独り言


2015.12.29  最終日
今日の午前中で今年の診療は終了となりました。
当初予想していたよりも静かな雰囲気でした。(もっと駆け込み受診が多いと思っていたんですが)
かかりつけの方は先週までに定期の診療を終えていましたので、今週受診されたのは急性疾患(胃腸炎や上気道炎)の患者さんばかりでした。
ということで、いつもの7割程度の疲労度でした。

午後からはみんなで掃除、洗濯、レセプトをチェックしたり書類整理などをしつつ、注文していたお弁当をみんなで食べて、一年を締めました。
明日からは1週間のお休みです。
職員たちは特に特別な予定もないらしく、皆さん近場で休みを過ごすようです。僕は実家へ。
特に受験生を抱えている人(お母さん)は気が気じゃないことでしょう。

<墓碑銘
今年亡くなられた印象深い方です。さすがに名前は出せませんが、記憶に留めるために。

一人目
80歳代の女性
心臓と肝臓が悪いため、2週間ごとに受診されていました。心不全の急性増悪で入院加療もしましたが、認知症もなく、何でも自分でやらないと気が済まない明朗快活な方。
また、大の野球好きでメジャー、国内を問わず、診察室では野球の話題は欠かせませんでした。(選手の好き嫌いは僕の感性と似ていましたね)

おじいちゃんと一代で今の会社を立ち上げたという自負があり、立派な息子さん、お孫さんたちに会社を継がせ、決して威張らず、真面目で謙虚で、そして心のきれいな人でした。
いつも感謝の言葉を残し診察室を後にしていた老婦人でしたが、夏前より徐々に元気がなくなり、自宅でほぼ寝たきりという状態になりました。
貧血、全身浮腫も進み、心不全の治療のため、入院されましたが、致死性の不整脈(多分)でお亡くなりになりました。
まさか由伸が監督になるとは思ってもみなかったことでしょう。

二人目
80歳代の男性
東日本大震災を機に茨城へ越してきました。
高血圧で月に一度のペースで通院され、奥様は他疾患で近くの病院に入院されていましたが、一人で車を運転して甲斐甲斐しく面会に通っておりました。

認知症もなく、デイサービスを利用しながら過ごしておりましたが、胸痛、呼吸困難で緊急入院。あっという間にお亡くなりになりました。
ある日の朝刊のお悔やみ欄でその名前を見つけてびっくりしたのですが、後日、娘さんから詳細を聞きました。解離性大動脈瘤だったそうです。

いつも人懐っこい笑顔のおじいちゃんでした。

三人目
やはり80歳代の男性
この方は非常に個性的で元気な方。
戦後、建設会社に入り、かなりの地位まで上り詰めた、所謂、やり手のサラリーマン。
自分の意見を押し通すタイプですが、面倒見がよく、声も大きく、面白い方でした。
肺炎を繰り返したことにより、低肺機能となり在宅酸素療法を導入。しかし、呼吸器感染症で入院し、退院も間近になっていたのですが、呼吸不全で亡くなってしまいました。
つい一年前までは車を運転して市内あちこちを飛び回っていたのですが・・・。

最後、四人目
60歳代の男性
かれこれ10年以上のお付き合いでした。
B型肝炎からの肝臓癌。ご自分の死期をある程度覚悟しながらの外来通院でした。
定年退職して奥様と一緒にテニスやドライブをしながら、そして、治療は手術、ラジオ波、経動脈的塞栓術、全身的抗癌剤投与を行ってきました。
最終的には治療の効果は期待できないという宣告のもと、抗癌剤を中止したという報告をしに僕の外来を受診されたときの本人の無理に強がった感じの明るい声(多分、絶望感で一杯だったと思うのですが)と、
奥様の悲しそうな表情は忘れられません。

入院先の先生がクリニックを訪れてくれ、病状や今後の見通しを説明してくださりましたが、その23日後にお亡くなりになったとの報告を受けました。
この方とのやり取りには色々感じることがあり、一言では言い尽くせないのですが・・・、うるうるしてしまいます。

