独り言


2020.05.31  5月も終わり
明日から6月。社会も少しずつ動き出しています。
受診される患者さんとお話ししていても、オールテレワークからセミテレワークへ、セミからオール現場へと。
一方で、「これまでもずっと職場に行ってました。テレワークができない業種なもんで」っていう方もいます。
我々とおんなじ状況です。
互いに顔を見合わせて、「お疲れ様です」と言って診察室を出て行かれます。

今回、テレワークやらウェブ会議というシステムが広く採用されることとなりました。
これによりオフィスという箱物、出張という移動行為の存在価値が見直されることとなったのではないでしょうか。
例えば、都心の立派なオフィスや大きな会議室は必要なくなります。
賃料が節約できるし、社員の交通費も削減できます。

僕らの業種でも、診察室のパソコンで講演内容が聴けるようになれば、わざわざ休診にして神戸や博多や札幌まで行かなくて済みますから。
内科の学会は東京フォーラムで開催されることが多いんですが、開催には多額の経費がかかっていることでしょうから、それも節約できます。
事務局、参加者共々にとって願ったり叶ったりではないかと。そうすれば学会参加費も低く抑えられるはずですね。

ただ、それにより収益を得ていた業種の方々は困っちゃいますし、僕らもちょっとした旅行気分も味わえないというデメリットが生じます。 

今回は半ば緊急事態による在宅勤務やウェブ会議の導入だったため、ネット環境、セキュリティ、映像などでまだまだ不便さを感じます。
今後、システムがもっと改良され、綺麗な映像、タイムラグのない音声が普通になってくると良いですね。

実は、昨日初めてZOOM会議なるものに参加したので、こんなことを書いてみたわけです。

2020.05.23  麻雀
黒川さんが辞任されました。
賭け麻雀がいけなかったのか、緊急事態宣言が解除されていないのに麻雀をやったのがいけなかったのか。
犯罪として立件されるわけでもなさそうですから道義的責任を取ってお辞めになるってことなんでしょう。
あれだけ「余人をもって代えがたい」と言われていたお方だっただけに、内閣としても
非常に残念な辞任発表となったのではないでしょうか。
そして世間が大騒ぎした挙句、引っ込めざるを得なくなった法案の件も何だか訳わからん状況になっています。
公務員の定年延長に関しては問題ないと思っていたんですけどねえ。

思えば不思議な構図なんですね。
社の思想としては水と油の朝日と産経の記者が黒川さんと麻雀をする。そして、文春にリークしたのが産経の関係者っていうのがどうも釈然としません。
安倍さんの足を引っ張ったのが産経?それとも安倍さんを助けたの?
 

果たして誰が一番得をしたのか、ここが最も重要な気がするんですね。
安っぽいドラマであれば、次期検事総長の候補に挙がった林さんってことになるんですがそれはあんまりです。 

黒川さんが嵌められたのか、敢えて嵌まりに行ったのか、それとも思慮なんて全くない人だったのか。
普通、自分の人事に関する事でごたごたしている最中であれば、普段の行動には細心の注意を払うでしょう。
マスコミに張られているかもしれないという考えがなかったとしたらあまりにもお気楽な方ですね。 

しかし、今回の件でとてもありがたい指針が示されました。
「点ピンならば賭博にはあたらない」
今後、閣議決定されるものと期待しています。

2020.05.17  〇〇至上主義
5月も半ばを過ぎてもう夏間近です。
初夏の風から梅雨の訪れを感じさせる湿った風に変わってきています。
しかし、緊急事態宣言が解除され、湿った心には少し乾いた空気が流れてきているようにも感じられます。 

これから徐々に生活に活気が戻って、町の人からマスクが取れてくることを願っているんですが。
というのも、先日、買い物に行った際にうっかりマスクをしていくのを忘れたんですね。(普段、車の中に置いてある)
そしたら、「こいつは犯罪者じゃないか」、「非常識な人間じゃないか」ってな視線を感じて、非常に居心地の悪い思いをしました。
もう、バイ菌扱いですよね。 

結局、マスクさえしていれば誰も文句は言わないんですね。たとえそれがどんなマスクであろうと。
汚れたものでも、スカスカなものでも、薄っぺらいものでも。一種の通行手形、許可証みたいなもの。
「私は感染対策をしていますよ」っていうアピールがとっても大事なようです。

公園を散歩するにもマスク着用の事なんて注意書きもあります。
これを見た時には軽い眩暈がしました。 

無敵の感染防御グッズ、それはマスクだ。 

2020.05.10  共生
連休明けから自粛の雰囲気が少し緩和されているように感じられます。
連日発表される新規感染者数のグラフが右肩下がりであることを見せられれば人々の気分もそうなるのも自然なことでしょう。
茨城県の新規感染者数もこのところ1人とか2人ですから、「もう終息してきているのかな?」って思いますもん。

そしてこれから梅雨、夏と季節が進むのでウイルスの勢いは弱まってくるのではないかと思っています。
だからと言って、「ウイルスを克服した」、「ウイルスとの戦いの勝利した」みたいな認識は避けるべきだと思うんです。 

