃあやらないよ」
ってなることは国民のためにもならないように感じています。

2021.04.24  GW間近
今年もゴールデンウイークが近づいてまいりました。
当初の予定では高齢者のコロナワクチン接種をこの連休中にやりましょうってことで、
「開業医の先生たちも集団接種のお手伝いをしてくださいね」
ってお願いされていました。


僕も連休中は特にやることもないのでお手伝いすることになっていたのですが、肝心のワクチンがありません。
このため高齢者の接種は5月中旬以降(6月になってからかな?)へ後ろ倒しになってしまいました。

そして今日、52日のチケットも無駄になってしまい、結局、ゴールデンウイークはなーんにもやることがなくなってしまいました。

小池さんには「東京に来ないでください」って言われているし、今更旅行の計画を立ててあちこち出かけるのも「如何なものか」って思いますから。 

しかし、やると決まったものは必ずやるっていうイベントがあるみたいです。
多くの人たちが「もうやめたら」って思っていると思うんですけどね。
緊急事態宣言が出ても何が何でもやるんだって、頑なな態度、なぜそんなに意固地なの? 

コロナの患者さんが増えて医療体制がひっ迫している、医療スタッフが疲弊している、ワクチン接種が進まない中で、
「オリパラのための医療ボランティアを出してください」って。

これに正面切って抵抗するような医療機関があればとても尊敬します。 
 

「やめようよ」って誰が言えばやめるんだろう。
度々麻雀を例えに出して申し訳ないのですが、夜も更けて、みんな疲れてきて眠くなってきて…。
そろそろ明日のことを考えたりしますよね。
「あと半荘やると4時かぁ」、「明日は9時から授業があるんだけどなあ」なんていう状況。 

「もう遅いからやめようぜ」なんて、その日勝ってる人は決して言いませんし、言えませんでした。
言えるのはラス目の人だけなんですね。
負け頭が、「今日はこのくらいにしてやるよ」と、めだか師匠のように言い放つか、「今日はもう勘弁して」と言って白旗を上げるかじゃないとやめられなかった記憶があります。 

オリパラについても大事な決定はどんどん先送りされ、
「もうここまで来たんだから引き返せないんです、やるしかないんです」といえば反対意見を抑え込めると思っているかのような作戦です、実にうまい。
そして、「やるかやらないかではなく、どうしたらできるかを考えるべき」という勇ましい論調のもと、突っ走っている感があります。

成功すれば彼らは大手柄なんでしょうが、グダグダのまま玉砕しちゃったらどうするんだろう。
責任は私にあるっていう人がいても、責任は私が背負うっていう人は一人もいないんじゃないかと思っています。

「やめるべきとは思っていたんですが、周囲の雰囲気がそうさせなかったんです」
「やる気をそぐような発言はするべきではないと思っていました」
「個人の考えと、役職としての発言は別であり、責任ある立場からは中止はあり得ませんでした」
なんていう言い訳を聞きたくはないですね。 

「やめましょう」って言ったが最期、責任を取らされるのが明らかなので誰も言い出せないチキンレースを制するのは誰か。貧乏くじを引かされるのは誰か。
それはコロナという敵に負けちゃった総理だと思うんですけど、当の本人が負けを認めたくないプライドの高さ故か、負けを取り戻せるという根拠のない自信からなのか。
「もう半荘やろう」って言って、ズルズルと翌朝までの徹マンに突入しているかの様な状況ではないかと思います。

付き合わされている我々国民は、「え、まだやるの?」、「もう疲れたよ」って内心思っているんですが…。
最後の半荘で役満でも上がらない限り今夜の負けは清算できそうにありません。 

明日は飲み物、食べ物の持ち込みでの観戦となりそうです。だって、酒類、食べ物は販売しないそうですから。

2021.04.17  
今週は寒暖差が激しい一週間でした。
診療中も白衣を脱いだり着たり、窓を開け放つと冷たい風が吹き込んだりして。
外を見ればコブシの白い花はすっかり落ちてしまい、今は明るい緑の葉が目にまぶしく映ります。 
うちの庭木にも新芽が出てきていまして、新緑っていう言葉がピッタリの季節がやってきました。

