独り言


2015.02.26  研修
先週、今週と2週間にわたって医療事務の実習生が受付業務に就いています。
専門学校からの依頼を受けての事ですが、うちのスタッフにとっても自分の子供と同じくらいの年齢の子なので指導風景はなにか微笑ましい光景でもあります。

最初の週は緊張感で一杯、漸く慣れてきたところで研修終了となってしまいますので、ちょっと残念な気もします。
また、うちのような小さなクリニックの場合、学生さんとしてやれることっていうのは非常にわずかで、医療業界のきらびやかな世界はお見せできません。
彼女も卒業後は病院やクリニックで医療事務職として働くことになりますが、今回の経験が少しでも役に立ってくれるならばこちらとしても嬉しく思います。

話はガラッと変わって。
専門学校、各種学校、派遣業界、大学など、社会人を輩出する場面でしばしば使われる「人材」という言葉には個人的には何となく嫌な響きを覚えます。
「食材」、「建材」、「資材」などと同じような印象を抱いてしまうからでしょうか、「人、人間」を材料としかみていないのかという気分にさせてしまうんですね。

工場のラインで働く人は、工場主からみたら「人材」なんでしょうか?
派遣会社にしてみれば、派遣の社員はまさしく「人材」ということなんででしょうか?
「人材」なんて、いくらでも取り換えのきく便利な道具、機械の一部っていうニュアンスがしてなりません。
「人材」という言葉を発する人はどちらかというと、上から目線の人、立場の上の人が多いように思えます。
そう発言する人は得てして自分のことは「人材」とは認識していないと思います。

社会人は一人の人間、仕事人、職業人として認識すべきだと感じていますので、うちのスタッフについても「人材」とは決して思っていません。
クリニックを支えてくれる仲間、家族の次に守るべき一員と考えているんですね。

2015.02.21  久々の
暇な午後でした。
今年に入ってからは午前も午後も結構ストレスフルな外来でしたが、今日はほのぼのとした雰囲気の昼下りでした。
おかげさまで読みかけの本も片付きまして、肩こりも幾分和らいだかも。

2015年版「このミステリーがすごい!」の1位に輝いた米澤穂信氏の「満願」が面白かったので、今週は作者の初期の作品を読んでおりました。
東野さんも初期作には学校を舞台にした作品があったりしまして、個人的には青春ミステリーってちょっと苦手ですが、何とか今日の午後に読破しました。
たまにはこんな週末もいいですね。

来週には春一番も吹くような予報も出ており、いよいよ春到来です。

春と言えば中国では旧暦の正月にあたる「春節」だそうで、ニュースでも盛んに報道されています。
中国からの観光客が大挙押し寄せては「爆買い」する映像が流れていますね。
かつて日本人もフランスやイタリアのブランド店に押し寄せて商品をごっそり買っていく姿に現地の人々が眉を顰めるというニュースがありましたが、
あれを今、中国人がやっているだけのように見ています。
昨年、北海道に行った時も、声の大きな東洋系の観光客が沢山いらしていました。僕らの方がひそひそしゃべっていました。
この春節を利用して、中国から帰国している患者さんも受診してくださり、お薬を「爆買い」されて行きました。(病状が安定しているので長期処方できる)

2015.02.15  寝台特急
今春のダイヤ改正で寝台特急「北斗星」の廃止が決まりました。実は僕も一度だけ乗ったことがありまして、確か上の子が3歳のころだったなあ。
青函トンネル内の海底駅で降りたという記憶はあります。函館から札幌までがやけに遠かったという印象も残っています。
しかし、どんな客室だったのか、札幌で降りてからどんな旅をしたのか、帰りはどうやって帰ってきたのかの記憶が非常に曖昧です。

ラストランの乗車券はあっという間に売り切れたそうですが、これまで見向きもしなかった人たちが最後だけ熱狂するっていうのは・・・、なんか好きじゃないですね。

乗車率が低いために廃止されるというのは、結局採算が合わない状況、走らせても赤字を出し続ける列車だったわけですから、
民営化したJRとしてもそんなものをノスタルジックなファンのためだけに存続させるわけにはいかないと思います。

