独り言


2015.09.27  読書の秋やなあ
お隣から流れてくる金木犀の香りに秋の気配を感じながら新聞を取りに行っている今日この頃ですが、毎年のことながらあの香りには心が癒されます。

最近、東京に出ることが多く、9月だけでも今日で4回目となりました。(一応、今日が終戦記念日のようなものですが)
職場が東京の方は毎日が通勤ラッシュでさぞ大変でしょうが、僕の場合、休日のみのゆったりした遠征ですから楽なものです。
常磐線の中ではウォークマンを聴き、ついでに読書をしておりますが、行き帰りで単行本が一冊くらい読めてしまいます。

しかし、都心の電車内では7人掛けの長椅子の乗客のうち3-4人はスマホをいじっていまして・・・。まあ、思うところはいろいろありますが、あえてコメントは避けます。

今年の夏、実家に持って帰って読んだのは「村上春樹」でしたが、このところ立て続けにフランツ・カフカを読みました。(途中、レヴィナスも読みましたが、難解極まりなかったです)
むかーし、中学生か高校生の頃に、「変身」を読んだことがありまして、内容(意図していること)が全くわからんかったんですね。

あらすじは、ある朝、目が覚めると虫(甲虫)になっていて、最後は死んじゃうっていうお話しでした。(あまりに簡単)
当時、これはSFみたいな物語としてしか認識していなかったと思いましたので、改めて読み直し、他の作品も読んでみることにしました。
まず、読んだのが、「城」。
実はこれ、未完の作品だったんですね。診療の合間に読んでいましたが、行っては戻り、戻っては行ったり、非常に退屈だったりして時間がかかりました。やけに難しかったです。
続きはどうなるんだろう、Kは「城」に到達できたんだろうか、「城」って何のメタファーなんだろう・・・、未完なのが非常に残念。
続いて、「変身」の読み直し、それに、「判決」、「掟の前で」なんてところを読んでみました。
特に、「掟の前で」はすごく短い(3ページくらい)ものでしたが、最初はなんのことだか全く理解できませんでしたが、帰りの常磐線の中でじっくりと考え、やっとぼんやりとわかったつもり?です。

まあ、これは10代の自分には到底理解不能な哲学的な内容を孕んだ作品と言えるかな?という感想でした。

高校時代に世界史を選択せず、倫理の授業も疎かだったためにキリスト教やユダヤ教的な教義、文化、文学の素養に欠けているんじゃないかと反省しきりです。
しかし、この3週間ばかりは難解な解釈の理解を強いられるものばかりでしたので、明日からはもうちょっと柔らかい別の分野を読む予定です。

2015.09.26  反動
SWの4連休が終わってからの外来がキツイです。
24日なんかは半ドンなのに1日分働いた感じで、25日は昼の往診がキャンセルになってしまいました。
最近は朝晩が幾分寒くて、ノドをやられる人や喘息を併発するような人が多くなっている印象です。
僕も連休前に体調を崩しておりましたが、おかげさまで何とか戻ってまいりました。

話題としてはかなり遅れてしまいましたが、ラグビーWCで日本が歴史的勝利を収めてくれました。
次のスコットランド戦では大敗してグループリーグの勝ち上がりは厳しくなっていますが、ベスト8進出は次の日本開催までとっておきましょう。

今やマイナースポーツの扱いで、森元総理や新国立の問題もあってあまり良い印象の持たれていなかったラグビーですが、僕は子供のころからよく見ておりました。
花園で行われる高校ラグビー、秩父宮や国立で行われる大学ラグビー、そして今ではトップリーグと呼ばれる社会人ラグビー。
自分でプレーした経験はありませんが、父は高校生の頃にラグビー部に所属していまして、11月から12月の日曜日や年末年始にかけて、そして成人の日はテレビでラグビーを見ておりました。
そして、テレビの前では父が解説者となって、ルールを教えてくれました。
高校は地元の舞鶴高校(黒いジャージ)を応援し、大工大、久我山、日川、秋田工などの強豪校との対戦にワクワクしておりました。
大学はやはり対抗戦がメインで、今は帝京の1強時代ですが、当時は早慶明が鎬を削っておりました。
あくまでもスクラムにこだわる重戦車明治とインゴールに足がかかった状態で耐える早稲田のゲームに手に汗握り、大学選手権では関西の雄であった同志社と関東代表の明治か早稲田の戦いに釘付けとなっていました。
そして社会人では釜石や神鋼が強く、日本選手権では大学生を(たまーに善戦するものの)蹴散らしていた時代ですね。