 
 今芽吹いたばっかの種 はじめて見たグリーンだ
 憧れに届きそうなんだ 情念が
 あふれているよ あふれているよ ♪♪  「グリーン」 by スピッツ

ちょっと旬を過ぎた感もあるマスターズについて。
松山選手の滅多に見せない笑顔はなかなか良かったです。
優勝の瞬間は診療の関係で見られませんでしたが、解説席の中嶋常幸プロや小笠原亘アナが泣いたというニュースには非常に感動いたしました。
僕自身はゴルフを全くやらないのですが、マスターズだけは毎年のように見ていまして、特に中嶋プロのゴルフ(そしてゴルファー)に対する愛情溢れる解説は大好きなんですね。
かつて、A(世界の青木)、O(ジャンボ尾崎)、N(トミー中嶋)と並び称されたレジェンドの中で、トミー中嶋には是非ともマスターズの舞台でグリーンジャケットに袖を通してもらいたかったのですが…。 


コロナのワクチン、遅々として進みません。
クリニックレベルでやってくださいっていう話はいつの間にか立ち消えになってしまったかのような雰囲気です。
だって、ワクチンがないんだもん。

集団接種と個別接種は同時進行かと思っていましたが、個別接種はいつになることやら。
今はファイザー製だけなので数量も少なくて、アストラゼネカ製やジョンソンエンドジョンソン製のものは安全性の面で問題があるとかで承認もままならない状況かと思います。
また、モデルナ製っていうのもありましたが、さてどうなってるんでしょう。


海外での副反応報告があれだけ報道されるとワクチン接種希望者は「やっぱりファイザー製がいいな」ってなるかと思います。
我々打つ側も、アストラゼネカ製のワクチンで万が一血栓症を発症したら後味悪いですからね。(やっぱりファイザー製にしときゃよかったって)
メリットは多く、デメリットはできるだけ少なくっていうのが誰もが望むところですが、リスクやデメリットをゼロにするのは非現実的です。

打つことで得られるメリット(抗体獲得)と被るデメリット(副反応)、打たないことで被る感染リスクと回避されるリスク(副反応)をどう折り合いをつけるか。
個々の考え方があって、それは尊重されるべきものだと思っています。
接種は推奨であって決して強制されるものではなく、あくまでも任意でやるものだと思っています。

ワクチンを打つ方にはその辺をきちんと理解して接種会場に来てもらいたいと願っています。

会場はあくまでも「接種するための場」ですから。

2021.04.10  呼び出し
患者さんの急変などでの夜間の呼び出しというものは開業してからはとんとなくなっていたのですが、つい先ごろそんなシーンが訪れました。
夜に往診して、お泊りセットを準備してクリニックで待機するというスリリングな状況になるなんて。
本人、家族もちゃんと受け入れて、サポートがしっかりしていれば在宅での看取りも可能なんだと実感しました。
なまじっか昼間の診療時間帯での急変だと押っ取り刀で駆け付けるわけにもいかないんですけどね。 

今回、最も頼りになったのが訪問看護事業所の皆さまでした。
本当にありがとう。(こんなところで言うのもなんですが) 

このコロナの時代、終末期に入院となると、意思の疎通ができる間に二度と大切な人や家族と会えなくなってしまいかねません。
大勢の家族に見守られて…、というシーンは病院では暫くは無理なのかもしれませんね。 


大阪は大変なことになっているみたいです。

散々、「早く解除してくれ」って先走った結果が今の状況を生み出している、とははっきりと申し上げられませんが、
その舌の根も乾かぬうちに「大阪は大変だ、何とかしてくれ」っていうのはね。


「あの時の判断は間違っていました、済みません」と言うでもなし。

自身の判断の正否を検証しなければ次に生かせないと思っています。
「経済を優先したんや。経済が死んでもうたら助かる命も危のうなるさかい、あん時はそないに判断したんや。」
とでも仰ってくれれば、
「まあ、許したろ。」って言ってくれたかもしれません。(ダメかな?) 

