独り言


2020.03.28  大人であるために
政府が大筋を決めて、後の取り扱いは個々の現場に任せる。
これを「丸投げする」と言います。その上、補償も手当てもないときてます。 

イベントの自粛を要請し、もしやるなら十分な対策を取ること。
それで何かあっても知らないから。 

敢えて禁止するわけでもなく、強制力もない、「要請」という緩いお願い。 
自由を制約されることに非常に抵抗感のある自由民主主義国家で育った我々にとって、自由を束縛されたり、禁止されることにあまり慣れていません。
だから、今回のコロナ騒動においてはその自由を行使するためには大きな責任が伴うことを痛感したのではないでしょうか。(自由奔放は子供、若者の特権ですけど) 

いっそのことお上から行動をきっちり決めてもらった方が楽だ、と感じた人々も多かったのではないでしょうか。
そうすれば何か不都合があっても自分で責任を取らずにお上に文句を言えばいいんですから。 

自分で考え行動する、そしてその決断は自分で責任を取るということができる人、言わば腹を括れる人は意外と少なかったのではないかと思いました。

上が現場に丸投げするのは自分が責任を取りたくないからでしょう。
現場は当然文句を言います。 

しかし、見方を変えればこれは試されているんだって考えることもできるのではないかと思っています。
「大人」になるのか、それとも「子供」のままなのか。
自分で考え、決定し、結果に対し責任を取ることができるのが「大人」。
上(親)が全て決めてくれよ、僕はそれに従うからって言ってるのが「子供」。 

親がしっかりしていないと子供はちゃんと育たないっていう場合もありますが、ダメな親だからこそ子供がしっかり育つっていうケースもあったりします。
どうしようもない親から適当な要請をされて、個々に判断を任せられた時におろおろするか、結果はどうであれちゃんと責任を取ると覚悟を決めて行動できるか、
僕らはその岐路に立っているのではないかと。

上からの命令をただひたすら待って、その通りすることに快感を覚える、安心するっていうのはニーチェの言うところの「奴隷」のメンタリティーではないんだろうか?

全てお上に言われるがまま、周囲の空気に縛られ、デマに惑わされ、右往左往するっていう様は自立した大人としてちょっと情けないんじゃないかと。
国民は全体的に年を取ってきたけれど、精神的には子供のまま。
民主主義を維持していくにはちょっと心許ない、大人の少ない国になっているような気がしてなりません。

果たして自分はどうなんだろうって、胸に手を当てて考えています。

2020.03.22  通販の破壊力
先日の祝日、久しぶりに朝の民放を見ての感想。
通販番組に割く時間が異常に長いのにはびっくり、辟易してしまいました。
通常の15秒くらいのCMかと思ったら、2分、3分経っても一向に通常番組に戻ってきません。
「もういいや」ってことでテレビを切ってしまいました。

平日の午前中のテレビ番組にはなかなかスポンサーがつかないのはわかります。
見ている層っていうのは高齢者ばかりっていうのもわかります。
だから、スポンサーは健康食品やサプリのメーカーが主となるのも当然です。

祝日だからといってこの時間にチャンネルを合わせた僕が悪かったんです。
もうね、高齢者を洗脳するような通販番組を延々と垂れ流されちゃうと、思わず電話しちゃうかもしれませんね。  

エビデンスよりグルコサミン、ヒアルロン酸。青汁にEPA&DHA
便利なお掃除グッズも凄いものです。
 

信じる者は救われ、鰯の頭も信心から。
そして、臨床の場面でもプラセボーを用いることもありますから。


そういえば、本来ならば今日は東京ドームのはずだったんですが。練習試合の経過をネットで追うことにしましょう。

2020.03.20  被害を少なくするために
二者択一を迫られるほど嫌なものはありません。
僕が優柔不断な性格だからでしょうか?
「仕事と私、どっちが大事?」とか、「お義母さんの料理と私の料理はどっちが美味しい?」とか。

「人の命と経済とどっちが大切やねん?」っていう問いかけに、僕はどう答えるのか非常に苦慮しています。
だって、どっちも非常に大事だと思っているからです。
そのバランスをどう取っていくかが大人としての態度、度量だと思っていまして、0100か、白か黒かっていう振れ幅の大きい思考は従来から好きじゃないんですね。 