では今年はここまで、また来年。

2015.12.26  疲労の色が濃く
そろそろインフルエンザワクチンがなくなってまいりました。
今年の診療も残すところ2日となりましたので、丁度キリのいいところでワクチンも終了となりそうです。
しかし、今日の外来は非常に疲れました。
人数の多寡なら11月の方が多かったと思いますが、今日は内容、環境(スタッフとのコミュニケーションの拙さ)の違いだと思います。
仕事をしていて楽しいと感じるか、苦痛と感じるか。
忙しくてもその先に何か楽しいこと、何か面白いことが待っているのであれば心地よいのですが・・・。
ただ業務をこなすだけの単調作業に終始すれば、それは苦役となります。
今日はどういうわけか、「苦行難行」のように感じられた次第です。


今年も年末恒例のクリニック3大ニュースを発表します。(出来事があまりにも少なかったので)
3位:戦線離脱
今年初めにインフルエンザによるスタッフの思わぬ離脱、少ない人員をやりくりしながらの診療。
そして、年末にもやや人手不足に陥りましたが、何とかカバーし合っての年末年始の休みにたどり着きました。
「困ったときはお互い様」の精神で働いてくれたことに感謝しています。その分、報酬にはちょっと色を付けていますが・・・。

2位:北陸新幹線開業に便乗
北陸新幹線に初めて乗りました。非常に快適な旅となりまして、金沢があれほど近いとは・・・。
若手は爆買いツアー、年寄りは観光に徹しまして(何のこっちゃ)まあ楽しい北陸路でした。

1位:めでたく開院10周年
6月にみんなでお祝いをしました。
最初から苦楽を共にしてくれたメンバー、新しく入ってきてくれたメンバー、分け隔てなく大切なスタッフです。
しかし、一番感謝しなくちゃならないのは、うちを受診してくださった患者さん方ですね。

2015.12.23  年末の大仕事(でもないけど)
大掃除には向かない、とても寒い日となりましたが、ほかにできる日もないので、朝からちょっと頑張ってみました。
とは言うものの、大したことはやっておらず。窓ガラスと床の清掃くらいで、かけた時間は1時間半くらい。
風呂掃除はほぼ毎日やっているし、他のところは僕の担当外だしなあ・・・。

その後は娘と昼食に出かけたり、クリニックで一仕事したり、割と充実した休日だったかな?
その昼食、メキシコ料理店だったわけですが、朝からコーヒーしか飲んでいなかったため、いつもより一品余計に注文。
本当は、「孤独のグルメ」並みにほかにもいろいろと注文したい気分でしたが、さすがに昼飯だし、娘もいるし・・・。

隣の席では外国の方が一人で食べていまして、彼のテーブルにはざっと見たところ、5品ありました。うーん、これこそ「リアル『孤独のグルメ』」
僕にも近いうちにそのチャンスがありますので、昼食を抜いて行ってこようと思っています。(別のお店ですが)


明日はクリスマスイブ。クリスマスが終わればいよいよお正月に向けて一気に時は進んでいきます。
お正月の前には大晦日。大晦日と言えばNHKでは暫く前から歌合戦の番宣が普通のニュースの中に組み込まれたりしています。こういうのは本当にやめてもらいたいです。
僕はここ何年も歌合戦を見ていないので、「別にどうでもいい」という立場で、メンバーを見ても知らない人が3分の1くらいおります。そして、なぜマッチ?それもトリ?

今晩からは雨も降るようですので、季節柄、山達の「クリスマス・イブ」の入ったアルバム(TREASURES)を聞きながらワインを飲むとしましょう。(夜更け過ぎに雪へと変わらないでしょうが)
ただ、個人的には「FOR YOU」の方が好きですけど。


診療の話題として、先週から今週にかけて、インフルエンザが検出されるようになりました。(すべてA型)
ノロとかインフルが流行りだすと、「いよいよ今年も終わりだなあ」という気分になります。
そして年末年始の国民の大移動により、これらの感染症は全国レベルで大流行を起こしていくんでしょうか。


