独り言


2015.07.30  涼しげな写真だけでも
夏休みに入って連日暑い日が続いております。ついこの間、こんな涼しいところにいたのがウソのような気候です。





高校の修学旅行以来のとある場所でした。


さて、高校野球の地方大会も残すところ大阪のみとなりまして、これから夏本番を迎えるわけです。
ざっと見渡すと、関東の代表が強そうで、中国、四国、九州あたりはコロッと負けそうなメンバーばかりです。以前は違っていたんですけどねえ(遠い目)。

今週の外来での流行り病(やまい)は、蜂刺されです。
どうして内科に来るんだろう?という疑問は置いといて、幸い軽症ばかりですので助かっています。
アナフィラキシーになっていればハナから救急病院を受診するんでしょうから、うちに来るような人は、ちょっと腫れているとか、かゆい、痛いっていう程度です。
外で仕事をされている人にはほんと頭が下がります。

他には、やはり熱中症でしょうか、頭痛や吐き気、倦怠感などを訴える人も1、2人/日くらいのペースで訪れます。
気象予報士の森田さんは「今年はエルニーニョ」と、しきりに話していましたが外れました。8月は目の前ですが、皆様ご自愛ください。

5年後はこの暑い中、42.195kmを走るんですね。




この街は暑かったです。

2015.07.20  断言する勇気
台風も過ぎ去り梅雨が明けたようです。例年、子供たちが夏休みに入るころかな?と感じていましたので大体こんなものでしょうか。
個人的には先々週の週末あたりで明けちゃったかなと思っておりましたが、先週の台風がちょっと余計だったかも。

この連休は比較的ゆったりしています。昨年までは都市対抗野球を観に行っていましたが、今回はパス。
片付けるべき書類が多くて、昨日はずっとクリニックに居座り、冷房効率を上げるため、部屋を閉め切って一室だけエアコンをつけて仕事に励んでおりました。
予想外の事態として、検査会社の機械トラブルによって前日のデータの転送遅れもありましたが、まあなんとか終了。

ちょっと見ないうちに雑草が生えてきているので草取りをして、洗濯を普段より多めにしたのはいいけどエアコンのない部屋でのアイロンがけはちと辛かったり。
人には、「休日くらいは運動しましょうね」と言っていますが、こんなに暑い中を散歩に出かける気にはならず、アイスを食べながら読書をしている自分がいます。


「絶対」とか「必ず」とか「完全に」とか「決して」というフレーズを好んで使う人がいます。
大阪のあの人もよく使うんですけど、どうも信用でけんというのが僕の抱いている印象です。
断言することで決断力があっていいというプラスの評価も確かにありますが、その根拠を問うと、結局自分の信念とか願望でしかなかったりして。
基となるデータがなかったりそのデータも恣意的なものだったりすることがあります。
科学的なデータではっきり証明されている事象については文句をつける筋合いのものではありませんが、政治家から発せられるこういう言葉には眉に唾をつけて聞く必要があるんではないかと。

大事な事柄はより慎重に、熟慮して発言する必要があると思いますが、そういう場合はどうしても断定的な物言いはしにくいと感じています。
もし、瑕疵があったら・・・、相反する事象がでたら・・・なんて考えることはないんでしょうね。
「それは想定外でした」の一言で片づければOKとでも考えているかのように映ってしまいます。

「過去は過去、今は今で状況が違うんだから発言が変わるのは仕方がない」とか開き直られましてもねえ。

決められない男は優柔不断と言われますが、朝令暮改よりもましだと思っています。

2015.07.17  酒は飲んでないよ
アルコール性肝障害の患者さんの治療は、一にも二にも「禁酒」であることは誰しもが同意してくださると思います。
せめて、「休肝日を設ける」とか、「飲酒量を今の半分にする」とかの妥協案もありますが、基本的には禁酒です。

アルコール性肝障害レベルならいいのですが、肝硬変になってまでもやめられないアルコール依存症の患者さんもいます。
この春にも一人、久々に訪れたアルコール性肝硬変の患者さんが全身浮腫で即入院となりました。

嫌酒薬なるものを服用する方もいますが、この方はなかなかしぶとく、薬を飲みながらアルコールも飲んでは、「また飲んじゃいました」と平気で答えてくれます。

外来では、「最近どのくらい飲んでいますか?」と聞きますが、ほとんどすべての患者さんは過少申告いたします。
「そんなに飲んでないよ、ちょこっとかな?(指2関節分くらいの量を親指と人差し指で示してくれます)」
それにしてはγGTPがそんなに減っていないので、「まだ、相当飲んでるな」とこっちも話半分で聞いてます。