どうしても守っていきたいとおっしゃるなら、北海道に行くのに飛行機ではなく「北斗星」を使えばいいじゃないってことだと思っています。

僕にとっての寝台特急の思い出と言えば、やはり「富士」ですね。
大学受験の時に初めて茨城まで出てくるときに利用したのも「富士」でした。
夕方、地元の駅から乗って、翌朝(確か10時過ぎ)東京駅に着いて、上野からは常磐線に乗ってほぼ丸一日かけて土浦まで来るわけですが、
土浦駅に降り立った時の何とも言えない心境はなかなか忘れられません。
常磐線の車両ではワンカップ大関やらビールの空き缶が転がっているわ、酔っ払いが寝ているわ、そして駅を出ると、冷たい風の中、駅前の商店街からは軍歌が流れていて、
「なんかとんでもないところにやってきた」感がありました。


「富士」には何度か乗っていますが、山口の宇部で乗ってきて相席になった受験生との会話が印象に残っています。
まだ、僕が高校
1年か2年の頃だったと思いますが、「山口は好きだけれど、地元に戻る気はない。どうしても東京の大学に行くんだ」みたいなアツい人でした。
彼は今どうしているんでしょうか?

田舎への帰省でも「富士」を利用しました。当時、飛行機代より新幹線代より安かったのと、父親の仕事柄少し安く購入できたからでしょう。
学生なので時間もたっぷりありましたし。

その「富士」も
2009年に廃止されています。
寂しいという感情はありますが、それは時代の流れで仕方のないものと思います。
技術の進歩、利用者のニーズなどで淘汰されてしまっただけで、けれども、寝台特急の役割はその当時は非常に大きかったです。
今、仮に「富士」が存続していても田舎に帰る交通手段として僕はこれを利用することはないでしょう。
この先も復活することはありませんが、人々の記憶の中で存続してくれればいいと思います。

2015.02.14  虚礼廃止
2月は逃げる、3月は去る、なんて言われていますが、2月も半分が経過しました。確かに2月は早いです。
バレンタインデーなるもののためにうちの娘は昨日の夜は大層忙しかったようで、それ以上にサポート陣はもっと大変だったようです。
今年も「義理」で頂きましたが、スタッフには「今年で終了」宣言をしました。
こんなおじさんがチョコをもらってもしゃーないやろ、ってことで。
中高生や独身の社会人なら、朝からドキドキもするでしょうが、もういいでしょ。
40歳過ぎてバレンタインデーのチョコを買ったりするのも恥ずかしいでしょうが・・・、今どきの女子はそんなこともないのかな?

ただ、今日の外来で、患者さんの付添いの女性(歌手になり損ねた綺麗な方)から一つ頂きました。


先週のテレビだったか、桜並木の美しい街で桜の木の伐採計画があり、その地区の住民と自治体がもめるという出来事が放送されていました。
で、今週の事。
夜、家に帰ると、前の公園がやけにすっきりしていて。どうしたのかと思ったら、桜の木がばっさり切られておりました。
春の桜の時期は家に居ながら花見ができていまして、2階の窓からはちょっと手を伸ばせば桜に触れることができるような感じでしたが、今年は淋しくなりそうです。
確かに、数日前には木の幹に赤か黄色のテープが巻き付いていたように記憶していましたが、見事なまでに向こうの景色が見渡せる状態になってしまいました。
テレビの番組でも伐採の理由が紹介されていましたが、うちの前の公園も遊歩道がでこぼこしていまして、これが桜の木のせいだったのかも・・・、なんて想像しています。(しらんけど)

2015.02.08  やられた
徐々にインフルエンザも終息に向かいつつありまして、一時の混雑ぶりからも解放されてきています。
先週はうちのスタッフの一人が体調不良を訴え、しばらくお休みとなりまして、彼女のファンからは心配の声が聞かれました(本当か?)