最後に、新国立競技場はA案でえーやんってことで、A案となりました。森元さん、残念でした。

2015.12.19  どっちがいいかな?
今年も残すところ2週間、診療もあと1週間あまり。
昨年はインフルエンザが猛威を奮っていたと記憶していますが、今年は暖冬の影響か殆ど流行っていません。
また、ワクチン接種もピークは過ぎていて、意外と普通の土曜外来でした。ワクチンも追加購入せずに終了できそうな感じです。
明日は正月に向けての買い出しに行かねば。


今週、新国立競技場の二つの案が出ておりました。
例によってまたあの人が余計なことを・・・、おっしゃっていましたね。

僕は反射的に、「A案」をチョイスしました。だって、あの人が「B案がいい」って言うんだもん。

裏で竹中と繋がっているために素直にB案を推したのか、それとも自分の発言が反感を買うのを承知でわざとB案と言って、大成建設のA案になるように仕向けようとしたのか。
もし、後者であれば相当な策士ですね。
結果は22日に出るらしいのですが、結局、都も多額の負担を強いられるようですね。
また、大会運営費が当初の予算より大きく膨らむそうです。警備費、テロ対策費などがかかるそうですが、だから言わんこっちゃないって。

そのうちオリンピックの開催地は各国の押し付け合いになるのではないかと思っています。

2015.12.13  ラグビー
朝から小雨が降っていましたが、久しぶりにスポーツ観戦ということで、朝のうちに仕事を終わらせて、ドライブがてら水戸へ。
昨日の時点で選択肢は2つ(秩父宮かケースタ水戸)あったのですが、天気予報では東京より茨城の方が降水確率は低かったものですから、ケースタへ。
どうせ観客も少ないだろうから雨が降ってくれば雨の降りこまない席に移動できるだろうという考えもありましたし。

当日券を購入して、まずは流経大vs立命館。
戦前の予想では自力に勝る流経大が優位だろうと思っていましたが、いきなり立命館がノーホイッスルトライ、ゴールも決めて・・・。
体格は圧倒的に流経大でしたが、その後も外連味のないタックルとバックスの抜け出しで前半だけで
24-7と大きくリードを奪っていました。
前後半を通じてボール支配率やグランド支配率は流経大でしたが、悲しいかな踏ん張りもここまで。後半はフォワード戦に持ち込まれ、ついに逆転を許してしまいました。
スタンドには関西からの応援団や
OBなども大勢駆けつけていて、必死に声出ししていました。
僕はスタンド中央で見ておりましたが、何となく立命館に肩入れして見てしまいまして・・・、予想に反して非常に良い試合でした。

次は王者帝京vs法政。
帝京がどれだけ強いかを見るための試合でした。フォワード、バックスともに法政を圧倒していまして、格の違いがまざまざと出ておりました。
ただ、法政もトライを取れたし、いいところまで攻め込み、見せ場は作りましたが、あと一歩のところで反則を侵したり、ミスでターンオーバーされたりで、
スタンドからもため息が漏れていました。(スタンドの観客の
6-7割が法政贔屓の感じ)
まあ、それだけ帝京のプレッシャーが強かったということになるのでしょう。

久々の高速運転も渋滞もなく快適で、欲を言えば天気が良ければもっと楽しかったかな。

ただ、先週から溜まっている心の底の澱みたいなものは取れませんでした。

2015.12.12  軽減税率
8%と10%、痛税感ってそんなに違うものなのかなあ?
という気もしますが、そんなことを迂闊にでも言ったものなら、総攻撃されるのは必至です。
「塵も積もれば山となる」の諺通り、年間を通せば結構な額になるのかもしれませんね。
ただ、一般庶民にとってみれば消費税なんてないに越したことはなく、その代わりに所得税の累進課税の強化や相続税を高くしたり資産への課税をすればいいと思うんですけどね。
富の再分配という面で見ても日本はうまくいっていないというデータがありまして、格差は固定されたままになっています。