アルコール臭がするのに、「昨日はちょこっとしか飲まなかった」なんて平気な顔して言う方もいて、スタッフと顔を見合わせてニヤニヤしたりもします。
うちに通ってくれているこういった患者さんたちは、意外とあっけらかんとして、面白い人が多いですね。

本当はこういうこと言っちゃいけないんでしょうが、医者はアルコールを止めさせることはできないんじゃないかと。
止めようとする患者さんのお手伝いはできると思いますが、最終的に止める止めないは患者さん自身の意志にかかっていると思います。

奥様の勧めで禁酒できた男性がいます。
奥様から何度も、「先生からも強く言って主人のお酒を止めさせてください」と懇願されました。
アルコール性肝障害のレベルでしたので、データを示しながらアルコールが肝臓へダメージを引き起こしていること、予後などの説明をして、禁酒を勧めました。
ある時から、「お酒を止めました」と言われましたが、この時、僕が患者さんの飲酒を止めさせたとはちっとも思えませんでした。
外来では時々「まだ飲んでないんですか?」と聞きますが、「飲んでいません」とおっしゃいます。
僕は「凄いですね」としか言いませんし、これは患者さん(プラス奥様)の力だと思っています。


別の患者さんに、「お酒、飲んでいませんか?」と聞くと、
「お酒は飲んでいません」と答えてくれました。
こんなに体調が悪そうなのに、アルコールの匂いもするのに・・・。

「『お酒』は飲んでいません」

「アルコールは?」と聞いてみると、

「焼酎なら飲んでるよ」とニヤリ。

2015.07.12  舌の根も乾かぬうちに
休日は家でグタッとのんびりしている方がストレス解消になるタイプと宣言していたのですが、今日は東京へ。
とても暑かったです。
そして疲れが溜まってしまっただけかもしれんとです。

新国立競技場の件はここにきて盛り上がってまいりました。
「舛添さん、頑張れ」と密かに応援していましたが、何だか一気に丸め込まれた感がありありで。500億円余りを負担する羽目になりそうな東京都民には同情申し上げます。
しかし、残りの2000億円の大部分は国費ですから、結局国民の税金で賄われてしまうわけで・・・。オリンピック後の維持管理費も莫大な額になるので、負の遺産になるのは間違いないでしょう。
そして、いつの間にか責任の押し付け合いも始まっています。
工期も迫っていて今更変更はできないとか、変更したら国際的に顔向けできないなどとメンツにこだわったり、建築家は逃げ回ったり・・・。
これって、何だか第二次世界大戦に突入した時の状況に似ているような(僕の生まれる前の事ですので全く知らんけど)感じがしています。
周りの雰囲気、空気でどんどん進んでいく、みんな「何か間違っている」と感じながらも誰も言い出せないっていう状況。
もう選択肢がなくなってしまい、「もうこれしかない」って突き進んで、結局失敗してしまうと、
誰も責任を負わず、「俺はダメだと思っていたんだけど、言える状況じゃなかった」と。
責任者は誰?主導していた人は誰?
責任者はもうリタイアしていたり、鬼籍に入っていたり、責任を取らせるにもどうしようもない状況になっているのは間違いありませんね。
たとえ、現役でいても、「責任を取って辞職します」ということで責任を取った気になられても国民はたまったもんじゃありません。
大きな力(政治家?ゼネコン?裏社会?)が働いているのかと勘ぐってしまいます。(多分そうなんでしょう)

こういう場合、いったん立ち止まって、
「もう一度考えるてみる」
という態度が必要ではないかと。
「他に方法はないのかな?ほかの人の意見も聞いてみよう」
という謙虚な姿勢もなく、
「いったん決めたんだから、やるっきゃない」、「優柔不断な男だと馬鹿にされる」
などと変なプライドやメンツが思考停止に陥らせているのではないかと思うんですよね。

多分、このまま2019年のラグビー、2020年のオリンピックのメイン会場となるんでしょうが、総工費は3000億を超えると予想しておきます。
でもって、ラグビーWCの開会式ではM元総理が得意げに開会の挨拶をしている姿が目に浮かびます。
今の政府の物事の進め方も同じ図式ですね。

文句があれば選挙で落とせばいい、それが民主主義だ。
責任があるかどうかは選挙民が判断するから。

小っちゃい会社なら業績が悪化すれば経営者が責任を取ります。
社長の交代もあるでしょう。倒産すれば従業員は失業せざるを得ないでしょうが、まだ被害は限定的です。
株式会社であれば業績悪化すれば社長の首を挿げ替えたりしながら責任を取らせ、株主も株価の暴落で持ち株は紙くずとなりますがやはり責任は有限です。

