独り言


2016.05.29  祭りの後
もうちょっとで梅雨入りしそうな5月末、仲間内のちょっとしたイベントも終わり、院内のイベントも終わり、そしてダービーも終わり、何だかぽっかりと穴の開いたような気分の日曜日でした。
昨夜は久々に夜更かしして今日は娘とのデート。(勝利の女神のお陰で連敗ストップ、彼女と観に行った今シーズンは負けなし)
駅に行く途中に散歩中の患者さんとばったり遭遇。
診察室じゃあ、「具合が悪いんですよぉ」なんて言ってるのに、やけにしっかりと歩いてらっしゃるんですね。顔色もよく、元気そうでなによりでした。

院内のイベントというのは今度やめるスタッフの送別会でして、4年半という長きにわたって働いてくれましたが残念ながら退職となったんですね。
こちらがやめないで欲しいと思っていても、彼女の人生を強制するわけにはいきませんから。
家庭を持つ、子育てをする上で、より条件のいい職場に移ることは労働者としては当然の選択だと思います。
残ったスタッフにはしばらくの間(新人が仕事に慣れるまで)、ちょっと無理を強いるシフトになりますが、若いから(笑)大丈夫でしょう。

しかし、送別会会場でも患者さんにばったり。隣同志で騒いでおりました。
でも、年を取ると座敷での会食は辛いですね。掘り炬燵かテーブル席を希望すればよかった。
僕は次の会場に向かうことになっておりましたので、キリンフリー。なかなかいけるじゃん。

2016.05.21  公私混同
今、話題の都知事の件です。
昨日の会見の模様はニュースで拝見しましたが、「せこい」の一言に尽きるように感じました。
沢山給料貰ってんだからそんなの自分の金で払えよって感じです。

世間では「辞任しろ」の大合唱。そして次の都知事は誰がいいか、なんて話にもなっていますが、
僕は都民でもないので勝手なことを言わせてもらいますが、
「別に舛添さんのままでもいいんじゃない?」って思っていまして。

舛添さんを辞めさせても、次の選挙に出てきそうなメンツを想像すると・・・、
ちょっと勘弁っていう人が有力だったりするわけで。
前回の都知事選(2014年)の候補者の中で、舛添さん以外に、「これは」っていう人がいましたっけ?
細川さん、田母神さん、宇都宮さんの他にマック赤坂、ドクター中松という色物候補者もいて、多くの都民の支持を受けて舛添さんになったはずです。
今回、取沙汰されているのは現役の女性議員さんや大阪の方の弁護士さんの名前まで出てきている状況ですが、こういっちゃ身も蓋もありませんが、都知事は誰でも務まるんじゃないかと思っています。
あれだけ大きな組織ですから都知事の能力がちょっとアレでも周りがしっかりしているので大丈夫でしょう。
多分、都知事が変なことをしなければうまく回るようになっているはずです。都の職員ともなれば一流大学を卒業してきた優秀な方ばかりでしょうし。
ワンマンな首長が自分の作った銀行存続のために多くの税金をつぎ込んだり、都庁に殆ど出勤しなくてもやっていけるんですから。
首長が何かとトップダウンで決めることが良いように思われていますが、それは小さい組織であれば有効な手段ですが、大きな組織であれば却って迷惑な存在でしかないように思えます。

まあ、今回の件は舛添さんに全面的に非があるのは明らかですが、これを一斉に責め立てるマスコミを見ていると、何か不自然なものを感じてしまうんですね。
芸能人の不倫騒動や元プロ野球選手の覚醒剤事件などをトップニュースで扱う姿にうんざりしていて、今度は舛添さんが血祭りに挙げられているように見えています。
もちろん、これらを同一視しているわけではないのですが、
「もっと取り上げなきゃならないものはないの?」、「敢えてこっちの問題をことさら報道しているんじゃないの?」って思っています。

例えば、オリンピック誘致に関わる賄賂疑惑(JOC、電通)。パナマ文書でのタックスヘイブン。少し遡ると、甘利さんの口利き。もっと遡ると小渕さんの問題。
これらの問題はどうも有耶無耶になっている感じがしてなりませんね。
金額から見ると舛添さんがいかにせこいかがわかるってもんです。(やったことの重大さ、国に与える影響の大きさを鑑みても)
マスコミにとっては下世話なネタの方が「視聴率が稼げる」、「大衆の食いつきがいい」ってことなんでしょうが、
それとは別に何か「大きな力」が働いているのか、それともその「大きな力」を忖度して突っ込みが甘くなっているのではないかと。
叩きやすい奴は徹底的にやっつけて正義漢ぶり(社会の木鐸として)、しかし実力者に対してはサラッとお茶を濁すようなマスコミって、まさしくネズミ男やね。(決して舛添さんを意識しているわけじゃないけど)