祖父母からの教育資金や結婚・子育て資金の贈与なんてものもその一族間でのお金の受け渡しとなり、格差の解消にはならないように感じております。

で、軽減税率についてですが、生鮮食品だけでなく加工食品も含め、外食は除くなどと与党内で綱引きがなされています。
当事者である消費者は本当に軽減税率の導入を希望しているんだろうか?というのが置いてけぼりになっているように思っているのですが・・・。
導入に積極的なのは公明党信者だけ?
それに社会保障に充てるはずの増税分は溶けてなくなるような雰囲気です。
また、これまでの報道でもさんざん言われていますが、事業者の負担は大変なものになりそうで・・・、ご愁傷さまです。
大手スーパー、デパートから個人商店に至るまで面倒な事務手続きが発生するらしく、小売業者からはまったくもって評判が悪いようです。(インボイス制度)
15%と5%や20%と10%の差だったらわかりますが、10%と8%で面倒な手作業が発生するなんて・・・、誰が得をするんでしょう?
「インボイス導入機構」、「消費税事務処理会計局」なんてものができたり、「インボイス用レジスター」、「インボイスお任せソフト」といった商品が出てくるかも。お任せあれぇーって。

思い起こせば医療業界もレセプト請求は紙で行っておりました。
毎月末に患者さんのレセプト(医療報酬明細書)をレセプトコンピューター(レセコン)で打ち出して、これを医師と事務員でチェックしてから国保連合会と社会保険支払基金に郵送(ゆうパックで)しておりました。
しかし、いつの頃からかこれをオンラインで送ることが義務付けられました。
そのために別のコンピューターを購入して、オンラインの工事をしてもらいましたが、その費用は全て医療機関持ち。
まあ、今となっては審査する側も送る側も便利になっています。

うちでレセプトを送る場合には、診療の合間(適当に暇ですから)に事務さんから
「先生、レセプトを送りたいのでお願いしまーす」と言われ、
「はいよ」と答えて、インターネットの回線を繋ぎかえしてあげます。(普段は僕のパソコンがネットに繋がっているので)
ものの10分もしないで送信完了となって、
「終わりました」と言われます。ただ、データの取り込みや保存には今でもフロッピーディスクが活躍しているんですね。

しかし、当時は何だか腑に落ちないというか、「儲かるのは業者だけ」という気分でした。

インボイス制度もみんなに等しく便利で公平な制度になればいいんですけど・・・。

2015.12.06  師走に突入
12月に入りまして、着替えるためだけの名ばかりの院長室のカレンダーも残り一枚となってしまいました。
昨夜は忘年会、近くの日本料理店で暫し今年の労をねぎらっていました。
いつもより早いやないか、という気もしたのですが、事情もありまして・・・。
会の締めに院長の挨拶みたいなものがありましたが、酔っぱらっていて何を話したか正確なところは覚えておらんのです。
多分、以下のようなことを話そうとしていたんだろうけど・・・。

40歳で始めたクリニックも10年が経ちました。最高齢は僕で当時のスタッフはみんな30歳台でした。
そしてこのたび一番若いスタッフが
40歳を迎えまして、おじさん、おばさんばっかりのクリニックになってしまいました。
ずっと一緒に働いて、同じように年を取り、各々の家族のメンバーも成長していく中で、あと何度こうして食事をしたり旅行に行けるだろうか。
自身の健康問題や両親の介護、夫の転勤などで一緒に働けなくなる可能性も出てくるでしょう。
また来年、みんなでこうして楽しく、食事会ができることを願ってこれからも頑張りましょう。

大筋ではこんなことを喋ったような、喋らなかったような。

他の医療機関でもそうでしょうが、気心の知れたベテランがいると非常に安心できます。
自分の子供くらいの若いスタッフがいるクリニックもありますが、「若い子とうまく話ができるって凄いなあ」と尊敬しております。
しかし、組織を1020年と存続させる上ではある程度年齢構成に幅を持たせておくことも重要で、若手の育成が不可欠となります。
ただ、うちのようなケースではどうなんだろう?

後継者がいるわけでもないからと高をくくっていましたが、ベテランの域のスタッフもこれまでのようなシフトで働けなくなるだろうから若手をリクルートする日も近いのかなあ。




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