仕事を始めてからはなかなかテレビを見る機会もなくなりラグビーに対する興味も薄れていましたが、数年前から母校の大学が対抗戦で好成績を残すようになったことから再び興味が沸いてきました。
で、ここ何年かは実際にラグビーの聖地である秩父宮に足を運ぶこともあって、豪華カードでなければ比較的安い料金で1日に2試合見てきます。

患者さんにもラグビーファンの方がいらして、「トップリーグは面白いですよ」と勧めてくれていましたので、今年は是非、社会人ラグビーも見ようと思っています。


個人的感想ですが、フルバックの五郎丸選手のプレースキックのスタイルって、なんとなく早稲田の今泉選手を彷彿させますね。

2015.09.21  蘭展
公園の散策には持ってこいの天候でしたので、今日は植物園を訪問してきました。患者さんからも、「よかったらいらしてください(笑顔)」と言われていましたもので。



いろんな種類の蘭の花が展示してあって、いい香りも漂っておりました。
園内には世界中の珍しい植物を見学する家族連れも多く見られました。遊園地に連れていくのもいいけど、こういった施設に連れていくことも子育てには大事なことなんでしょうね。


今日は「敬老の日」ということで、日本の高齢化の話題が出ておりました。
ニュースによれば、65歳以上の高齢者は総人口に占める割合が26.7%、80歳以上の高齢者は7.9%で、人数は1000万人を超えたそうです。
1000万人を超える80歳以上の方は今後10年以内にその殆どが在宅ではなく病院で亡くなっていくんでしょうが、終末期医療は本当に大変なことになりそうです。
介護施設の受け入れも不十分で介護職員も不足しています。介護や入院が必要になってもまともな医療や介護が受けられないという事態はもう他人事ではないはずなんですが、
これが政策の論点になってきません。
介護職員が足りないのは介護報酬が低く、このため人件費が安く抑えられているためと言われています。
きつい労働環境のところに安い報酬で働こうなんて奇特な人はいませんからどうしても人手不足になります。
そこに外国人労働者を当てようとするのは愚策以外のものではないと思っています。
劣悪な労働環境の中では虐待や事故が起こるのは必然で、いくらお上が締め付けをしてもなかなか改善しないのではないかと思います。
最近では介護ビジネスから撤退する業者も出ており、僕の友人も、「もうやってられん」とこぼしておりました。
解決方法は介護報酬を上げることじゃないかと。消費税アップは何のため?

成熟した社会はどうしても少子高齢化社会になってしまいます。
女性の社会進出に晩婚化、それに伴い人口も減ってきます。
労働力人口も減り、経済成長も望めなくなります。
しかし、株式会社と同化した今の日本は、「成長し続ける」ことを国是にしていますね。
このため、犠牲になっているのが中間層、そして貧困層というわけです。
かつての日本は中福祉中負担だったと思いますが、いつの間にか低福祉中負担から低福祉高負担への道を歩んでいるように思えます。
本来ならば高福祉高負担への道をとるのが成熟した国家だと思うのですが、負担は少なく、しかし、福祉はしっかりして欲しいという我儘な要望を受けることによって、
にっちもさっちもいかなくなってきたという側面には同情する余地はあります。
国民も為政者も内心では「このままではいけない」という意識はあるんでしょうが、自分の時代は何とかなるよね、今のままがいいよねという甘えがあるんだと思います。

僕は増え続ける医療費の抑制策として、「死生観」の変化が必要だと密かに思っております。

「無駄な延命はしない、望まない」ということが国民の中に湧き上がってくれれば、医療費も減らせるし、入院待ちや、いわゆる「たらいまわし」も減らせるのではないかと。
無駄な胃瘻の造設、無駄な維持透析、末期患者さんへの人工呼吸器装着、ICU管理、IVH管理・・・。