もう一つ
オバマさんがG7で来日の際、広島を訪問するようで。
戦勝国のアメリカでは原爆投下は戦争を終わらせるために必要だった、非難されるべきものではないという考え方ですね。
従って、原爆投下に対して謝罪することは決してないし、謝罪した場合はこれまでの考え方と齟齬が生じてしまいます。
アメリカの立場としては当然だと思っています。
しかし、被爆国の日本は、原爆投下に対して果たしてどう思っているのだろうか?
日本人もアメリカ人と同じように、「戦争を終わらせるために原爆投下は当然だ、仕方なかった」と思っているんでしょうか?
原爆投下がなされなければもっと戦争が長引いて、本土決戦によって、広島、長崎で失われた以上の日本人が戦死したであろうと考えているんだろうか?
歴史認識として、是非今の為政者に発言してもらいたいですね。(絶対しないだろうけど)

敗戦国である日本はアメリカに対して謝罪を要求するべきだと思っていますが、それも許されないような従属国なんでしょうかねえ。
アメリカとの友好関係を壊さないように、「それは言わない約束でしょ」ってアメリカ様の機嫌を損ねないように敢えて口にしないっていうスタンスを取っているだけなんでしょうが、果たしてこれは対等な関係と言えるんでしょうか?

ニュースでは「歴史的出来事」として大々的に放送するんでしょうが、アメリカが原爆を落としたことの是非については全く触れることはないんでしょうね、多分。

2016.05.14  コストパフォーマンス
連休明けはなぜか暇になっていまして、長期休暇の疲れも癒されてきました。
木々の緑、吹き込む初夏の風、いい季節になりました。

コストパフォーマンスってあまり好きな言葉ではないのですが、今回はこの話題で。
オプジーボという抗がん剤が一部で注目を集めています。
これは元々悪性黒色腫に対する治療薬でしたが、肺癌(非小細胞癌)にも効果があることがわかり、投与可能な患者さんが増えました。
この一文だけを読むと、「新しい薬が開発されて(医学が進歩して)助かる患者さんが増えて良かったね」となりますが、反面、大変な問題が起こるとされています。
この薬で国家財政が破綻する、国が亡びるなんてことがまことしやかに叫ばれています。
なぜなら、お値段が非常に高いのです。
これまでも値段の高いお薬は色々とありまして、最近ではC型肝炎の治療薬で18万円する(この4月からは値段が下がりましたが)ハーボニーという薬が新聞でも紹介されましたし、
ソバルディやヴィキラックスというお薬も相当お高いです。

このため、この4月まではC型肝炎の患者さん1人を治療するのに、お薬代だけで600万円以上かかるとされていました。
たった3ヶ月間の治療にこれほどの金額がかかりますが、日本は医療保険制度が充実していますので、患者さんの負担は1-3割です。
しかし、それでも普通はこんなに払えません。1割負担でも60万円なんてね。
そこで、高額療養制度や肝炎の助成金制度により自己負担が軽減される措置があります。
従って、助成金制度を利用することでC型肝炎の治療は最高でも月に2万円までで済みます。
じゃあ、残りの医療費は誰が払うの?というと、国や自治体が払ってくれます。

患者さんにとって、日本の医療保険制度って本当に助かります。アメリカとは大違いですから。
話はもとに戻ってオプジーボですが、これも高額療養制度の対象になりますので、患者さんの自己負担は限度額が設定されて、残りは国が払ってくれます。

同じ高いお薬なのにオプジーボが非常に問題視され、ハーボニーはそれほど悪者扱いされないのはなぜでしょう?

ここでコストパフォーマンスというワードが出てきます。
C型肝炎を治療するということは即ちウイルスを排除する。これにより肝硬変への進行を防ぐ、ひいては肝癌の発生を抑える、肝不全死や肝癌死を防ぐことになります。
肝硬変や肝癌で亡くなる患者さんを減らすという表向きのメリットのほかに、財務省的には医療費を減らすためにはC型肝炎の段階で治療する方が多大なメリットがあると考えているんですね。
早い段階で600-700万使って治療したほうが得だと。
この治療での最大のメリットは、「治療効果が抜群」ということです。
治療すれば95-100%の患者さんでウイルス排除が可能であるので、ある程度のコストを払ってもメリットは享受できます。
インターフェロン時代には治癒率は50-60%、効きやすいと言われた2型でも80%くらいでしたから、高いお薬を使っても治らなきゃ仕方なかったわけです。
ですから、国はインターフェロン治療の助成に際して一定の制限をかけて、無駄な治療を続けられないようにしていました。
例えば、効果の見込めないようなケースには使わない、投与期間の制限をかけるなど。
それでも、多くの患者さんが高価なインターフェロン治療を受けてきて多額の医療費を使ってきました。
そして、今回の治癒率ほぼ100%なんていう特効薬に対しては非常に高いコストパフォーマンスを感じ取っているわけです。

