独り言


2019.02.24  タイムスリップ?
昨日は「平成最後の」と銘打った大学の同窓会が都内でありました。
これまで「同窓会」なるものには一度も出たことがなかったのですが、「この機会を逃したら、このまま一生会えなくなる同窓生がいるかも…」
という心情が働いたのでしょうか、割と直前になって出席することになりました。
午後の休診はそのためのものではなかったのですが、まあ、そういうこと(同窓会出席のための休診)にしておきましょう。

高校まではクラスメートとは友人でもあり、そしてライバルでもあったのですが、大学は同じ道に進む同志という関係になるんですね。
どういうことかと言うと、
高校や大学受験の場合、定員が決まっているので、「あいつより成績が良くなければ落ちてしまう」という危機感があるのですが、国家試験合格が目標の場合はそうではありません。
ある一定のクリアする点数を取ればいいので、「皆で協力して頑張ろう、皆で一緒に卒業しよう」という仲間意識が芽生えます。
自分さえ合格すれば、他の奴らはどうでもいいよっていう気持ちは生まれないんですね。
合格率の高さというのが学校の評価を測る物差しにもなっていましたから猶更です。

平成元年に医師になって、それぞれの道を歩んで、平成が終わる年に集まったわけで。
丁度、今朝の朝刊の1面には同窓生のニュースが出ておりました。(iPSでミニ肝臓を作るっていう話題の先生)

教授もいれば病院長もいるし、若手に交じって当直やオンコールをやらされている人や少しセーブしながら仕事をしている人もいて。
色々な人生があり、今があり、そして当然未来があるわけで。
どうしても会いたかった旧友とも話ができて本当に良かったです。

また、多くの勤務医の先生が口にしていた話題は、「働き方改革」でした。
働き方改革の弊害をまともに受けるのが、中堅からベテラン医師なんですね。
自分が若い頃は、「24時間働けますか」の時代で、年も取ったのでそろそろ楽できるかと思ったら、とんでもなかったでござるの巻だって。

若手の権利意識の増大と研修医制度の厳格化(甘やかし?)により、しわ寄せはどうしても奴隷根性のしみ込んだ我々世代に来てしまうようです。
「夜も普通に呼び出されるよ」、「今年から当直回数が増えるんだよ」、「年齢で当直免除規程を設けていたら、当直が回らない」、「流石に還暦になったら当直は免除してもらおう」
なんて言ってましたから。

しかし、帝国ホテルのお洒落なラウンジで大声で喋ってる集団は周りから顰蹙を買わなかっただろうか?

2019.02.22  一安心ってとこかな
先週、私的なことで忙しくしておりました。
予定していた講演会にも出られず、土曜の午後外来も急遽休診となってしまいました。
まあ、自分も年を取れば親も同じように年を取るので、いつまでも何事もなく元気でいられるわけではないことを実感させられました。

以前、先輩の先生にこう言われました。
「先生も親の死に目には会えないってことを覚悟した方が良いよ。」

航空チケットがすぐに取れるとは限らないし、たとえ取れたとしても自宅からは最短で5時間はかかりますから、何か緊急事態が起きてもどうしようもないでしょう。


本業の方はインフルエンザも落ち着いて、代わりに花粉症のシーズンとなって非常にのんびりムードになってまいりました。
それだけにプライベートでの忙しさが際立ったわけで、今週末は別件で慌ただしくなります。

年明けに職員の募集をしておりましたが、先日新職員が決まりました。
今回も地域のタウン誌、新聞の折り込み広告を利用しました。また、初めてハローワークも利用しましたが、結局最も効果があったのは、HP(ここ)でした。

ハローワークでは担当者(すごく人のよさそうなおじさん)から、
「あまり期待しない方が良いですよ」
と、いきなりボディーブローを食らわされました。
確かに無反応でしたね。

新聞の折り込みも意外にも反応が悪かったんですね。
自分なりの考察ですが、対象としている層の人たちはそもそも新聞を取っていないのではないかと。
通院している高齢の患者さんからは、
「誰か辞めちゃうの?」、「忙しいから募集しているの?」
なんて言われたんですが…。

自分の確定申告もあるし、労務管理の面でも契約書の作成や保険の加入など何かと面倒なことが重なっています。(ただ、その殆どは外注してるんですけどね)


明日も午後外来はお休みです。
すみません。

2019.02.09  準備万端だったのに
昨日から天気予報で散々煽られたので、今日は朝から雪かき用のスコップにお泊りセットを準備して家を出ました。
途中、コンビニに寄って食料も買い込んで、クリニックに泊まり込む気満々。

しかし、午前中の診療が終わり、外を見ると雪はチラホラ、駐車場には全く積もっていません。
いつもなら昼休みに自宅へ戻るスタッフ達も今日ばかりはお昼ご飯を持参していましたが、何か拍子抜け。
「じゃあ、一旦家に帰ります。」と言い残して帰ってしまいました。
残されたのは、朝に家の人に送ってもらったクリニックの看板娘(お姫様)と僕。

午後からも大したことなくて普段通りの診療となりました。
もしも積もったら午後は臨時休診にしようと思っていたんですが…。


アマゾンが本を買い切りで販売するっていう話題について。
これについては個人的には大反対なんですね。
日本の書籍の再販制度についてはそのデメリットも指摘されていますが、本来はメリットの方が大きいと思っています。

書籍は全国どこで買おうと同一料金で、値引きはされません。(ブックオフなどのリサイクルは除く)
本屋さんは色々な本を仕入れますが、売れなければ返品することが可能です。
しかし、アマゾンはこれを返品しないで買い切ろうと言ってるわけですね。