あと、家族側の意識改革、例えば、
「この人が死んだら、年金が入らなくなるからできるだけ生かせておいて」
「北海道にいる親戚が明日来るからそれまでは絶対に死なせないで」
「前は歩けてたんだから元通りになるわよね」
なんてこと、実際に言われたことがありますから。

「もう、充分生きたよ」、「ワシの医療費は若い世代に使っておくれ」、「しょうがないよ、年なんだから」

これだけで、残された若い世代は今よりもちょっと幸せになるんじゃないかと思った敬老の日です。

2015.09.20  秋休み
巷では5連休(うちは4連休)の真っただ中ですが、特にやることもなくクリニックへ。
パソコンで音楽を聴きながら事務処理をあらかた終わらせて、「さて、礼服に着替えて告別式へ」と思ったら、
「ない、ない。、持ってくるのを忘れた!」
何を忘れたかって?
礼服のズボンを家に忘れてきていまして・・・。
昨日の晩から白のワイシャツと黒のネクタイを用意して、上着はハンガーにかけてあったのにズボンだけ家に置きっぱなし。
さすがにジーンズで行くわけにもいきませんので15分かけて家に戻って、式場へ。若干遅刻しましたが、何とか席に座れ、ご焼香にも間に合いました。


最近、こういうことが多くなってきていて、クリニック内でもあちこちを往復することがしばしば。
「あれ、何しにきたんだっけ?」
もう一度元の部屋に戻って、やり直し。
まずいよなあ・・・。

例年この時期は暇なんですが、先週は立て続けに肺炎の患者さんが来院されました。
成人男性(30-50代)でいきなりの高熱(39-40度)でしたから、インフルエンザも考慮しながらレントゲンも撮って。
海外渡航歴もなく・・・、しかし、右下肺にばっちり浸潤影が。
男性は熱に弱いといいますか、かなり重症感を訴えるというか、多分とても辛いんでしょうが、可哀そうな状態でした。
白血球数も多く炎症反応も高く、やはり市中肺炎だよなあ、って思いながらマイコプラズマも念頭に置きながら治療をしました。

また、朝晩が寒くなったことで喘息の発作が出ている患者さんも多くなってまいりまして、外来で吸入や点滴をすることもちらほら。
個人的にも先週は喉がやられておりまして、夜間に咳込むしで久々に風邪薬を飲んでおりました。やっとで治ったので今晩は映画を観に行ってきましょう。

2015.09.12  雨の後遺症
今回の洪水で被災された方には心よりお見舞い申し上げます。

10日の朝、実家から
「あなたのところはどうなの?」って電話がかかってきました。(心配せんでいいっちゃ)

九州の友人からも「茨城が大変そうやけど、お前んところは大丈夫か?」って。いい奴です。

まあ、遠く離れた方からしたら常総も牛久もつくばも一緒くたなんでしょうが、実は結構離れているんですよ。
しかし、関東に住んでいる親戚からも、「大丈夫?」なんて聞かれたりして・・・。
まあ、魅力度ランキング最下位の茨城ですから、よその人にとっては位置関係もようわからんのでしょう。
常総市に常総学院があると思っている人もいますから。
でも心配してくれる人がいるっていうのはありがたいです。

そういう僕も境町にいる友人に、「そっちは大丈夫?」なんて電話していまして・・・、猿島は鬼怒川とは全く離れていて、そばを走るのは利根川だったんですね。こりゃまた失礼しました。


今回被害を受けた地区は、研修医時代によく訪れた(通った)場所でもあったわけで、ヤフーの地図を改めてしみじみと眺めておりました。
「よく週末にラーメンを食べに行ったよなあ、アピタにも行ったことあるなあ」って。