春は楽しいイベントが目白押しです。
それに去年は春からずっと自粛生活を強いられていて、2年連続でこんな生活は嫌だって、若者を中心に反発心も見られているんじゃないかと思っています。
僕も春は大好きです。
45月の2か月間は最も好きな季節ですから。

この季節に「じっと家にいろ、どこへも出かけるな」って2年続けて言われたら…。 


僕の属している市の会合も漸く対面方式での開催となりました。

「一年振りですね、お久しぶりです」なんて。
やっぱり良いものです。
ズームやウェビナーでもやり取りはできますが、何気ない会話、雑談っていうのが必要だと常々思っています。
雑談なんて時間の無駄だ、仕事上の会話だけしてればいいんだっていう意見もあって当然でしょう。
市の担当者はもしかしたらそう思っているのかもしれません。
ウェブで開催して、ちゃちゃっと終わらせて、結果だけこっちにくれれば残業も少なくなるし、会場の手配もしなくていいし。
ああでもない、こうでもない、ってタイムラグもなく、ごちゃごちゃ言いながら、隣の人と目くばせしたり、頷き合ったりするっていうのはウェブ会議では難しいんですね。
それが人間的って言うか、普通のコミュニケーションなんじゃないかと思ったりした一年振りの会議でした。


続いて福島原発事故で生じた処理水を海洋に放出すると決めたという話。

科学的に生態系、環境には影響がないと判断されたのであれば仕方ないと考えるべきなんでしょうね。
ただ、科学だけでは解決できないのが人の心の問題で、「風評被害」をどうやって解決するかが国の最大の難題ですね。
毎度おなじみの口先だけの薄っぺらい「丁寧な説明」が繰り返されるだけのような気がしてなりません。


「アンダーコントロール」できている処理水ならば、大阪市長の松井さんは大阪湾への放出を受け入れるってかつて仰っていました。
大阪湾だけでは足りないのでいっそのこと東京湾にも放出して、東京オリンピックのトライアスロンでもなんでもやってみたらいいんじゃないかと。
それならば世界に向けて「アンダーコントロール」をアピールできると思うんですけどね、マジで。

国民の大多数も福島の海に放出するのであれば自分には無関係だって考えているんでしょう。

現実的ではないけれど、もし全国の海に平等に放出するってことになったら…。
他人事ではなく、自分の問題として認識できるのかな?

2021.04.03  新年度
いつの間にか4月になって、選抜高校野球も終わり、家の前の公園の桜の花も散り始めています。
新年度になったことですし、気分も一新して気持ちよくいきたいものです。 

先週末、引っ越しの手伝いのため都内へ行ったんですが、普段の田舎暮らしに慣れっこになった体には都会の人混み、車の多さには辟易しました。
あと、なんちゃらイーツのバッグを背負った自転車も数多く見かけましたね。(危ないんだから) 

都会のマンションでの生活というのは若い人には快適なのかもしれませんが、僕にはどうにも性に合わないように感じています。
年を取ったら都会の方が便利だという話もよく聞きます。
車がなくてもお店は徒歩圏内にいくらでもあるし、医療機関も沢山あって安心なんですって。
元来、花を愛でたり家庭菜園を趣味としているわけでもなく、ただ雑草の処理をしているだけの庭付きの一軒家に住むより、都会のマンションで暮らす方が合理的なのかもしれませんね。 

そうそう、昨年は一度も行けなかったところに早速娘と一緒に行ってまいりました。
収容可能な観客数は10000人までなのでチケットを取るのが難しいかと思っていたら、意外とあっさりとゲットできまして。
応援中はマスク着用、大声を出してはいけない、立ち上がって応援しちゃダメ、タオルを回しちゃいけないなど、禁止事項が沢山ありました。
売り子のお姉さんは席まで来てくれず、自分でお姉さんの所に買いに行く、それも6回裏までで販売終了。
7回からの終盤に向かうところでアルコールなしっていうのはちょっと寂しかったですね。 

でも悪いことばかりではなく、良いことも沢山ありました。
まず、隣や前後に人がいないのでゆっくりと、そしてよく見える。
トイレに行くときに横の人に「済みません、済みません」って言って手刀を切りながら出て行かなくてもいいんですよ。
人が少ないのでトイレや売店に長蛇の列ができないというのもグッド。
あと、最大の利点は相手応援団からの嫌な、下品なヤジを聞かなくて済むことでした。 

今シーズンは何回行けるかな?



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