いつもいる人がいなくなるのはやはり寂しいし、いつもとはどこか勝手がちがって、先週は一週間がやけに長く感じられました。
毎日多くの感染症の患者さんと接していますと、どうしてもうつってしまうことがありますが、なぜか僕はインフルエンザにもノロウイルスにもかかったことがないです。
日々の体調管理がいいのか、はたまた、凄い免疫力を密かに隠し持っているのか。

2015.02.05  先入観
立春も過ぎ、季節は春とは言え毎日寒いです。
しかしながら、僕は確実に春に向かっているのを感じております。
朝、クリニックへの道中が少しずつ明るくなっていまして、着くころには日の出の時刻になっていますので結構明るいです。
この前までは真っ暗な中、玄関を開けていたのに・・・。
あと、1ヶ月半もすれば春分の日ですもんね。
また、花粉症の患者さんが来始めましたことも春の訪れを感じさせてくれます。

先日、ある講習会のため、水戸へ出張したときのこと。
参加するためには事前登録をFAXですることになっていました。
所属と氏名(ふりがな付)をちゃんと書いて送っていたのですが、当日の受付では僕の名前がない。どうして?
予想はしていましたよ。
多くの参加希望者がいるために、受付は名前別(あ行、か行、さ行・・・)って分けていましたから。

僕は「は行」にありました。

ちゃんとふりがなを付けてあったでしょうに。

うちに通っている患者さんで、同じ漢字でも読み方が違う方がいらっしゃいます。
例えば、
「谷口」と書いて、「たにぐち」さんと「やぐち」さん。
「上村」と書いて、「うえむら」さんと「かみむら」さん。
「東海林」と書いて、「しょうじ」さんと「とうかいりん」さん。
「中條」と書いて、「なかじょう」さんと「ちゅうじょう」さん。
などなど、日本の苗字は難しいです。

ただ、詐欺グループらしきマンション勧誘、投資話系の電話セールスは僕の名前を間違えて読んできますから、ちょっと便利な時もあります。

2015.02.03  民より官
ちょっと前のニュースでの「クロネコメール便廃止」について。
うちにもメール便が何通か送られてきます。製薬会社からのものだったり、どっかの会社のダイレクトメールみたいなものだったり。
そういった類のものはメール便でも日本郵便のものでも別に支障はなかったのですが、近隣の病院からのものはやっぱり日本郵便に限ると思っていました。

これにはある理由(エピソード)がありまして。
うちのような開業医は近隣の多くの中核病院、大病院と連携しています。
それらの病院からは月の初めに色々なお知らせ(カンファランスの開催、地域住民を対象とした健康講座の開催、医師の異動情報、外来の変更や休診情報など)が送られてきます。
送り主である病院は大体月末(遅くとも月初めの1日か2日まで)に郵送してくれて、うちには月初めには届いているといった塩梅です。

しかし、A病院はクロネコメール便でこれを送ってきておりました。
以前は必ず(と言っていいほどきっちりと)月初めに届けられていましたが、昨年あたりから遅配が目立つようになりました。
ある時は月半ばになって漸く届くということがあり、問い合わせましたところ、「申し訳ありません、配達のものに伝えます」との返事。
遅配は配達の人の怠慢ですか。

そして、この正月明けには10日遅れ(成人の日到着)。他の病院からの郵便は1月5、6日にはすべて到着。
A病院は確かに年末にメール便を出したとのことでしたので、どうして遅れるのかを訊ねてみると、
「年末年始で多少の遅れが生じます。また、配送は1週間以内にすればよいということになっておりますので・・・」
という返事。

郵便局の配達員も郵便物を紛失したり、捨てちゃったりすることもありますので、常に日本郵政がクロネコに勝るとは言えませんが、この時の対応にはいささかカチンと来たのは事実です。
送る方としてメール便を利用するのは価格の面などで利点があるのかもしれませんが、受け手としては早く、確実に受け取りたいというのが唯一の希望ですね。
ただ、こういう不満を抱いている受け手がいるということをA病院は知ることはないでしょう。



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