そもそもウイルスを人類の敵と見立てて、退治し排除していくということが本当に可能なんだろうか?
インフルエンザだって毎年流行しているし、ノロもロタも毎年そこそこの患者さんが発生していて、やはり不幸にして命を落とす方もいらっしゃいます。
幸いにもワクチンや治療薬があるので、それほどの恐怖感はないのかもしれませんが、必ずしもこれらのウイルスを駆逐できているわけでもないんですね。
ある意味ウイルスと「共存」、「共生」しているのが実情ではないかと思っています。

コロナにしてもこの世から完全に消滅させるのは非常に困難なのではないかと思っています。

地球上には人間以外の様々な生物が生息していて、人間が快適に暮らすことは理想だけれど、人間だけがそれを求めることはやっぱり思い上がりなんじゃないかと。
簡易的な検査キット、有効な治療薬、ワクチンの開発が進んでいますので、それまでは経済活動と感染予防のバランスを取りながらしおらしく生活していければと考えています。 

将来、こんな会話が交わされるようになるといいですね。
Aさん「この前、コロナに罹ったんですよ」、「薬を飲んだらすっかり良くなりました」
Bさん「あら、おたくもですか。私も2週間ほど前に」、「ワクチン打ったんですけどねえ」

2020.05.06  すごもり生活
待望のゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。
僕はいつもより1時間だけ寝坊して、いつも通りに新聞に目を通して、コーヒーを飲んで、ラジオを聴いたりと、久々の連休をのんびりと過ごしていました。

「ステイホーム」を実践したかって?

実はそんなことはなくって、DVDを借りに行き、ホームセンターに庭の土を買いに行き、それが不要不急かと言われれば面目もないのですが。

4日に出された専門家会議からの提言ですが、ポストコロナ時代の「新しい生活様式」には思わず苦笑してしまいました。
自粛生活の継続をあたかもステージが変わったかのようなフレーズ、「新しい判断」みたいな目くらましのキャッチフレーズを好んで使うんですね。 

その中でも食事の仕方が指南されましたが、「家族ゲーム」、「最後の晩餐」形式の食事ってねえ。
家にカウンターでもあればできるかなあ、もしくは時間差攻撃での食事であれば可能かも。 

会った人の記録をするようにしましょうっていうのも面白かったです。
面会した人の名簿を残していなかったり、すぐにシュレッダーにかけちゃうような政治家様がそれを言いますか。 

ゴールデンウィークも終わり、また仕事の毎日が始まります。
しかし、コロナショックで仕事を失ったり、休業を余儀なくされている方々の事を思うと、仕事があるだけいいかな?って思っています。 

連休中どこにも出かけられなかった子供たちにこの曲を。 

  僕はきっと旅に出る 今はまだ難しいけど
   初夏の虫のように 刹那の命はずませ…      「僕はきっと旅に出る」 by スピッツ

2020.05.02  見えない戦略
緊急事態宣言が延長されるようで、5月一杯は引き続き自粛せなならんようです。
それにしても一体学校はいつから始まるねん。

そして、ここにきて9月から入学という話も出てきているんですね。
でも、こんなどさくさに紛れてシステムの変更を行うべきではないと思っているんですが、どうなるんでしょうね。

入学時期の変更というのは学校だけの問題ではなく、社会全体のシステムの変更になるので、高々この34か月で決められるものではないと思います。
いつ学校を再開するかについては、「感染が終息してから」という意見と、「ある程度落ち着いていれば再開してもいい」という意見に分かれます。
個人的には全国的に終息するのを待っていてはいつになっても始められないと思っていまして、岩手と東京を同列に並べて議論するのはあまりにも乱暴でしょうに。
それ程流行していない地区では徐々に再開していくっていうのが現実的ではないかと思うんですね。

しかし、ゼロリスク主義の方々は、「感染したらどうするんだ」、「格差が出るじゃないか」と真剣です。
子どもを持つ親の気持ちは十分理解できますけど…。
家庭できちんと勉強できる子はどんな状況に陥ってもしっかりできるんですね。差がつくというのは確かに正しい指摘です。 

ワクチンや治療薬がない(すぐには手に入らない状況)感染症の場合、感染の第2波、第3波が襲ってきます。
従って、今回完全にウイルスが消えてしまい、もう絶対大丈夫っていう状態まで子供たちを自宅に留め置くということはちょっと厳しい(現実的ではない)のではないかと思うんですね。
子どもたちは平等に年を重ね、成長していきます。そろそろ出口戦略というものを示していかないといけない時期に来ているのではないかと。
だからこそ、何らかの明確な基準を設けていくことが必要となっていくんだと思っています。 

今週受診された患者さんの言葉が印象的でした。

「バカばっかなんだよ」
何とか工夫してやっていこうとする提案に対し、ひたすら自粛を求める周囲の声に押しつぶされ皮肉を込めて吐き出した言葉です。 

「現状ではダメ、でもこういう対策を取れば大丈夫」っていう基準もなく、一律に中止や自粛を強要する人々に対し、忸怩たる思いを表現していました。
 
ワクチンについても、麻疹や風疹のように接種すれば高い確率で長期間の免疫が得られるようなものになるのか、
季節性インフルエンザのように毎年のように接種しなければならないのか、変異しやすいウイルスとのことですので、ワクチンの効果がどれだけあるのか見通しは不透明です。
 

明日から連休です。
うちでおとなしく過ごすため、本をたくさん準備しておきました。



戻る