一日も早くライフラインが復旧して不自由な生活から脱却できることを願っております。しかし、映像を見る限りかなり厳しいかな。

2015.09.05  時の流れ
早いもので1年の3分の2が終わってしまいました。
今年の夏休み後半は全然夏らしくなくって、そうかといって秋らしくもなく、そして今日は近くの中学校で運動会をやっていました。
学校からの案内も来ておりましたので、昼休みの時間を利用して見に行く予定にしておりましたが、予期せぬ事態が・・・。
いつもならば、僕が外出する時にはスタッフの誰かが留守番をしてくれることになっているんですが、今日は誰もおらん。
しゃーないので一人留守番をしておりました。

開院当初より土曜日の午後も診療しておりますが、診療時間はたかだか2時間です。
土曜日の午後にどれだけのニーズがあるのか?確かに冬季は患者さんが多いのですが、夏場は結構暇です。
特に夏の時期、土曜の午後には楽しそうなイベント、スポーツが行われます。
また、遠くで行われる学会に出席する場合、土曜日の午後が休みなら診療後に出発して現地で夜を過ごすこともできます。
別に、午後を休診することも可能なんですが、なにぶん小心者ですので休診にすることが憚られてしまうわけです。
開業後は学会も神戸や京都くらいならもっぱら日曜日の日帰りで、朝はほぼ始発の電車に乗っていくんですね。
「先生、休みにしましょうよ」といった悪魔の囁きも幾度となく聞こえましたが、今日の患者さんのような感謝の言葉をもらうと、「やっててよかった」と思えます。

「どこもやってなくて・・・、診てくださってありがとうございました。」


個人的には明日は日曜日にやっているクリニックを受診する予定。
感謝の言葉と粗品を持って。

そういえば8月の終わりに来年の正月の航空チケットを購入しようと旅行会社に行ったのですが、すでに予約はほぼ一杯とのこと。
春休みあたりの分まで発売しているらしく、早割りなんて発売と同時になくなってしまうんですって。
一人旅なんでなんとか取れましたが、のんびりしていたら正規料金のものしかないってことになっていたかも。
以前、正規料金の往復チケットを購入したことがあり、それを教訓にしていたわけですが、8月の時点でもう年末の予定を組むなんて・・・。
1年は本当に早い。

2015.09.01  スケープゴート
佐野さんの抵抗もむなしく東京オリンピックの公式エンブレムは白紙撤回されることとなりました。
あれだけパクリだとか、盗作だとか非難されていまして、訴訟問題にも発展していましたからイメージとしてもこれ以上の騒動は勘弁といったことでの決定だったんでしょう。
デザインの良し悪しとか、盗作疑惑に関して、僕は「別にどうでもいい」という立場でした。
しかし、ここまで国民の間で非難の声が挙がってしまったのは、この件にしても新国立競技場の問題にしても、選考の過程が非常にグレーというか、
最初からある程度決定してあって、形の上では公募したように見せかけたりして・・・、
金儲けしたい奴らが密室で画策したということが透けて見えてしまったことが大きいのではないかと思っています。

今回、佐野さんだけが一人悪者に仕立て上げられましたが、ちょっと可哀そうな気もします。
公式エンブレムを選考する委員も含め、組織的な関与も明らかにしてもらいたいですね。
そうでないと、新しいエンブレムもまたあのお仲間から選ばれることになってしまうんではないでしょうか。

立て続けに起きたオリンピックがらみのトラブルはオリンピックバブルに乗じていっちょ一儲けしてやろうというゼネコンや広告業界にとってはちょっと目論見が外れてしまった感があります。
1964年のオリンピックは純粋に国民の夢や希望が込められたものであったと考えられますが、今回の開催に関してはどこか違う、嫌なものを感じてしまうわけで、
そうした影の部分がここにきて露になっているんじゃないかと思っています。

個人的には当初から2020年の東京オリンピックには反対の立場を貫いておりまして、その時に運よく生きていて、仮にタダ券をもらっても見に行くつもりはないんですね。
競技によってはテレビ観戦するかもしれませんが、基本的には無視かな。
なぜかって?
商業主義的なオリンピック、自国選手だけを執拗に応援したり、やたら感動を押し付けるマスコミの報道姿勢に嫌気がさしているからでしょうか。



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