一般の本屋さんは売れるか売れないかわからなくても取り敢えず多種多様な書籍を店に置いておくことができます。売れなかったら返品すればいいから。
売れそうな本を沢山仕入れたり、専門書コーナーを作ったり、書店独自の品揃えも可能となります。

ところが、買い切りとなると売れ残ったらそのまま損失となってしまいます。
そうなれば少し値段を下げても売り切ろうとするのが経営者としての当然の行動ですね。
買い切ったんだからどう売ろうとこっちの自由だろってなります。最初は定価で売るけど、時間が経てば少し値下げしようって。
スーパーの閉店間際の値下げみたいなものっていうのは例えとしては不正確ですが…。

だからアマゾンが買い切る書籍は、ベストセラーもの、一部の人気作家のものとなることは当然の流れでしょう。
だって、安売りせざるを得ないような書籍を抱えたということは経営者としてはミスをした(見通しを誤った)ってことになりますもん。
一部のマニアしか購入しないような書籍、専門書なんてものは買い切りのリスクが高くなりますね。

一方で出版社は万人受けするような売れる本、売れそうな本ばかりを作ろうとします。(別に今までわざと売れそうにない本を出していたわけではないのですが)
これにより多様性が失われるというか、ニッチなものに対する風当たりが強くなると思うんですね。
まあ、出版社としては確実に買い取ってくれる(返品しない)相手というのはありがたいお客さんだと思うのかもしれません。

さて、消費者はどういう行動をとるか?
本当に欲しい書籍であれば定価で買うでしょう。
しかし、待っていれば値下がりするかもしれないと思えば、アマゾンが値下げするのを待つっていう行動をとりますね。(チキンレースかな?)
もしかしたらそういう層は既にブックオフ、ヤフオク巡りをしているかもしれませんが。
そうなると値下げ販売できないリアル店舗の書店の経営が益々圧迫され、町から本屋さんがなくなっていくと思われます。

結局、ネット書店とリアル書店、どっちがいいか?
ネットは便利の一言に尽きます。
ネットに繋がる環境であれば都会にいようと田舎であろうと、早朝でも深夜でも、今持ち合わせがなくても本を買うことができます。
しかし、最大のデメリットは、「思いがけない出会いがない」ってことです。
目的とした本は買えるけれど、ふとした拍子に未知の本に遭遇することはないんですね。
ただ、ネットでは、「この本を読んでいる人はこんな本も読まれています」っていうお勧め本が紹介されますけどね。
実は自分では一度もアマゾンを利用したことないんですね、これが。

これは裏を返すと、リアル書店の最大のメリットが「思いがけない出会い」です。
そんな出会いを求めて態々足を運ぶ価値があるんですよね。
売れそうな本ばかりを集めている品数の少ないところより、色んな本が置いてあるところが好きで。

目的の本を探していて、偶々隣の本を何気なく取ってみたら、「意外と面白いな」って感じたこと…、結構あるんだけどな。

再販制度によって守られているもの、それは出版業界における経済的なものだけでなく、日本の文化とか価値観とか作家へのリスペクトなどではないかと思っています。
作家さんだって自分の本が格安で、割引され、たたき売られていることを目の当りにしたら、あんまりいい気持にはならないでしょうけどね。
それでも大量に返本されるよりいくらかましだと考えるかは、本人でないのでわかりませんけど。

2019.02.02  芸能コーナーでもあるまいし
今週月曜日の朝のNHKのトップニュースは嵐でした。
天下のNHKが芸能ニュースかよ、ジャニーズかよ。
一気に興ざめしたので、他の局に移動しましたが、いつもは忌み嫌っているフジとか日テレは意外にも普通のニュースをやっていました。
まあ、2年後の大晦日は嵐が司会をやりますよっていうNHKのメッセージなんだと思っていますが、朝一番に伝えるべき話題がそんなんでいいのかって非常に苦々しく思った次第です。

他にもメディアの伝え方には気に入らない点があるのですが、ここで二つばかり。
テニスの全豪での男子の扱い。
錦織くんが負けたらもう男子のトーナメントは終わったかのような感じ。
準決、決勝はどうなったの?
また、対戦相手の選手を紹介する場合も、2回戦や3回戦くらいだと「〇〇〇(国名)の選手と戦いました」で済ますんですね。
相手選手の名前を紹介するのに何秒もかからんでしょって思うんですが、何だか不思議です。

サッカーでは日本が勝ったら何度も何度も何度も…、負けたら一回こっきり。

スポーツ(競技)を愛するのではなく、日本選手(チーム)が好きなだけなんだろうな。


2月に入り、インフルエンザも少し勢いが衰えてきた印象を抱いております。
流石に週明けは検査陽性率が8割以上でしたが、週末は5割を下回ってまいりました。
そして、そろそろ花粉症の季節も始まっていて、今日の患者さんの流れは季節の移り変わりを感じさせられるものでした。
具体的に言うと、午前中の前半はインフルエンザ、お昼近くなると風邪、午後からはまったりと花粉症。

4日は立春、いよいよ春が訪れます。

朝、家を出る時は真っ暗ですが、クリニックについて掃除をする頃は明るくなってきてますから、確実に季節は進んでいるんですね。


もう一つ、今週気になった話題。
橋本治氏が亡くなりました。

本屋さんの新書コーナーではパラパラと立ち読みしながら気に入ったものを買ってくるのですが、最近は橋本氏の本を立て続けに買っていました。
「知性の転覆」、「たとえ世界が終わっても」、「いとも優雅な意地悪の教本」など。
新聞紙上では代表作として、「桃尻娘」や三島由紀関連、古典の現代語訳などが紹介されていましたが、そこにたどり着く前に死亡のニュースを目にしました。
面白い文章を書く方だなって思っていたのですが、残念でなりません。



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