「もっと柔軟に行こうよ。64とか、73でもいいんじゃないの?」
「その決定はここではペンディングね。」っていうのが好きですね。 

何でも自粛して家に閉じこもって、感染を封じ込める方法がいいのか。
それにより経済がガタガタになっているのを何もせずに見守って行く…。
命、健康を第一に考えるのであればそれが最も良い選択だと思います。 

一方で、感染のリスクが少なそうなものには積極的に参加して経済的な落ち込みを少なくしていくという考えは何だか分が悪いようですね。
「命あっての物種」っていう論理に一蹴されてしまいそうです。 

このところの流れを見ると、日本人は非常に真面目なのか、全てを自粛する方向に行っています。
そして、それを他人にも強制するというか、同調圧力みたいなものをかけて、イベントを開催しようものなら必死に叩くっていう非常に不寛容な面も見せています。 

お上は国民に要請しましたが、取り扱いは現場に丸投げ。
現場は感染者が出た時の批判のリスクを取りたくないので、何でも取りやめになってしまいます。
それが何だかヤな感じでして…。
ストレスばかりが蓄積してしまいますよね。

しかし、オリンピックだけは何としてでも完全な形でやり遂げるそうです。 

日本での感染が終息してもオリンピックは世界中から選手、観客が訪れるイベントですから、今の欧州の状況を見るとなかなか難しいのではないかと考えてしまいます。
その時に「水際対策だ」っていうのは非常にナンセンスでしょうに。 

開催国としては通常開催されるものとして万全の準備しておくのは当然なので、小池さんたちの発言は尤もだと思っています。
ただ、「最悪のケース」を想定した準備もしておくのが非常に重要だと思っています。
いくつものケースを想定する。
プランAがダメだった時にプランBやCがあるのとないのとでは大違いです。
最悪のケースを想定するのは敗者の論理だといって忌み嫌われるものではありますが、失敗した時の被害をできるだけ少なくすることができます。 

ただ、プランAだけしかなかった場合、失敗した時に非常に良い言い訳があるんですね。
「全くの想定外でした」
と言って責任を回避できます。 


経済面について
何かとリーマンショックと比較される今回のコロナショックですが、個人的にはリーマンショックは何の被害もなかった(不感症だったから?)だけに、
今回のコロナショックの方がダメージはとてつもなく大きく感じています。

リーマンショックというより東日本大震災の時のような、またそれ以上の経済的ダメージを受けている感じですね。
だからこそ、自粛一辺倒から少しずつ舵を切っていくべきだと思っています。


国民へのバックアップ策として財務省的には一律の現金給付や消費税率引き下げは考えていないようなことを言ってましたが、どんな対策を取るのかは全く不透明です。
麻生さんは今後も現状を注視していくらしいのですが、今度は後手後手に回らなければいいですね。

2020.03.14  自粛すりゃあいいの?
東京では桜が咲きました。こちらでもそろそろ開花の便りが届きそうです。
しかし、今年はとてもじゃないけれど晴れやかな気分とはいかないんですね。皆さんもそうじゃないでしょうか。
無観客でもやるだろうと思っていたセンバツも結局中止となり、そのほかのスポーツイベントも中止や延期を余儀なくされています。

既にプロ野球のチケットも何試合か手に入れていたのですが、このままだと払い戻しするしかないようです。
また、今年はちょっくら遠征する予定もあるのですが、それもキャンセルすることになるかもしれません。 

先日、馴染みのお店に行きましたところ、「200組のキャンセルで大変です」とのこと。
歓送迎会の類が軒並み中止となってしまっているようで、体力のないところはつぶれてしまうというのはとても現実的なものとして感じられました。
人件費、家賃が重くのしかかるのは同じ経営者として切実な問題なんですね。

4月は定期昇給の時期でもあります。
弱小開業医としてはどうしたものでしょうか、頭を抱えております。


本日、今季初めての雪を見ました。
このところずっと暖かい日が続いていたのに、季節が一気に後戻りした感じです。
ただこれは春への寄り道と考えましょう。

そして、桜の開花と雪という不思議な季節に少し戸惑いながらも長い一週間が終わりました。(今週は何故か長く感じたものですから)
週の終わりにはちょっと洒落たお店にでも行きたいなってことで、娘を連れてグラスを傾けながら…。