それに引き換え、オプジーボですが、一言で言えば、「それってどれだけ効くの?」

肺癌患者さんで抗癌剤を使用するというのは、つまり、進行している=手術不能である、ということになります。(何事にも例外はありますが)
その患者さんに対して、どれだけの効果が期待できるのか?
月に200-300万の薬剤費がかかるとされているオプジーボ、効果の期待できる人とできない人は投与前にはわかりません。使ってみて初めて効くか効かないかがわかります。
それにいったん開始した場合、効果が出た人には続けて投与する意味がありますが、治療効果が出ない人はどの時点でそれを判断するのか不明です。
本当に効いていないのか、それとも効くまでに少し時間がかかっているだけなのか。
また、効果が出る前に少し腫瘍が増悪するケースもありますので、効果の見極めが非常に難しいとされています。
この薬を使用した場合、1人の患者さんにかかる年間コストは3000万円以上と言われていますので、これを数多くの肺癌の患者さんに使用するとなると、国家財政は・・・。
仮に奏効率90%以上で、癌がすっかり消えて、その後5年、10年と生存できるというのなら・・・、でもそんな薬ではありません。
高額な抗癌剤を使用して、そのメリットがごく一部の患者さんだけに得られる、良くなった患者さんにとってそれは夢のような特効薬と感じられるであろうと思いますが、
残りの多くの患者さんはそのメリットを享受できずに終わるとなると、「この1剤で国が滅びる」と警鐘を鳴らしている呼吸器科の先生の言葉が重いです。
そして、このタイプのお薬は今後次から次へと出てきます。

末期癌患者さんのQOLを考えて無治療を選択するケースはありますし、近藤誠医師のように癌と闘うなというポリシーを持つ方もいますが、
今の日本では癌患者さんに対して我々医療者は効く可能性のある薬は使用します。治せるかもしれないのにじっと何もせずに手をこまぬくのはなかなか難しいです。

国滅びて製薬会社だけが栄えるってことにならなければよいのですが。

2016.05.05  勢揃い
連休最終日は自宅でゆっくり。大学生となった子供たちも戻ってきているので、久々に全員が揃いました。
いつもはどっちかが合宿や実習や試合なんかでいませんからねえ。
休日が1日だけだと、わざわざ実家に帰るよりアパートでゆっくりしたいっていう気持ちになるのは当然で、片道2時間かけて帰る気も失せるのはわかるんですよね。

僕はこの連休中に、生まれて初めて「寄席」なる場所に足を踏み入れました。
これまではテレビで見るか、2、3人の落語家さんが地方の文化ホールなどに遠征してくれるようなもの(地方公演)でしか見たことがありませんでした。
今回の舞台は、ずばり「浅草演芸ホール」。
北千住で乗り換えて浅草へ。
駅を出て徒歩1分というアクセスの良さ。10時20分頃に着いてチケット代(木戸銭)3000円を払って中へ入ると、既にほぼ満席。
「すみません、隣空いてますか?」と聞いて、席を確保。
プログラムを見ると、休憩時間はあるけど、昼食時間が設けてないんですね。
いざ公演が始まると一気にお客さんが多くなり、立ち見客が後ろや横にずらり。(なんでも、お正月とGW期間中は大盛況らしいです。)
何かを買いにいくこともできず、トイレにも行くにも何とも不自由。トイレに行くときには隣の人に、「トイレに行ってきます。戻ってきますから。」
と言ってからでないと、立ち見のお客さんがそこに座ってしまいます。
隣の人とちょっとお話をしましたが、その人も初めてだったようで、やけに意気投合。
「ちょっとトイレに行ってきます。」
「どうぞ、荷物置いて行っていいですよ、見ときます。」
ということで、結局、昼の部は最後まで、6時間ぶっ通し観ておりました。
落語から漫才、マジックまで堪能してきました。
テレビで見たことのある人から全く初めての人、前座さんから始まってトリは木久扇さん。
個人的に良かったのは、春風亭一之輔、林家三平、正蔵、木久蔵といった面々でした。
マクラが面白い人、すぐに本編に入る人それぞれですが、やはりマクラの部分からスムーズに本編へ入るパターンはよかったですね。(一之輔さん)

僕は幸いなことに座って観られましたが、あの長時間ずっと立って観ている人は・・・、相当な落語好きやな。

次回からは、食べ物(おにぎりやおやつ)、飲み物持参で行くことにしましょう。
ベテランさんはその辺の準備に怠りはなかったようでしたから。

4時半過ぎに演芸ホールを出たら外にはまだ大勢の人だかり。浅草の町を散策する手もありましたが、そのまま水道橋へ。
長野のお粗末な2つのプレーを見て帰宅したのでした。