しかしこういったイベントや政治、政策というものは5年10年のスパンではなく、50年100年いやそれ以上の長期的な視野を見据えて計画すべきものだと思っています。
「10年後には自分は引退しているから今がよければそれでいい、50年後なんて生きているわけないし、その時はその世代の人々が何か解決策を考えているだろう」
なんていう気持ちで国の事を考えているとしたら・・・。
「責任者、出てこい!」って人生幸朗さんばりに叫んでみても、その時に当事者は誰もいないんですから。

2015.07.11  休診やったから
7/8から3連休となっていまして、これは随分前から掲示していましたが、やはり多くの方にご迷惑をかけていたようです。
8日は移動中のバスや電車の中で電話が鳴っていましたが、半分以上の電話には対応することが困難でした。また、電波の届かない場所にいたこともあって、留守番電話の件数もいくつかありました。
9日はそれほどでもなかったのですが、10日は移動中やお寺の静寂な場所では出るに出られず・・・。
まあ、しゃーないなあ。

盆や正月でもない平日に3日間も連日で休むことなんて滅多にない事ですから。

この間、新聞もろくに読まず、ニュースに触れることもあまりありませんでした。ましてやネット接続もしていません(スマホじゃないもので)でしたのでいろんな情報に疎くなっていました。
昨日、戻ってきてクリニックに溜まっていたFAXや郵便やメールなどにざっと目を通し、家に帰ってからは2日分の新聞をななめ読みしていました。

そしていつの間にか気温もぐんぐん上昇して、あの雨の毎日はどうしたんだ、というくらいの暑い日になっていまして、スタッフ共々今日はお疲れでしたね。
非日常的な環境に何日も置かれて過ごしてみますと、退屈でもルーチンワークに身を置いた方が体はリラックスできます。
体力の低下が身に沁みまして、回復するのは容易じゃないですね。
日頃のストレスを解消しようって言って出かけるより、僕は家なんかでグタッとのんびりしている方がストレス解消になるタイプかも。

来週、台風が通り過ぎるといよいよ梅雨明けとなるんでしょうか、そうすると1ヶ月もせずにお盆です。
夏季休暇の予定も掲示していますのでお目通しを。

2015.07.04  やるせない
梅雨特有の湿っぽいこの2日間ですが、気持ちもやや湿っぽいまま週末を迎えました。
理由は3つ。

良かれと思ってアドバイスしたことがなかなか受け入れてもらえないってことはままあります。
それぞれに事情があるのは解りますが、医学的に正しい事(単に正しいと思っているだけかも)が感情というものより否定されると・・・、やるせないなあ。

確率85%で成功すると思っていた治療が失敗に終わってしまいました。
この治療をやるかやらないかかなり迷ってやっと踏ん切りをつけて、仕事も調整しながら臨んだのに・・・。
本人の慎重な性格もよく理解したうえで進め、治療中に出た副作用についても何とか乗り越えてきて、あとは経過観察だけだったのに、再燃かよ・・・。
これを告げるのは忍びない、やるせないなあ。
次は100%の治療があるから大丈夫だよ、多分。

今週の最大のショックは次のケース。
10年以上診てきた患者さんがいよいよ最期の時を迎えようとしているのを目の当たりにし、本人にそれを宣告しなければならないって。
医学的知識がない人ではなく、インフォームドコンセントを十分してきて治療にも社会生活にも前向きだった方に対して、
「もうできることはなくなりました。」、「状態がかなり悪くなっています。」と言うのはちょっときついです。
患者さん本人も大体わかっているし(これもこっちの思い込みかもしれませんが)、目を見て、表情を見ると、
「これはもうダメかもしれないよ」って流石に言えませんでした。


最初のケースは老夫婦の在宅介護か施設入所かの判断を迫られるものです。
在宅だとみんなが不幸になる(と思う) vs 施設に入れれば入れられたおじいちゃんが可哀想
という話で。
別のご家庭では、手のかかる老人を施設入所させたところ、残った家族に笑顔と笑いが戻ったという実例もあり、介護を巡る(特に認知症)問題は切実です。


今週は暇だったにも関わらず精神的にはちょっと辛かったですね。
だから、今日はミスチルのアルバムでも聴くことにしよう。
「REFLECTION」の中の「Melody」、今日はこれかな。


そういえば先週は九州の両親が上京していたんですね(1泊2日の強行軍で)。
日曜日に東京で食事してから羽田まで送っていきましたが、幸いなことにまだ元気で助かります。
しかし、手荷物検査のゲートを過ぎて歩いていく姿を見ると、「小さくなったなあ」ってつくづく感じられました。




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