 お願い夢醒めたら 少しでいいから
 無敵の微笑み 見せてくれ
 君は生きてく 壊れそうでも
  愚かな言葉を 誇れるように          「雪風」 by スピッツ

来週は少しでも事態が好転していますように。

2020.03.07  瀬戸際から正念場へ?
「この1、2週間が瀬戸際だ」って聞いたのが先週頭でしたっけ?
そうすると、来週あたりには瀬戸際も超えて、少し明るい兆しも見えてくるのかな?って思っているんですが…。
しかし、何だか先の見えない長いトンネルに迷い込んだかのような雰囲気です。

来週あたりには、再度「この1、2週間が本当の瀬戸際だ」って言いかねません。
北朝鮮には瀬戸際外交っていうのもありますが、サスペンスドラマじゃあるまいし、いくつもクライマックスがあったんじゃやってられません。
国民にとっては、いつまでもハラハラドキドキせず、一日も早く落ち着いた生活を過ごしたいものです。


外来に来る患者さんの顔を見ても、どうも冴えないというか、何だかすっきりしない、大震災の時と同じような感じです。
前回は東日本の問題だったので、実家では意外と元気で、「何か送ろうか?」って明るく声を掛けてもらえました。
しかし、今回は「こっちもマスクがなくってねえ」って。

トイレットペーパーやティッシュペーパーが不足しているっていうのもデマなんですが、気分というのは非常に重要です。
「在庫は十分あります」
と言われても、ドラッグストアやスーパーに行った時には必ず確認しますもん。
そこになければ、「やっぱり足りないんだ」って思います。
仮に店頭に並んでいたら、「一応買っておこう」っていう心理が働きます。

政府が「来月にはマスクは供給されます」って言っても、全然足りていない現状を見れば、
「政府の言ってることは信用できない」
って思います。

だから、「トイレットペーパーは十分あります」って言われても素直に信用できないんではないのでしょうか。

これまでも多くの嘘をついてきた政府は何とか高い支持率を保っていましたが、国民もそろそろ目を覚ましたのでは?
自分の生活にあまり関係なかったことには関心もなくスルーしていたんでしょうが、今回の大本営発表に国民は全く聞く耳を持ちません。

後手後手、今さら水際対策?っていう専門家不在の決定には、ちょっとね。
「責任は私にあります」と言うことであたかも責任を取ったような気になられても困っちゃうんですけどね。

そして、今回の件での景気の落ち込みは計り知れないと思っています。
インバウンドという目先の儲けに拘ったあまりに、コロナの拡大を招いてしまった失策による損失はあまりにも大きいのではないかと感じています。

2020.03.01  疑心暗鬼からのパニック?
3月になりました。
色々と大変です。
マスクも消毒液もないし。
マスクは沢山製造しているはずでは…。(官房長官の言葉を素直に信じちゃうんですね、これが)
少しでも鎮静化してくれればいいのですが、消毒液は毎日使うものなので、結構切実ですね。 

そして、小中高の一斉休校という何だかとてつもないことを突然言い出して、まことに困ったものです。
うちにも子育て真っ最中のスタッフがおりますが、さて、どうなることやら。
みんなでカバーせねばなりません。それだけの度量は持ち合わせていますから多分大丈夫でしょう。 


適材適所だとか、格別な能力があるから、などという理由で抜擢されて組織のトップに就任されるケース。
周りからは「ただの依怙贔屓だろ」って陰口を叩かれて、本人もそれを知ってるっていう場合。
本人はさぞ居心地が悪いと思うんだけれど…。 

普通の神経を持ち合わせていれば、「ご厚意は誠にありがたいのですが、ご辞退させていただきたい」とでも言いそうですけどね。
捜査をする、しないの判断を下す際に、必ず「忖度してるんじゃないの?」っていう目で見られますよね。
しかし、そんな図太い神経を持ち合わせていなければ今のご時世では生き残っていけないのかなあ。



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