長い連休もとうとう終わり、明日からは通常通りの診療です。

2016.05.03  世論調査
そういえば、何日か前に自宅に自動音声での世論調査の電話がかかってきました。
いきなり向こうからかけてきて、それも自動音声って、失礼じゃないの?という気もしましたが、まあ、暇だったしちょっと付き合ってみました。
商品の販売なんかでも自動音声の場合がありますが、大抵はすぐに切っちゃいます。
新聞をはじめ、いろんなメディアから世論調査の結果が出ていますが、「どんな人が答えているんだろう?」っていつも思っていましたが、今回はその一人が僕です。
もしかしたら、世論調査を装った信条調査だったのかもしれないなあ、なんて思いましたけど。

まず、「男性なら1を、女性なら2を」
から始まって、
「18、19歳なら1を、20歳代なら2を・・・・、50歳代なら5を・・・」
5を押しまして。
その後も色々と質問があるのですが、時間にして10分程度だったかな?
もし、スパゲティーを茹でていたり、コーヒーを飲むためにお湯を沸かしていたり、生協さんがチャイムを鳴らしていたら途中で電話を切るところでした。

調査の方法って、こういう電話によるものの他には面接によるもの、書面によるものなどがありますが、信頼性という面ではどれが最も高いんでしょうか?
特に政治的なものに関しては得られた結果についての解釈には非常に注意が必要となると思っています。
各メディアでの結果が大きく違うことはざらにありますし、聞き方によっても違ってきますもんね。
特に面接方法だと、面と向かって正直に答えずにあいまいに答えたりするケースもあったりします。
自分としては、個人が特定されないタイプで、記載するタイプのものが最も正直に答えられるように感じています。

医療関係でも色々な調査会社や公的機関から書面でアンケート、実勢調査みたいなものが送られてきます。
公的なものはできるだけ正確に(できるだけじゃなく、厳密にやらなきゃならないんですが)やっています。
しかし、本当にこれが今後の医療に役立つんだろうか?と思わせるものも少なからずあります。
適正なそして安全に医療を行うためのものは絶対に必要ですが、ただ、お上が把握し、管理したいだけじゃないの?といった類のものです。

調査会社からのものは、時に封も開けずにゴミ箱に直行する場合もあったりして。
また、一つの調査の中に質問項目がやたら多い場合って、途中で投げ出したくなります。そしてこっちも段々適当な回答になっていくのがわかります。


時は丁度憲法記念日だったわけで、新聞にも色々と調査結果が出ておりました。
「別にいいんじゃないのかなあ、このままで。」というのが現時点での考え。
絶対変えちゃダメという気はしませんが・・・。本来、憲法って国民を縛るものではなく、為政者が暴走しないようにするためのものであると理解しています。
これを変えたい、変えたいっていうのが前面に出ているように見えるってことは、為政者にしてみれば何か不都合な事実があるからだろうって邪推しちゃいますね。

2016.05.02  予想通り
朝から数多くの電話を頂戴しました。十数件かな?
市内にはカレンダー通りにやっているところもありますが、うちは臨時休業していましたのでご迷惑をかけました。(都合5/1から5/5までの5連休)
折角の連休に乗じて昨日から今日にかけてはあちこち出歩いておりました。
昨日は映画を見た後で2年ぶりの神宮へ。
映画は初のアカデミー賞を獲得したディカプリオ主演の作品。
熊に襲われ瀕死の重傷を負ったディカプリオが云々。息子も失って云々。これから観る方に悪いですからあまり詳しい話はしませんが・・・。
全体を通して雪、山、川のシーンばかりでした。
ふーん、こういう作品がアカデミー賞を取るのかって。
面白いかと言われると、果たしてどうかな?と思いましたが、ディカプリオの体を張った演技は今までのイケメン俳優らしくないものでした。
ただ、敵に襲われて、走って馬に飛び乗るシーンは、「足が不自由なのに全力疾走できたのはなぜ?」とちょっと不自然さを感じましたし、
あれだけの外傷で感染症や栄養失調にならないのも不思議に感じました。まあ、その辺はフィクションやからいいんじゃないの。
映画の勢いをかって今日はDVDも鑑賞。個人的にはこっちの方が純粋に楽しめました。(キングスマン)

また、野球はいつものドームではなく、神宮球場。また格別なものがあります。
昼の暑さもなくなり、少し涼しくなった夕暮れに始まり、照明が灯る中で、何より選手との距離が非常に近く(声をかければ届くぐらい)、とてもいいものでした。
ゲームはワンサイドでしたが、山田の2発にバレンティンのバックスクリーンへの1発はプロの醍醐味を十分味合わせてくれました。
神宮はいつも空いているので当日券もたっぷり、天気が良ければ思い立ったが吉日とばかりに行けますね。




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